北鎌尾根 思った以上にキツかった〜
- GPS
- 42:03
- 距離
- 44.5km
- 登り
- 3,901m
- 下り
- 3,915m
コースタイム
- 山行
- 2:43
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:44
- 山行
- 11:19
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 12:24
- 山行
- 11:35
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 12:37
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 8:38
天候 | 9日 晴 夕立少し 10日 晴れ 11日 晴れ 12日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
心配された台風の影響はなく、夕立に遭うこともなく晴天絶景の4日間となった。しかし、この晴天続きの直射日光にやられ北鎌尾根では疲労困憊となりバテバテで槍のピークに立つこととなった。私自身は初めての槍ヶ岳、そして初めての上高地、噂には聞いていたが本当に凄い人人人である。登山者だけでなく老若男女だらけ。1日目は3時間程度の林道歩きを観光気分で終了し野営場で幕営。就寝後の19時頃から1時間ぐらい夕立が来る。明日からも夕立はあるだろうと心に留め眠りに入る。2日目、ヘッドライトを点け3時に出発。車は走れない広さの道となったが相変わらず緩やかな立派な林道を進む。槍沢ロッジに付く頃には明るくなってきて槍沢大曲りに到着。大休憩後、槍沢乗越を目指す。乗越の少し手前で降りてくる登山者1人と出会っただけで誰にも会わなかった。乗越までも踏み跡はしっかりあり丁度良いジグザグ道で登りやすかった。水俣乗越に到着。東鎌尾根を行く登山者が休憩したりしている。ヒュッテ西岳を朝、出発したらしい。小学4年生ぐらいの子どももいた。休憩していると東鎌尾根ルートの登山者が、我々が今上がってきたルート側は大きな落石を起こす、石は止まらず凄い音で落ちていった。落とした本人は叫ぶ事もなくビックリしている。何度も二人で「ラク!」と叫ぶ。ちょうど登ってくる時でなくて良かった。休憩後、天上沢を下り始める。ここからはバリエーションルートである。漸くワクワクしてくる。調べていた通り最初の40メートルぐらいは酷いザレだが右岸側の草付きの中に入ると明瞭な踏み跡があり楽に降りられる。草付きが終わると雪渓をトラバース。雪渓はかなり減っていて角度もなく危険は感じなかった。雪渓後は果てしない沢下り。所々にケルンがあるがケルンを目指して歩いても歩くかなくても関係なさそう。1時間半ぐらいで下る予定だったが出合まで2時間以上かかる。休憩後、いよいよ北鎌沢を上がる。沢への取付で失敗。左俣へ入らないように意識するあまり北鎌沢出合にある目印のケルンのすぐ後ろの藪から入ってしまい藪漕ぎをする羽目になる。踏み跡も少しあり正しいと判断してしまいタイムロス、GPSで確認すると左岸に寄りすぎていたのでトラバースして立派な北鎌沢に出る。水も沢山流れている。そこから10分ほど上がると二俣だった。右俣に入り暫くすると水量が豊富な滝がある(2050m付近)元々はここで水の補給をするつもりだったが、1週間前に同じルートを行った方からの情報で2200m付近でもたくさん出ているとの話しを聞いていたので少しでも軽く登りたい気持ちに勝てず、水の補給をせずに進む。これが失敗であった。2200m付近まで登るも水は枯れていて結局、苦労して登った沢をまた降り2050m付近で水を汲む・・・大きなタイムロスと体力と気力を奪われる。ここからも時々、クライミングのような大きな岩を越えながらコルを目指す。尾根は見えているのだが中々近づかない。何度か沢筋が分かれる。噂のクライマーズホイホイを警戒しながら慎重に行くが何度か間違える。1箇所は酷いザレ場に入ってしまい、これはおかしいと思い戻ったのだが戻るのも苦労する。コルは、もう見えているのだが中々着かない。最後は結局、コルより50mほど左の草付きを苦労して登り漸く稜線に出る事ができた。少し戻ると北鎌のコル。まだ誰もいなかった。寝る頃には隙間無くテントが張られバリエーションの山の中だというのに物音すら気を使いながら就寝。翌日は5時に出発予定だったがコルの他の登山者が出てから出発する事とする。3日目早朝、コルの6人は5時40分頃出発。我々は6時過ぎに出発。出発しようとするとガイド付きの3人パーティーがあがってきたので少し立ち話。数日前に、ここのコルでテントを張っていたらテントの横に熊が寝ていたという話しを聞く。そして、いよいよ北鎌尾根の縦走路に入る。独標の手前までは踏み跡は明瞭で特に危険な箇所もない。しかし地図で見るよりアップダウンもあり時間もかかる。コルで出会ったガイド付きのパーティーにも抜かれ若い女性パーティーにも抜かれ単独の元気な兄ちゃんにも抜かれ少し気持ちが焦ってくるが、その時は14時頃には抜けられるだろうと思っていたので焦らず安全第一で行く。独標のコル辺りからは最後までアイザレンし危険箇所はロープを伸ばしハイマツや岩で支点を取って引き上げたり肩、腰絡みで確保しながら進む。この頃から直射日光にもやられ、どんどん消耗していく。基本的には尾根上の岩を直登して行くのが間違いないのだが何度も何度も現れる大きな岩のピークに心を折られ立派な巻き道風の踏み跡があれば、そちらに釣られてしまう。1箇所は巻き道に釣られ入ってしまい結局、大きく戻る事になる。衝突岩のような大きな岩以外は殆ど直登できるので直登した方が良いようだ。巻いた処で結局、登らなくてはいけない。漸く近づいてきた槍が目の前に迫ってきた頃には15時を過ぎていた。最後に北鎌平で休憩をし最後の大きなピークに取り付く。最後までロープを使用し安全を確保。クライミング的なチムニーを登り岩陰を左に進むと遂に山頂が、あまりにも唐突に現れた。山頂の一般の登山者と目が合い「あそこに人がいる〜!」とザワザワしている。この時が一番、嬉しかった。やっと着いたという想いからだと思う。ギャラリーが見る中、ミスをしないように登っていくと山頂にある祠の後ろ側にヒョコッと出た。遂にたどり着いた。感動するかと思ったが皆が話しかけてくるので、それどころではない。感動に浸る間もなく写真を撮り早く槍ヶ岳山荘に降りて水分を取りたい気持ちが強く。しかし降りようと思ったら下り梯子の渋滞である。漸く槍ヶ岳山荘に着きコーラを購入し一気飲み。その後も身体は水分を求め続ける。やはり直射日光に当り続け脱水気味だったのかもしれない。この水分を欲する状況は翌日、広島に帰るまで続いた。今回の一番の反省である。水のない縦走路は自分が飲む量の倍の水は持っておかないといけない。殺生ヒュッテで幕営後、翌日は、本当に長すぎる林道のような道を20キロ歩き漸く上高地に到着。総距離45キロ、累積標高+が3300m、心身共に疲れたが、なんとかやり切った。
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