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Yamareco

記録ID: 163052
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
丹沢

丹沢主稜縦走(畦ヶ丸〜鍋割山)

2003年11月01日(土) ~ 2003年11月03日(月)
 - 拍手
GPS
112:00
距離
157km
登り
13,601m
下り
13,601m

コースタイム

11月1日:自然教室(8:40)―下棚(9:45)―本棚(10:15)―善六のタワ(11:20-12:00)―畦ヶ丸(12:55)―モロクボ沢の頭(13:40)―白石峠(15:40)―加入道山(16:15)
11月2日:加入道山(6:40)―大室山(7:55)―犬越路(9:30)―熊笹ノ峰(11:55)―檜洞丸(12:35-13:35)―神ノ川乗越(15:05-16:00)―臼ヶ岳(16:35)
11月03日:臼ヶ岳(5:35)―蛭ヶ岳(6:55)―丹沢山(9:35)―塔ノ岳(11:20-13:10)―金冷シ(13:35)―鍋割山(14:20)―後沢乗越(15:30)―二俣(16:20)―大倉(18:00)
天候 11月1日:曇り
11月2日:晴れ
11月3日:曇り
過去天気図(気象庁) 2003年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
小田急線新松田からバスで西丹沢自然教室
大倉からバスで小田急線渋沢駅
コース状況/
危険箇所等
加入道山から白石峠までの道は整備が少なく歩きにくい。

犬越路から熊笹の峰までの間は鎖場がいくつかある。
毎度おなじみの本棚の滝
毎度おなじみの本棚の滝
善六のタワ 紅葉が美しい
善六のタワ 紅葉が美しい
加入道山山頂にて幻想的
加入道山山頂にて幻想的
朝焼けの中準備
大室・犬越路間より 檜洞丸?
大室・犬越路間より 檜洞丸?
写真での山座同定は難しい
写真での山座同定は難しい
竜ヶ馬場 すっかりガス
竜ヶ馬場 すっかりガス
鍋割山の分岐
下山後 秦野の夜景
下山後 秦野の夜景

感想

1 日目
西丹沢からまず、第一の目標畦が丸へ向け出発。途中、水量が多くはないものの、本棚、下棚を鑑賞。
沢の岩壁には紅葉だけでなくイワシャジン、ダイモンジソウなど秋の花が咲き誇っていました。

やがて沢を詰めてから登山道は左折し、善六のタワへ一気に高度を稼ぎま
す。この登りはいつもはキツく感じたりし
ますが、なぜか結構なハイペースで進めました。善六のタワで昼食。ここは畦が丸の登山道で唯一開けている場所です。
といっても見えるのは権現山などちょっとした山ばかり。また天候はあまりよくなく、ガスがあるものの、
逆になかなか風情のある紅葉になっていました。

善六のタワを出発し、急な階段を抜けると人工林は完全になくなり、ブナの美しい林になりました。
残念ながら紅葉は木からは落ちていましたが、登山道に散り敷いていて、とても風情がありました。
畦が丸までは登り一辺倒できついはずなのですが、今日はガスが味方。登山道の先がガスで隠れているので、
精神的に急坂な感じがしなかったのです。

そして畦が丸山頂に到着。いつも人の少ない畦が丸は今日も私達だけ。こういう静けさが畦が丸の良いところです。

ここからは、西丹沢の主脈を離れ、加入道山への道をとりました。ここもまた美し
いブナ林、実は僕が見た丹沢のブナ林では
トップクラスに値するほど美しく感じました。ただ登山道が少し微妙。道自体は尾根伝いなので、間違えることなどは
ありませんでしたが、道標がないので、現在地が確認できず、結構苦しみました。しかも途中やたらと足がつってしまったクマは、最後の方はストックを杖代わりにして、フラフラになりつつ白石峠着。

結局水晶沢の頭はどこだかわからないまま通過してしまいました。白石峠でしばらく休んでいると、ようやくつりが治ってきたので、
最後の避難小屋までの道はコースタイムより早く20 分のところを5 分だか10 分だかのハイペースで通過。

やっとこさ今日の幕営地、加入道山山頂に到着しました。避難小屋へ入り、晩飯を食い、就寝。夜は静かかと思いきや、
麓に道志の集落があるので、犬の声が聞こえたりしたのは意外でした。

2 日目
起床してみると、天候は良さそう。朝食は定番のラーメン。
ラーメンを食っているうちに、山々が白み始めて美しい。

今日は快晴で、ブナの木々の間から、雪化粧した富士山を見ることができました。
相変わらずフカフカの登山道を歩き、大室山を目指しました。
大室山までは富士山を背に、気温も低いので、最高の登山が楽しめました。初夏にはトウゴクミツバツツジで埋まるブナ林も今は枯れ色。
ですが返ってすがすがしく感じました。そうこうしているうちに、すぐ犬越路分
岐についてしましました。

ここで荷物をデポして、大室山をピストン。それから分岐に戻り、犬越路を目指しました。
ここから一気に500、600 メートルを一気に下ります。高度を下げるにしたがって、季節が逆行していきます。
犬越路に到着する頃には、大分紅葉が戻ってきていました。

犬越路出発からはまた檜洞丸まで600メートルくらいの登りです。
しかも地図には表示されていないものの、クサリ場が多数あり、小笄、大笄と越え、熊笹の峰に到着するころには、
もうすっかりバテてしまいました。
ただあまり長く休んでいると、今日合流してくるグループと会うことができなく
なってしまいますので、文字通り重い腰をあげ、
檜洞丸山頂へ向け頑張ります。今までどおりの道が続いたら、死んでいた
でしょうが、大笄から先は激しい登り降りもなく、
正午頃、無事檜洞丸山頂に到着しました。山頂ではすでにsamoa、S田が待っていました。
新たに加わった2 人を交え、昼食。
12 時35 分に檜洞丸を出発、地図によると結構登降差があるので、これから通る登山道のことを心配していましたが、
個人的には犬越路ー檜洞丸間の方がキツく感じました。

神ノ川乗越15時すぎ到着。ここで小アクシデントにあいました。
というのもゴミが散らかっている神ノ川乗越の水場で水を補給するため、大休止。
ryouheiBとS田が最初に水場に向かて登山道を外れていきました。残った連中が冗談で「行ったヤツらが戻ってこなかったら
どうしよう、それで更に1 人行くとまた戻ってこなかったりして・・・ハハハ」なんて笑っていたら、現実になってしまったのです。
本当に戻ってこないのです。心配になって1人向かいましたが、彼も戻ってこない、更に1人行くものの彼もまだ戻ってこない。
さすがに真面目に不安になってきた我々は最後は残っていた二人とも繰り出しました。下っていくと・・・
全員普通に合流できました。なんか最初の二人が道を見失っていたようなのです。本当に驚いた事件でした。

ここで、大分時間を使ったこともあり、臼が岳に向けて登りを急ぎます。途中大分
バテてしまったものの、
全体になだらかな臼が岳についたのは4 時35 分。時間的にも体力的にも丁度良いので、今日はここで幕営を決定。カレーを食い就寝。

3 日目
今日が最終日となりました。そして今日が神奈川県最高峰、蛭ヶ岳へのアタック日です。

今まで2 泊してやっとここまで来たので、なんか1600 そこそこの山なのですが、凄い山に登る気がして、登る気満々で出発しました。

ですので、本当に疲れを感じないまま遂に7時ごろ蛭ヶ岳山頂に到着。ですが、今まで晴れていたのに、山頂近くになって
急にガスに包まれ、雨も降ってきてちょっと残念でした。
ここで大休止。

前日までとは打って変わった雨交じりの強風が吹く中、次の目的地丹沢山を目指します。丁度不動の峰付近を歩いていたときでしょうか。
怪奇現象“天狗倒し”に遭遇しました。天狗倒しというのは天狗がする悪戯
で、木が倒れても居ないのに、
大木が倒れたような音がする現象です。こういう現象を体験したのは初めてだったので、嬉しく思いました。

ガスなので展望が悪く、ずうっとササの中の道を歩いていた気がしましたが、いつのまにか丹沢山に到着したようです。
あまりたいした登りなどはなかったような気がします。ここで、今回来れなかった先輩たちのためにバッヂを購入し、
山頂の立派すぎるくらいの道標で山頂写真を撮った後、10時10分丹沢山を出発しま
した。残す大きな目標は塔ノ岳。

この辺りについて色々と書きたいものの、がスのせいで、なにも見えず、疲れていたこともあって、
この辺りの記述は10 時30 分竜ヶ馬場通過、11 時6 分日高通過にとどめておきます。

最後になだらかな登りをしばらく続けたあと、11時22分に塔ノ岳山頂着。この天気ではとても外で昼食を食べていられないので、
尊仏山荘の中で昼食を取ることにしました。

ここで計画を変更して鍋割山を経由して帰る事にしました。
ここのあたりのブナ林もきれいなものの、巨木ばかりで、西丹沢のブナ林とは雰囲気を異にしていました。

雨は前より強くなってきていて、疲れていた体に追い討ちを掛けますが、登りが少ないのが不幸中の幸いといったところでしょうか。

14 時22 分鍋割山山頂着。10 分休止してから出発。後沢乗越の下りは結構キツく、体にこたえますがそれでもなんとか突破し、
二俣へ歩を進ませます。唯一心配しているのは二俣の時に渡渉する沢が増水しているかしていないかだったのですが、
二俣についてみると、全然増水していませんでした。二俣まで下ればあとは林道歩き。
林道をに歩日いはてすいっるかうりち落ちてしまい、最後はヘッドランプをつけての歩きとなりました。
やがて、麓の集落の明かりが見えてきました。自然足が速まります。そして18 時、大倉のバス停に無事全員戻ってきました。

そこからバスで渋沢に戻り、駅近くのラーメン屋で、縦走の成功を分かち合い、解散。今回は2 泊3 日であったにも関わらず、
それ以上の達成感のある山行となり、とてもいい思い出になりました。

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