JWV 金峰山・国師ケ岳から石楠花新道



- GPS
- 28:15
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 942m
- 下り
- 2,455m
コースタイム
‐11:20朝日岳12:00‐13:15金峰山13:50‐15:10朝日岳
15:15‐16:00大弛小屋(泊)
5日 大弛小屋5:50‐6:25前国師‐6:30三繋平6:35‐6:40国師
ケ岳6:45‐6:50三繋平7:00‐7:05北奥千丈岳7:10‐8:0
0奥千丈岳8:10‐8:50白べ平9:00‐9:40ゴトメキ9:45‐10
:30オオダオ10:35…徳和14:20‐14:58=塩山15:35
天候 | 4日 晴れ 5日 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
徳和〜塩山 バス 大弛峠の駐車場は満タン。早朝に着くこと。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大弛峠から金峰山までは道は明瞭で登山者が多い。 北奥千丈岳からの石楠花新道は、年間数組の方々しか歩かず赤テープを頼りに地図と方向を頭に入れ歩いてください。特にゴトメキからオオダオ、オオダオから東奥山窪の沢の下りは方向に注意をしてください。何度も渡渉をします。雨の後は増水に気を付けてください。 |
写真
感想
2011年6月4日〜6月5日
4日 晴
定刻、中央線塩山駅に9時、10名全員が集合し、予約をしていたタクシー2台に分乗して一路大弛峠に向かう。空は青空、塩山市内から少し走ると目の前に乾徳山がそそり立っている。
明日は、あの裾を歩いて下ってくるのかと思うと少し気にかかる。道は琴川沿いの林道を走り峰越林道・川上牧丘線を行く。石楠花、つつじ、白樺、唐松の花と新緑が美しい。完成した琴川ダムを過ぎると、左手に金峰山の五丈石が見えてくる。里は新緑であったが、大弛峠に近づくとまだ春には早い感じがする。峠は登山客のマイカーで駐車場は満車である。塩山から約1時間で料金は11,000円弱であるが、5人で割れば安いものである。
今夜、お世話になる大弛小屋に余分な荷物を預け金峰山へと向かう。道路脇にある標識の所から樹林帯の中に入り急登で始まるが、すぐに2447mのピークを越えて朝日峠に下る。樹林に囲まれた静かな峠だ。峠から登って樹林を抜けると、岩がゴロゴロとした稜線に出て展望が開ける。正面に富士山、右手に南アルプス連峰が望まれ展望が素晴らしい。ここでビューランチとする。ここから10分ほどで朝日岳の山頂に着く。行く手の樹林の左に鉄山、正面に金峰山、正面左手に南アルプス、右手に八ヶ岳連峰と瑞牆山、左手奥に富士山、振り返ると北奥千丈ケ岳と国師ケ岳が目の前だ。ここから道はガレた所を下り、鞍部で樹林帯に入り鉄山は頂上を通らずに北側を巻いて行く。残雪が出てくる。樹林を抜けると、展望のよい所へ出る。わりと広い場所が賽ノ河原と呼ばれている。金峰山へはここでほぼ直角に左に折れ、展望の開けた稜線を緩やかに登って行く。花崗岩が積み重なった様な岩場を通り、岩のブリッジをくぐると金峰山小屋へ下る分岐がある。分岐を過ぎて左へ回り込むと頂上である。正面に五丈石がでんと鎮座している。
何名か岩登りにチャレンジしているが、無理のようだ。私も若かりし頃は五丈石の天辺に登り、甲府盆地を見下ろしたものだ。展望を堪能し往路を大弛峠に下る。下りは賽ノ河原で右へ折れる。視界が効かない時は要注意である。16時過ぎに大弛小屋に着く。駐車場はだいぶ車が減っている。手続きを済ませ、夕食の17時50分まで小屋の前で団欒とする。
食事はボリュームたっぷりの牛鍋だ。明日の天気を祈りつつ眠りにつく。
5日 曇
起床4時30分、朝食5時過ぎ、5時50分大弛小屋を出発する。小屋の前からコメツガやシラビソ・オオシラビソなどの亜高山帯の針葉樹林へ続く登山道を登り始める。10分ほど進むと、夢の庭園表入口の分岐。すぐに展望が開け、夢の庭園に出る。あいにく曇りで、もやっており遠望が利かない。晴れていれば金峰山方面がすばらしいはずだ。
露岩を縫って木組みの立派な遊歩道がつけられている。庭園の上端を樹林に入り、ここから樹林帯の急登である。木の根が張っていたり、岩の段差を越えたりして高度を稼ぐ。山肌を左へ横切り、旧尾根道の分岐を尾根筋に沿って直角に右折する。樹木の背が低くなると道の傾斜も緩くなる。前国師のピークに出れば、急な登りも終わりだ。前国師からやや下り、緩やかに進むと涸れ木が林立する平坦地、三繋平に出る。ベンチがあり、荷物をデポし、直進して登ると国師ケ岳の山頂である。三繋平に戻り奥秩父最高点、北奥千丈ケ岳(2601m)に登りつく。この間が今回、残雪が一番多い所であった。奥秩父一の展望台と言われているが、残念ながら展望はダメである。展望はまたの機会とする。
皆、ここまでは元気一杯である。いよいよ55年ぶりの石楠花新道に踏み入るとする。
北奥千丈ケ岳からは赤いテープが頼りだ。年に数組しか入らないと小屋の小林オーナーから聞いている。左寄りに斜面を横巻き気味に下って行くと、尾根が細くなってまだ咲いていないシャクナゲが増えてくる。ひととき急な下りとなるが、まもなく尾根がなだらかになって深い樹林帯の中を進む。2511mのコブを過ぎるとまた急坂になり、頂稜のピークを越える。この途中で単独行の人に出会う。ゴトメキにテントを張り、北奥千丈ケ岳をピストンとのことである。再びなだらかになって奥千丈岳に到着するが、ピークの感じかなく、道標が無ければ気がつかないかもしれない。奥千丈岳を過ぎて尾根は平になるがシラベの幼木が密生している。下り続けて急坂になり、草の生い茂った湿地を通り過ぎると、鶏冠山林道西線に飛び出す。ここが白檜平である。20分の休憩をとる。大弛小屋からここまで3時間だ。徳和まであと5時間ぐらいかなあ。
ここからゴトメキへの尾根道に入る。シラベなどが密生しているが、道ははっきりしている。やがてまっすぐ登るとゴトメキ山頂に着く。わずかな切り開きで展望は無く、遭難碑があるだけだ。昭和40年5月2日、立教大学ワンダーフォーゲル部が遭難したとのことが碑に書いてある。ゴトメキで尾根が分岐し、石楠花新道は左直角に折れる。道はがくんと悪くなり、シラベの密生林を縫うようにして進む。さらに熊笹も増えて歩きにくくなる。鞍部からトサカの登りは一層ひどくなりルートを見失いがちになる。しかし後に背の高い、Yさんが赤いテープを見ていてくれるのでトップは安心して歩く。トサカの山頂は広くて熊笹が密生しており、ここも展望がない。大ダオへは東北東に尾根を下ることになるが、山頂から広い尾根が北方向と南方向に派生しているので、踏み込まないようにトラロープが張ってあり、無事にコースなりに進む。熊笹は膝ぐらいまでだが踏み跡が幾筋かに分かれている。ようやくにして樹林が切れると、南面が開けた大ダオに着いた。正面には黒金山、その右に乾徳山が展望出来、東奥山窪のはるか先に徳和の集落が望める。早い昼食にしたいが、東奥山窪から吹き上げる風のために、熊笹におおわれた急斜面を下る。間もなく樹林帯に入り、程良い所で昼食にする。あと3時間も歩けば徳和に着くのでのんびりとする。この先道は荒れ気味で、ごつごつした岩角などで歩きづらい。東奥山窪は最初左岸沿いを歩き、沢の岩を飛び越え右岸に移り、河原歩きとなるが再び左岸へ沢の中の岩を渡る。何度かこれを繰り返し、やがて砂防堰堤が見えると巻道の山道を登り、やっと林道に出る。後、林道を1時間30分ほど歩けば徳和だ。ビールが待っていると思い頑張る。皆、元気、元気、たいしたものだ。徳和林道を歩き、右手に徳和渓谷を眺め、やっと徳和のバス停に着く。大弛小屋を出発してから、8時間30分で上級一級コースを全員で歩き通したのだ。素晴らしい仲間に恵まれ、天候に感謝し、バスにて塩山駅に向かう。バスは西沢渓谷発のため、全員立ちっぱなしだったが、明るい顔で塩山駅に着き解散とする。タクシーを頼んでおけばよかったと反省しています。皆さんごめんなさい。
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