初穂高:西穂⇒ジャンダルム⇒奥穂テント泊縦走
- GPS
- 79:00
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,970m
- 下り
- 1,974m
コースタイム
17日/西穂山荘4:00-5:10西穂独標5:20-6:35西穂高岳6:55-8:15間ノ岳8:30-9:12天狗岳9:30-12:30ジャンダルム12:40-14:55奥穂高岳15:15-16:00穂高岳山荘(休憩多数)・幕営
18日/穂高岳山荘5:10-6:30涸沢6:50-12:10上高地BT
天候 | 16日:快晴 17日:快晴午後3時頃からガス 18日:曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
18日:上高地BT⇒沢渡P(シャトルバス) 沢渡P⇔上高地BT:シャトルバス片道1,200円・往復2,000円/タクシー片道4,000円(定額) |
コース状況/ 危険箇所等 |
西穂登山口⇒西穂山荘:樹林の中の登山道。入り口に登山ポスト有り。記録紙、ペン有り。水場無し。田代橋を挟んでトイレ有り。 特に危険箇所、不明瞭な場所無し。山中水場1箇所のみ。枯れる危険有り。 西穂山荘⇒西穂⇒ジャン⇒奥穂⇒穂高岳山荘:可能な限り軽量コンパクトな荷物で。水は十分余裕を持って。ジャンひとつ手前(西穂側)のピーク鞍部に貴重な雪渓有り。 ペンキマーク有りますが不明瞭なことも。基本的に尾根通し。 穂高岳山荘⇒涸沢⇒上高地:プロムナードなコースです。(ただしザイテングラートは岩場) 西穂山荘:ソフトクリーム各種・カレー・ラーメン等食事は充実。テン場は狭く混雑時は場所の調整を受けます。水有料。幕営でトイレ無料。自販機も有り。 穂高岳山荘:水有料。幕営でトイレ無料。自販機無し。 沢渡第二Pに無料足湯有り。深夜でも入れます。トイレ有り。 沢渡のPは零時を回ればいつ入っても1日500円。清算には硬貨と千円札しか使えません(係員が居ても両替不可)。 沢渡第二P向かいに酒屋有り。両替のみは×ですが、ガリガリ君(赤城乳業のアイス)でも買えばくずれます。 沢渡上バス停近くの「さわんど木漏れ日の湯」は日帰り500円。内湯のみ。食事も可能で小さいながら休憩所もあります。ひだコーヒー牛乳有り150円。 お湯は熱いですが泉質良く肌がツルツルに。シャンプー・ボディソープ有り。 |
写真
感想
山が好きで回数は少ないながら高校生から登ってきました。
岩が出来ない私にとって、最終的に行きたいところは「北鎌」と「北方稜線」。
この二つ、定年して時間があるだけでは絶対に行けないところです。
そこで遅ればせながら順次ステップアップということで、前回八海山・屏風道を幕営装備相当の重さで登り岩場の練習。
今回は実際に幕営しながら無補給(小屋で必需品を買わないという意味です)で西穂⇒奥穂へ行ってみました。
実際に行ってみての感想は…やはりスケールと言うか格の違いを思い知らされました。
局地的には八海山の雪渓トラバースの方が緊張しましたが、それは全行程から考えれば一瞬。(もちろん瞬間でもミスれば命取りですが)
こちらの縦走路は全般に登りながらも上下を繰り返し、かつ水場無しエスケープルート無しの非常に長いタフなルートでした。
西穂⇒奥穂間で手も使う部分が感覚的には何割もあり、大型ザックだと緊張するトラバースやルンゼの下りがありました。
疲労に加えて容赦無い日差しでバテバテになってもフラついてバランスを崩したらお仕舞いです。ザックが重いと立て直せません。
さらにザックそのものが岩に接触しバランスを失う危険もあります。
食料・水を含む装備と体力の折り合う点を見極める必要のある難コースです。
西穂⇒奥穂にしたのは、初日に奥穂まで入ると翌日の体力に自信が無い点。そして岩は下るより登る方が私にとっては楽だからです。
西穂山荘のテン場は非常に混むとの情報から、ロープウェイではなく上高地から早朝に入山しました(鈍足の私には山頂駅からのレースに勝てないと判断)。
タクシーに乗合いで釜トンネルのゲートオープンと同時に上高地へ入り、9時前に西穂山荘へ到着。テン場一番乗りでした。
途中3人に抜かれましたが、いずれもテント泊ではないようでした。
設営後に翌日のルート確認で山荘の少し上まで登りました。この頃からロープウェイでの登山者が続々と(正に切れ目なし)登山道を行き、私はシャッター屋さん。
しばらくして小屋に戻ると登山者で溢れていました。この日は夕刻まで全く曇らず暑くてテントの中には居られたものではありません。大半を日光の下で過ごしました。
(恥も外聞も無く屋根下に捩じ込めれば良かったのでしょうが、ソロだと間が持たないし気が引けます)
翌日は未明にヘッドランプで出発しましたがテント装備の私にはオーバーペース。しかしコース上は人の切れ目が無く、道を譲るといつまでも歩けません。最初から疲れの元を作ってしまいました。
独標を過ぎると登山者はぐっと減ってペースは確保出来ましたが日が昇って暑くなります。
今回は清水2L、ポカリ1.5L、紅茶0.5Lを担いで入山し、この日も3L程度は水分を残していました。しかし暑さと疲労で減る一方。前途を考えると水切れという最悪のシナリオが頭をよぎります。
ルートを過小評価したつもりは無いのですが、結果的に運動量と暑さのリスクを読み切れませんでした。
ジャンダルムより一つ西穂側のピーク取付きに命の雪渓がありました。逸れることが出来ないこのコース上で手が届く貴重な雪渓でした。
この雪渓の雪で生き返り、巻き道を使ってジャンダルムにも登頂。縦走路は一部を除いてほぼ稜線通しですが、ジャンダルム(衛士)は名前の通り避けて通らないと奥穂へは行けません。誰が名付けたかぴったりの名前です。
奥穂に着いたときはガスで視界がありませんでしたが、何て涼しくて心地良いのでしょう!
山頂の祠を見て思いました。「これでやっと攀じ登らなくていい」って。想像を超えた長い参道でした。
穂高岳山荘到着は16時。行動12時間でした。受付が遅かったのでテントは小屋脇に。トイレも近く風除けもあってラッキー?けれども外は騒がしい。
翌朝は強風でテントが揺れましたが穂高にしてはそよ風でしょう。フライが結露せず悪いことばかりではありません。
本当は前穂を経由して岳沢を下る予定でしたが、すでに前日からそんな気力も体力も残っておらず、ザンテングラートを下って帰りました。
ハードな山行にはなりましたが学ぶところも多くありました。
同じコースを歩く人達と自然な連帯感が生まれ、励まし合いながら歩けたことも大きな収穫でした。他のコースではあまり体験出来ないことだと思いました。
次回はちょっと休んで穏やかな山行をしたいです。
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