折立よりテン泊、薬師岳-黒部五郎岳ピストン
- GPS
- 17:56
- 距離
- 33.9km
- 登り
- 2,614m
- 下り
- 2,787m
コースタイム
- 山行
- 6:01
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 7:40
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 3:00
- 合計
- 12:50
天候 | 8月5日晴れ時々曇り 8月6日曇り一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に無し |
その他周辺情報 | 2日目薬師峠-中俣乗越先までログ落ちです。 |
写真
感想
未踏の薬師岳と黒部五郎岳、この2山は自宅から遠くなかなか機会が無かったが、折立から入って薬師峠にをベースに一泊二日で行くレコを読んで気になっていた。
梅雨が上がったのにぐずぐずした天気も北陸の方は良さそうらしい。
それなら週末を利用して行ってこようと出かけた。
3時前に自宅をでて有峰有料道路の東谷についたのは5時半、6時の開門から40分で折立到着。
ほぼ7時には登山口を出発出来た。
太郎平への登山道はトレランの人が多く、軽量ザックに足元も軽く次々に抜かれていく。
それでも最初はすこしでも追いつこうと頑張ったのがいけなかった。
思った以上に気温も湿度の高い登山道、久々の重装備では30分程でペースが乱れ、異常なほどの汗をかきながら登る事になった。
太郎平小屋で登山届けを出し、テン場の受付もと思ったが、13時より現場で先にテントを張ってかまわないとのことだったのでテントを張って薬師峠に向かった。
10時前のテン場はがらがらで、広い割には平らな所があまりないとの事だったが、格好の場所を見つけてテントを張って、サブザックを担いで薬師岳に向かった。
急な悪路の沢道を登って広い薬師平に出ると、花畑の向こうに黒部五郎岳と槍が並んで見えてテンションが上がった。雪渓が残り花がたくさん咲いている登山道を登って、薬師岳山荘に出る頃には夏の強烈な日差がでて、高山にいても暑い、なんと手元の温度計では30度近くになっていた。ここから山頂までの遮るもない灼熱の滑るザレ場の登山道はかなり堪えた。こんなに熱い暑い登山はは最近ないと思った。
苦労して到着した山頂も、この頃からガスがかかって、視界不良。
それでもこんな日は日差しがない事の方が自分にとっては良かった。
この山は秋の涼しい頃が良いかもしれない。
下って来て、薬師岳山荘でラーメンとビールを飲んでまったりしてからテン場に戻った。2時頃になればテン場もほぼ埋り、最終的には70張りほどになったと思う。
とにかく暑かったので、テン場横の受付で売られていたビールを購入してのんびり過ごした。夕方からは隣のテントの地元富山の山岳会の2人と、登山談義に花が咲いた。
夜テントを打つ雨の音で目が覚めた、止まなかったら翌日の黒部五郎はどうしようかと悩みながらウトウトしていた。2時半ごろ外を見ると雨が止んでいたので支度を始めた。とにかく暑い中歩くのをなるべく減らしたい、明瞭な道なので初めてでもヘッドライトでいけるだろうと思って、3時半前にテン場を出発した。
曇って夜明けも遅い道をライトを照らして進んでいく、雨で濡れた草木でズボンも靴もすっかり濡れてしまったが、この冷たさが心地良いほどの気温だった。
ようやくライトを外したのは北ノ俣岳への長い水平な道だった。
山頂で小休止、これから行く黒部五郎岳が遙か遠くにどっしりとした姿を見せていた。ここまで太郎平小屋から70分少々、まだまだ先は長いが時間はたっぷりある。
赤木岳をいつの間にか通過して一番窪んだ場所に降りた、標識があってここが中俣乗越だった、まずまずのコースタイムに納得した。その先で2時半にテン場を出発したソロの男性に追いついた。暗い中、自分の遥か先でライトの光が何度も見えていたのが彼のようだった。
だいぶバテていたようで先を迷っているようだった。そのあとトレランの男性に抜かれた。(彼は日帰りで黒部五郎と薬師を登ると言っていた)
細かいアップダウンが終り、いよいよ黒部五郎岳に登る大きな山塊の前にでた。
やっと登りの入口に到着した、しかし長かった。
ここからはダブルストックでひたすら登った。見上げるような頂部がだんだん近づいて、多くのザックがデポしてある肩までのぼりついた。まだ山頂はひと頑張り先だ、そしてやっとの事で山頂へ到着した。
山頂では黒部五郎小舎からの登山者で賑わっていた。
登ったとたんガスが覆って、昨日と同じかとがっかりした。
それも少しするとガスも取れて、周りが見えだしてきた。槍が見え、その先の穂高連峰、笠岳の雄大な稜線が日に照らされて輝いている。遠く立山や劔も見える。そして何より眼下に広がる黒部五郎岳のカールの大きさに圧倒された。主役を引き立てるようなガスの動きに刻々と変わる眺望が素晴らしかった。来て良かったと実感した。
帰りは靴擦れに悩まされた苦痛の行程だった。
今回の重装備と長時間の山行のために、最近履いていなかった革の登山靴を履いてきたのがいけなかった。
初日は問題なかったが、この日は雨で濡れた登山道や水たまりを歩いている内に靴の中がすっかり湿って、先ず左くるぶし上が擦れて痛みを感じるようになってから、その後右小指が悲鳴をあげた。靴下を2枚履いていたので途中で減らしたりしたが駄目でテン場に戻った時にはカカトの皮はむけて、両足裏全体がヒリヒリしてやけどをしたいるようだった。
テン場でテントの撤収前に少し休もうとうとうとしていたらいきなりスコールの様な雨が降り出してきた。あわてて撤収するも、テントはびしょびしょ、ザックも同じで自分もカッパを着たものの濡れ鼠になってしまった。
帰りは全てが濡れたため、来たときより重いザックを担いで、やけどしたような足裏に気遣い何度も休憩した。その度に靴を脱いで熱い足裏を冷やしつつ長い折立への道を下った。
2年前の記憶とは大違いで、アラレちゃんからの最後の下りの長いことといったら、何度も音を上げながら降りてきた。折立まで来たときにはぼろぼろになっていた。
今回の靴の失敗は大きかった。(おまけに代わりの靴下を持ってきたことを忘れていた)
しかしなにより大きな2山に登ってこれたことは何より満足だった。
これで恥ずかしながら日本アルプスの百名山は全部登ったことになった。
今回は長く苦しい山行、いろいろ反省点が多いものだった。
次は快適で楽しい山行にしていきたい。
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