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Yamareco

記録ID: 100391
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

南アルプス南部(悪沢岳⇒赤石岳⇒聖岳)

2010年08月07日(土) ~ 2010年08月10日(火)
 - 拍手
umunaruhodo その他2人
GPS
80:00
距離
36.8km
登り
4,143m
下り
4,146m
過去天気図(気象庁) 2010年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
畑薙第一ダム駐車場までマイカー。 ダムより東海フォレストのバス。
\號臠根
2010年08月07日 15:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/7 15:05
\號臠根
∪號臂屋からの富士山夕暮れ
2010年08月07日 18:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/7 18:31
∪號臂屋からの富士山夕暮れ
千枚岳頂上
2010年08月08日 05:43撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 5:43
千枚岳頂上
だ號膤戮らの悪沢岳
2010年08月08日 05:46撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 5:46
だ號膤戮らの悪沢岳
ゥ薀ぅ船腑
2010年08月08日 06:17撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 6:17
ゥ薀ぅ船腑
タカネビランジ
2010年08月08日 05:53撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 5:53
タカネビランジ
Ρ見岳や北岳
2010年08月08日 06:36撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 6:36
Ρ見岳や北岳
Т飮海らの悪沢岳
2010年08月08日 06:36撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 6:36
Т飮海らの悪沢岳
╂崟亞拱面
2010年08月08日 07:03撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 7:03
╂崟亞拱面
悪沢岳からの中岳
2010年08月08日 07:26撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 7:26
悪沢岳からの中岳
荒川中岳頂上から塩見方面
2010年08月08日 08:51撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 8:51
荒川中岳頂上から塩見方面
お花畑
2010年08月08日 09:20撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 9:20
お花畑
小赤石岳方面
2010年08月08日 09:30撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 9:30
小赤石岳方面
赤石岳頂上
2010年08月08日 13:17撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 13:17
赤石岳頂上
百間洞山の家
2010年08月08日 16:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/8 16:00
百間洞山の家
小兎岳から赤石岳
2010年08月09日 07:55撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/9 7:55
小兎岳から赤石岳
小兎岳から聖岳
2010年08月09日 08:02撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/9 8:02
小兎岳から聖岳
粟山拂詐
2010年08月09日 12:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/9 12:05
粟山拂詐
雲司疹屋(これから下山)
2010年08月10日 04:56撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/10 4:56
雲司疹屋(これから下山)

感想

1日目(8月7日 土)
天 候  晴れ
行 程
00:15 新宿発(車)
06:35 畑薙第一ダム駐車場着
07:30 駐車場発(バス)
08:30 椹島着

 新宿でM車に乗車し出発するも、首都高が渋滞で東名に入るのに
時間がかかった。途中、足柄SAで休むが、ここも深夜だというのに
車で一杯である。
車の中で眠っている人が多い。
 清水インターで降りて、一般道を行く。畑薙第一ダム駐車場には、
6:00到着予定が30分ほど遅れた。東海フォレストのバスは第1便が
8:00発の予定であるが、すでにバス停では登山客が並んでいる。
結局、臨時バスの第1便が7:00に発車。我々は、ぎりぎりのところ
で7:30発の第2便の臨時バスに乗車できた。東海フォレストのバスは、
乗車時に3,000円を払い、証明書をもらう。この証明書は同社経営
の山小屋で3,000円の金券として使用でき、宿泊の領収書は帰りの
バスに無料で乗れる証明となる仕組みになっている。

08:50 椹島発
10:50 林道を横断
11:40 再び林道に出る(昼食後12:00発)
12:45 清水平着
13:35 蕨段着 
16:00 千枚小屋着 (行動 6時間50分)

 椹島には8:30に到着。山の中にポッカリと平らな土地があり、
宿泊棟や売店、食堂などの棟が並んでおり、気持ちの良いところだ。
このあたり一帯(といっても、間ノ岳から畑薙ダムあたり)は、東海
パルプ(2010年、合併により特殊東海製紙蠅房厂省儿)の社有林
である。民間が所有する一団の土地としては、日本一広いそうだ。
今回の山行もすべて、東海パルプの社有地を歩くことになる。(すごい!)
http://www.tokai-pulp.co.jp/company/syayurin.html
 東海パルプは、旧大倉財閥の会社である。
椹島から赤石岳へ登る尾根を「大倉尾根」というのは、大倉喜八郎
が登ったことから来ているのだろう。
 椹島ロッジの敷地から少し登って林道に出る。上流に向かって
歩くとすぐに滝見橋があり、その手前から登山道に入る。
千枚尾根は傾斜が緩く比較的登りやすいが、傾斜が緩い分距離も長くなる。
林道が千枚小屋の少し下まで伸びているので、林道を2回ほど横切って
登山道は続いている。
 トップを私、次にM、ラストにSの順に登るが、M君が不調で遅れ
気味になり、私もゆっくり歩くものの、各ピッチで待つことになる。
 シラビソの美しい林が延々と続き、展望はほとんど利かない。
途中、清水平で冷たい沢水を飲み、再び林の中を進む。駒鳥池を
通り過ぎ、千枚小屋に着くときれいな花畑と富士山が出迎えてくれた。
 千枚小屋(本体)は2009年に焼失し、プレハブの事務所棟と食堂棟が
建っていた。我々は「月光荘」とういう焼け残った小屋に宿泊する。
5人のスペースで3人と比較的ゆったりとしていた。

2日目(8月8日 日)
天 候  曇り後弱雨
行 程
03:50 起床(ご来光)
04:15 朝食
 朝、小屋の前から富士山の横から出てくるご来光を見るが、雲が多い。
 今日は長丁場のため早出であるが、朝食を4:15から出す山小屋という
のもすごい。大勢の人がここから百間洞山の家を目指すようだ。

04:50 出発
05:40 千枚岳
06:35 丸山
07:15 荒川東(悪沢)岳
07:55 中岳とのコル 
08:30 中岳避難小屋
10:00 荒川小屋 (大休止・昼食 10:25発)
11:05 大聖寺平
12:00 小赤石岳の肩
13:15 赤石岳頂上 (13:30発)
14:30 最低コル
16:05 百間洞山の家着 (行動 11時間15分)

 薄暗いうちに出発。しばらくは陽も射していたが、千枚岳に着く頃
には曇り空になっていた。
 千枚岳からは、北に塩見岳や北岳、翻って富士山が見渡せる。
 高山植物が美しい花を咲かせている。
 南アルプスは一つ一つの山が大きく、よって北アルプスの縦走に比べ、
アップダウンも大きくならざるを得ない。
 千枚岳を下り、丸山の登りで、今山行1回目の雷鳥(の親子)に出会う。
 悪沢岳(3141m)の頂上は展望が良く、中岳や荒川小屋、小赤石岳、
聖岳方面が良く見える。悪沢岳からまた大きく下り、中岳に向けて登り返す。
頂上の手前に避難小屋があり、山ガールらがベンチで休んでいる。
二人を待って、2〜3分のところにある中岳(3083m)に登る。前岳との
分岐から荒川小屋まで大きく下る。途中、見事なお花畑がある。
 荒川小屋でお茶を沸かして、昼食の弁当を食べる。荒川小屋から
トラバース気味に大聖寺平に出る。風が強く、天候悪化の兆し。
ここから小赤石岳の肩まで約1時間の登りである。登りの途中から
ガスがかかり始め、展望が利かなくなる。小赤石岳を超えて雷鳥を見る。
大倉尾根との分岐を過ぎ、また雷鳥を見る。ひと登りで赤石岳(3120m)の
頂上に着くが、ガスの中で展望はまったく利かない。写真を撮って、
少し下ると赤石岳避難小屋があるが、人気はなかった。
ここから300mほど大きく下りコルに出て、馬の背という稜線を進む。
本来は、聖岳や荒川岳のビューポイントらしいが、何も見えない。
馬の背の途中で雨が降りだし、雨具を着る。平らな百間平に出て、
ここからまた下って、百間洞山の家へ向かう。
 百間洞山の家手前のキャンプ地で、抜きつ抜かれつしていたテント泊
の二人連れと会い、山の家にキャンプの受付に行ってきたところらしく、
今日の山の家は満室であること、16時までに受付をしないと明日の弁当は
作ってもらえないし、夕食もダメかもよと告げられる。時計を見ると
16時をわずかに過ぎている。
走るようにして山の家に行くと、なるほど弁当の受付は16時までと掲示
してあるが、結局、弁当も夕食も間に合った。
この小屋はトンカツが名物らしく、確かに山小屋にしては立派なトンカツが出た。
 17時頃到着していた団体さんは、夕食は無く、カレーを作ってもらっていた。
 今日は6人部屋に6人で重なり合うように寝袋で寝た。
 誰かの大きな歯ぎしりの音が、鳴り響いていた。

3日目(8月9日 月)
天 候  曇り後雨
行 程
03:50 起床
04:35 朝食
 朝起きるとかなり強い雨が降っていたが、出発直前になり上がった。
また、降り出しそうなので、雨具を着用して出発する。

05:20 出発
06:20 稜線に出る
06:50 中盛丸山
07:50 小兎岳 
08:55 兎岳
09:10 兎岳避難小屋
09:55 最終コル
11:40 聖岳頂上  (12:15発)
13:00 小聖岳
13:55 便ヶ島との分岐
14:25 聖平小屋着 (行動 9時間05分)

 1時間のアルバイトで大沢岳と中盛丸山(2807m)の間の稜線に出る。
途中で大きなリュックを背負った単独行のおじさんと一緒になる。
歩みは遅くても時間はたっぷりあるそうだ。定年後という意味だろう。
 中盛丸山に登りまた下る。森林限界下まで下る。そして小兎岳(2738m)に
登って下る。S君が兎岳避難小屋のトイレに行くと言って、先に行ってしまう。
確か兎岳避難小屋は荒れていて、今は使えないはずだが…。
兎岳手前のコルで雨が本降りになる。脱いでいた雨具の上着を着て、
兎岳(2828m)に登る。それまで、見えていた遠くの景色はもう見えない。
ここからまた下る。兎岳避難小屋の近くでS君が寒そうに待っていた。
合流してさらに下り、聖岳への最終コルに到着。ここから1時間30分の登りである。
50分ほど歩いて、M、S君を待つこと10分。あと35分くらいだろうと
いうことで、二人は休まず進む。
急峻な登りの後、雨の中、見せかけのピークをいくつも越えて、
11時40分に聖岳(3013m)の頂上に到着。雨と風で寒い。
が、いくら待っても二人が来ない。やってきた夫婦に黄色の二人連れを
見なかったかと聞くとすぐ下で休んでましたとのこと。
下へちょっと降りてみると二人が登ってきた。
 S君は奥聖岳に行ってくるので先に行っていてくれということなので、
M君と先に聖平にむけて下り始める。危険なところも無く、S君もすぐに追いついた。
小聖岳をを超え、便ヶ島方面との分岐を過ぎると聖平である。
 ようやく雨も上がってきた頃、聖平小屋に到着。
 夜は、隣のおじさんがS君に頭を通路側か窓側か、どちらにするか
「顔先に他人の足を突きつけられるのはかなわんからなあ」と言って
確認していたが、無呼吸症候群?のいびきがすごく、S君はたまらなくなり、
180度体を入れ替えて寝たため、結果的におじさんは他人の足を顔先に突き
つけられることになったのでした。

4日目(8月10日 火)
天 候  晴れ後曇り
行 程
04:00 起床
 椹島行きのバスは登山口を9:50に発車する。登山口までは、普通の人で
4時間程度とのこと。朝食は5時から。M君が4時間では降りられないかもし
れないとのことで、朝食は弁当にしてもらい。5時前に出発する。

04:55 出発
08:10 吊橋
09:15 聖岳登山口着 (行動 4時間20分)

 順調に下って、一時は8:40のバスに間に合うかも知れないと、
M君もがんばったが、吊橋を8:10通過では間に合うはずもなく、
9:50のバスに戻す。途中、聖岳の頂上が見えた。道が濡れていて、
ズボンの裾と靴が泥だらけになってしまう。スパッツが欲しいところだ。
 4時間20分かかって登山口に降りると、畑薙ダムからのバスで
同じだった団体さんがいて、その一人が、「ここで待っていても
バスは来ませんよ。どこへ行くのか?」と怒ったように聞いてくる。
「9時50分のバスで椹島へ行きますが?」と答えると変な顔をしている。
待っている人に聞くと(その団体を除くと)先着が7名。私が8番目になるとのこと。
やがて、遅れていた二人が到着。その後に聖岳頂上で会った夫婦が来て、
11番目と教えてあげる。その後に、いびきのおじさんパーティ4名が来て
13番目になった。夫婦連れの奥さんは、バスが満員で乗れるか心配している。
「次ぎのバスは何時ですか?」というので、次ぎは 井川村観光協会の
畑薙ダム行きの無料バスが12時に出ること、椹島行きは12:40だという
ことを教えてあげて、みんなでワイワイやっていると、例の団体さんは、
単にどうしたらよいか分からなかったらしく、いまさら、椹島行きのバスに
乗りますとは言い出せなくなったらしい。椹島へ歩いていくと言って、
出発していった。
 バスは9時50分過ぎにやってきたが、一人も先客は乗っていなかった。
待っていた人全員が乗れただけでなく、ちょうど登山口に到着したばかりの
7〜8人のグループも乗れた。
椹島の近くで例の団体さんをバスは追い越したのでした。

09:55 バス乗車
10:05 椹島着
10:30 椹島よりバス乗車
11:30 畑薙第一ダム駐車場着
 椹島に着いて、畑薙ダム行きのバスの整理券をもらう。少し時間があるので、
水道で靴とストックの泥を落とす。10:30発のバスは全部で4台出発し、
我々は3台目に乗ることができた。
 運転手さんが、暗いオレンジ色の花が群生していて、花の名前を
フシグロセンノウと教えてくれた。これだけの群生は珍しいそうだ。
 畑薙ダムからは、近くにある白樺荘の温泉(500円)に入り、清水に出て
マグロ丼を食べて帰った。
 東京駅で車から下ろしてもらうつもりだったが、首都高が渋滞とのことで、
新宿駅に変更するも降り場を間違えて、結局、中野駅で下ろしてもらう。
車から降りるときに足を滑らせ、生垣に頭から突っ込み、すり傷多数。

 南アルプス(特に南部)は、北アルプスとは違う。(当たり前だ)
 一つ一つの山が大きい。森林限界が高い(入山日と下山日はすべて
森林限界下だった)。山小屋が低いところにある。山小屋の数が少ない。
山小屋の寝具が寝袋。アプローチに時間がかかる。テント泊は大変だが楽しそう。

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