水晶谷下降→口剣又谷遡行
- GPS
- 15:30
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 2,079m
- 下り
- 2,041m
コースタイム
- 山行
- 10:12
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 10:37
天候 | 1日目 晴→AM11時頃から曇→15時から雨パラつく→夜から強風+雨。2日目 AM11時頃まで強風+雨、正午で雨やんだ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 登山後の温泉 洞川温泉 大人六百円。飯 R309沿い カイシンゲン。 |
写真
装備
個人装備 |
薄手寝袋+銀マット
ヘッドランプ
トイレットペーパー
コッヘル
歯ブラシ
メガネ
メガネの紐
長袖ラッシュ
化繊パンツ
ズボン
チョッキ
合羽上下
ヘルメット
ハーネス
沢靴
スパッツ
手袋
SUNTO
ザック
笛
ナイフ
地形図
行動食
コップ
ハーケン落ちんようにするやつ
コンパス
デジカメ
防水ノート
鉛筆
眼鏡ケース
たわし
ハンマー
ハーケン十枚
カム・ナッツ類
下降器
ロープスリング数本
テープスリング数本
カラビナ数個
安全環付カラビナ2個
アセンダー
タオル
ペットボトル
GPS
大きいビニール袋
カイロ
レスキューシート
ポイズンリムーバー
絆創膏
三角巾
ヘッドランプ予備電池
|
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共同装備 |
スノーケル 1 chuki
空気注入式ライジャケ 1 chuki
競泳用ゴーグル 1 chuki
8mm30m 2 chuki,tatsuyay
タープ 1 mommom
2〜3人用ツェルト 1 chuki
ジャンピング 1 chuki
キリ 2 chuki
リングボルト 4 chuki
焚火缶 1 tatsuyay
前夜泊テント(ポール) 1 chuki
ガス缶+ストーブ 1 mommom
キムチ鍋の素、鍋用ラーメン3人分 1 chuki
キムチ鍋のオカズ 1 tatsuyay,mommom
|
備考 | chuki…箸と火付けセットを忘れた。次からは、汗が目に入らんようにするためのタオルのようなものと、防水カメラのレンズの水滴を拭うための ちっこい布巾のようなもの を持っていく。 |
感想
・出発まで
もともと この日はイブキグラのつもりやってんけど、R168大塔橋〜中原橋が22〜5時通行止で迂回路なしっちゅうから、別んとこしよかーゆーて、俺的候補の中の口剣又谷に。アプローチ案としては当初、次の三つ。
当初アプローチ案1.白川又川林道明芽谷ゲート→2時間半林道歩き→フジノトコから遡行→口剣又谷遡行→中ノ又谷下降→林道歩きで出発点に。
当初アプローチ案2.小谷川林道ゲート→尾根越えてフジノトコから遡行→口剣又谷遡行→中ノ又谷下降→尾根越えて出発点に。
当初アプローチ案3.行者還トンネル西口→水晶谷下降→口剣又谷遡行→尾根登山道伝いで出発点に。
今回、中ノ又谷の土砂ダムが「どうなってるか現場で見たい」という欲求があり、中ノ又谷下降を捨てがたかったが、案1も案2も距離が相当長いので、しんどいなぁ、無理かもなぁ、というのがあって悩んでいた。
そこで、案3に中ノ又谷下降をミックスした計画が、この山行記録にリンクしている山行計画のルート。
土曜の晩飯はキムチ鍋。去年12月にもヤったやつ。
金曜晩は早めに出たいなぁと思ってたが、通気性が良くなり過ぎたスパッツを買い替えに行ったり、妻が仕事で帰宅が遅くなると連絡が入ったりでバタバタ。それでも木曜晩迄に ある程度は用意しとったんで、まぁそれなりになんとかなって、いつもは集合五分前には迎えに来てくれるtatsuyayさんが、道中トラブルがあって少し遅れてくれたこともあって、余計になんとかなった。(が、箸、火付グッズ、行動食、非常食の一部を家に置き忘れてしもた。のが後で発覚。)
19時前の気象庁予報ガイダンスを見ると奈良県南部は「土曜昼過ぎからパラつき始め、土曜深夜12時頃日曜朝6時頃まで5mm/h程度。その後、小雨になり日曜正午にやむ。」予報。一週間前は週末天気よさげーな予報やったのに、段々と悪くなってきたのだ。まぁしゃーない。雨なら中ノ又谷下降はナシやな。
mommomさんは睡眠不足の様子。阪高池田線→松原線と辿った。松原線は工事が多かった。R309を南下し、京阪奈道の高架近くのセブンに寄った後、俺が運転かわって、さらにR309を南下。道の駅 黒滝で約15年前に買ったメスナー(ニッピン)のオンボロテント張って寝た。
6/4(土)
朝4時起き。食べる前に行者還トンネル西口まで運転。5時過ぎに西口に着く。二千円徴収される。パッキング開始。他の二人より早めパッキングが終わり、俺の登るスピードが遅いということもあり、先に出発させてもらった。他の二人は十分後に発ったらしい。いきなりの急登はキツい。ハイカーを数人みかけた。間もなく、二人が追いついてくる。早いなぁ。踏み跡を辿って登ってると、一箇所、mommomと俺で登りルートが分かれたところがあった。mommomのが正規ルートで、俺のは違法?ショートカットルート。石コロが多い道が正規ルート。
tatsuyayさんは いつも登りが早いのだが、今日は しんどそうな様子。こんなことは今まで無かった気がする。気休めだが、荷を軽くするため8mm30mを もう一本 俺が担いだ。
T字路になってるところに出て、なんか、もう プチやりきった感あり。さぁ下降しょーかー、と言うとmommomさんから「ココ、火吹谷でっせ」と突っ込みが入る。「あれっ?」と地形図を見ると、あ、そうやそうや、ココは二日目に詰めあがってくる予定地で、下降開始予定は弥山方面に尾根を辿ってってからなんやった。
この尾根の登山道歩きが結構長い。ヤマレコMAPアプリ(ステマ?)でチェックし、ようやく辿りつく。ここで行動予定の確認。口剣又谷出合から奥駆道まで5時間で遡行と予想。正午に口剣又谷出合を発てば、5時には奥駆道には出れる。奥駆まで出れば、ヘッドランプでも歩けるし、楊子ヶ宿小屋なら詰め上がり場所から1時間。でも、今日は3時頃からポツポツ降り始める予報なので、なるべく早く詰め上がりたい、と。んで、下降開始。バイケイソウだらけ。
最初は歩き易い、ふかふかっぽいところを降りていく。ルンゼ地形は避け、小尾根地形にあった四足動物の踏み跡を辿って降りていく。しばらくいくと、小尾根が立ってきて、降り難くなったんで、8mm8mのロープを立ち木にかけてゴボウでルンゼに降りたった。
あとは、ほぼ谷底を辿って、いくつかの支流だか本流だかが合流してきて、段々水量が増えてきて、キレイな滝や釜なんかも出てくる。
ようやく見覚えのある水晶谷出合の滝が出てきて、水流際を辿って降り、白川又川本流に到着。そこから本流遡行で百m弱いくと、大きめの滝。前に来た時と比べると随分と水量が少ない。水量が少ないだけなのか、それとも小石や砂利で埋まっているのか…。
そうやとしても、やっぱり白川又川のクラ。でかい。高い。迫力満点。ええとこ来た。8年前にも来たが、再訪できたことを素直に喜ぶ。
滝の下で撮影会をして、休憩後、左岸側から巻き始める。滝と水晶谷出合の中間ぐらいのとこから登り始めた。案外わるくはなく、20〜30mほど高度を上げてバンドに出て、一箇所、怖がりの俺のために嫌なトラバースを8mm8mで確保してもらって、その後は すんなり沢床へ。巻き始めの滝の上に淵があり、その上に もう一つ、4〜5m滝があり その落ち口付近に巻き降りた。泊まりの荷物で30分弱で巻けたから まぁええ調子やと思う。
その後、釜や淵もあるっちゃ、あるけど、以前のように首まで浸かったり泳いだりすることはなく、なんか水量少ないせいか、埋まってるせいか分からんけど、まぁ腿ぐらいまでは濡らして、両壁たってて暗くなってるとこを通過して、しばらくゴーロをこなすと、ションベン滝(奥剣又谷側から注ぐ口剣又谷出合の滝)が見えてきて、キャ〜♪
ションベン滝の下でバシバシ写真撮った後、tatsuyayさんに「ここで泊まりまっか?それとも今日中に抜けまっか?」とインタビュー。なんでって、多分、口剣又谷の谷中で まともに寝れるようなとこが無いことが予想されるから。まぁ、最悪、なんとか石コロどけたりとか、小尾根地形の少し平らな場所とかで寝れるかもやけど、疲れとれへんし。で、tatsuyayさん「いけます」とのこと(この後、俺のほうがバテた)で口剣又谷遡行開始。11時スタートやから、17時詰め上がりとしても6時間かけられる。なので気分的に余裕があった。
八年前にションベン滝を巻く時に使った左岸ルンゼを見送り、少し遡行してから谷が右に曲がる手前で後ろを振り向くとションベン滝がエエ感じで見えている。心の中でションベン滝に「さよなら、もう会えないかも」とつぶやき、遡行続行。ゴーロの途中で癒し渓の滝。水量は本流より さらに少ない。ゴーロ、ゴーロ、ゴーロ、滝。「あれー、この滝のぼれるかなー」ってとこが、近寄るとスタンス豊富で、簡単に登れたりもした。そんなこんなで、ひーひーふーふーのゴーロ登りが続き、思わず、「なんやこれー、口剣口剣詐欺、ゴーロゴーロ詐欺やーん」とか ほざいていた俺。とはいえ、両壁は ほぼ高く聳えている。滝とか出てきたら、巻かれへんかもなぁ、だいぶ戻ったら巻けるんかなぁ、とか思いつつも、登っていくと、なんかCS滝で ややこしいとこが出てきた。CS滝の水が流れ落ちてるところから15mほど下流にバックし、左岸側に俺リードで取り付く。ここは、浮石が多い。しばらく浮石除去班となり、石を下にほうりまくった。んでもって、スタンスが小さかったり、外傾してたり、泥とか苔で滑り易そうなところはタワシでゴシゴシしてから乗り込んでいく。全体的な傾斜は緩いので登り自体は問題ないが、本当にソコに足を置いて体重をかけても岩が剥がれたりしないのか、などのテイスティングと判断が重要となる。まぁなんだかんだで、岩を落としつつも傾斜の緩いところまで上がって、ひもひっぱって、立木に辿り着き、ロープ残り5mやったんでピッチを切ってビレイ解除。次にmommomがプルージックで上がった後、支点の立木から3mあがったところでセルフをとる。tatsuyayさんはセカンドビレイで登ってもらい、その後、続けてツルベで2ピッチ目でバンドを抜けてもらって落ち口へ、mommom、俺と続き、終了。落石で怪我することなく、良かった。細かい石は当たってたけども。。。
その後、ゴーロが続く。ところどころ巨岩があり、のっこしで突っ張ったりなんやらしたりで結構つかれる。それにしても物凄い圧迫感のゴルジュや。岩岩。この辺で、水なくなりそうってことで、水汲んだんやったかなぁ。
若干外傾気味の階段状の岩岩のところをビレイなしで登ったりもした。
その後、またCS滝。CS直下の水流がヒタヒタ流れてるところが、スタンスもあり、なんとか登れるかということで、「奥、登れそう」というと、mommomが左岸側の手前の岩の溝のようなところが登れるという。確かに3mあがれば、バンドに出れそうや。「じゃぁ発案者がってことでmommomリード、オネシャス」というと、「えっ」と一瞬間があったが、「わかりやした」と引き受けてくれて、mommomさんの2lの水の入ったペットボトルは俺があずかる。その後はmommomの独断場。カムを決め、それを持ってグイっと登り、もう一度カムを決め、その後、下のカムが抜け、しかし、次に上がったところで、ハーケンがガシっと決まり、抜けたカムは投げて渡し、その後、バンドに出て、浮石除去しながらバンドを進み、安定した登りで落ち口へ。mommomさんは神様です。
セカンドはtatsuyayさんがロープマンで登り、最後に俺が回収しながら登った。
その後、もう一つの難関。浮石で形作られたチムニー。tatsuyayさんが入ってみるが、「いつ崩れるか分からん」と。「え?どないなってんの?」と訊くと「見れば分かる」というので、ここはザックを置いて、チムニーに入ってみると、チムニーの内側も浮石だらけで、まぁ上に抜けれそうな、抜ける前にチムニー自体が崩壊してしまいそうな、よくわからん状況。んーーーまんだむ。んーーー、…。っと、登ってしもた。チムニー上に出ると、mommomがチムニーとは別ルートで上がってきた。んで、3人分のザックを荷揚げし、最後はまた、tatsuyayさんがチムニーをズリ上がってきて終了。
以後、浮石、落石、ゴロゴロガラガラ落としてスミマセーんって感じで、ぜぇぜぇ登ってって、その内、ズルズルの土の斜面になってきて、落石おこしまくってると、tatsuyayさんとmommonさんは左のほうに逃げて上がっていった。俺は最後、木の根っこ掴んでウリャって登った後は、わりかし急な尾根を、なるべく四足動物の踏み跡たどって上がり、あぁもぉほんましんどかった。二人は完全に見えんようになって、どこに詰めあがったんか分からんかったけど、ようやく奥駆道に詰めあがったら そこに二人が居て、その向こうに七面の大グラが見えてホっとした。のもつかの間、大グラが雲に隠れたり、また出てきたり、、天気が悪くなりつつある模様。奥駆を南に辿りだすと間もなく(3時半頃)雨がパラつきだして、プランAの土曜中の中ノ又谷下降は無くなり、プランBの楊子ヶ宿小屋泊とした。
tatsuyayさんが「なかなか着かんなぁ」とボヤいていた。俺は、俺的空白地帯だった、奥駆の明星ヶ岳〜楊子ヶ森の区間を歩けてることでウキウキしていた。舟ノタワも、「あー、舟の地形やなぁ」と一人、満悦。
小屋に着くと先客万来。男女七人梅雨物語って感じ。50代後半ぐらいのグループのかたでしょうか。主みたいな人が「どこ上がってきた?」→俺「口剣又です」→「泳いだ?」→「泳いでませんけど」→「大きい川なんやな」→「え?ゴルジュですけど。。。」みたいな会話の後、完全に一階に泊まるつもりで「空いてないですねぇ」というと、「二階が空いてるで」とおっしゃるので、まぁしゃぁないか、と、靴脱いでから筋肉痛でヒィヒィゆうてる足で梯子を上って、2階にへたりこむ。2階は誰も居なくて良かったが、床板に隙間が1cmくらいずつ空いていて、そこからモノを落としてしまいそうなのが怖かった。が、すぐ慣れた。
キムチ鍋を食す。鍋後半で、「高野豆腐はキムチ鍋に合うのか合わないのか」ディベートが始まる。tatsuyayさんはあまり食べもせず、疲れていたのか、ただちに終了。一度起きて、寝袋に入って、もいちど寝た後は起きてこなかった。俺は箸を忘れ、小屋から出て、落ちてる枝を拾て箸にした。二階の窓から直接外に出れるのは便利。
寝る前に、「4時半起床で、その時、シトシト以上の雨が降ってたら登山道で下山。パラパラ以下なら中ノ又谷下降しよう。」と言っていた。
おなか一杯になり、おねんね。一階のグループのほうが先に静かになっていた。あ、そうそう、トレランの人が二階に泊まってた。ようやく外が暗くなり、いつの間にか寝ていたが、小屋を風雨が叩く音で目が醒めた。その後は ちょっとウトウトしたり、また目が醒めたりを繰り返す。なかなか時間が経たない。
俺、一日目で結構バテて、胡坐かこう思たら太腿つったぐらいやし、tatsuyayさんも体調イマイチやったし、パラパラ雨以下やったとしても、これ、中ノ又谷下降後に火吹谷遡行で最後詰め上がるのしんどいなぁ…、中ノ又谷出合〜火吹谷出合付近で泳ぐかもっちゅうたらtatsuyayさんの表情くもっとったなぁ…、とか色々考えてると、心がどんどんと登山道下山に傾いていく。
6/5(日)
mommomが「4時半ですよ」と声をかけてくれる。結局、寝てて目が醒めた時に考えてた、雨うんぬんよりも、体調面、体力面のことを伝え、「登山道で下山しまへんか」というと「分かりやした」とゆってもらえたんで、6時頃まで寝て、その後、ラーメン食う。朝、tatsuyayさんが持ってきてたスピーカ付ラジオを一階のグループにも聞こえる音量で流す。その中で、mommomさんの心の琴線に触れる歌が流れていた。
7時半に小屋を発った。雨はパラパラていどやけど、風が結構きつい。なので寒い。という状況。俺が楊子ヶ森付近で雉打ちする前に「弥山小屋に着いたら小屋の中を覗くから」と伝えて二人に先行してもらい、その後は写真を撮ったり、疲れたら一息ついたりしながら ゆっくりと登山道を辿った。3グループのガイド登山団体とスレ違った。こんな天気の日ぃもキャンセルできひんねんなぁ、、、と。
明星ヶ岳は思い出の地なので、弥山辻で通り過ぎず、ピークまでキチンといった。弥山小屋に着くと、便所の外でmommomが「さむいー」と言っていた。小屋内で待ってくれてると思ったけど、「すぐ追いつくと思ったから」とおっしゃってた。すんまへーん。
tatsuyayさんに身体がヌクもる魔法の飲料をいただき、引き続き、登山道を辿ってトンネル西口へ下山。強風は11時頃におさまり、雨は正午過ぎにようやくやんだ。
↓小雨+強風でメチャ寒い奥駆道の動画
https://goo.gl/photos/iwukXcYrLTWFxKGL9
https://goo.gl/photos/hkgouFF7ZmARbR3M9
・まとめ
おーとーこーなんて、しゃーぼーんだまー♪
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