聖岳・光岳〜易老渡起点(チーム縦走)


- GPS
- 33:14
- 距離
- 42.1km
- 登り
- 4,309m
- 下り
- 4,303m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 9:50
- 山行
- 10:27
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 11:51
天候 | 1日目 晴れ、2日目 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
帰り:易老渡14:45〜かぐらの湯15:45:10000円/4名(普通車) 一般車両は芝沢ゲートまで。芝沢ゲート〜易老渡約5kmはタクシーのみ通行が許可されている。運賃は高いが時間短縮・疲労軽減を考えた。国道152号〜芝沢ゲート区間約15kmは道幅が狭く、所々に排水用の段差があるので運転に注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
便ヶ島〜西沢渡:林道の崩落地をトラバースする際は注意が必要。 易老岳〜易老渡(下山時):1) 2254m三角点近辺の岩場転落注意。2) 易老渡から50mくらい登った辺りの斜面は滑落しやすそう。1400mも降って脚がボロボロになっている状態なので危険。 |
写真
感想
(1日目の詳細は「ゆったりチーム」の記録を参照)
1日目の夜、翌日中に聖平小屋から
光岳まで縦走して易老岳から易老渡に
降りる計画について検討しました。
地図のコースタイムを当てはめると、
やはり光小屋で宿泊しない限り
実現は困難でした。
(帰宅後ヤマプラで計算すると、
休憩なしで21時過ぎ (@_@) )
光岳をあきらめて、上河内岳〜茶臼岳
〜易老岳の稜線を楽しみながら
易老渡に降るのが、常識的でした。
このルートは困難と知りつつも、
これを逃すと来られるかどうか
分からない光岳を捨てきれず、
3つの条件で再計算してみました。
1)過去の自分たちの実績を元に、
コースタイムの8掛けで計算する
2)出発時刻を4時半から3時に
繰り上げ、行動時間を長く取る
3)易老渡の到着時刻を17時に
繰り下げ、行動時間を長く取る
(遠山タクシーの予約は16時)
1)2)の条件で再計算したところ、
易老岳の通過時刻が8:10
になりました。
そこで、これより早く到達すれば
光岳に挑戦することに決めました。
易老渡の到着が遅れそうなったら
光小屋から遠山タクシーに連絡し、
予約を変更することにしました。
翌朝、3時前に聖平小屋をスタート。
満天の星空、夜明けの気配が全く
なかったが、上河内岳に向かいます。
「上河内岳に登頂する頃には、
明るくなるでしょう!」
との甘い期待は見事に大外れして、
登頂時はほぼ真っ暗。
30分経てば、明るくなりそうな気配
でしたが、時間が惜しい状況なので、
泣く泣く先に進みました。
聖、赤石、悪沢の雄大なシルエットが
暗闇に薄らと見えていたので、
非常に残念でした。
上河内岳の朝焼けを諦めたおかげで
15分程度前倒しで各ポイントを通過、
茶臼岳山頂で余裕の朝食(いなり)
とることができました。
山頂からは、聖岳、上河内岳の姿や
両山の間からわずかに悪沢岳、
兎岳の左側肩には槍と穂高、
さらに中央アルプス、御嶽山が
一望できました。
茶臼岳の緩やかな稜線を楽しみつつ、
7:30易老岳到着。
目安より40分早い到着だったので、
迷わず光岳登頂を決断しました。
易老岳からサブザックに背負替え、
身軽になったおかげで、
さらに計画を前倒して光岳に到着。
山頂近くから見える光石の場所が、
思いのほか低い位置にあって
気持ちが結構萎えましたが、
光石は外せないポイントだったので、
根性で往復。
だいぶ時間の「貯金」ができたので、
360度展望のイザルガ岳に寄り道、
広大な山頂から光岳を体感しました。
来た道を戻り12時前に易老岳到着。
予定より早く着いたので、
易老岳から易老渡への下りは
コースタイムで進めそうです。
しかし、この降りは約1500mも
急坂が続く難ルート。
メインザックの重みが加わって
段差の度に襲う両足の痛みが
半端ない・・・・・
とにかく滑落・転倒がないよう、
足元の注意に全神経を注ぎまくって
慎重に下り続けました。
易老渡〜易老岳間の登山道には、
1番から順に数字を割り振った、
30個の標識が掲げられています。
数字間隔は標高差約50m毎っぽく、
易老渡が1番、面平が10番、
易老岳が30番とされてます。
下山中は、痛みから解放されたくて、
標識の数字が減るのを心の支えに、
もう少しであと3分の2、
もう少しであと半分、
残りはたった3分の1と、
自分を奮い立たせて下り続けました。
数字が一桁になって、
やがて2番の数字が現れた時は、
本当に嬉しくて、うっ・・・(涙)
驚いたことに、西沢渡経由で
先に下山していたメンバーが、
登山口まで迎えに来てくれてました。
7:30に易老岳に到着した際、
光岳に向かうと一方的に
LINEで連絡したものの、
電波状態が極めて悪い山域で
連絡を取り合えなかったので
不思議に思いました。
尋ねてみると、易老岳の通過時刻と、
我々の速度から易老渡の到着時間を
予想し、そろそろ降りて来るはずと
下山口で待っていたようです。
また、16時予約のタクシーが
14時前にスタンバイしていたようで、
修行のような激しい下りから
解放された途端にタクシーに乗り、
麓のかぐらの湯に到着。
水風呂で両足を「アイシング」して
無事帰途に着きました。
振り返って考えてみると、
光岳は無謀だったと思います。
達成感はありますが、
その代償として山の印象が
薄らいでしまったように感じます。
危険を冒さないのはもちろんのこと、
時間を気にせず、心ゆくまで
周囲の空気感を味わうことが、
登山の大きな目的だったと
あらためて気づきました。
聖平から光岳に続く縦走路は、
予想以上に素晴らしい道でした。
それだけに、時間や足元ばかりを
気にして、周囲に目を向ける機会を
減らしてしまったことは、
もったいなかったと悔やまれます。
きっと、聖平小屋の2階で隣に寝ていた者です。
あの時話したように、ちょっと無謀な計画だなあと思っていましたが、本当に実現されたんですね
年をとると、毎年体力が落ちていって寂しい限りですが、若い内に山登りをしていると行動範囲も広いので、是非ともこれからもいい経験をしてください。恐れ入りました。
cskuwaさん、コメントありがとうございます。
正直、光岳まで行けるとは思えず、私は易老岳から下る覚悟でしたが、パートナーの時間管理、ペースメイクのおかげで、無事帰還できました。
体力ですが、長野県在住なので気軽に登山に出かけられているからかな?と思ってます。
また、どこかの山でお会いしたいですね。
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