厳冬期 木曽駒ヶ岳手前の中岳まで(↑↓千畳敷)
- GPS
- 03:47
- 距離
- 2.4km
- 登り
- 300m
- 下り
- 310m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
バスとロープウェイの運賃は、モンベルの特別割引で25%引きでした。素晴らしい! バスは全員着席で出発するので50人程度しか乗れません。なお、これは冬期ロープウェイと同じ定員です。この日は、始発前からバスの臨時便が出て、3台目で並んでいた全員が乗車できました(我々も3台目)。 ロープウェイも混雑していて、バス到着時には40名程度が並んでいました。ロープウェイは定員50名で乗車打ち切りのため、ちょうど我々の前で定員となり、次の臨時便まで待つことになりました。 冬期は毎時55分発車の運行なのですが、下山時、千丈敷を14:55の便に乗車したのですが、列の最後の数人が乗車できず、1時間待ちとなったようです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○千畳敷→乗越浄土 この日は天候もバッチリなので、200人位が登っていたようです。我々は、千畳敷ホテルで30分休憩してから出発したので、だいぶ後方でした。イルカ岩(オットセイ岩?)あたりまでは新雪でステップが深めです。乗越浄土の下の急斜面は、ワイヤーがある夏道を右手に見ながら最低鞍部を目指して直登するようにトレースが付いていました。このあたり時々強風となり、軽い耐風姿勢で風が収まるのを待つことが数回ありました。直下では、先行する女性ソロを下から眺めていると、ピッケルのピックを打ち込むようにして登っているのが見えましたが、実際に登ってみるとうっすらと階段状にステップがあり、普通にキックステップと石突を打ち込んで歩けました。多数の先行者がいたために登りやすくなってた状況です。朝一番はアイスバーンで危険度はだいぶ上がると思います。急斜面ですので転倒などには十分注意が必要だと思います。 ○乗越浄土〜中岳 乗越浄土に出ると、不思議と風はやみました。宝剣岳は雪がテカテカに光ってカチンコチンのようでした。中岳まではアイゼンの爪がガシガシ食い込むのを感じながら氷雪の斜面を登ります。気温はマイナス13度でした。中岳は、夏道ではなく山頂左手に直登するルートができていました。山頂標識がある地点は風が防げるので休憩適地です。特段の危険箇所はありませんが、強風時は転倒、無風時にはホワイトアウト等に注意が必要かと思います。 ○乗越浄土→千畳敷 乗越浄土で装備を再確認してから下降を開始します。最初の急斜面が最大の危険箇所です。登りと同じステップを使って慎重に下ります。ちょうど下山のピークらしく、数人で列を成して下ります。子どもだと歩幅が合わず、大きめのステップでは歩きにくそうでしたが、ピッケルをしっかり打ち込めるようになったので、思ったよりも怖くなかったそうです。なお、ステップから横にズレた急斜面で下降訓練をするパーティがいました。 途中からステップを外れて、新雪をガシガシと踏みしめて下り、イルカ岩の下からシリセードするも、雪が深くてほとんど滑れませんでした。半分位降りてから、下部に人がいなくなるのを待って、ヒップソリで一気に100m位滑りおりました。 |
その他周辺情報 | 下山後は、定番となった「こぶしの湯」の日帰り温泉に立ち寄り。露天からの南アルプスが素晴らしい景観です。各種割引あります。 https://www.chuo-alps.com/family/kobushi/ 遅い昼食兼早い夕食は、これも定番となった「明治亭(駒ヶ根本店)」を利用。登山口店は営業終了でした。 http://www.meijitei.com/ |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ヘルメット
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感想
2019年の2月の連休には、宝剣岳では2件の滑落死亡事故があったそうです。千畳敷ホテルでは、滑落事故の情報と合わせて登山者に安全登山を願うアナウンスがありました。気を引き締めての出発となりました。
菅の台からのバスは大混雑で、予定よりも1時間近く遅れて千畳敷ホテルに到着。高山病予防のための1時間休憩を30分休憩に短縮しました。息子はバスに乗るときから体調が万全ではなかったため、景色を楽しめれば良しとして出発を決めました。カールの底まではアイゼン無しで下り、傾斜が出てくる前に前爪アイゼンとピッケルにチェンジ。
息子の登りペースはアップしません。最近体力がモリモリついてきたので、結構本気出さないと追いつかないことがあるのですが、この日は、声かけをしながら徐々に高度を上げていきます。時々トレースを離れ、後続者を先行させます。
3回くらい短い休憩(立ち止まり)をしながら、乗越浄土下の急斜面まで到着。途中、風が強い場所があり、何度かピッケルを打ち込んだ耐風姿勢をとりましたが、飛ばされるような風速ではありませんでした。
乗越直下でスライドしたソロ男性が「あんなにへばり付いて登っていて、降りれるのか!」と、文句タラタラでした。確かに、先行する団体が斜面にへばり付くように登っていたり、ソロの女性がお尻をついて下ってきたり、急斜面でザックを降ろしてストックからピッケルに装備チェンジするパーティがいたりと、ちょっとしたカオス状態でした。
実際に登ってみると、浅めですがしっかりとしたステップができていましたし、多くの人が登った後なので、キックステップもできるようになっていて、特段の危険は無く普通に登れました。助かりました。息子はステップのサイズが大きくて一部難儀していましたが、ガシガシと前爪を打ち込めるようになった体力を心強く感じました。
不思議と乗越浄土は風が弱かったです。登山計画書(コンパス)には、伊那前岳と木曽駒ヶ岳をピストンすると記載したのですが、息子がまだ弱気だったので、中岳まで行って戻ることにしました。実は昨シーズンも同じパターンで中岳で戻りました。。。
中岳山頂からは木曽駒ヶ岳に登る100人位が見えました。木曽駒ヶ岳には既に息子と4回(夏期3回、冬期1回)登っているので、無理はせず、ユックリと休憩を取りました。気温はマイナス13度でしたが、風が無い場所だと暖かい位でした。ただ、きちんとランチを食べるという感じはなく、生姜湯とオレオなどの行動食を多めに食べました。
さて下山です。直近に、このヤマレコで同じように親子登山をされている方が滑落(ケガ無し)した記事を読んでいたこともあり、気を引き締めて降りました。なお、危険箇所の下降は、アンザイレンするとき以外は、私が先行して息子が後追いする形でやってきました。乗越浄土直下は多くの下山者がいたので、ステップは大きくなっていて、足場はしっかりしています。一歩ずつピッケルを打ち込み、アイゼンを引っかけるないことに最大の注意をさせながら安全地帯と思われるところまでの30mを緊張を切らないように下ります。やはり、まだ子どもですので、しっかり声かけをしながらおりました。
直下を過ぎてからは、トレースがない新雪を選んでガシガシと下山。さらに傾斜が緩くなったところでシリセードをかますも、雪が深くてまったく滑りません。もう少し下ったところからは、ヒップソリで一気に下りました。
息子もヒップソリで一気に元気を取り戻し、ホテルまでの登り返しはあえてラッセルするまで復帰しました。ホテルのカフェでスープを飲んで体を温め、満員のロープウェイとバスで下山となりました。
下山後は、明治亭の寒ブリとソースカツ丼で腹を満たし、こぶしの湯で体を温めてから一気に300kmの運転で帰宅となりました。
追記)今回は、途中で変なオヤジ2人と遭遇しましたが、詳細は写真欄だけにしました。
登山を終えて、ホテルの裏側で無線運用してたら、子供が登山口から現れてビックリ。 本格的な装備だったので、小さい大人??と思ったくらいです笑
親子で雪山なんて羨ましいです🏔
yamaleco様
コメントありがとうございます。
ホテルに戻ってきた時は、行動食しか食べていないので2人ともヘロヘロでした。
この日は、子連れは我々だけのようでしたが、緊張感のある登山でした。
k2sakaさん
こんにちは。
最高の日帰りハイク!
先日の滑落事故も記憶に新しいですが、やっぱり手軽に行ける3000メートル峰は大人気ですね(^-^)
手軽な分、色々な方がいるのも何だかわかる気がします…
子連れの雪山はある意味(レアで)目立つので、私達は人が多い所では隅っこで目立たないようにしてたりします(笑)
こんにちは!
すみません、カオスは言い過ぎですね。
木曽駒はやはり3000m級ですので、天候・雪質によっては決して「手軽」ではない山ですね。同日の朝早めの時間帯には、乗越手前はカリカリで大変だったとのレコも上がっています。
今回も息子はコソッと「コワッ!」つぶやいていました ^^;
今日は、K2sakaさん。
息子さんかなり身長が伸びてません?!
昨シーズンお見かけした時より写真で見ると一回り大きく
逞しくなられているように見受けられます。
これからも素敵な子連れ登山の記録を楽しみにしています。
olddogさん
元々計画していたので、記事を読んだ翌週でしたが、天候も良かったので木曽駒に出かけてしまいました。
息子の身長もやっと平均程度に伸びてきました。私は背が低いので、あと数年で抜かれることでしょう。体調がよい時は、けっこうパワフルなある歩き方をするようになりました。子どもは、良い時と悪い時の差が大きいのが難しいですね。
小学生時代もあと少しなので、安全で楽しい登山を楽しみたいと思います ^^;
木曽駒に向かっていただいて嬉しかったですよ。
あの後、宝剣岳での滑落事故もニュースになっていたので、
子連れで向かわれる方には、
僕の記事は少々迷惑なだったかもしれないな....と思っていたので。
小学校高学年になるとサイズアウトも早くなりますよね〜
「え!?去年買ったのにもう小さいの?!」
山道具を揃えるのも一苦労です。
それでは失礼します!
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