鹿島槍ヶ岳・五竜岳トレッキング(扇沢in/アルプス平out)
- GPS
- 13:33
- 距離
- 25.1km
- 登り
- 2,984m
- 下り
- 2,870m
コースタイム
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 9:17
天候 | 初日:曇り→晴れ→曇り、2日目:小雨→曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:飯森駅→信濃大町駅へJR大糸線で移動し、信濃大町→新宿までバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
鹿島槍北峰〜キレット小屋:八峰キレットのみならず、飛騨側が切れ落ちた岩稜帯(吊尾根)が多いため、細心の注意を要する。 キレット小屋〜五竜岳:当日の天気が雨だったこともあり、八峰キレットより難易度の高い切れ落ちた岩稜帯の痩せ尾根歩きの時間が長く、一歩一歩慎重に進んだ。 五竜山荘〜小遠見山:いわゆる遠見尾根は雪渓通過も多く、つぼ足で問題ないが、滑落注意。 |
写真
感想
2ヶ月前から新宿→扇沢の夜行バスを予約し、1週間前から毎日天気予報を確認するも、ずっと雨予報。キャンセル覚悟だった所、木曜の時点で、なんと土日共に晴れマークに!金曜(前日)時点で、「土曜は晴れ、日曜は曇り」予報だったので、決行を決意!
扇沢へ、定刻より20分ほど早く到着し、予定より早めに登山開始!バスはほぼ満車で、みんな鹿島槍に行くんだ!と思っていたら、大半が関電トンネル電気バスで立山方面へ向かうみたい。ちょっと拍子抜け(~_~)
扇沢の上空はドンヨリ曇り。予報は晴れなので、予報を信じて、柏原新道入口まで舗装路を下っていく。柏原新道(爺ヶ岳登山口)を登り始めると、汗が拭き出し、早々に半袖になりました。ケルンや駅見岬も真っ白で眺望ないため、高山植物(特にイワカガミの群落っぷりがハンパない)を撮影しながら、黙々とハイクアップ。
7時過ぎ、石畳辺りで、ついに雲を抜け、太陽は見えないものの、左手側は、雲海上に蓮華岳〜針ノ木岳〜スバリ岳〜赤沢岳〜鳴沢岳〜岩小屋沢岳が見え始め、これまでの苦労が報われた感じに!
つぼ足で問題ない雪渓を何箇所か越えると、程なく種池山荘へ。ここで初めて青空に映える立山、真砂岳、別山が見え始める。剱岳はまだ見えない。遥か遠くには八ヶ岳、そして南アルプス(甲斐駒、北岳、間ノ岳)も見える。目前の針ノ木岳の少し上には、水晶岳の頭も見える。そして小屋のトイレ側に行くと、今日の目的地・鹿島槍ヶ岳、更に奥には上越の名峰(妙高、火打、焼山)もクッキリ!もちろん、爺ヶ岳(南峰)も目前に。ベンチで朝食(おにぎり)を食べましたが、絶景過ぎて、二重におなか一杯♪。
小屋前の雪渓を横切り、爺ヶ岳へ向かう。ほどなく、青空の下にみんなが憧れるアイツが見えてきた!そう、剱岳!まだ立山連峰に行ったことがなく、自分登山史上、最も剱岳に接近したことに!この後、鹿島槍まで、ずっと青空の剱岳が見え続け、まさに今回登山の守護神状態!岩と雪の殿堂、その名の通りのゴージャスなランドマークマウンテンですね!
爺ヶ岳へ向けて高度を上げていくと、右手に槍ヶ岳、穂高連峰(奥穂、前穂)、常念岳なども見え始めます。そして、富士山も!写真撮りまくりですが、爺ヶ岳南峰、中峰と順々に頂を踏み、続けて北峰へ。北峰は頂への登山道はなく、山頂碑もありませんが、岩を登っていくと山頂へ立てます。北峰から振り返る爺ヶ岳中峰・南峰も絶景です。また、北峰まで来ると、鹿島槍(南峰・北峰)、そして前衛峰・布引山が眼前に見えます!
更に進むと冷池山荘。ここでトイレを借り、更に先に進むと、ほどなくテン場に到着。テン場からは青空の立山・剱岳が眼前にそびえ、最高の立地条件ですね!この後、長い雪渓がありますが、つぼ足で問題なし。ここらへんから、ハクサンイチゲ(白)とミヤマキンポウゲ(黄)が咲き乱れ、お花畑越しの立山・剱、そして鹿島槍といった、何とも贅沢な光景が続きます。布引山手前では、布引山に鹿島槍が隠れる構図となります。
布引山まで来ると、鹿島槍(南峰)は目前。ただし、この間のお花畑がすごすぎて、中々ペースが上がりません(笑)。百名山86座目となる鹿島槍(南峰)に着くと、先客は1人。ここでランチを食べながら、周囲の百名山ラウンドビューに酔いしれます。見えた山々は・・・。翌日向かう五竜岳、その奥には白馬岳、小蓮華山。道中ずっと見えてた剱岳、立山に加え、薬師岳、赤牛岳、水晶岳、針ノ木岳、野口五郎岳etc.。ただし、これから向かう鹿島槍(北峰)〜五竜岳の間は分厚い雲に覆われてました。
その後、30分ほどかけて、鹿島槍(北峰)へ。北峰以降は立山は見えなくなりますが、剱岳だけは、相変わらず視界に入る。北峰からキレット小屋まではずっと下りなので、そのルートを見たかったのですが、南峰同様、そこは分厚い雲の中。
北峰からの下りは急勾配で、崖も多く、危険な箇所数多。細心の注意を払って黙々と下ります。鹿島槍(南峰・北峰)からも見えてた分厚い雲のエリアに入ったので、眺望もなくなりましたが、だからなのか、頻繁にライチョウに会いました!曇天とライチョウはコンビみたいなもんですね♪。
程なく八峰キレットに到達しますが、、、正直、全然危険に感じる箇所がなかったような。。。北アルプス三大キレット(大キレット、不帰ノ嶮、八峰キレット)と呼ばれているようですが、涸沢岳〜北穂間のキレットのほうがよっぽど怖いです。このほか、翌日(雨の中)通過したキレット小屋〜五竜岳間の岩稜帯のほうが怖いです。
ずっと雲の中だったので、一度もキレット小屋が望遠できることはなく、八峰キレットが終わり、キレット小屋直上の岩下りで、初めて眼前にキレット小屋が現れ、ビックリしました!予定より、1時間以上早くキレット小屋に到着し、チェックインしてからは少し昼寝したり、ゆっくり過ごしました。素泊まりにしたので、食事は自己解決し、18時には就寝しました。
モルゲンロートを期待し、4時に目覚ましをセットしてましたが、翌日、雨の音で目を覚まします。結局、ご来光どころか、雨も止まず、ザックカバーをつけて、6時頃に小屋を出発。
信州側からは雪渓を吹き上げる冷たい風が吹きつけ、小雨なれど、肌寒い中、岩稜帯や切れ落ちた崖が続き、緊張の歩行を強いられます。眺望なく、小雨なので、写真もほぼ撮ることなく、かなりのハイペースで黙々と進みます。途中(「北尾根の頭」の手前)で小屋に同泊していたソロハイカーに追いつき、以降、行動を共にします。お互い健脚で、ペースが合うので、所々世間話をしながら、でも緊張感を持って、悪天候の中、岩稜帯を進みます。この方と、結局、下山後の温泉までご一緒させて頂きました。悪天・危険な岩稜帯進行に際し、お互い、緊張感、モチベーション維持に役立ち、同じペースで進めるバディに出会えてラッキーだったと思います♪。(正確に言うと、中遠見山で私が休憩している間に先に行かれてしまい、ゴンドラ下で再会したんですがw)
小雨のため、写真もほぼ撮らず、地図も開かず、黙々と進むだけなので、コースタイムの半分程度の時間(キレット小屋から2時間強)で、百名山87座目となる五竜岳へ到着!お互いに記念写真を撮り合い、山頂滞在は1分程度(涙)。昨日の鹿島槍から見えた絶景と同程度の絶景が見える山頂なだけに、残念至極。晴れた日に、逆側(アルプス平)から再登頂しようと心に誓いました。
下山を始めると、あっという間に五竜山荘。このときも、昨日のキレット小屋と同様、事前に望遠できることはなく、突然、目前にドーン!と現れた感じで、その大きさにビックリしました。
真夏とは思えないくらい寒いので、まずは「ぶっこみ飯」で身体を温め、今回の山旅の目的の一つだった「山が好き、酒が好き」Tシャツを購入。このシャツを下山後の温泉の後に着ることを決意!30分ほど休憩し、リスタート。
途中、雪渓を何度も越えますが、滑落リスクのある斜面はなく、つぼ足で問題なし。本当に黙々と無心で下るだけなので、かなりハイペースで下山していきます。西遠見山、大遠見山は山頂に気づきませんでしたが、中遠見山で小休止し、程なく小遠見山、そしてアルプス平へ。
アルプス平は、まさに高山植物の宝庫!ワタスゲやコマクサ、そして青いケシなどが代表的な花のようでした。特にコマクサ。こんな群落をみたのは初めて。色とりどりに咲き乱れ、圧巻でしたね。アルプス平では雨もやみ、太陽は見えないものの、視界もあり、五竜岳までのつらい道中が、遠い昔のよもやま話のような錯覚に陥ります。。。
ゴンドラ(片道1,000円)で下山後、これまたショッキングな出来事が。施設内(エスカルプラザ)にあると思っていた温泉は「営業開始は来週末から・・・」と。最寄の温泉(十郎の湯)を聞くと、徒歩圏内にあるようなので、再会したソロハイカーと再びタッグを組み、温泉まで歩き、一緒に汗を流し、更に一緒に最寄り駅(飯森駅)まで歩き、途中まで一緒に電車で帰りました。私は信濃大町駅で下車し、そこからは新宿までバスに揺られて帰京しました。
2ヶ月前から企画した今回の後立山連峰の1泊2日での大縦走。見事やりとげましたが、二日目の五竜岳は悪天の中の強行登山となったので、必ず好天下に再訪し、改めて五竜山荘で、別カラーの「山が好き、酒が好き」Tシャツを購入したいです!!!
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