谷川岳まないたぐら
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- GPS
- 40:51
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 2,311m
- 下り
- 2,292m
コースタイム
- 山行
- 13:20
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 13:20
- 山行
- 10:07
- 休憩
- 24:30
- 合計
- 34:37
天候 | 晴れ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
取付きのルーファイ。 阿能川岳直下の岩場の登攀 雪庇の崩壊 |
その他周辺情報 | 谷川PAが使える |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ガソリン
ガソリンヘッド
敷板
雪袋
スコップ
|
---|
感想
2019.04.04-05:阿能川岳・俎凜薀奪札觧街
0404 谷川岳PA〜P1264〜P1317〜P1611(阿能川岳)〜テン場(1585付近)
谷川岳はトマの耳、オキの耳の双耳峰となっているが、元来この山は谷川岳の名は隣の俎堯淵泪淵ぅ織哀蕁砲僕燭┐蕕譴討い拭
しかし、国土地理院の5万分の1地図の誤記のために、トマ・オキの二つ耳が谷川岳と呼ばれるようになってしまった。
という話を耳にしていつか行こうと温めていた山行に行って来ました。
3月の後半から寒気が断続的に入り雪も期待が出来、入山日直前にも降雪がありラッセルは必須である。
今回は平日を利用してのんびり行く行程で計画を組んでみた。
谷川岳PAにビバークをして入山。
地形図の取付きは普通に取付けそうになっていたが、実際は法面になっていて取付く事が出来ない。
仕方がないので、道らしき道を遡っていく。少し歩くと左岸に取り付けそうな崖が出て来る。無理やりここから入山を行う。
崖を右上しながら登る。雪があるので登りやすい。帰り迄雪が残ってくれることを祈りつつ…
150m程度あがった所で尾根らしき道に出る。ここからは尾根伝いに上がっていく。
標高1000m付近で鉄塔が目の前に現れる。 ようやく人工物に出会った。ここからは人が歩いたことがある道になる。
赤布も出てきて雪の中にワイヤーらしきものも見てとれる。赤布を追いかけ1264のピークへ。
ここまではずっと急登であったが、ようやくここで少し斜度が緩む。 尾根上はくるぶし上まで雪が積もっており、一面の銀世界。
樹林の中に幻想的な雪面が続いております。一人無音の世界、ラッセルを行っていきます。
P1317を過ぎ1350m辺りに小さな岩峰が見えます。岩峰上に立つと眼前に谷川国境稜線の山々が広がります。
オキトマは真っ白です。
さらに高度をあげて1500m付近に第2岩峰が見えてきます。これが結構厄介な代物。
右側は切れ落ちていて、正面はロープが必要。 左側は、巻けそうな雰囲気。左側に回る。
見上げると右手側に雪壁が15m程上がった先は藪になっており恐らく尾根通しになっているように見えた。
そこで、このまま左側を巻いてあがるのも面白くないので、右手の雪壁を上がる事に。
1段上がったその上にさらに岩峰が続く。ここは右手側が登れそうな為、右手側の雪を削り足場を固め、木の根っこをつかみながら攀じ登る。
ようやく岩峰の頂上に立った。先に進もうとするとそこは崖。5m程である。
もとのぼったルートもクライムダウンは出来なさそう。行き詰まりを感じる。左手側に藪と木が続いておりその下は
雪壁になっている。ここをうまく降りれば、生還できそうだと判断。慎重にクライムダウンを行う。
2m程下がった所で、足をつる。しかもかなりの痛さ。左足の付け根から膝下まで攣る。さすがに雪壁に取り付いての状況だと危ないので、
なんとか1m程上がり少しは平らな場所にたどり着く足をマッサージして残りの1mを上がりザックを降ろす。
ここまで、無理して上がって来た事が一気に体に出てきた。予定のテン場まではまだ遠く進退を悩む。この雪壁を降りる事が出来るのか
不安が過る。ヘリを呼ぶか? この程度の事で遭難騒ぎに出来ない。…
引き続き足をマッサージし、雪をお湯で溶かしアミノ酸を投入する。10分程休憩をすると回復をしてきた
なんとか歩けそうだったため山行を続ける事に。左足を気遣いながらラッセルを続ける。
頭上に雪庇が見えて来る。いよいよ稜線に出るのか。雪庇を越えると稜線に出る。阿能川岳と国境稜線の山々のパノラマが広がる。
ようやく阿能川岳に到着。 標高1612m 標柱は期待していなかったがやはり何も無かった。(雪に埋まっているのか?)
ここからは小出俣山を目指す。
一旦下りその後登り返す。そのルートを探す。木々の奥にその稜線を確認する。そこまでのルートは明瞭では無かった…
地図と方角を確認する。それらしき尾根が無い。阿能川岳の山頂は広々としていて、歩くたびに深雪にハマる。
ふと。樹林を見ると赤布が。 これは何の印だろうか… 山頂なのか それとも小出俣山への取付きか。
赤布の先の眼下には稜線が見て取れる。山頂を示す印が赤布であることは、少ない。ならば取付きだと赤布を探し下る。
右手側にやや広い尾根道が広がる。間違いないと思い下っていくが一向に登りが見えない。角度も少し違う様。
左手側に尾根が見えるため左にトラバースを行い下っていく。300m程さげとなりの山塊に繋がるところを見つける
頭上に尾根道らしき道が見える… ああ、、、間違えた。ここから200m程上げないといけない。。。
もはや限界を越えて訳の分からない状況になっている足ではあるが、この道を上げなければならない。
ラッセルはどうだろうか。時間はまだある。のんびり少しずつ上げていくことに。幸いな事に取り付いていた斜面は北面の為、
まだ稜線上程緩んでおらずくるぶし上位のラッセルで済む。呼吸を整えながらじわりじわりと高度を上げていく。
結局1時間程ロスをして再び稜線に戻って来た。本日の目標の小出俣山まで後250。ここまでもう1200m近く上げている(200m程は余計だが…(笑))
さらにここから250は無理だなと感じ始める。今日は、あまり頑張って荷物を上げても下りの際にまた、同じだけ下げないといけない為、今日は小出俣山の手前でのビバークを決める。
尾根の北側に突出した場所を見つけそこをテン場とした。窪地になっており風が防げ、眼前には俎瑤広がり最高のロケーションである。水を作ったり、夕日を見たりしてひとりの贅沢な時間を堪能した。
0405 テン場(1585付近)〜P1653〜P1696〜P1845〜P1883(俎堯法P1845〜P1696〜P1653〜小出俣山〜P1653〜テン場〜P1552〜阿能川岳〜P1317〜P1264
この日の天気は高温であり、且つ夜中に雨が降る。翌日から予報も悪くなる見込みの為、可能であれば本日中に下山をして、翌日は自宅でゆっくりしたい。家の仕事をこなしたいという気持ちがあり、準備を急ぐ。また、太陽があがると雪庇の崩壊や踏み抜きなどの恐れがあるので出来れば早く行動を終わらせたいという気持ちがあった。
3:30に起床をして早々に出発。 5:00テン場を出発 昨日は取付きこそアイゼンを使ったが、その後は終始ワカンでラッセルであった。が今日はまだ朝早いので雪面がクラストしている可能性があるので、ワカンではなくアイゼンを装着。後半の踏み抜きに備えワカンも持ち出発をする。予想通り雪面にはアイゼンが効く。が、冷え込みはそこまで無く小出俣山の出合を越えたあたりから踏み抜きが始まった。滑落の危険性も無い為、ワカンへ変更。ワカンが気持ちよく決まり沈みもほとんど無く、速度を上げて、進む事が出来た。
俎瑤悗糧根道は左側は樹林になっており木がうるさい 少し下ったところに道が見えるがラッセルや余計な高度降下を避けて、稜線際を歩く事に。雪庇の上で崩壊の危険性のありそうなところは樹林を歩いて行く。たまに、薄くなっている所で穴にはまる。
そしてある瞬間で、ワッフ音を聞く。一瞬何が起こったのか。何の音か気付かなかったが、雪面に薄く亀裂が入る。
これはまずいと樹林に逃げ込む。
その後、2,3回程ワッフ音を聞くが崩壊までに至らなかった。 ここはとても怖かったし、この経験は良い経験になった。
帰りに再度確認をすると、亀裂は、30m程度走るものもあった。これが全層で崩壊すると恐らく生きては帰れまいとおもう。
1600mを越えた辺りから森林限界を越え、青い空と雪面の世界が広がる。この景色を独り占め出来かつ、自分だけのトレースを残せるのはとても気持ちのいい感覚である。
本谷ノ頭を経て、川棚の頭に着く。川棚の頭への登りは薄く雪が付き、エビの尻尾となっている雪面を登る。
今回はテントをデポする為、支点用にピッケルを2本持ってきたが、幸いスノーペグと張綱が効いてしっかりとテントは固定されているのと、風から守られた箇所に張れた事もあり、ピッケルは行動用として利用が出来た。その為、ダブルピッケルで登っていく。とても快適な登りである。
要所要所で止まり、呼吸を整え、景色を堪能する。川棚の頭を経て俎瑤愿着した。ようやく本物の谷川岳に登頂できた。感無量である。計画ではオジカ沢の頭まで行き国境稜線にタッチして帰る予定にしていたが、気温の上昇が気になるのと行きの雪庇の崩壊などが気になる為、早々にテン場に戻る事に。帰りのルートもトレースを頼りに危険個所は避け無事に小出俣山の取付き迄戻って来れた。
体力に余裕は無かったが、時間に余裕があった為、小出俣山を目指す。再びラッセルである。
約100m程上げる事になる。ここでも同じく雪面は雪が深い為、藪の薄い樹林に逃げる。南に延びる尾根を確認し、山頂であることを確認。これですべてのポイントを踏めた。後は下山するだけだ。とホッとする。テン場に戻り荷物を撤収する。テン場ではGWのような陽射しが容赦なく降り注ぐ。暑くて裸になりたいくらいであった。風が通らないことが、逆に仇となった感じだ。
最後の眺望を楽しみ下山を開始する。
下山の注意点は、阿能川岳への登り返し。直下の岩場の下り。後は最後の取付き迄の下山路である。
阿能川岳への登り返しは、予想通り高温と荷物・体の疲れなどでかなり苦労を強いられるが、時間に余裕がある為、少しずつ高度を上げていった。こんなに広いのかと改めて山頂の広さに驚き、そしてようやく行きのトレースにぶつかる。
後はここからはひたすら下るだけである。 直下の岩場もワカンではとてもではないが降りれる自信が無く、また上部の雪庇から小規模雪崩なども起こっている為、アイゼンに履き替えて早々に降りる。
踏み抜き上等!で滑落するよりも踏み抜いたほうがいいという考えで何とか降り切った。
ここを越えれば後は最後の難関といそいそとトレースを追いかけ下山をしていく。雪も1日でだいぶ溶けたのか行きと様相が異なる。
P1264まで戻って来た。ここから南進をして鉄塔を目指す。下から熱風が吹き上げて来る。 ここまでもかなり暑かったが、下界もかなり暑い様だ。 鉄塔に戻ってくると前日着いていた雪はほとんどなく、夏山の様相だ。雪に埋もれていた木々などが出てきたため、非常に歩きにくい。そして、自分のトレースが無くなっている。
最後の入山口への取付きが判らなくなってしまった…。前日の記憶を頼りに進むが雪が付いているのといないのでは全然様相が異なる。とりあえず、降りれる所迄降りて現場の状況で判断をすることにする。 何となく見覚えのある場所に来たのでここが行きの崖の登攀終了点とする。良さそうな足場を選んで降りていく。登山靴だと滑りそうなのでアイゼンを付けているが、アイゼンだと効き過ぎて足が折れそうになる。沢筋に降りるとガレがあるので、尾根っぽいところをゆっくり少しずつ降りると沢床が見えて来る。ホッと一安心だが、肝心な登山道らしき道が見えない。もう少し沢を下降したところだと思いトラバースを試みるが、これがとても悪い崖になり滑り落ちたら沢床迄滑落の危険がある。ピッケルを埋め込みアイゼンの前歯を聞かせてゆっくり少しずつ安全な場所に逃げる。ようやくザックを降ろし腰を下ろせる場所を見つける。 全身は汗まみれである。ここは一旦落ち着き高度を確認し、GPSを出し現在地を確認することにした。がGPSは入らず…あと50m程下れば登山道の標高になることから再度降りる事に。ダブルピッケルで慎重にクライムダウンをしていくと下方にコンクリ道らしき道が。 やった!!!とはやる気持ちを抑えて何とか下山。
生きて帰って来れた。と全身脱力で下山をした。 下山後は、あしまえんに行くも、時間が合わなかった為、ファミマでこれでもかというくらい食べて飲んだ。がそれでも空腹感が満たされることは無かった。
今回の山行激しさを物語っているようであった。
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