大峰奥駆道縦走記 〜そして煩悩は高まる〜
- GPS
- 43:07
- 距離
- 96.2km
- 登り
- 7,617m
- 下り
- 7,900m
コースタイム
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 7:45
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 9:30
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 10:40
- 山行
- 12:10
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 13:00
天候 | 5/1 晴れ 5/2 晴れ 5/3 くもりのち雨+強風 5/4 晴れ+強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰りも車でJR朝来駅まで送っていただきました。 ほんと感謝です(^O^) |
コース状況/ 危険箇所等 |
「五鈷峰付近」、「釈迦ヶ岳への登り」、笠捨山以降の「地蔵岳近辺」は 少しの油断で滑落コースです。 |
写真
感想
初めて大峰の最高峰「八経ヶ岳」に登った時は全山縦走したいと思うなんて
想像もしておりませんでしたが、やっと大峰奥駆道制覇してやりました!!
多分今までのテント縦走では一番辛かったんですけど、日頃の地道な
トレーニングと登山道整備で磨きあげられた精神力?と体力?で乗り切る事が
できました。(何回かエスケーブしそうになりましたが…)
当初予定は4泊5日で考えてたのですが、どうやた3泊4日も不可能ではなさそう
でした。ただその分岐点が三日目で行仙小屋近辺に至れるかどうか。
結果的には到着できましたが、天候によっては4泊5日が賢明かもしれません。
距離だけを見ると総距離約100キロ⇒25キロ/日なのですが、水場やテン場を
考えると単純に割り切れない部分がありますので、計画されている方は
十分に検討してください。途中断念しても交通の便が悪いので簡単には
エスケープできません。
【一日目】
朝4時起床。M-kichi会長と最寄り駅待ち合わせで吉野まで車で送っていただきました('A`)電車で行くとスタートが9時前になるので非常にありがたかったです。
改めてこの場を借りてありがとうございます!!
6時頃に吉野・金峯山寺に到着。熊野までの道中安全祈願という事で朝座に
参加させてもらいました。お経も不動明王真言くらいしかわからず、大部分が
正座の苦しみと闘い続けていましたが「あぁ、これから熊野まで縦走するん
やなぁ」と心の準備ができました。案外いいもんですね(´∀`)
最後に蔵王権現さんを拝んで、会長にいってきますと挨拶して出発しました。
小笹ノ宿までは特に危険箇所もなく、何回か通った道なのでほぼ計画通りに
到着しました。ザックの重量が20キロ+αなので完全に肩にきていますが…。
【二日目】
朝5時20分出発。3日目の負担を少しでも減らすため目標は深仙ノ宿です。
ですが、行者還から奥駆道出合の間で予想より時間がかかり結局は楊枝ヶ宿で
テント泊。弥山でコーラ二本購入(・∀・)この縦走で唯一の贅沢品。
【三日目】
朝4時40分出発。この日の天候は朝から風も強く、天気も下り坂なので急ぎ目で
行仙小屋を目指す。釈迦への登りは突風と小雨で厳しかったけどゆっくり確実に
前進。釈迦以降は基本的に下りメインかな?と考えていましたが、侮るなかれ。
大峰の裏の顔が南奥駆には隠されていました。頂上という頂上全てに激しい
登り返しがあり、どれもが同じ光景に見える苦行!!強風もあり、ガスで視界も
悪いので我慢大会です(゜Д゜)
シャリバテ状態で持経ノ宿に到着。閑散とした避難小屋を想像していましたが
小屋の綺麗さと装備に驚きました。
水があり、毛布があり、囲炉裏まであるときたもんだ。新宮山彦ぐる〜ぷの
方々が管理・運営してるのですがソーラー蓄電してライトまでついたりする。
ほんと感謝です。水も一リットル分けていただきました。
それ以降も我慢大会で、道中の看板に書いてるコースタイムが早過ぎる所が
あったり「その時間は走ってるやろ…」と思いつつ、行仙小屋到着。
小屋内は既に10人前後の方がおり、避難小屋初心者の自分には肩身狭いかな
と思ってましたが次第に打ち解け、皆で地図を見ながら熊野に行くには何時間
掛かるだの危険箇所はどこだの作戦会議みたいな事をしてました。
最後には記念撮影をして就寝(笑)
【4日目】
朝4時50分。仲良くなった方々にお世話になりましたと一言残し、笠捨山を
目指します。笠を捨てたくなるほど絶景というのが由来なのですが、笠(帽子)を
捨てたくなるほどしんどいです(;・∀・)
今回二回目の地蔵岳は思った以上に危険箇所の連続で鎖も多数あります。
それ以降も激下り+滑りやすい足場で体力を奪われる。
なが〜い登りを終えると、熊野本宮の奥の宮といわれる「玉置神社」へ。
初めて来ましたが山に囲まれ他にはない雰囲気でした。神社より好意でお茶を
振る舞っていただき水分補給完了。
ここからが自分との戦いでした。
一番大事な水が2リットル程度しかなかったのですが、暑さと今までの疲労と
激登りもあってどんどん水を消費してしまう。途中五大尊岳で空腹になりさらに
水を消耗。吹越山で完全に水が無くなり、七峰山の登りで何回もエスケープしよう
かと考えました。熊野についても帰りのバスないし、水ないし、しんどいし…
考えるのはネガティブな事だけ。
でも、ここまで来たし鈍行でも構わないので進むか…と決断。どんなに遅くても
最終的には目的地に着く、当たり前の事ばかり考えていました。
行仙小屋で得た情報では最後の156ピークが山場とのこと。その156ピークに
差し掛かった時に行仙小屋で出会った方(奈良の人と呼びます)が後ろから
追いついてきました。
水が無くてと伝えるとありがたい事に一口分けていただきました。あざっす!!
「もう少しなんで最後に一緒に熊野川を徒渉しましょう」と声を掛けてもらい
最後に二人で熊野川まで辿りつきました。
先日の雨の影響で少し増水しており、腰くらいまでつかりそう…。自分が逃げ腰に
なっている所に奈良の人は「じゃ、行ってきます」と川の中へ。腰まで浸かりながら対岸へ渡り切る。対岸からは手招き。行かないわけにはいかんでしょ〜(・∀・)
靴を脱ぎ、足のマメの苦痛と闘いながら案外あっさり対岸へ。
最高に気持ちいい瞬間でした!!工程は違えども一緒に苦難を乗り越えたような
気持ちになりました。最後に本宮のお参りも一緒にし、そこで別れる予定だったの
ですが、奈良の人が縦走中に出会った方(静岡の人としましょう)に近くの川湯温泉まで車で乗せていってもらうとのこと。
話を聞くと静岡の人はJR沿線まで行くのでついでに送ってもらったら
どうですか?と提案いただきました。
交渉の結果、静岡の人の御好意に甘えて送っていただきました!!
いや〜人間が暖かいです。普段冷たい人間と仕事をしてるから余計にそう思う。
奈良の人とまたお会いしましょうと別れ、駅まで送ってもらう道中に釈迦の登りで
追い越している事が判明。静岡の人は腰を痛めて前鬼の方へ降りたそうなのです。
なんか偶然みたいな不思議な縁やな〜とつくづく感じる。
駅に到着し、感謝の気持ちを伝えお別れしました。
おかげで終電一本手前で最寄り駅に帰ってくる事ができました。
【まとめ】
色々書きたいことはありますが、長くなるので一言。
「役行者はすごい人」
それに尽きます。
すごいねぇー!がんばったねぇー!やったねぇーーー!!
天気悪くなったり、水が尽きたり、大変だったねー
かけたい言葉は色々ありますが、
本当にお疲れ様でした。
無事の達成・生還、おめでとうございます(●´人`●)
最後の熊野川…どんくらい深かったの?(;゚Д゚)
porさん
文才のない文章でわかってもらえました!?
弥山以外は基本的に現地調達なので、何かあった時の怖さは常に感じていました。水場は渇水してないかだの、道は合ってるかだの(^o^;)
熊野川はパンツがガッツリ濡れるくらい深かったですよ!気持ち良かったですよ(笑)
また今度苦労話をじっくり聞いてください(^^)
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