日本三大峠No.2(針ノ木峠と針ノ木岳〜爺ヶ岳縦走)
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- GPS
- 16:46
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 2,359m
- 下り
- 2,427m
コースタイム
- 山行
- 8:14
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 9:49
天候 | 1日目 晴れのちガス、2日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
6日は平日ですが、朝6時前で第一は満車、第二で5割ぐらいでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
針ノ木雪渓は通行禁止のため夏道を行きますが、鎖場がありますので通行注意、途中 沢を渡渉する箇所がありますが橋があります。橋の上で滑らないように注意です。 針ノ木峠からスバリ岳まではそれほど危険では無いと思いますが、スバリ岳から新越山荘の間は通行注意の場所が多いです。特に赤沢岳への上りの岩場、鳴沢岳からの下りはより注意が必要と思われます。 新越山荘から種池山荘感は、一部崩壊地の通行には注意が必要です。 種池山荘から爺ヶ岳南峰までと柏原新道は歩きやすい道です。 ※長野県では指定の山へ登山する場合、登山届の提出が条例で義務付けられています。電子申請も可です。 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/smartphone/tozankeikakusho.html 私の登山届は、今回も電子申請 |
その他周辺情報 | 大町温泉薬師の湯 700円(山荘などで100円?割引券を配ってます。) お食事 ハングリーボックスユキ 11:30〜20:00 レトロ感のある洋食屋さんです。 |
写真
感想
前回の南アルプスの三伏峠と小河内岳に続き、今回満を持して9/6、7は日本三大峠、北アルプス の針ノ木峠に山歩きに行ってきました。針ノ木峠に行くのにせっかくの北アルプスどんなコースで行こうかと考えて、扇沢を起点に針ノ木雪渓から上がって針ノ木峠で今回の目的を果たし、針ノ木岳に登って稜線歩きで新越小屋に泊り、翌日は種池山荘までの稜線歩きと爺ヶ岳にちょっと寄って柏原新道を下る(人気の)周回コースを計画してみました。2日間ともお天気には恵まれて、特に2日目は文句のつけようのない最上の眺めを満喫することができました。
(1日目)
今回は前回の強行軍とは違って小屋泊での山歩きなので気分は楽です。朝3時前に家を出発し長野ICからオリンピック道路で白馬方面へ、今回はグーグル先生の案内で無事登山口の駐車場まで到着しました。5時半過ぎに着いたのですが、平日なのに第3、第1は既に満車で第2駐車場に停め朝ごパンを食べて準備して6時過ぎにスタートしました。
天気予報では、今日明日はよいお天気ということで朝の扇沢は青空が広がり建物の奥には高い山々がきれいに見えています。登山口からしばらくは車道を横切る登山道を歩いて行きます。荷揚げのヘリコプターが忙しそうに上空を飛び回っています。涸れ沢やちいさな沢を越えながら1時間程で大沢小屋に到着です。やがて登山道は樹林帯から沢沿いのがれた道に変わりました。途中の両側の斜面にはお花畑でアザミや白いお花がいっぱい咲いています。途中2回ほど水量豊富な沢を渡り、いよいよ針ノ木雪渓かと思ったら通行禁止でした。(前情報で知ってはいましたが) なので高まきのコースを取りますが鎖場のある上りで重い荷物を背負ってだとちょっと大変です。今日は小屋泊りですが念のためにといろいろと入れてきてしまいましたが、先週の武甲山歩荷トレの成果か何だか軽めに感じます。(笑) でも暑いので休み休み上がって行きました。雪渓の上部に出て、最終水場を過ぎると更に急傾斜になった沢のガレ地を上って行きます。そうしてようやくジグザグの登山道の上に小屋と標識が見えてきました。とはいえペースは上がらないのですが。
そうしてようやく目的の針ノ木峠に到着です。まずは峠の看板の写真撮影、今回の目的は早くも達成しました。小屋のベンチで一休みして、次の目的地針ノ木岳を目指します。少し上がると蓮華岳がきれいに見えます。ガスが上がってきていますがこの辺りは大丈夫でした。でもその分陽ざしが容赦なく照り付け休み休み頂上へと向かいます。そしてようやく針ノ木岳山頂に到着しました。眺めもよくて黒部湖と槍の穂先は見ることができましたが、立山、劔の山々には雲がかかっていたのがちょっと残念でした。もう一名先着の女性の方がいましたが峠の方へ下って行ったのでその後は貸切りの山頂で黒部湖を真下に見ながら美味しくお昼ご飯をいただきました。
お昼を食べて次はスバリ岳へ、先を見れば結構な急降下の登山道(みち)、長野側からガスが上がってきています。下りのルートを間違えないようマークを探しながら慎重に下ります。前回もそうでしたが途中何名かの方とはすれ違いましたが今回もだれもいない登山道を歩いて行きます。途中の岩場には白いお花がいっぱい咲いていました。下って上り返してスバリ岳の山頂に到着です。天気もまだ持ってくれてここからの眺めもよいです。黒部ダムも見えました。一休みしたら山頂直下ガレた急な下りで慎重に下ります。ここから次の赤沢岳までは少し距離とアップダウンがありました。半分ガスガス中進みましたが急峻な岩々の景観がアルプスに来たことを感じさせてくれます。黒部湖は終始きれいに見えていました。細い片側切れ落ちた稜線や崩壊地の通過もあり気を使います。小さな草花は赤く色づき始めています。時折り見えるカール地形の感じもいいです。雷鳥さんも探しながら歩いて来たのですが、鳥(ホシガラス?)はよく見かけたのですが見つけられませんでした。歩いて行くうち長野側のガスが取れちょうど下に扇沢駅が見えました。赤沢岳山頂手前の急峻な岩場、マークをよく見ながら上って行きました。
そうしてようやく赤沢岳に到着しました。すっかり上空は曇り空になりポツポツと顔に雨粒があたりますが雨具を着るまでもありません。ここでおやつタイムで小休憩してあともう少し頑張ります。岩々の稜線をアップダウンで鳴沢岳ですが山頂はガスガスで真っ白、でも今回は針ノ木岳で展望は楽しめたので全然OKです。ここから新越小屋までは下って行くだけですが、結構急な下りで疲れた足に堪えます。歩いて行くと整備された感じの木の階段が現れその先お花畑の草原になりました。あと少しで山小屋というところで、前方の登山道を塞ぐ動物が、えっ熊かと慌てましたが、カメラの望遠で確認すると猿の親子でした。熊鈴をMAXで鳴らしてどいたところを通過し、16時過ぎ無事山小屋に到着しました。
到着してまずは受付を済ませます。私が一番遅かったようです。ここは小屋泊のみで一緒に食事をとった他の宿泊者は、ソロ5名、ペア1組と平日だったので空いていました。ソロ男性で私含めて5名で1部屋で一人一組の布団で手足を伸ばしてゆったり眠ることができました。食事の時やお部屋、談話室で他の方とお話もして、人生と山の大先輩に色々とお話を聞かせていただきました。夕ご飯が17時からと早めだったので私も19時には就寝しました。ただ枕が変わるとなかなか寝られない性質なので(笑)、最初ちょっと暑かったのと相まってあまりよくは眠れませんでした。それでもうつらうつらで眠って疲れはだいぶ取れました。
(2日目)
翌朝はまだ暗い4時過ぎには皆さんの準備が始まって私も起床しました。5時から朝食をいただき、食後外に出てみるともうすぐ太陽が顔を出しそうです。小屋からちょっと上がった場所でご来光を待ちます。一面の雲海と高い山々のシルエットの向こうからオレンジ色の太陽が現れました。いつ見ても感動的な眺めです。今日はとてもよい一日になることを確信しました。
そうして準備をしてまたしてもしんがりで朝6時に出発しました。まずすぐ先の山頂を目指します。ここは地図にも名前の載っていない新越岳のようですが360度素晴らしい眺望でした。早速の休憩がてらしばらく早朝の眺望を楽しみました。お天気のおかげもありますが貸し切りの展望台よかったです。そうして後ろ髪を引かれながら次は岩小屋沢岳の山頂へもちろんここからも素晴らしい眺望です。ここで自撮りでぱしゃり、誰もいないのでやりたい放題です。(笑) ここから稜線歩きも眺めがよくて気持ちよく歩けました。でも今日は朝から晴天で陽ざしがじりじりします。木陰が恋しい(笑)
下るだけかと思っていたら山荘手前結構登り返しがありましたが、種池山荘に到着しました。さすがに主要ルート上の山荘は人でいっぱいです。こんなにたくさんの人を見るのはこの山行で初めてです。 やっと普通の北アルプスへやってきました。(笑) ここでも景色を眺めながら一休みして今回最後の山登り、爺ヶ岳を目指します。爺ヶ岳への上りは今回歩いた中で一番歩きやすい登山道でした。眺めを楽しみながらゆっくり上って爺ヶ岳(南峰)に到着しました。少し先にももう一つ爺ヶ岳(中峰)が見えていましたがここも眺めがよいので今回はここでのんびりすることにしてぼーっと景色を眺めていました。
そうしたら後ろから写真を撮ってもらえますかとおじさんに言われたので一枚撮ってから話が始まり、話をしていくうちその方は夏山診療所の留守番(お手伝い)に昨日種池山荘で一泊してこれから冷池山荘へ向かう途中だということでした。たまたまお話しした人がそういう人だったのでちょっとびっくり、75歳と本人は言っていたと思いますがもっと若く見えました。スキーは好きだけど山登りはあまりやってないと言っていましたが、槍には登ったそうです。後で調べてみたら鹿島槍ヶ岳の夏山診療所が冷池山荘にあって千葉大の先生が担当しているそうです。ボランティアでご苦労さまです。何かあった時はお世話になるかもですが、今日この後は安全に(御世話にならないよう)下山しようと心に誓いました。(笑) 今回はいろいろな人生の先輩方と一期一会の出会いがありました。
そうしてその後も少しのんびり景色を堪能し下山しました。山荘まではあっという間でしたが、柏原新道は結構長くて疲れた足を途中休めながら無事下ってきました。登山口のベンチで家にラインしていると心地よい涼風が吹いてきました。その後はまずは温泉に寄ってさっぱりしてから、グーグル先生で調べた大町市街の洋食店で下山後の少し遅めのランチをがっつりいただきました。昭和の香りの漂う店内でポークカツレツを美味しくいただきお腹いっぱいになりました。ご馳走さまでした。帰りは、安曇野ICから高速にのって帰りました。料金は、長野方面の有料道路代を考えると変わらないので行先によって今後は使い分けたいと思います。
三大峠第2弾も無事行ってこられました。今度は佐々成正の通ったと思われるルートでも行ってみようかなと密かな野望を抱きつつ、第3段はいよいよ雁坂越え(クラッシックルート?)に行ってみようかと考えていますが。。。
↓日本三大峠No.1(三伏峠と烏帽子岳、小河内岳)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1902778.html
iwanobさん おはようございます
この土曜日は天気が良くて、どこも賑わっていたようですね。
でも、さすがに針ノ木岳周回コースは、静かだったのではない
でしょうか?立山や剱岳も見られるコースなので、来年は自分
も行きたいと考えています。日帰りは無理でしょうね…。
埼玉のchii
chiiさん、こんばんわー。
土曜日はたくさんの山々が見られたのできっとあちらにもたくさんの人達が登ってるんだろうなあと思いながら眺めていました。針ノ木岳から種池山荘への縦走路は混むことはないでしょうね。有名な山ももちろんいいですが、北アルプスの稜線はどこもいい感じです。もちろんよいお天気が必須条件ですが。ここは本当に立山、劔が間近に見られて素晴らしいロケーションです。ちょっと
頑張れば日帰りで回れそうな気がしますが、折角なので山小屋泊でゆったり回るのもいいですよ。
iwanobさん今日は。
三伏峠に続き、今度は針ノ木峠を絡ませた縦走の「山行き風景」の写真、十分に堪能させて戴きました。有り難うございます。
これで日本三大峠に行かれた事になりますね。
私の高い所と言えば、昔、黒部アルペンルートの室堂2450mです。しかし、これは乗物で行った高所です。
自分の足での高所は赤城山黒檜の一羽二羽の1828mです。
自分の足で高所を目指せる若さに戻りたいものです。
雁山峠を絡めた縦走はまだとの事、ぜひレコ拝見させて戴きたいものです。
確かに峠は山越えの中で、一番楽な道順を昔の旅人が苦労して築いたものと思います。
この峠を直角に縦走するのですから、確かに大変な事は分かります。
でも、それが山行きの醍醐味なんでしょうね。
写真を見る限り例の「赤い靴」で縦走を成し遂げたものと思います。
もう、すっかりiwanobさんの足に馴染んでいることでしょうね。
これからも安全な山行きを楽しんでください。
またのレコ楽しみにお待ちしております。
yasuokambai さん、こんばんは。
私の拙いレコを隅々まで見ていただけたようでありがとうございます。
今回は、三大峠No2と北アルプスの稜線縦走の欲張り二本立てで歩いてみました。雁坂峠と奥秩父主脈は何度も歩いているので第3弾は、山越えで歩くコースを考えてみようと思っていますのでご期待ください。(笑)
赤い靴は自分の誕生日祝いに昨年の誕生日に東京の製造元に行って購入したものです。高山の縦走などで履こうと思って買ったのでその目的も今回果たせました。すっかり足になじんでと言いたいところなのですがもうしばらくかかりそうです。でもとてもよい靴なのでまた次回の縦走でも履いて行こうと思っています。次回も安全第一で行ってきます。
iwanobさん、こんばんは。そろそろ里山低山峠越えも楽しい季節となりますが、やはりアルプスの峠越えはダイナミックでいいですね。三大峠は残すところ雁坂峠だけですね。晩秋の頃も歩ける場所だし、紅葉が楽しみですね。
yamaonseさん、こんばんわー。
そろそろ涼しくなってきて低山縦走もいいかもしれませんね。日本アルプスの縦走では峠はそのスタートラインにもなりますし、眺めのよい稜線上なのでダイナミックな眺めを見ることができていいですね。雁坂峠には何度も行っているのですが、今回は初めて歩くコースで峠を目指したいと思っています。ちょうど紅葉のきれいな時期に歩ければいいなあと今から楽しみにしています。
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