雲ノ平ー黒部五郎周回ワンディ(亀谷温泉起点)
- GPS
- 18:47
- 距離
- 81.7km
- 登り
- 5,920m
- 下り
- 5,922m
コースタイム
- 山行
- 17:57
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 18:48
天候 | 晴れのち曇り、暴風雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
有峰林道は整備されてチャリも快適 折立ー太郎平ー薬師沢小屋ー雲ノ平ー祖父岳ー三俣蓮華ー黒部五郎ー北ノ俣岳周回もコースは整備されとても快適、水場も豊富 |
写真
感想
久しぶりに富山のスズケンおじさんから水曜に有給取るので是非心身ともに活を入れて欲しいとの連絡があった。ところが直前になって天気予報を見る度に崩れる時間が早くなってきた。午後からは確実に雨が振り稜線は暴風雨になると言う。沢は諦め雨でも何とかなる雲ノ平周回と決めた。多分亀谷温泉起点のワンディは記録がないだろう。前日に車で折立に入れたスズケンだが男ならもちろんチャリミネンコしかない。
深夜23時に自宅を出て亀谷温泉に向かう。有峰林道ゲート前にはすでにおじさんもスタンバイ、さあおじさん二人で気合を入れて19km標高差1000mチャリを漕ぐよ、体力温存のためトンネルごとに先頭を交代して風よけとする。おじさんのチャリも高級バイク、こんな高級車持っていたの、、おじさんが先頭の時はピッタリ後ろに付くが、汗が飛んできて勘弁して欲しい、僕が先頭の時はおじさん付いて来れない、ちゃんとトレしといてね、それでも1時間チョイでアリミネンコに着いて、いよいよ折立までの激坂、ちんたらおじさんを横目にここはぶっ千切って先に折立に着いて待っていた。しばし待っておじさんヨレヨレで到着、チャリをデポしていよいよロングコースの始まり。
すでに重荷のチャリでかなり足を使い太ももパンパン、ペースは上がらない、しかし満天の星を見上げ頑張って三角点へ、1時間で三角点に着き富山の夜景が綺麗だった。何とか天気が待って欲しい。太郎平に4時半に着いたが真っ暗だった。小屋をスルーして先を急ぐ。この先の木道は濡れていないのでラッキー、薬師沢小屋まで走ろう。45分で駆け下りてちょうど日の出時刻に着いた。小屋はすでに店じまいしていた。黒部川に降りて休憩して水を汲んだ。
黒部川を横断していよいよ雲ノ平の急登。ここを登るのは兄ちゃんが小1のときに連れてきた以来だから25年ぶりか、あの時は天気は悪くて視界は全く無かった。雲ノ平は素晴らしい庭園の連続、周囲を山に囲まれた桃源郷であった。たまにすれ違う登山者は決まって単独の女性だった。皆素敵なレディに見える。水晶岳を正面にルンルン歩いていく、対岸の黒部五郎はメチャ遠い。あそこまで行けば安全圏だ。振り返れば薬師岳、遥か遠くには先週歩いた北鎌尾根が見える。贅沢な景色だった。
祖父岳が近づいた。おじさんは富山100山完登を目指しているので祖父岳、黒部五郎、北ノ俣岳三座を今日登れると喜んでいた。トラバースすれば近道だがおじさんの熱い気持ちに応えてピークを踏んで更に大回りで岩苔乗越経由となった。黒部源流手前でまた大きなザックを背負った単独女性を抜いた、素敵な女性だった。鷲羽岳を左手に見ながら三俣蓮華小屋に着いた。三俣蓮華は富山100山じゃないからおじさんはこだわらないと言い、トラバース道で黒部五郎方面へ進む。内心ホッとした。トラバース中間で単独女性が大きな岩の上に腰掛けずっと遠くの山々を見ていた。絵になる景色だった。
先を急ごう、ガンガン下ると黒部五郎小屋に着いた。すでに店じまいしていた。空はもういつ雨が降ってもおかしくない雲が漂っていた。黒部五郎のカールはいつ来てもマンダムだ。おじさんは初めて見る雄大な景色に涙ウルウルだった。歩いてきた雲ノ平が遥か遠くに見える。黒部五郎肩の登りでついに雨が降り出して合羽を来た。稜線に出ると雨風が強くなり、この先地獄の雰囲気だった。まずはピークを目指す。雨風の中午後1時ピークに着くが何も見えなかった。これでもう大きな登りはなく安堵した。五郎の下りでたまに北ノ俣岳までの長い稜線が見えたがこれを最後に全く視界はなくなった。
北ノ俣岳までの長い稜線は吹きさらしで西からの横殴りの雨風だった。地獄と言えば地獄だが厳冬期に比べればよっちゃんだった。いつものように北ノ俣岳は中々ピークに着かない。午後3時過ぎ暴風雨の山頂に着いてこれでもう大丈夫と安堵した。おじさんは寒い寒いと半泣きだった。僕は汗をかかないがおじさんは汗かきで下着がびしょ濡れなので寒いはずである。この先は雨も激しく木道や岩も滑るので安全運転で減速した。午後4時過ぎ太郎平小屋、お客は誰もいなかった。この先も減速しなければコケてしまう。
三角点まで下りてライトを付けた。もう真っ暗になった。この先も何度もスリップしかけたのでゆっくり下りて18時半に真っ暗な折立に着いた。チャリを出して帰り支度をしているとゲートの優しいおじさんが来て帰りのチャリを心配してくれた。確かに雨とガスの中まじ怖い、おじさんのライトはしょぼいから僕の最強ライトの後ろから来て下さい。この時間もう上がる車はないから道路一杯使って安全にダウンヒル、雨が目に入り辛い。最後亀谷温泉にゲートに着いた時はおじさんウルウルしていた。
18時間48分の長い旅だった。一日でこれだけ楽しんだのだから後半の地獄も許そう。今日も完全燃焼だった。
おじさん限界は超えるためにあるんだよ!
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