逆さ富士(さかさふじ)
最終更新:2022-08-06 14:32 - jj1xgo
基本情報
湖などに投影した富士山の上下反転した姿を指します。北斎の富嶽三十六景にも描かれ、千円札のデザインにも本栖湖の逆さ富士が描かれております。また、山岳が湖や池に投影した姿なども「逆さ○○」として登山者や観光客に親しまれております。
山の解説 - [出典:Wikipedia]
逆さ富士(さかさふじ、古風な綴りでは逆富士)は、富士山の風景を表す雅称の一つ。水面に富士山が上下反転した形で映り込むその山影、あるいは、本体とともに生み出される幾何学的景観を指して言うこと。逆さ富士はその美しい姿から、古くより日本人に愛でられてきた。江戸時代、葛飾北斎は『富嶽三十六景』のうちの「甲州三坂水面」で甲斐国都留郡の河口湖に映る逆さ富士を描いている。
近現代では、写真家の岡田紅陽が、本栖湖に映る逆さ富士を捉えた『湖畔の春』(1935年)を発表し、第二次世界大戦後に千円紙幣E号券と五千円紙幣D号券との裏面に採用された。また、太宰治は御坂峠から見られる逆さ富士の眺望を小説『富嶽百景』(1939年)の中に描いている。
現代では日本人に限らず、カメラマンや画家を始めとする多くの人々に高く評価され、前述の紙幣裏面のように意匠としても使われる。電車の表示板にも逆さ富士のデザインが存在する。
湖面が凪いだときに見られる風景であり、水面が穏やかで波が無い状態ほどくっきりと映る。映り込む地域の名を採って「○○湖の逆さ富士」「○○湖と逆さ富士」などと表現されることが多い。富士五湖など山麓に湖沼が多い山梨県側に多く見られるが、静岡県富士山世界遺産センターは建物のデザインと人工の水面で逆さ富士を演出している。