マッターホルン なんとか登頂!
- GPS
- 10:06
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 1,933m
- 下り
- 1,238m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
SRTM標高は明らかに間違っています。マッターホルン頂上付近の等高線がかなりおかしい。GPS標高はほぼ正しいです。 下から上まで急峻な岩場の連続です。肩と呼ばれる場所より上は雪が付いた岩場、その後急な雪の斜面となります。 ガイドはまったく迷わず岩場のルートを登って行きます。技術、体力ともに信頼できますので、よほどの自信がない限り、ガイド登山を勧めます。 |
写真
感想
昨年末にkachinよりマッターホルン行きを提案されましたが私は無理無理〜と右から左。
今年2月にAGでの海外登山無料講習会に誘われ行くも益々無理無理〜と感じた私。
kachinはどんどん気持ちが固まる中1人で行かせるのも不安になり←子供じゃないのに(笑)
マッターホルン行きを決断。かなり遅かったがトレーニング山行やジムトレを開始した。
準備期間が短く不安ながらもスイスははじめてなのでウキウキ気分で出発!
ブライトホルンハーフトラバースを終えロッククライミングの技術に不安を覚えた。
本番は、天気に恵まれた←これが一番難しい
のであとは全力で悔いのないよう頑張るだけ。ガイドのファビアンにアウトと言われないように必死に付いていった記憶。
とにかく早さが勝負なので取り付きを超えると抜ける場所ではどんどん抜いていく。
私の予定と見据えていた2時間でソルベイに到着。
トイレを申し出るが却下(笑)
水分を取り夜明けの山々を堪能する間もなくサクッと撮影後すぐに山頂目指す。
アイゼン装着の場でkachinを発見🎵
私より後の出発だったのでかなり飛ばしてきたんだろうな〜。
この後山頂までは、風と雪に濡れた冷たいグローブとの戦い。凍傷になるんじゃないかと思うくらい痛かった。
雪の急斜面でkachin隊が先行する。
ほぼ同時に山頂到着。少し離れていたがお互いに写真を撮りあう。
前日にガイドに夫婦と伝えていたのできっと合わせてくれたのだろうが山頂で同時になるとは本当に嬉しかった。
登りより長く感じた下山。
ヘルンリへ降りるラストの壁でこれまたkachinと一緒になる!!
下山した場所でもお互いに写真を撮り合えた。
本当に嬉しかった。
ガイドの2人には感謝しかないm(__)m
無理だと思い続けてた私を最後まで誘い続けてくれたkachin、サンキュ(^^)v
今年に入り、いつか登りたいと思っていたマッターホルンへ思い切って行ってみようか迷っていた。そんな時、アドベンチャーガイズ主催のヨーロッパアルプスの無料説明会があることを偶然知り、参加してみることにした。(確か2/22)
思っているだけでなく行動してみると考えも定まってくる。気持ちはマッターホルン挑戦へとすぐに固まった。ちなみにクライミング経験、語学力なしです...
8/1ブライトホルンハーフトラバースのテスト登山をクリアし、夕方にアルパインセンターを訪れる。ここ数日マッターホルンは雪のため、登れない状況が続いていた。不安な気持ちで受付の人の回答を待つ。8/2ヘルンリ小屋泊、8/3アタックが実施できそうでほっとする。
8/2ゴンドラでシュバルツゼーへ。シュバルツゼー湖畔の礼拝堂で参加者4人全員で登頂の無事を祈る。そこから標高差700m程登り、ヘルンリ小屋までゆっくりと歩く。今日のマッターホルンはどんよりとして雲の中。本当に雪は落ちきっているのか少し不安になる。
ヘルンリ小屋に着いて食堂でゆっくり談笑していると、Mさん、Hさんのイタリア人ガイド二人が紹介される。とても優しそうだ。夕食は19:00から。
我々のガイドは夕食の直前に紹介され、私のガイドはなんとトーマス!ブライトホルンを案内してくれたトーマスではないが同じ名前にビックリ。manoalanipoのガイドはファビアン。
夕食後にガイドによる装備チェックが行われた。登山靴にアイゼン、ヘルメット、ハイドレーション、翌日の服装、グローブとチェックされ、すべてOK。ところが、ピッケルだけはなし。私以外の3人はピッケルを持っていくように言われており、ちょっと不安になる。再度確認したが答えは「ノーアックス」。プレゼントに富士山の手ぬぐいを渡したら、その場で頭に巻き喜んでいた。明日は頼むよ、トーマス。
ベットに入り目を閉じると、徐々に頭が痛くなる。お腹もゆるい感じ。高度障害が出ているようで不安になる。結局、朝まで頭痛と緊張感からか一睡もできず。
3:00にベットから起き、ゆっくりと準備を進めていると、いつのまにか頭痛が治まっているのに気づく。これならやれる。運も味方しているのではと、勝手に思い込むことにした。
4:00近くなると小屋の入口付近に各国のクライマー達が集まってくる。朝食に一かけらのパンと紅茶を飲む。準備中にゼリー状の糖質を既に補給もしている。トーマスが私のハーネスにロープを結び4:20のスタートを待つ。入り口付近は朝の通勤ラッシュのように各国のクライマーがひしめきあう。総勢150人。今期最多だそうだ。4:20いっせいにスタート。
いきなり垂直に近いフィックスロープで渋滞。渋滞箇所を抜けると真っ暗な中ヘッデンを付けて岩稜帯を歩いていく。徐々に傾斜が増し、手足をフルに使ってガイドのトーマスの後を必死に追う。難度が高い場所では待てと言われ、ガイドが先に上がり、指示がでたら登る。ところどころでルートを変えて前の組を少しずつ抜いていく。抜くたびに息が上がる。かなり息が上がっていると、あまりストレスをかけられないようなことをトーマスが言っていたような気がする。だったらこんな急斜面で無理に抜かなくてもいいよと思いながらトーマスの後を追う。トーマスはまったく休む気配はない。ハイドレーションで水分を補給しながら進む。
徐々に明るくなりソルベイ小屋が見え始める。ゆっくりと日の出をみている暇はない。息が上がり苦しいが、ソルベイ小屋まで行けば少し休めると思い、必死に手足を動かす。ソルベイ小屋の手間の雪渓をトラバースしてなんとか小屋に到着。
ところがトーマスは休む気がないようだ。しょうがない。小屋直後の難所の渋滞で少し息を整えゼリー状の糖質を流し込む。必死にガイドに付いていくと肩と言われる場所に出たのか、アイゼンを付けるように言われる。ここではじめて先行していたmanoalanipoを視界に捉える。いい調子で登っているようだ。
ここからは雪が多くなり、岩に手を付くたびに徐々にグローブが濡れてくる。山頂雪田前の長いフィックスロープは凍っている。それを握りながら、アイゼンを利かせて無我夢中で登る。風もあるため右手の指の感覚が鈍くなってくる。
最後の雪田に出る頃にはいつのまにかmanoalanipoの前に出ていた。抜いた記憶がないので、それだけ必死だったのだろう。トーマスがあと10分だと言ってくる。ところが雪田のジグで息も上がり、右腿がつりそうになる。登山をやっていて初めての感覚。トーマスに止まる気がないことがロープを通して伝わってくる。振返るとmanoalanipoは結構元気そう。トーマスにストロングウーマンと言われていた。もうこれ以上登りたくないと思っていると雪田の傾斜が緩み山頂が近いことがわかる。
マッターホルン登頂!
トーマスとがっちり握手。自分だけでは来れない場所までガイドしてくれたトーマスに感謝。頂上に着いた達成感よりも、まだ危険な下りがある落ち着かない気持ちが強い。
振返るとmanoalanipoも到着。別の組が間にいるため、距離は少し離れているがお互いに写真を取り合う。すぐに狭い山頂を空け、近くの傾斜の緩い場所に移動する。ゼリー状の糖質と水分を補給して、濡れたグローブを予備のグローブに変えて下山に入る。
急な雪田を登りとは逆にガイドを後ろに慎重に下る。登ってくる人達が数珠つなぎのフィックスロープで止まると、トーマスが降りろと無理を言ってくる。段々このスタイルに慣れてきた。登ってくる人達の隙間からロープを握り、強引に降りていく。
ガイドが早い登頂を狙う意味がわかる。登りと下りが交錯すると危険だし、どんどん登頂が遅くなる。日本の山と同じで午後にはガスが沸いてくることが多い。長時間の行動はそれだけ落石の危険のある場所に身を置くことになる。言うまでもなく、マッターホルンはそのルートのほとんどが落石の危険のある場所である。
難所では私をラペリングで降ろし、トーマスは素早くクライムダウン。後ろから変な日本語で右・左と指示を出してくる。ハイドレーションの水がきれたので、ザックにあるペットボトルを飲みたいとトーマスに伝えるが、ガンバ・ガンバとわけのわからない日本語が返ってくる。下りも止まる気はないようだ。徐々に高度を下げ、ヘルンリ小屋前の垂直の壁を最後のラペリング。下りもmanoalanipoとほぼ一緒。
トーマスとがっちり握手。
manoalanipoのガイド、ファビアンにここまで無事に届けてくれたことにお礼を言う。
トーマスとファビアンに何か飲むかと聞くとコーラだそうだ。ようやく達成感がこみ上げてくる。やった!と心の中で何度も叫ぶ。
トーマス、ファビアン、manoalanipoとコーラで乾杯‼
登山に専念できる環境を整えてくれたアドベンチャーガイズのスタッフにこの場を借りて感謝申し上げます。
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