冬の八ヶ岳縦走
- GPS
- 34:00
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,938m
- 下り
- 1,942m
コースタイム
美濃戸口7:46 → 美濃戸山荘8:38 → 11:30行者小屋(テント泊)
2日目
行者小屋7:00 → 8:30赤岳8:40 →8:45赤岳山荘8:50 → 赤岳頂上小屋9:15 → 地蔵尾根9:22 → 10:35横岳10:40 → 11:40硫黄岳11:55 → 赤岳鉱泉12:37 → 13:10行者小屋14:30 → 美濃戸山荘15:53 → 16:50美濃戸口
天候 | 曇り/快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
天気は微妙で、未明に高速を降りてから雪が降り出した。ノーマルタイヤで行けるかと思ったが、美濃戸口まであと少しの別荘地で限界。降雪の中、チェーンを装着することに。気温の低く、ちょっと不安に。
仮眠後、八ヶ岳山荘でトイレを済ませるも、あまりの寒さに思わずホットココアを注文。早出するはずが、山荘内のストーブの前でまったりしてしまう。これではいけないと気を引き締め、なんとか出発。林道なのだが、けっこう雪が積もっていて、雰囲気はいい。気持ちよく美濃戸まできた。いよいよ本番だ。アイゼン未装着で進む。新雪の感触が気持ちいい。段々雪が深くなり、まわりは樹氷の銀世界。空もグレーなので、綺麗というよりは少し不気味な感じだ。雪原の真ん中の一本筋を進んでいくのは、なんとなく寂しさがある。たまに姿を見せる赤岳は、雪が舞い上がっている。かなりの強風が吹いているのだろう。時折すれ違う人はみな、口をそろえて「赤岳はダメだった」と言っていた。無理して登った人もいたが、ほとんどは登頂断念したようだ。はたして明日には天気が回復するのか不安ではあったが、行者小屋に向かう。
なんとか到着するも、テントの張り場がないくらいの状態にびっくり。山岳会の名前の入った大型テントも多数。奥のほうになんとかスペースを確保して、テントを設営。しかし寒い。のんびりとしている場合ではない。テキパキと設営し、さっさと受付を済ませ、缶ビール2本をゲット。テントの戻るも、寒いので、行動着からまったり厚着に着替える。シュラフは-25度仕様の綿。ここでいつもならビールを開けるのだが、躊躇われる。昼食にと、キムチ鍋うどんをテント内で作り、ビールを開ける。が、すでにシャーベット状態。出来上がった鍋も、2、3回口に運ぶと、冷たくなってしまう。鍋は火にかけたままいただき、ビールは火の横に。翌朝聞いた話では、気温は-26度だったらしい。冷凍庫よりも低い温度だ。時間がまだあるので、外で景色を楽しみたいところだが、この寒さの中、外でじっとしているのは無理なので、昼寝をする。こんな気温でも寝汗をかいてしまった。夕方、外を見ると、時折青空が顔を覗かせる。少しずつではあるが、天気は回復しているようだ。軽く夕食を済ませ、寝汗をかかないように、1枚脱いでから就寝。
夜明け前に目が覚める。非常に寒いがテントから顔を出すと、満天の星。これは凄い。しかし、息が凍る。テント内で調理したせいで湿度が高かったので、テント内に霜がびっしり。解けると面倒なので、タオルで拭き取ってから朝食の準備。寒いので、朝から鍋。今日は縦走のハード日程なので、十分にカロリーを摂取。
暗いうちからの早出の人もいたが、雪の状態がわからないので、十分に明るくなってから出発。アイゼン装着。天気はド快晴。阿弥陀に日が当たり始めると、気持ちがソワソワしてきた。みりみる行者小屋が小さくなっていく。と同時に壮大な赤岳が迫ってくる。稜線に出ると素晴らしい展望が待っていた。これが見たくて山に登っているようなものだ。山頂でパノラマを存分に楽しむ。
稜線ではあるが、岩を隠すには十分な雪が積もっている。鎖や梯子、日ノ岳のトラバースも完全に雪の下。踏み跡もしっかりついていて、夏道より歩きやすい。一見、絶壁の雪面に見えるも、取り付いてみると大したことはない。難所はなく、横岳に到着。この先のナイフリッジだけ少し緊張するも、距離が短いので難なく通過。雪に埋まった硫黄岳山荘を横目に、平らな雪面を進み、硫黄岳に到着。ここからの阿弥陀・赤・横、そして足元の行者、素晴らしい景色だ。風はあるものの、強風まではいかず、快適だ。ここからは赤岳鉱泉へと一気に下る。風がないので少し暑くなってきた。ほどなくして、赤岳鉱泉のアイスウォールが目の前に現れた。誰も登っている人はいないので、そのまま通過し、行者小屋へ。かなり足を使ったせいか、このなんでもない登りがきつく感じ、時間がかかってしまう。なんとかテントに戻るも、すぐに撤収の気力がなく、しばし休憩。
暗くなる前に美濃戸口に戻らないとと思い、頑張って撤収し、帰路へ。アイゼンは悩んだが、とりあえず装着。途中ではずすも、結構スピード出してたので、滑ることが多く、結果的には装着したままの方がよかったと思う。なんとか16時前に美濃戸小屋まで戻れ、一安心。ここからはゆっくりと林道を歩いていって、暗くなる前に車に戻った。
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