槍はいつでもすぐ隣に・・・常念山脈縦走!(燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳)

2011年09月18日(日) ~ 2011年09月19日(月)

• GPS: 29:42
• 距離: 34.3km
• 登り: 3,021m
• 下り: 2,957m

コースタイム

■1日目(9/18)
5:57中房温泉-6:16第一ベンチ-6:31第二ベンチ-6:48第三ベンチ-7:05富士見ベンチ-7:22合戦小屋-8:04燕山荘-8:30燕岳山頂-8:42北燕岳山頂-9:08燕山荘9:21-9:42蛙岩-9:56大下りの頭-10:51常念・槍分岐-11:08大天荘-11:16大天井岳山頂11:26-11:31大天荘-13:12常念小屋(常念乗越)13:45-14:25三俣分岐-14:31常念岳山頂14:41-15:24常念小屋

■2日目(9/19)
4:25常念小屋-5:20常念岳山頂5:45-6:33 2512mピーク-7:00 2592mピーク-7:49蝶槍-8:03横尾分岐-8:21瞑想の丘(展望指示盤)-8:28蝶ヶ岳山頂8:36-8:49妖精ノ池-9:07長塀山山頂-10:25徳沢-11:06明神館-11:39河童橋

天候

初日快晴。2日目快晴→上高地到着後に雨。

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

■行き
JR大糸線穂高駅(乗合バス 1700円)5:05-6:00中房温泉
<バス時刻表>
http://nan-an.sakura.ne.jp/bus/bus/nakafusa-teiki-bus21.html
■帰り
上高地バスターミナル(バス)15:15-16:20新島々駅バスターミナル16:46-17:14松本駅　2400円
<時刻表>
http://www.kamikochi.or.jp/modules/info_access/index.php?content_id=24

コース状況／危険箇所等

・登山前日は穂高駅周辺の穂高タウンホテルで1泊。
　http://www.hotaka-th.com/
　近くにセブンイレブンがあるので便利。
・穂高駅発乗合バス 中房温泉まで1700円(前払い)。かなりぐねぐねした山道なので、体調が悪いと酔うかも
・中房温泉に登山ポスト、お手洗いあり
・コース上、危険箇所はほとんどなし
・常念小屋 素泊まり6500円。夕食は売店のカップラーメン400円(お湯入り)+生ビール800円。
・朝食は小屋の弁当(パンセットとミニポカリスウェット)1000円。
　体調によってはぱさついてのどを通りにくいが、ベビーチーズがひとつ入っているので、それをかじりながらだと結構食べれた。その他、カロリーメイトやソイジョイが入っている。弁当はチェックイン時に受け取ることも可能
・長塀尾根は道のぬかるみがひどいので、足元の汚れが気になる人は泥除けスパッツを装着したほうが良いかも
・下山後、日帰り温泉施設はいくつもあるが、今回は上高地アルペンホテルで入浴した。500円。貸し出しタオルセットは300円
・下山後の食事や買い物は上高地なので困ることはない
・上高地発のバスは事前に整理券が必要

写真

9/17 17:19

JR大糸線穂高駅。駅前にバス乗り場があります。前日(9/17)は駅周辺のホテルに宿泊し、始発のバスに乗車しました。

9/18 5:53

中房温泉(標高1462m)着。マイカー登山の方も多く、早朝から大変賑わっています。

9/18 6:00

燕山荘まで2時間半〜3時間と仮の予定を立てて合戦尾根に足を踏み入れる。出だしから急な登りが続きますが、道はよく整備されていて歩きやすい。

9/18 6:16

第一ベンチ(標高1670m)。燕山荘まで4.5km。先を急ぐので立ち寄りませんでしたが、近くに水場があるようです。

9/18 6:31

第二ベンチ(標高1840m)。燕山荘まで3.8km。第一ベンチから約15分で到着。まだまだ足取りは軽いです。

9/18 6:44

左手の視界が一時的に開けました。ずっと樹林帯の中を歩いていたのでウレシイ。

9/18 6:48

第三ベンチ(標高1950m)。燕山荘まで2.8km。第一から第二までと似たような時間で到着。この辺りで「アレ?もしかしたら思ったより早く燕山荘まで行けるかも・・・」と思い始めました。

9/18 6:49

第三ベンチを過ぎたあたりから道の雰囲気が変わってきて燕岳っぽい感じになってきます。

9/18 7:05

富士見ベンチ(標高2170m)。燕山荘まで2.4km。第三からここまで20分弱。第一から富士見までの各区間、すべて同じようなペース(15〜20分)でリズムがつくりやすい。ただ、若干オーバーペース気味なのかこのあたりから少し疲れを感じはじめた。

9/18 7:22

合戦小屋(標高2375m)着。中房温泉から1時間25分なのでなかなか快調なペースで登ってこれた。名物「スイカ」が気になったが、休憩には早いので先を急ぐことに。

9/18 7:22

良い天気です。

9/18 7:28

本日向かう予定の大天井岳の右手に槍の穂先が見えてきました。

9/18 7:32

安曇野は雲の下。

9/18 7:34

大天井岳。

9/18 7:44

大天井のとなりに槍〜大喰岳〜中岳〜南岳まで見えるようになりました。

9/18 7:54

燕山荘が見えた!あと少し!

9/18 7:58

手前のシルエットは有明山(2268m、200名山)です。

9/18 8:05

燕山荘(2704m)着!中房温泉から2時間ちょい。後半少しバテ気味でしたが、この美しい燕岳の姿を見て疲れが吹き飛びました。

9/18 8:06

記念にパチリ。

9/18 8:09

おぉ〜。槍ですね。良く見えてます。

9/18 8:09

ザックを山荘のそばに置いていざ燕岳山頂へ。

9/18 8:13

これが噂のイルカ岩ですね。なんか躍動感があります。バックに槍を入れられるのがこれまた良い感じですね。

9/18 8:23

花崗岩と白砂。きれいですねぇ。南アルプスの鳳凰三山や甲斐駒ヶ岳に雰囲気が似てますね。

9/18 8:31

逆光で暗いけどパノラマ。

9/18 8:31

燕岳山頂(2763m)より北燕岳方面をのぞみます。

9/18 8:32

鷲羽岳や黒部五郎岳などが見えていると思うのですが、こちらのエリアは詳しくないのでどれがどれだかわかりません・・・

9/18 8:32

餓鬼岳をバックに燕岳山頂の石版。

9/18 8:42

こちらは北燕岳山頂。燕岳から10分程度で着きます。

9/18 8:42

北燕岳山頂より北に続く稜線。

9/18 8:43

立山、剱岳方面。

9/18 8:45

来た道を戻ります。この白と緑のコントラストは本当に美しいですね。

9/18 8:47

北燕岳を振り返る。

9/18 8:52

燕岳をトラバース中。行きはこの階段を通って山頂に登りました。

9/18 9:08

帰ってきた燕山荘。泊まってみたい山小屋ナンバーワンらしいですね。お手洗いを借りましたがキレイでした。記念にバッチを購入。

9/18 9:21

さぁ、大天井岳に向かいましょう。

9/18 9:30

槍ヶ岳へ向かう表銀座コース。槍に近づいていく感じがいいですね。

9/18 9:42

蛙岩。どの辺が蛙なのかわかりませんでした。

9/18 9:55

大天井岳が近づいてきました。ドド〜ンと大きい山ですね。

9/18 10:45

大天井岳への登り。結構のぼるなぁ。。。

9/18 10:47

喜作新道を開設した小林喜作氏(1875-1923)のレリーフ。今こうして楽に山登りを楽しめるのもこうした先人達のおかげですね。

9/18 10:53

大天井岳への登りはなんとなく富士登山の雰囲気に似ていた。

9/18 11:12

山頂からわずか10分の場所に立つ大天荘。ザックを置いて山頂に向かっている途中に振り返ると本日のゴール・常念岳が奥に見えた。

9/18 11:16

大天井岳山頂(2922m)より西側。良い景色なんだけど地図を見ないとどれがどの山だかよくわからないのが悔しい。

9/18 11:17

歩いてきた表銀座コース。意外とアップダウンがあった気がする。

9/18 11:19

やはり外せない「槍」。

9/18 11:23

その「槍」をバックに。

9/18 11:36

大天井岳に別れを告げて常念岳へ。

9/18 11:58

ここから常念小屋へのコースは歩きやすいし本当にキレイな景色でした!

9/18 12:13

良い景色【1】。正面奥が常念岳。

9/18 12:16

良い景色【2】。

9/18 12:31

良い景色【3】。

9/18 12:48

良い景色【4】。槍〜穂高連峰。先日の大キレット通過を思い出します。

9/18 12:59

常念岳の手前に見えるは常念小屋。今宵の宿泊地になります。しかし常念岳って大きいですねぇ。

9/18 13:45

常念小屋(常念乗越)着。まだ13時すぎなので、受付を済ませて部屋に行き、ザックの中身を減らして常念岳山頂へ。

9/18 13:48

上まで結構ありますね。

9/18 14:04

今日はずっと槍が見えていました。

9/18 14:30

日本百名山・常念岳山頂(2857m)。結構狭いので人が多いとすれ違うのが少し大変です。

9/18 14:34

山頂からの景色(穂高連峰方向)。明朝また登るので写真を何枚か撮ってこの日はすぐに下山。

9/18 14:53

常念小屋に向かっている途中。正面は歩いてきたルート(手前の山は横通岳)。初日はここまで。

9/19 4:25

2日目。未明のうちに常念小屋を出発。お世話になりました。

9/19 5:22

風も弱く寒くありません。先日、奥穂高岳でご来光を見たときは強風でほんとうに寒かったなぁ。

9/19 5:22

富士山もきれいに見えています。右側に連なるのは南アルプス。

9/19 5:23

雲海に浮かぶ浅間山。日の出間近。

9/19 5:32

槍穂も焼けてきました。

9/19 5:33

常念岳山頂より穂高。

9/19 5:34

常念岳山頂より槍。

9/19 5:36

左手奥は御嶽山。右手奥は乗鞍岳。

9/19 5:36

立山、剱岳。

9/19 5:38

奥に八ヶ岳、富士山、南アルプス。

9/19 5:40

これから向かう蝶ヶ岳への縦走路。

9/19 5:42

日の光は暖かい。そしてビューティフル。

9/19 5:45

あーいいなぁ。

9/19 5:45

名残惜しいですが、上高地まで長いので山頂を後にします。(常念小屋にザックを置いて山頂往復のひとが多かったみたいです)

9/19 5:45

蝶ヶ岳に向かいます。ここから右手に下りていきます。

9/19 5:46

待ってろよ。蝶ヶ岳!

9/19 5:59

槍〜大キレット。いま歩いたらさぞ気持ち良いでしょうね。

9/19 5:59

穂高連峰です。

9/19 6:17

蝶ヶ岳へ向かう下りは結構急です。ペンキ印多数。

9/19 6:31

なかにはハートマークやニコちゃんマークのようなものをありました。

9/19 6:33

最低鞍部(2460m)から登り返した2512mピークでサルに遭遇。バックに見えるのは・・・

9/19 6:33

常念。

9/19 6:35

富士山、南アルプスとサル。このピークには結構たくさんいました。

9/19 6:35

ところどころで樹林帯に入りますが、抜け出ると右手にはずっとこんな景色が広がっています。

9/19 7:00

2592mピークより蝶ヶ岳に向かいます。目の前の先端が尖っているのは蝶槍です。

9/19 7:46

蝶槍のピークまであと少し!

9/19 7:49

蝶槍からの眺望。岩に黄色いペンキで「TOP」の文字が書いてありました。

9/19 7:52

これから向かう蝶ヶ岳方面。なだらかで歩きやすそう。ここまで結構アップダウンがあったのでほっと一息つける景色です。

9/19 7:55

蝶槍を振り返る。背後に重なるのは常念岳。

9/19 8:03

梓川が見えてきました。数時間後にはあそこまで降りているんだなぁと思うと残り少ない行程をさみしく感じました。

9/19 8:13

蝶ヶ岳の稜線は本当に気持ちが良いですね。

9/19 8:18

秋がはじまっています。

9/19 8:28

蝶ヶ岳ヒュッテを過ぎて山頂間近で振り返る。ヒュッテからちらほら人が出てきていました。ここでむかえる朝はサイコーに気持ちが良いでしょうね。だって・・・

9/19 8:29

目の前にこれがあるんですから!

9/19 8:30

というわけで蝶ヶ岳山頂(2677m)まで来ました。誰もいなかったので独占。

9/19 8:36

涸沢カール。

9/19 8:36

今回これでもか!というくらい写真をとってきた槍。

9/19 8:44

山頂を後にしました。これが最後の槍の勇姿です。ここから徳沢まで長い樹林帯が続きます。

9/19 8:49

妖精ノ池。名前は素敵ですが、まぁ・・・ちょっとした水溜りという印象・・・。

9/19 9:07

しばらく歩くと長塀山(ながかべやま・2565m)着。展望はありません。ちなみにこのルート、日あたりが悪いせいかこれでもか!というくらいぬかるんでいるところが沢山ありました。歩きにくかったです。

9/19 9:27

樹林帯のなかをひたすらくだります。

9/19 10:26

徳沢(1562m)まで下りてきました。徳沢園の裏手に出ます。人が沢山いました。

9/19 10:30

上高地に向かいます。ここから6.4km。ちょっと長いなぁ。。。でも気持ちのいい道です。

9/19 11:07

明神館より明神岳(主峰2931m)を見上げます。前回槍ヶ岳に向かう途中で通ったときは雨で何も見えなかったなぁ。

9/19 11:39

河童橋まできました。穂高も上のほうが雲にかかってますね。天気がくずれてきました。

9/19 12:49

上高地バスターミナル着。オツカレさん!

撮影機器：

DSC-TX10 SONY

感想

ken-G

今月はじめに槍・穂高縦走で北アルプスデビューした際、穂高岳山荘から見た常念岳のきれいな三角錐に見惚れて「次は常念山脈を縦走しよう」と心に決めました。

燕岳の合戦尾根は「北アルプス三大急登」だそうですが、普段山歩きに慣れているひとならそれほどキツイとは思わないのではないでしょうか。コースが良く整備されており歩きやすいのでスイスイ行ってしまいます。短時間で一気に標高をかせげるので健脚の人の場合、高山病の心配があるかもしれませんね。時間に余裕のある人は休憩ポイントが等間隔で配置されているのでこまめにベンチに腰掛けて休憩を取るといいと思います。

燕岳はやはりキレイな山ですね。燕山荘を含め人気があるのも頷けます。花崗岩の白砂や近くにビッグマウンテン(槍ヶ岳〜穂高)が見える感じは、南アルプスの鳳凰三山に似ていますね(鳳凰から見る白峰三山も大好きです)。

燕〜蝶まで全般を通して技術的に難しい部分はほとんどなかったと思います。なるほど北アルプスの入門コースですね。

上高地に下りた後、バスターミナル付近がやたら人であふれ返っていたので、何だろう?と思ったら、昼前に道路で落石があったらしく、暫くの間、交通が遮断されて身動きがとれない状態になっていました。バスの運行が再開するまで結局上高地で2時間以上待つことになりました。ここは陸の孤島になってしまうので「今日帰れるのかな・・・」と心配になりますね。待っている間に雨が降り出してきたのでペースをあげて早めに上高地に着いたのは良かったかなと思います。

何れにせよ、前回の槍・穂高に続き今回も天気が良くて存分に北アルプスを満喫させていただきました!今年は時間が取れなさそうだけど、剱や白馬、鹿島槍とかも早く行ってみたいなぁ・・・