【奥秩父主脈縦走】三峰神社スタート、みずがき山荘ゴール
- GPS
- 42:06
- 距離
- 58.9km
- 登り
- 5,193m
- 下り
- 4,681m
コースタイム
- 山行
- 5:51
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 5:58
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 8:52
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:55
- 山行
- 11:11
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 12:01
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 7:28
天候 | 04月29日:晴れ時々曇り(ところにより雨) 04月30日:晴れ 05月01日:晴れのち雨(夕方から晴れ) 05月02日:晴れ 05月03日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路:みずがき山荘からバスにて韮崎駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
三峰神社〜雲取山:特になし 雲取山〜将監峠:一部登山道の崩壊、及び雪渓(残雪)あり 将監峠〜雁坂峠:雁峠より先の燕山、水晶山の北斜面から残雪多し 雁坂峠〜甲武信ヶ岳:雁坂嶺から先、北斜面残雪多し 甲武信ヶ岳〜大弛峠:残雪多し、午後から踏み抜き多発、場所によっては腰下まで 大弛峠〜金峰山:残雪多し 金峰山〜みずがき山荘:大日岩まで残雪多し、下りのため要注意 残雪の多い年となっています。特に甲武信ヶ岳〜大弛峠区間は人通りも少なく、また樹林帯ということもあって溶けきるにはあと1か月程度はかかりそうです。その分ビバークした際の水確保には困らないとは思いますが...。なお当該区間、残雪トレースは明瞭ですが、雪が溶け切った場合、やや不明瞭となるところも多いかと思いますので要地図+コンパスとなります。 |
その他周辺情報 | みずがき山荘発のバスにて途中「増富の湯」にて汗を流せます。 同施設に食堂もありますが、15時ぐらいまでだったかと思います。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
マフラー
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
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感想
東京都は奥多摩、または埼玉県側からなら秩父からアプローチし、雲取山と山梨県の金峰山迄を繋ぐ稜線長距離縦走、通称「奥秩父主脈縦走」をやりました。
スタートは埼玉県側の秩父は三峰神社からとなり、ゴールはみずがき山荘となりましたので、総距離は約60km弱となります。
本当は二人旅となるとなる予定だったのですが、諸事情により3日目からは一人旅となってしまいましたが無事やり遂げることが出来ました。
【1日目】
三峰神社から雲取山を目指すことになるのですが、GW初日ということもあり、西武秩父から雲取山を目指すバスは増発便まで出てました。
ぐるっと見回してみても、この中で恐らく縦走するのは我々だけだな、という感じで、他の客の多くは小屋泊orテン泊で明日には下りる様相でした。
重い荷物を背負っていた我々はガシガシ抜かれていくのですが、整備された登山道とはいえ一人が通過するのがやっとな場所でかなり気を使って抜かせたり、すれ違ったりします。
これがものすごく疲れる上に、ペースは乱されるかつタイムロスが発生しますのでややストレスを感じる登山が続くこととなりました。
最終的に16時を少し回ったところで雲取山のテン場到着となり、GWということもあって小屋寄りの良いスペースはすでに確保されてしまい、端っこの方に設営となりました。
場所は平坦かつそれなりに広かったので特に問題はありせんでしたが、異常に人馴れした鹿が徘徊しており、夜中もひっきりなしに訪れるものでしたから何度か起こされました。
とはいえ睡眠は合計で5時間程度はとれていたので問題はなかったかと思います。
夕食は相方が持ってきた焼肉(最初で最後の生肉)をいただけました。大変おいしゅうございました。米は芯メシ気味になってしまいましたが、ガソリンストーブでの炊き方のコツを見いだせた気がしました。
【2日目】
4時頃には目が覚めており、ご来光なぞを撮影しつつ、5時頃にテント等の収納を開始し、最終的に6時を少し回ったところで出発となりました。
テン場から雲取山の頂上までは大した距離ではないのですが、往来する人が多く、これまた1日目と同じ目に少しばかりあわされることとなり、気分はかなーりナーバス気味に...。
雲取山から将監峠までの道は快適なところもあれば、スタンスが異様に狭い岩場や雪渓のトラバースなどがあり、ペースが始終安定しない感じとなりました。
またスローペースからくる心拍数の調整もうまくいかず、今山行で最も気持ちの悪さを感じたセクションでもあります。
道中、同じく縦走をしている人を一人パスしましたが、この人は最終的に同じ目的地に向かっている人でした。
将監小屋についたのは15時を15分ほど回った頃となり、テントを設営し、シュラフなどを乾かしつつ3日目以降の行程の見直しを相方としました。
この時点で相方の装備重量及び体力的に、予定通りの行動をしようとした場合、甲武信ヶ岳〜国師ヶ岳間を無事に超えられるかかなり不安がありました。
よって、将監小屋にて別れ、筆者単独にて山行を継続することとなりました。(相方は将監小屋に停滞後、下山)
晩御飯は2日目からすべて私が担当でしたので、チリコンカンと白飯という意味不明な組み合わせでしたが、おいしゅうございました。白飯はかなり芯が減り、3日目には完璧に近いものができるかなと自信がつきました。
【3日目】
4時半には目が覚めており、相方はまだテントの中で寝ているようでしたので、ひとまず山行継続のため一人荷物の収納を進めます。
少しばかり後ろ髪が引かれる思いでしたが、この時点で最後までやり遂げるという確固たる意志をもって相方と別れる罪悪感を押しやりました。
6時を少し回ったところで雁坂小屋へ向けて出発しました。予定通りのコースをわずかにコースタイムを上回るペースで進めることができ、また体調も徐々に山に順応していくのを感じ、充実していくのを感じた1日でした。
笠取山を過ぎたあたりで天候不良の兆候があったので、レインウェアを着て、雁峠に着くころに降り始め予想通りの展開となり、更にペースを上げて行動しました。
水晶山に至る頃には大分残雪も増えてきており、僅かにペースが遅くなりましたが、最終的に14時前には雁坂小屋へ到達しました。
が、この時点で外は本降りとなっており、気温もすさまじい勢いで下がっていることを感じました。
天候が回復しなかった場合、テント泊では体力回復しなくなる可能性もあったかつ、雁坂小屋の薪ストーブがあまりにも暖かすぎたため、わずかに葛藤した後、2000円払って小屋素泊まりとしました。(寝具は持参シュラフ)
他に1PT(3人編成)小屋素泊まりのPTがいたため、このPTに食料の融通(というか押しつけ)をし、荷物を軽くすることが出来ました。
夜には伊勢崎・高崎方面の夜景を撮影したり、星を撮影したりしました。
この日は別PTに食料を融通するということで背中の米を2合ほど炊飯しました。芯は完全になくなりました。ガソリンストーブバンザイ。ホワイトクリームシチューも大変に人気でした。
※余談ですが、雁坂小屋にて氷割りの手伝いをしたり、気さくなマスターと別PTの人と会話をして夕方まで過ごしてました。氷割りの手伝いの御礼にかわいい木札をもらえました。
【4日目】
この日は甲武信小屋までと当初計画ではしておりましたが、自分の限界を試したいという余裕まで出てきたため、時間によっては大弛小屋まで進むことも視野に入れて早めに行動しました。
出発は5時45分頃だったかと思います。ちなみにこの時点で大弛小屋まで行くには遅い出発でした。よって、場合によっては途中でビバークすることも考えてました。(最終的にそうなった)
※少々質が悪い登山者になってしまった...。(褒められたものではない)
雁坂峠〜雁坂嶺までは快適な尾根道かつ、素晴らしい景色が眼前に広がっており、時間的余裕がないにも関わらず写真をバシバシとってました。
雁坂嶺から先はかなりの残雪が予見されたため、アイゼンを装着し、この日は甲武信小屋での休憩以外、外すことはありませんでした。
破不山の岩稜でアイゼン歩行で苦しみつつ、甲武信小屋には11時頃到着となり、大弛小屋行を決定しました。(この時点では16時30分には大弛小屋に到達することを予定していた)
が、甲武信ヶ岳から国師ヶ岳間は超絶樹林帯で雪が全く溶けておらず、深いところで80cm以上の残雪があり、午後の気温の高まりもあり踏み抜きまくりペースはがくっと落ちました。
結局15時30分を迎えた時点で国師ヶ岳には到達できなかったため、適当なところでビバークすることを決意しました。幸いにして雪=水は豊富にあったため、特に不安はありませんでした。
いっそ星空でも撮ってみるかということで、国師ヶ岳から凡そ800m手前の2465Pにて、猫の額ほどのスペースを整地し、テント張ってビバークしました。
標高が2500近く、かなりの低温が予想されました。よって手持ちのすべての衣類(着替え除く)を着込み、シュラフにくるまり、水を作って、晩御飯を作り寝ました。
思いのほか暖かく、1回だけ寒さで目が覚めたくらいです。
晩御飯はカレースープ、マッシュポテト、そして残ってるハードリカーになりました。(ご飯を炊く余裕はなかった)
【5日目】
4時の薄暗い中撤収作業を開始し、5時を少し回ったところで行動を開始しました。
この日は金峰山まで行き、みずがき山荘に下山することとなりますので、実質的に最終日となります。当初予定から実に1日繰り上げでの下山です。
さすがに前日に少しばかり無理をしたせいか、軽い筋肉痛が発生してましたが行動に問題はなく、さくっと国師ヶ岳、奥秩父最高峰の北奥千丈岳を上り詰め、前日に到達できなかった大弛峠には7時前には到達しました。
その後も順調に歩を進めて行き、9時を少し回ったところで金峰山に到達しました。この時の心境はまさしく感無量といったところでした。
金峰山からの下りも残雪が豊富でしたが、あえてアイゼンを外し、グリセードでスピード下山しました。
特に大きな転倒などもなく、大日岩を過ぎたころには雪も無くなったためさらにペースを上げ、最終的にみずがき山荘には12時45分頃着となり、55分の韮崎駅行きに乗れました。
これをもって奥秩父主脈縦走を完走しました。
【総評】
やりきった、ただそれだけです。装備の最適化等は課題として残りますが、過不足無い装備だったかと思います。
食料などは事前に自宅で乾燥させ、極限まで軽くしたことで山でもおいしいものが食べられることを実証できました。
シュラフは3シーズン用のうっすいのでした、足元はザックに突っ込み、上は着られるものすべてを羽織るとマイナス3度くらいまでは耐えられるんじゃないかと思いました。
コメント
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先日は雪・氷の後始末を手伝っていただき有難うございました。若い方の力は本当に助かりました。大弛までの道は、まだ連休も初めの頃でしたので雪も多く残っていて大変でしたね。
雁坂小屋周辺も降りてきた7日になるとほとんど雪が消えていましたので1週間の違いは大きいです。
また機会がありましたらおいでください。ありがとうございました。
こちらこそ、暖かく、素敵な時間をありがとうございました。
雁坂小屋から見える素晴らしい光景を教えてもらったり、小屋開きの時の状況のお話など、こうあってほしいという山小屋の思いをようやく雁坂小屋で見つけた気がします。
また近い内にお邪魔させていただくことになるかもしれませんが、体力は余ってます(?)ので、お声がけいただければお手伝いさせていただきます
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