記録ID: 1543591
全員に公開
沢登り
甲信越
ナメたらあかん!米子沢(◎o◎;) in 巻機山
2018年08月04日(土) [日帰り]
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 08:40
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,394m
- 下り
- 1,389m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 7:47
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 8:31
距離 12.9km
登り 1,395m
下り 1,399m
14:44
ゴール地点
天候 | ドピーカン!(下界は35℃近い酷暑) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自宅〜厚木IC〜圏央道〜石打塩沢IC〜桜坂駐車場(500円) ※駐車料金は、下山後の出発時に番所前で係のオジさんに支払います。 【復路】 桜坂駐車場〜金城湯(温泉)〜COCOLO(食事)〜湯沢IC〜水上IC〜道の駅あぐりーむ昭和(車中泊) 帰り道に激烈な睡魔に襲われ、力尽きて車中泊になってもうた。 こんなことなら師匠たちと湯沢で野営飲み会にしたかったなー |
コース状況/ 危険箇所等 |
ゴルジュの滝を何度もクリアし、その先に広いスラブが長々と続き、その上は小滝と笹の谷に囲まれた緩い源頭部になる不思議な登攀が楽しめる。 丹沢山系の沢で修行中の私は、スケールの大きさに目を見張った! いやはや、滑滝のバーゲンセールで、美景のバイキングであった(◎_◎;) 【桜坂駐車場〜米子沢入渓点】 駐車料金所小屋の対面に伸びる細い舗装林道へ入ると分岐があり、左の道は沢に下りられるが右俣へ行く。 (ここで下りても堰堤を幾重も越えることになる) さらに林道を進み、次の分岐で左俣(沢側)に「米子沢」と書かれた道標があるのでわかりやすい。 「登山初心者NG」の注意書きは沢を登ってみれば納得だが、沢をやらない登山中級者でもNGなので、もうちょっと脅かしてもいいかな〜 【〜堰堤〜大滝の高巻き】 ゴーロだらけの河原に下り、すぐ上流の中央がスリット型に開いた堰堤を抜ける。 伏流で水気の無い長いゴーロの河原をせっせと飛び跳ねながら進み、水が見えてて小滝が現れ始める頃、遥か上にこれから向かう上流部の輝く筋が見え始める。 川幅が狭くなり始め、20mほどの滑滝を越えると、左俣から一直線の滑滝が急降下するように合わさるのを右俣に近い突起を登攀すると、安らかな休憩スポットがとれる快適な広さ。 3段で約40mの大滝は右岸の低木樹林内から巻くが、踏み跡がハッキリしているのでわかりやすい。 ただ、滝と並行する巻き道なのに、上に登る薄い踏み跡が2ヶ所あるので、間違えてそっちへ行かないように。 踏跡はトラバースから下りになって沢床へ下りる。 【〜栂ノ沢合流点】 そのまま登るのが困難な滝は、左岸の低木樹林から巻く。 すぐに滑滝の途中に出るが、滑ると下まで一気に落ちるような作り。 駐車場のオジサンが「滑ったら、下まで落ちるよ」と話していたのはココかなーと思うが、さらに上にも同様に思えるポイントが多い。 ゴーロの沢が合流するところが栂ノ沢(つがのさわ)らしい。 【〜ゴルジュ帯を行く】 5m程度の小さめの滝を幾つかクリアし、20mくらいの溝滝を越えたあたりで日影沢が滝で合わさる(後日確認)。 沢が北東へ向きを変えるあたりから、ゴルジュの連続になる。 とにかく忙しい。5m前後の小滝を登ったり下りたり、しかもそれぞれの釜が深いのでトラバースも連続する。 ゴルジュ登りはRFの連続(全て師匠が判断)で、凹を見つけて登り、ホールドを探しながらトラバース。 先行の2人組パーティは時折ロープを出していたが、うちの師匠の「フリーで行けるコンディション」との判断で、私はガクブルになりながらも手も足もしっかりグリップすることができた。 さすがは師匠連! ゴルジュは一層狭くなり、ホールドでへつってトラバースしていく。 チムニーがあるあたりの岩壁の登りは高度感もあって、高所恐怖症の私にはビビリタイム。 いくつかの滝を越えると、二条の20mくらいの立派な滝が表れるが、これは師匠のRFで案外楽にクリアできた。 【〜立派過ぎて長すぎる滑滝へ】 ゴルジュが終わり、10mちょっとのいやらしい滝を左岸から登ると途中でリングがある。 対岸を前述の2人組が登っていたが、残置のシュリンゲがあり、そちらのほうが楽そうだった(^^;) 次の三段の大き目の滝を右岸から登ると、おおおおおおおーと声を出してしまった美景!! 【〜核心の滑】 広い滑が笹やハイマツに包まれるゆったりな谷底を見えないくらい先まで続いている。 樹が無いだけに、滑沢・緑の谷・青空の組み合わせは表現のしようがない美景である。 師匠の「スケールが違うなー」に思わず首を縦に振りまくり! 下流を眺めると、谷川連峰の中央部が全開になっており、手前には上越のマッターホルン「大源太山」が厳めしい姿を現し、万太郎山の尖塔と重なる美しい景観を作っている。 ただ、雨が少なかったのか、ここの滑は文字通り滑る! 丹沢の滑のようなグリップ感はなく、脚を置くとツルツル・ヌルヌルでまったく力が入らないので、転倒すると遥か下流まで落ちてしまうだろう。したがって、遡行は乾いたスラブの上を行く。 【〜ニセ巻機・本巻機の間へ】 まさに見飽きるくらいに続く滑の途中に5m程度の滝が数回現れる。 苔がビッシリな癒しの滝も2つある。 ここらあたりから、これまで丹沢で経験した沢登りとは真逆の渓相になる。 傾斜が緩くなり、平坦で下流部に等しい流勢。 水勢の良い右俣は植生保護のため立入禁止ロープが張られているのでA師は左俣への遡行を指示。 N師と私は未練の目を向けていたが、植生保護は最優先なのでもちろん追従。 やがて、流れが細くなった小川状態になり、尾根側に向かう踏み跡見えると避難小屋への上がりルートになる。 (ここは、沢水を汲む水場としてガイドされているので、小屋から分岐する道で一般登山者も下りてくる。実際に2人いた) 【〜源頭部】 通常の沢ルートは前述の小屋上がりで終わりになるが、A師・N師のモットーは源頭詰め。 その人たちの弟子である私も、当然に同じ主義。 草が沢谷に落ち込む狭い小川を遡行し、最後の分岐は右俣に沢水があり、左俣は枯棚のため、当然に右へ入ったがすぐに伏流の湧水点で水が途絶える。 登攀を幅の広い左俣へ変更し、やがて沢床が叢になる頃、草原状のカールに引かれた緩やかな沢筋が尽きる。 ちょっとだけ笹の混じる草原を登ると、織姫池と御機屋と中間の尾根ルート(一般登山道)へ合流する。 【〜御機屋〜△機山最高点】 赤線ルートの平和な道。 美景を眺め回し、傑作な池塘に頬が緩むルート。 【〜巻機山避難小屋】 赤線ルートの平和な道。 この尾根には山名の由来に関わる地名が続く。 山頂標識から最高地点一帯は「御機屋」と呼ばれ、美女が機を織っていたという伝説がある。 途中の池塘は「織姫池」で、山名が巻機なのだから、まさに機織りの聖地なのだろう。 【〜ニセ巻機〜檜穴ノ段〜井戸尾根〜桜坂駐車場】 一般登山道でメジャーなルート。 本峰より100m低い前座のピークは、ニセの名前がかわいそうなくらい立派で美しい。 6合目あたりから樹林に入り、5合目の張出尾根からは米子沢の美しい筋が見れるので、自己満足を煽るスポット(^^) そこから登山口まではブナやカツラ等の広葉樹の樹林帯をジグザグルートで下りていく。 |
その他周辺情報 | 【温泉】 金城の里(320円) 公営施設なので低価格。露天は無いが、ゆったりな湯舟に、広めの洗い場で癒せる。 休憩コーナーもゆったりだが、ノンアルコールルールなのでビール類は売っていない。 http://www.asahi-net.or.jp/~ck4t-hri/kydo/kydo/kinjyo.htm |
写真
【米子沢下流・ゴーロ帯の終わり】
朝日が巻機本峰を越え、谷に射し始める頃、水っ気の無い長い長いゴーロ帯がいきなり終わり、いよいよ滑が始まる!
さ、ヘルメットを装着してお楽しみ開始だ(^O^)
朝日が巻機本峰を越え、谷に射し始める頃、水っ気の無い長い長いゴーロ帯がいきなり終わり、いよいよ滑が始まる!
さ、ヘルメットを装着してお楽しみ開始だ(^O^)
【米子沢・中盤のゴルジュへ】
藪の中を高巻く!
滝の段に合わせるように、結構な斜度からトラバースへの切替を2回繰り返すが、さらに上へ向かう薄い踏み跡もあるので、おそらくは間違い(^_^;)
藪の中を高巻く!
滝の段に合わせるように、結構な斜度からトラバースへの切替を2回繰り返すが、さらに上へ向かう薄い踏み跡もあるので、おそらくは間違い(^_^;)
【米子沢・ゴルジュ帯】
2段の上段は左側のえぐれを経由してヒヤリとしながら落ち口へ!
右岸に残置シュリンゲが見えたが、その時すでにA師匠は左岸にも残置リングを見つけていた!さすが!!
卦薀ラスのクライミングが続くので、一瞬写真を忘れてしまった!( ̄▽ ̄;)
2段の上段は左側のえぐれを経由してヒヤリとしながら落ち口へ!
右岸に残置シュリンゲが見えたが、その時すでにA師匠は左岸にも残置リングを見つけていた!さすが!!
卦薀ラスのクライミングが続くので、一瞬写真を忘れてしまった!( ̄▽ ̄;)
【米子沢・長くて広い滑】
大滑の谷から谷川連峰を見渡し、馬蹄に繋がる尾根には上越のマッターホルン大源太山が尖っている!(^^ゞ
どーよ!なかなか見れるもんじゃねぇぜ!
すげえ!すげえ!を大量生産しちまった(^O^)
大滑の谷から谷川連峰を見渡し、馬蹄に繋がる尾根には上越のマッターホルン大源太山が尖っている!(^^ゞ
どーよ!なかなか見れるもんじゃねぇぜ!
すげえ!すげえ!を大量生産しちまった(^O^)
【米子沢・上流部】
地図上の水場があるあたり。
少し下流部から避難小屋へ上がるのが沢コースの終着だが、我が師匠たちは源頭部詰めが基本スタンス!(^O^)
押掛け弟子の私も、影響されて同じ主義(^^)
地図上の水場があるあたり。
少し下流部から避難小屋へ上がるのが沢コースの終着だが、我が師匠たちは源頭部詰めが基本スタンス!(^O^)
押掛け弟子の私も、影響されて同じ主義(^^)
【米子沢・源頭部】
ココが米子沢の左俣の更に左俣の源頭は、草原に包まれ優しい風が吹く平和な様相(◎_◎;)
丹沢の沢とは全てが真逆な作りに、私たちを何もかも新鮮に感じたのであった( ̄▽ ̄)
ココが米子沢の左俣の更に左俣の源頭は、草原に包まれ優しい風が吹く平和な様相(◎_◎;)
丹沢の沢とは全てが真逆な作りに、私たちを何もかも新鮮に感じたのであった( ̄▽ ̄)
【巻機山本峰(最高点)】
いつか制覇したい馬蹄形のジャンクションピークへの連絡尾根。一瞬地味そうに見えるが、ベテラン級でも残雪期限定で2泊3日のコースに耐えられるノウハウとテクニックを付けねば!
いつか制覇したい馬蹄形のジャンクションピークへの連絡尾根。一瞬地味そうに見えるが、ベテラン級でも残雪期限定で2泊3日のコースに耐えられるノウハウとテクニックを付けねば!
装備
個人装備 |
ザック:ガレナ30
靴:サワートレッカーRS
|
---|
感想
8/4(土)は、上越屈指の名渓と謳われる渓相豊かな大スケールの沢を遡行し、これまで見たことのない自然の彫刻美に見惚れました(^-^)
急遽、沢の師匠たちの上越遠征に合流させて貰うことになり、前夜の仕事後にイソイソと関越道を北上!
重かった瞼は、次々に変わる美形・美渓・美景のバイキングに、いつしか眠さを忘れてしまい、小さな眼は開きっぱなしになる(◎o◎)
中央分水嶺に属する巻機山は、太平洋と日本海の空気がぶつかり、日照時間が短く天候が変わりやすい。
4回目の登頂は本峰では初の沢コースとなったが、最高の夏空の下、いずれのレポートよりも美しき色が広がっていた(^O^)
【山行記】
大きなゴーロがゴロゴロな長い河原
ピョンピョン跳ねてポッタポタ
いつのまにか伏せ水がキッラキラ(^^)☆
こんもり大岩がモリモリな長い大滝
セッセセッセ遡ってアッチアチ
いつのまにか陽の光がチッカチカ(^^)*
深いゴルジュがシンシンな長い峡谷
トットトット渡ってヒッヤヒヤ
いつのまにか空の色がピッカピカ(^^)◇
広々なスラブがツルツルな長い滑滝
キョロキョロ滑ってウッハウハ
いつのまにか夏の風がサッワサワ(^^)彡
たおやかな谷がフワフワな長い尾根
エッホエッホ登ってニッコニコ
いつのまにか頂の上でネッムネム(^^)/
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1028人
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する