大キレット 奥穂〜北穂〜槍ヶ岳
- GPS
- 55:14
- 距離
- 41.5km
- 登り
- 3,602m
- 下り
- 3,593m
コースタイム
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 8:47
- 山行
- 8:21
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 10:17
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 1:59
- 合計
- 8:37
天候 | 大雨・曇・快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
涸沢岳〜北穂高岳へ至る道はクサリを使った懸垂下降があり、慣れてないと危険です。また、朝露で岩が濡れていて滑りやすく、緊張してゆっくり通過しました。北穂高岳山荘〜大キレットまでも同様です。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 食料が少し足りず、山小屋を頼ることになりました。もう少し持っていけばよかったです。 |
感想
奥穂〜槍ヶ岳の間をなんとか繋げたいと、ずっと思っていました。大キレットへ行くとなると、どうやっても2泊3日必要です。社会人にとって2泊3日を取得するハードルは高い(笑) どうしたものかと思案していましたが、18日・19日と山に行っていいというヨメ様の許可が下りました。急きょ会社に無理くりお願いして20日の休みを取得、バタバタとあわただしく出発しました。
【1日目】
前日は夜勤明け、しかも22時に起床して上高地へ。なんとか始発のシャトルバスに乗りましたが、すでにバテバテ。猛烈に眠いし脚は上がらないしで、岳沢小屋のベンチで30分くらい仮眠しました。重太郎新道だとなぜか岳沢で眠くなる癖がついているみたいです(笑)
実は天気が良ければジャンダルム経由で奥穂入りしてやろう!と企んでいましたが、体調とガスガスな天気をみて吊り尾根経由に変更。これが吉と出ました。ジャンダルム行っていたら大変な目にあっていたかもしれません。
紀美子平までやってきたのですが、一度登っている前穂はパスしました。というより登る気力が無かったのが正直なところです。吊り尾根を渡っていると、なんと目の前に雷鳥さんが!! 雷鳥生息地には結構通っているはずなのに、出会ったのは初めて。写真撮りまくり、動画も撮りまくり、テンション上がりました。ガスガスで嫌だなと思っていた天気も、雷鳥が出てきてくれたのでガスもありでしょ!と。現金なものです。吊り尾根の3分の2ほど行ったところで、大雨になりました。夏のこの時期、北アルプスだと、やっぱり大雨に遭遇してしまいますね。こんなこともあろうかと、GORE-TEX PRO 3Lのハードシェル、手袋はテムレス、足元もゲイターを装備で乗り切りました。2年前、槍ヶ岳行きで叩きつけるような大雨で遭難しかけた反省から、対策はばっちりでした。ところで、レインウェアを着ない人もいたりするんですが、大丈夫なんでしょうか。山小屋の乾燥室って、あまり乾かない気がします。とりあえず、急いで穂高岳山荘へ。14時半ぎりぎりでラーメンを注文し、体を温めて、テントを張って寝ました。いつもは寝付けないのに、なぜか熟睡。シュラフは、モンベルの#3にインナーとシュラフカバーで寒くもなく暑くもなく、でした。
【2日目】
3時半に起床。5時に出発です。ガスっていたり天気が悪かったら涸沢から上高地へ降りようと思っていましたが、幸い?いい天気。涸沢岳から先は未知の世界。いきなりクサリ場+懸垂下降でダメージをくらいました。なんとか降りても、こんな場所ばっかりです。飛騨側の岩場は日が当たらないので濡れていて滑りやすく、非常に怖い思いをしました。正直なところ、ジャンダルムと同じくらい怖いところだと思います。
なんとか乗り切って、北穂分岐へ来たときは、正直ホッとしました。北穂高岳山頂へ上り、ようやく穂高岳を制覇です(前・西・奥・北)。この勢いで大キレットも行っちゃいましたが、1日で奥穂〜槍ヶ岳は厳しいというか辛かったです。緊張する岩場の連続と、何度も現れる偽ピークで精神的ダメージが大きいこと、ピークからピークのアップダウンと長距離歩行による体力的ダメージが大きいことから、南岳で一泊か、北穂高山荘で一泊がベストな気がしました。でも日程がタイトなので強引に行きましたが、こういうのが遭難するパターンなんですよね。もう少し余裕がある山旅がしたいです。槍ヶ岳山荘についたのが14:40くらい。すでにテン場はいっぱい。しかたなく殺生ヒュッテへいってテントを張って寝ました。ここでも気持ちいいくらい良く眠れました。
【3日目】
2:30起床。すぐに荷物をまとめて槍ヶ岳山荘へ。すでに槍ヶ岳を上る人たちのヘッドランプが多数見えます。果たして間に合うか、渋滞しないか、心配でしたが、まだ日の出までには相当時間があります。しばらく山荘で待っていました。日の出があったちょうどか、しばらくして頂上に立てればいいなと思っていましたが、期せずしてジャストタイミングで頂上に。2年前、当時小3の娘と来ていますが、何度見ても素晴らしい景色。ていうか、小3にもかかわらず、このクサリ場・梯子をよく登ったと思い出していました。小3で槍とか、狂っているとしか思えない(笑) と同時に自分自身反省。
帰りは、東鎌尾根から下山です。2年前は槍平から下山しているので、ほかのルートに行ってみたいと思っていました。行ってみて思いましたが、東鎌尾根、最高です。天気が良いなら東鎌尾根経由がおススメ。眺めもいいし、振り返れば槍ヶ岳がよく見えるし、最高です。この気持ちのいい尾根歩きをしないなんて、2年前損した気分になりました。
時間がないので、大急ぎで歩きました。槍ヶ岳の肩から上高地まで6時間半。やればできるもんです。いまこうして自宅でヤマレコを書いていますが、朝は槍ヶ岳のピークにいたなんで信じられない気分。初日は雨に泣かされましたが、最後は本当にいい天気で眺めもいいし、雷鳥さんにも会えたし、結果的に大満足な山旅でした。
これでようやく、槍ヶ岳〜北穂高岳〜奥穂高岳〜ジャンダルム〜西穂高岳と繋げることができました。血中岩々濃度も上昇したし、しばらくは落ち着いていられそうです。しかし、こういうハードな岩場行くと、いつも「もう二度と来ない!」「こんなん登山じゃない」と思うんですが、しばらくすると行きたくなるのは何故でしょうね(笑)
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