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Yamareco

記録ID: 145444
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

白峰三山縦走(北岳、間ノ岳、農鳥岳)

2011年10月28日(金) ~ 2011年10月30日(日)
 - 拍手

コースタイム

1日目
8:55広河原9:25-11:20白根御池小屋-13:30小太郎尾根-14:10肩の小屋-15:00北岳山頂-16:05北岳山荘

2日目
北岳山荘6:50-8:25間ノ岳-9:35農鳥小屋-11:25農鳥岳-12:15大門沢下降点-14:45大門沢小屋-17:00小尾根辺りでルートをロストしビバーク(+д+)

3日目
小尾根辺り6:05-8:50奈良田P
天候 28日晴れ、29日晴れ、30日晴れ→奈良田で車に乗ったらパラりと雨
過去天気図(気象庁) 2011年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
ナビに奈良田を指定したら、芦安経由のルートを案内された。
芦安入口で気づき、大急ぎでR52へ。r32に入ってすぐに広河原行きのバスに追いつきパス。ヒールアンドトゥwを駆使して15分ほどの余裕を作った。

奈良田無料駐車場には駐車5台。
予定通り8:00奈良田発のバスで広河原へ(1100円)

コース状況/
危険箇所等
大樺沢ルートは台風の影響で通行止め。
(八本歯よ、勝負は預けておく)

大門沢小屋から小尾根へルートで右岸から樹林帯へ入ったところの印を見つけられずに、時間をロスしてビバークとなりました。
時間に追われ焦っていたせいもありますが、枯葉で踏み跡が明確でなくルートがあっているか心配になり、元の位置に戻ろうとしましたが失敗しました。

【下山後の温泉】
奈良田の里温泉(500円)
遭難しかかった後の風呂でしたから格別でした。
大きな窓からは紅葉に染まる山が一望でき、湯船の板も張り替えたばかりできれい。
お湯は源泉かけ流し。いかにも効きそうです。
おれの999到着。
朝から大外ぶん回ししてきたので、広河原までの50分を寝て過ごそうと思っていたが、後ろの席のおじさんが延々ガサゴソとスーパーの袋にパッキング。
家でやってこい、家で!
おれの999到着。
朝から大外ぶん回ししてきたので、広河原までの50分を寝て過ごそうと思っていたが、後ろの席のおじさんが延々ガサゴソとスーパーの袋にパッキング。
家でやってこい、家で!
広河原のアルペンプラザで、PAXS謹製の太巻きを3個いただいて出発。
広河原のアルペンプラザで、PAXS謹製の太巻きを3個いただいて出発。
広河原辺りの紅葉は今がベストかな。
広河原辺りの紅葉は今がベストかな。
先日の台風で大樺沢は通行自粛を促されている。
八本歯よ預けて置くぜ。
先日の台風で大樺沢は通行自粛を促されている。
八本歯よ預けて置くぜ。
白根御池。
広河原の水より、ここの水のほうがおいしそうなのでハイドレーションの水をチェンジ。
白根御池。
広河原の水より、ここの水のほうがおいしそうなのでハイドレーションの水をチェンジ。
草すべり。
右俣ルートと合流したところからが、足場ががれていて歩きづらい。
草すべり。
右俣ルートと合流したところからが、足場ががれていて歩きづらい。
甲斐駒&千丈の競演。
甲斐駒&千丈の競演。
肩の小屋。
小屋の方がペンキを塗っていました。
肩の小屋。
小屋の方がペンキを塗っていました。
北岳山頂。
珍しく天気抜群ですよ。
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北岳山頂。
珍しく天気抜群ですよ。
富士山もくっきり。
富士山もくっきり。
さあ今夜のお宿、北岳山荘へ。
これが近そうに見えるが、なかなか近づかないのよ。
さあ今夜のお宿、北岳山荘へ。
これが近そうに見えるが、なかなか近づかないのよ。
黒川紀章氏の設計の北岳山荘。
流石に美しいです。
黒川紀章氏の設計の北岳山荘。
流石に美しいです。
小屋の外観は美しいが部屋は似たようなもんです。
窓から富士山はばっちり。
小屋の外観は美しいが部屋は似たようなもんです。
窓から富士山はばっちり。
夕日に染まる北岳。
夕日に染まる北岳。
夕焼けの富士山。
夕焼けの富士山。
夕食は鯖煮でした。
夕食は鯖煮でした。
2日目。
朝焼け富士山。
2日目。
朝焼け富士山。
朝食。また鯖がでました。
同部屋の他の4人(バスが一緒だったガサガサおじさんも)は、飯抜きで5時ごろ出発したらしい。
小屋の方とお話すると、大門沢小屋(10/18でクローズ)に14時までにつければ陽があるうちに奈良田につけるとのこと。
コーヒーまでご馳走になり出発は6:50^^;。
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朝食。また鯖がでました。
同部屋の他の4人(バスが一緒だったガサガサおじさんも)は、飯抜きで5時ごろ出発したらしい。
小屋の方とお話すると、大門沢小屋(10/18でクローズ)に14時までにつければ陽があるうちに奈良田につけるとのこと。
コーヒーまでご馳走になり出発は6:50^^;。
9月の連休のときに問い合わせたら、ひとつの布団に2人ですといわれたが、今回はゆったり。
ピーク時には400人収容だそうです。
9月の連休のときに問い合わせたら、ひとつの布団に2人ですといわれたが、今回はゆったり。
ピーク時には400人収容だそうです。
まずは、中白根山。
まずは、中白根山。
お次は間ノ岳。
千丈、駒、北、勢ぞろい。
千丈、駒、北、勢ぞろい。
間ノ岳山頂。
これで、山梨県下にある百名山11はコンプリート!
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間ノ岳山頂。
これで、山梨県下にある百名山11はコンプリート!
鳳凰三山。
農鳥小屋が眼下に見える。
農鳥小屋が眼下に見える。
農鳥小屋。
小屋の先の登山道の端でザックを下ろして、チョコレートを補給していたら、農鳥岳方面からオレンジの服を着たおじさんが降りてきた。
挨拶すると、「そこは立ち入り禁止。標識も読めんのか?」と怒られる。
確かによく見ると真っ赤に錆びた標識が転がっていたけどね。。
言い方ってもんが。
農鳥小屋。
小屋の先の登山道の端でザックを下ろして、チョコレートを補給していたら、農鳥岳方面からオレンジの服を着たおじさんが降りてきた。
挨拶すると、「そこは立ち入り禁止。標識も読めんのか?」と怒られる。
確かによく見ると真っ赤に錆びた標識が転がっていたけどね。。
言い方ってもんが。
早々に退散。
西農鳥岳を巻くように進む。
西農鳥岳を巻くように進む。
農鳥岳山頂。
今日も360度視界良好。
農鳥岳山頂。
今日も360度視界良好。
間ノ岳&北岳。
POMPADOURの一番人気のチーズ入りパンを補給。
5位のチョコ入りはおやつ用。
POMPADOURの一番人気のチーズ入りパンを補給。
5位のチョコ入りはおやつ用。
降下点に向けて下っていく。
降下点に向けて下っていく。
大門沢降下点。
鈴がついていておしゃれね。
大門沢降下点。
鈴がついていておしゃれね。
降下点はひたすら下り。
降下点はひたすら下り。
随分前から川のせせらぎが聞こえていたが、やっと肉眼で確認!
随分前から川のせせらぎが聞こえていたが、やっと肉眼で確認!
大門沢小屋。
下りですっかり脚をなくして、予定の14時を45分もオーバーしています。
黄色いザックの人は、昨日小屋で隣に寝ていた方。17時奈良田が最終バスだと伝えるとすごい勢いで降りていった。
そういえば彼、昨夜も18時半ごろヘッドライトを照らして小屋に降りてきたな。
大門沢小屋。
下りですっかり脚をなくして、予定の14時を45分もオーバーしています。
黄色いザックの人は、昨日小屋で隣に寝ていた方。17時奈良田が最終バスだと伝えるとすごい勢いで降りていった。
そういえば彼、昨夜も18時半ごろヘッドライトを照らして小屋に降りてきたな。
大門沢小屋を出るとすぐに左岸に移るが、印が見つけづらく時間をロス。
大門沢小屋を出るとすぐに左岸に移るが、印が見つけづらく時間をロス。
また右岸に渡り直す。
ここから樹林帯に入るが、踏み跡がはっきりしていないので戻ろうとしたが、元の位置に戻れなかった。
また右岸に渡り直す。
ここから樹林帯に入るが、踏み跡がはっきりしていないので戻ろうとしたが、元の位置に戻れなかった。
とりあえず、川岸を下れば間違いないだろうと、遮二無二進むが、崖に行く手を阻まれる。
しかたなく尾根に上がる。
アドレナリン全開だからそのときは気にならなかったが、尋常でない斜度をターンを繰り返しながら登った。
とりあえず、川岸を下れば間違いないだろうと、遮二無二進むが、崖に行く手を阻まれる。
しかたなく尾根に上がる。
アドレナリン全開だからそのときは気にならなかったが、尋常でない斜度をターンを繰り返しながら登った。
登っていくと、古いワイヤーが上からきていることに気づく。
尾根にはワイヤーを引っ張る機械やドラム缶、ヘルメットなどの残骸が。かなり気持ち悪い。
しばらく回りを探索するうちに、17時になってしまい暗くなってからの行動は危険と判断しビバークを決意した。
登っていくと、古いワイヤーが上からきていることに気づく。
尾根にはワイヤーを引っ張る機械やドラム缶、ヘルメットなどの残骸が。かなり気持ち悪い。
しばらく回りを探索するうちに、17時になってしまい暗くなってからの行動は危険と判断しビバークを決意した。
3日目。
こんな二つの木を背にビバークしました。
PATH FINDERの表示によると標高1480m。
多分零下にはなっていないと思いますが、寒さと野生動物の恐怖で一睡も出来ず。
ちなみに携帯もGPSも圏外でした。
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3日目。
こんな二つの木を背にビバークしました。
PATH FINDERの表示によると標高1480m。
多分零下にはなっていないと思いますが、寒さと野生動物の恐怖で一睡も出来ず。
ちなみに携帯もGPSも圏外でした。
5時50分。
待ちに待った太陽が上がってきた!!
太陽は偉大だ!
5時50分。
待ちに待った太陽が上がってきた!!
太陽は偉大だ!
寒さ対策として、ごみポリ袋を利用してスカートを作りました。
あと二枚持っていたごみポリ袋はチョッキになっていますw。
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寒さ対策として、ごみポリ袋を利用してスカートを作りました。
あと二枚持っていたごみポリ袋はチョッキになっていますw。
6時過ぎ行動開始。
とりあえず尾根に上がってみる。
昨日はあせりすぎて、川岸から離れられなかったが、地図のコメントを見ると”小尾根を巻く”とある。
つまり尾根の反対側に登山道があるってこと?

ビンゴ!!でした。
昨日見つけたワイヤークレーンの反対側のすぐ近くでしたよorz。。
6時過ぎ行動開始。
とりあえず尾根に上がってみる。
昨日はあせりすぎて、川岸から離れられなかったが、地図のコメントを見ると”小尾根を巻く”とある。
つまり尾根の反対側に登山道があるってこと?

ビンゴ!!でした。
昨日見つけたワイヤークレーンの反対側のすぐ近くでしたよorz。。
八丁坂をどんどん下り、大コモリ沢を渡った。
八丁坂をどんどん下り、大コモリ沢を渡った。
水力発電の取水口。
2011年10月30日 21:44撮影
10/30 21:44
水力発電の取水口。
ちょっと長いつり橋出現。
ちょっと長いつり橋出現。
揺れて結構怖い。
揺れて結構怖い。
最後のつり橋。
東電の水力発電。
東電の水力発電。
広河原へ抜けるトンネルのゲート。
現在の関所ですな。
広河原へ抜けるトンネルのゲート。
現在の関所ですな。
甲斐犬がたくさん。
甲斐犬がたくさん。
おれのコアファイターに到着。
今回はまさに”脱出”って感じの山行だったな。
おれのコアファイターに到着。
今回はまさに”脱出”って感じの山行だったな。
白峰三山縦走バッジ。
北岳山荘でゲットしました。
白峰三山縦走バッジ。
北岳山荘でゲットしました。

感想

何度か野宿の経験はありましたが、今回が一番過酷でした。
なにしろ軽量化重視の山小屋装備でしたから、防寒装備といったらパタゴニアのダウンセーター程度。
持っている服は全て着ました。
夜が更けるにつれ確実に気温は下がり、ポリ袋でチョッキやスカートを作って中に着込みました。
それでも冷え込みはきつく、定期的に体をマッサージしていないとじっとしていられない程でした。
はじめは、ザックを枕にまっすぐ横になって寝ようとしましたが、結局は膝を抱えて座るスタイルに落ち着きました。

それと野生動物。
常に廻りに存在を感じます。
鳴き声や落ち葉を踏む足音。鹿やフクロウくらいならいいですが、クマさんだけはやばいので、常に傍にストックを置いていました。
気配がする方向にヘッドライトの明かりを向けて威嚇したり。

ただ、暗くなって動かなかった判断は正しかったと思います。

そうならないように、朝飯なんて食ってないで、早めに行動しろってことなんでしょうけどね。

早速図書館でドキュメント道迷い遭難を借りてきました。

1日目12,004歩
2日目29,078歩
3日目15,090歩

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コメント

御無事で何よりでした。
はじめまして。

二週間ほど前に同じコースをあるきましたが、
大門沢小屋〜吊り橋は暗い時に歩きたくないなと思いました。
kakizさんの勇気あるビバークの判断、正解だと思います。
暗がりではいっそうの道迷い、転落の予感がする所、多々有りでした。

過去のヤマレコには日の出前など暗いうちに通過された方もいらっしゃるようですが、おそらく道慣れた方だと思います。

御無事で何よりでした。

being
2011/10/31 0:52
コメント頂きありがとうございます。
beingさんの山行記録を拝見して出かければ良かったです。

今思うと、大門沢小屋についた時点で山場は越えたと勝手に判断してしまったのがまずかったなと思います。

大門沢小屋〜水力発電の取水口のところまでは油断できないコースですよね。

迷った時は絶対に沢を下るなの鉄則は本当でした。

山の怖さを実感できていいクスリになりました
2011/10/31 23:00
失礼ながら物凄く参考になりました。
私も10月9日に同じルートを通りました。

ルート終盤、川沿いに大石があり、明らかに石にペンキで記された方向は危険な高さの崖を河原に降りるようになっているのですが、赤テープは大石を右側に巻くように付いていました。

恐らく台風で崖が壊れてルートが変わったのでしょう。

実際、河原にひとり降りていてルートを失っていたので、声を掛け誘導しました。

kakizさんのルートを失った後に撮影した写真やコメントがとても生々しく、失礼ながら自分がルートロスをした場合の心理状態や行動のシミュレーションのように読ましていただきました。

早い内にビバークする覚悟を決めた判断、冷静だったと思います。夜は相当に長く感じたでしょうが...

私も、今後は日帰り山行であってもツェルトなどのビバーク装備は必ず携行しようと思いす。
2011/11/1 16:28
>corieさま
私の失敗が参考になったとのことよかったです^^;

朝があんなに待ちわびかったのは今までの人生で間違いなく一番だったと思います。

今後は私も最悪の事態を想定して装備を持とうと思いました。
山岳保険も切らしていたので入らなければ
2011/11/1 21:52
大雪縦走お疲れさまです
大雪トムラウシで、同じく単独行をしていた道民です(w)

旭岳山頂で頂いた乾燥トマト、すごいおいしかったです!
いつか北アルプス行きますのでそのときは是非ご一緒にお願いします。

追伸:遭難記録楽しませていただきました。
2012/8/20 13:33
Gshaさん
大雪では、いろいろ情報を頂いて助かりましたよ。

やっとヤマレコの更新ができましたので、よかったらご覧ください。

南ア専門で、ほとんど行った事ないのですが機会がありましたら是非!
2012/9/4 0:38
プロフィール画像
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