妙高山・火打山

2011年07月17日(日) ~ 2011年07月18日(月)

• GPS: 33:00
• 距離: 21.8km
• 登り: 1,885m
• 下り: 1,884m

コースタイム

17日(日)
6:00笹ヶ峰P→7:15黒沢→9:30富士見平→10:40黒沢池ヒュッテ(幕営)12:00→13:30長助池分岐→15:00妙高山→17:00幕営地

18日(月)
6:30テント撤収・出発→7:30高谷池ヒュッテ8:00→9:00ライチョウ平→9:35火打山10:00→11:00高谷池ヒュッテ12:00→14:00黒沢→14:40笹ヶ峰P

天候

17日晴れ時々曇り
18日晴れのち曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

登山道で野雪渓箇所はライチョウ平、大倉山分岐から長助分岐へのトラバースに2箇所。長助分岐から妙高山への登り始めで確認されました。

写真

笹ヶ峰登山口

黒沢まで木道が続く

黒沢で一服

富士見平

黒沢ヒュッテまでの湿原地帯

湿原パノラマ

チングルマ

黒沢池ヒュッテ

ヒュッテそばの雪渓

クレープを頂く

マイテント

長助池の湿原

妙高までの雪渓を登る

ガスが切れた…

妙高山頂

湧き上がる夏雲

妙高と左下に長助池

本日の晩飯はすき焼きなり

茶臼山から高谷池への道中

高谷池テント場と火打山

天狗の庭

逆さ火打

八ツ岳と富士山

ライチョウ平

火打山頂より昨日登った妙高方面

焼山

黒姫駅でパートナーと別れる

C.W.ニコルの碑石

感想

tomcat

7月17日(日)


今年で通算4年目となるgaucho氏との山中泊。高山植物咲く妙高・火打を選びました。

テントを担いでは5月の鹿島槍以来。しかし、テントを担いでは全体行動時間の半分くらいか。
黒沢池ヒュッテにてテントを設営して、そこから妙高をとりにいき、
翌日は高谷池ヒュッテまで移動し、そこにザックをデポして火打をとりにいくというもの。

16日の仕事を終え、恵那で仮眠をとりつつ中央道で長野へ向かう。
朝4時。JR長野駅で合流し、6時過ぎには笹ヶ峰登山口へ着いた。
連休の中日とあって、広い駐車場もほぼ満杯に近い。

小奇麗なゲートをくぐり、木道で舗装された登山道を約1時間歩く。
立派な橋が掛かる黒沢に到着だ。
ここから十二曲というつづら折りの急登、それを超えるとさらにキツイ直登が続く。

富士見平に到着は9:30。
ずいぶんスローペースだが、ここで本日のテントを担いでの核心は超えた。

黒沢池ヒュッテまでは、北アルプスの高天原を連想させる湿原帯。
高山植物と池塘が徐々に姿を現し始め、天に続くような木道が非日常の空間へと誘ってくれる。

10時40分。
ヒュッテに到着して早々にテントの設営準備に入る。あとはアタックザックで妙高をとりにいくだけだ。
ところが…山小屋の親父は簡単に許してくれなかった。
「テントの設営は午後からだ」
たしかに、黒沢は15張程度しかキャパがないと地図には記載されている。
けれど設営時間に制限が有るなんて聞いたことがない。
同じに様に黒沢にザックをデポして妙高を取りに行っている登山客を配慮してのことなのだろうか。

仕方なしに12時まで近場の雪渓に食糧を埋めに行ったり暇を潰すことにした。
ここでまた事件が起きる。
木製のテーブルで休憩していると、山小屋でクレープを注文した年配の女性から
「食べきれないので、コーヒーもあるしどうぞ」
と声掛けを頂き、ジャムとクレープのお相伴にあずかることにした。
ところが、食器を女性が返却にいったところ、また山親父が
「他人に譲ったりしてはいけない」との趣旨の文句を言われたそうだ。
買った人がどうしようがそれは自由だと私は思うのだが、親父には理屈が通らないらしい。

12時ちょうどに再度テント設営の申請をし、ようやく幕営できた。もちろん一番乗りの設営。
(親父からは「まだ12時ではないか」みたく、かなり渋々の様子をされたが)

妙高は黒沢池から目指す場合、内輪山に位置している為、外輪から攻めてゆく。
天候は徐々にガス模様へ。
ひと雨こなければ良いがと、外輪の大倉山を越え、急ぎ足でお釜の底である長助池分岐へ。
雪渓から清水が湧き出る水場だ。

雪渓を超え、妙高の急登を超えるまでに400mをかせぐこと約1時間半。これは結構なアルバイトだ。
途中ガスも切れ始め、ピークに経つ頃には夏の入道雲がモクモクと斑尾山の上に翼を広げていた。

17時テント場へ。
ブヨが舞う中、枝豆とビールで乾杯し、gaucho氏が担いできた鉄鍋で特上のスキヤキを頂く。
前夜はほとんど睡眠とれていなかったので、即効で爆睡。
気温もそれほど下がることなく、シュラフも暑いくらいの夜でした。


7月18日(月)

5時起床。
昨日の鍋料理の残りを卵とじで頂き、6時頃には撤収準備に入る。
俄かに「ウォー!ヤッター!」の声がテント場横のテラスから山中に響き渡る。
日本女子サッカーがドイツ・Wカップ杯で優勝したらしい。
やるじゃないかニッポン。

7時半。黒沢から茶臼山を越え、高谷池へ到着。
昨日は見えなかった槍、鹿島槍、白馬など北アルプスの山並みが木道の奥に広がっていた。

ここで昨日と同様ザックをデポして火打をとりにいく。
gaucho氏はどうも体調不良のようなので、周辺で待機して頂いて一人で出掛ける事にした。
昨日のスキヤキは値段に見合う栄養価ではなかったのかもしれない。

黒沢と同様に湿原が広がるが、高山植物はその比ではない。
天狗の庭と名付けられた場所からはハクサンコザクラの群落が見事だった。
白山の植生には敵わないが、雪渓と共に池塘に映える逆さ火打が美しい。
あとで散策にいったgaucho氏が「ミニ・大雪山」と評した。
冬に豪雪である山域ほど短い夏の間に美しい花が乱立する。
神の御技とも言うべきだろう。

湿原を越え、ライチョウ平の雪原で一服。
台風が近づいている為、徐々に曇りがちだが遠方に八ヶ岳、富士山も確認できた。
バテ気味になりながら、火打ピークを9時半すぎにとる。
頸城(くびき)山塊と呼ばれ、影火打、焼山そして雨飾への連山の最高峰に立ったことになる。
いつかバックカントリーで再び登頂できれば最高だろうなと想いを馳せつつ、下山。

高谷池ヒュッテで大休止して、富士見平、笹ヶ峰へと下山を終えたのは14時半だった。
黒姫駅でgaucho氏と別れ、帰路は北陸道経由で帰奈。
久しぶりに咲き乱れる高山植物を満喫した山行となりました。