農鳥岳 急登特集に誘われて大門沢の厳しい登り


- GPS
- --:--
- 距離
- 26.9km
- 登り
- 3,048m
- 下り
- 3,037m
コースタイム
天候 | 梅雨あけ10日間の晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
52号線から早川方面へ。南アルプス公園線で奈良田へ。 大型の無料駐車場あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道はきちんと整備されていてペンキの印やテープ等しっかりと付いている。 特に問題となるようなところはない。 大門沢小屋から大門沢下降点まではひたすら急登。 コース上に雪渓がほんの少しだけ残っているがツボ足で十分。 沢を何度も渡る際、吊り橋や木の橋がかけられているが苦手な人は少し怖いかもしれない。増水時は注意。 |
写真
感想
梅雨明け10日間。
よく梅雨が明けてからの数日間は夏の間で最も天気が安定すると言われます。
ちょうど、梅雨が明けた直後に休みがあったので、これを逃す訳にはいかないなと、山登り計画を立てました。
某雑誌で急登特集をやっていて、その中のトップ10の内9つは登ったことがあるところでした。残りの一つは少し遠いので断念。その9つの中でも自分がキツかったなぁと思うところにチャレンジすることにしました。登山口が比較的近いのも幸い。
考えたルートは3つ
‘猯錨弔鮟佝してその日のうちに白峰三山を縦走し、広河原からの最終バスで戻る。体力的には一番楽。でもバスの時間制限があるのでスピード重視。
奈良田から農鳥岳に登り、そこから白峰南嶺に向かい笹山から奈良田に下る周回ルート。CT的にもルート的にも最も険しい破線ルート。
F猯錨弔ら農鳥岳のピストン。
とにかくキツイ大門沢ルートのピストン。
とりあえず3パターンの計画を計画書に書き農鳥の山頂での状況次第で1〜3のどのルートを取るか妻に連絡を入れると言う事で登り始める。
3時頃に奈良田の駐車場に到着。
車の中で横になって仮眠。
30分程うとうとしたが、結局ほとんど眠れず、逆にしっかり寝てしまって出発が遅くなるのもマズいので、支度をしまだ暗い中出発。真っ暗な中森の中から大量の犬に吠えられいきなりビビるw
(奈良田の駐車場の向かい側の森の中に何頭もの犬を飼っている?ところがあります)しばらくは林道歩き。
単独だと真っ暗な中で野生動物がいる度に身構えてしまう。
発電所のある広河原行のトンネルの手前のところに警備の方がいて少しお話している間にうっすら明るくなってきた。
登山届を書いて、提出。
林道を左に折れゲート方面、登山口へ向かう。
ゲートを超えしばらくは林道。
2つ目の休憩所のところが登山口。
すぐに吊り橋。
そこそこの高度感。
吊り橋は前半3回渡ります。
しばらくは沢沿いを歩きます。
まだ時間が早い事もあるけど、沢に沿って歩いているので涼しくて気持ちいい。
丸太で作った橋や梯子のような橋で何度か沢を渡ります。
落ちないよう注意。
そこそこの水量で勢いよく流れてます。
しばらく歩いた後、いったん沢を少し離れ広い樹林帯を進みます。
ミズナラ、ブナ、カエデの深い森で自分はこういうところ大好きです。
再び沢に沿って進むようになります。
前半と同じように沢を渡るところもあり。靴が濡れない程度の渡渉も。
水が豊富なのは暑がり汗っかきの自分にっとては助かります。八丁坂と呼ばれるところが少し急ですがまだまだこの辺りはそれ程キツい登りではありません。が、結構な距離を歩きます。
前日小屋泊の下山者がちらほら。
大門沢小屋到着。
小屋の方と少しお話して休憩。
テント場からは富士山が綺麗に見えてました。
この辺りからは富士山近いので大きく見えます。
まだまだ先は長いのでこれ以上の長居は禁物。出発します。
あまり意識してなかったけど小屋やすれ違う方との会話で毎回一時間ぐらいは時間を使っています。話混んじゃうんだよなぁ・・・おしゃべりなのか?
さて、小屋の裏手からいよいよ急な登りが始まります。
しばらくは森の中。
沢を渡ってからは尾根をダイレクトに登る感じです。
少し離れたところにある雪渓が豪快に崩れてものすごい音と同時に揺れました。
車一台分ぐらいの雪の塊がドーンと落ちてました。びっくり。
で、まだまだ続く急登。
階段の2段3段飛ばしぐらいの感じで登る登り坂が延々と続きます
ひたすらキツイ登りです。
標高が上がり植物の背丈が低くなり、ハイマツ中心の森林限界のあたりで小さな雪渓を通過。傾斜もないところなので普通に歩けます。
ここから少し登ると大門沢下降点。
鐘があるところですね。
その昔吹雪の中下降点が見つけられず遭難死した若者がいてそのご両親が目印にと建てた慰留碑の鐘です。実際この辺りは結構ガスが出ると道が分かりずらいところなので良い目印になってくれます。
ここからは稜線沿いの登山道。
足元はガレていますが気持ち良く歩ける場所です。塩見岳方面や白峰南嶺方面の景色が特に素晴らしいです。
(悪天候だと風が強くて道が分かりにくくて大変です。)
農鳥岳山頂
富士山が雲に隠れてしまいそうな感じですが360度ぐるっと一周大展望です。
ここからだと独立峰的にそびえ立つ塩見岳とNo2、No4が存在感大です。
特にボクの好きな間ノ岳は凄い!
No2の北岳すら脇役になってしまうほど圧倒的なスケール。
氷河期以前は日本一の山だったと言われるだけの存在感は飛び抜けていますね。
この時点で広河原へ下るのは時間的にギリギリで行くとなるとちょっと賭けになりそうだったので却下。やってやれないことはないけどせっかく天気良くて景色もいいのに急ぐのもアレだし、走ったりするのは情緒がないしな。それでも西農鳥岳までは行き、途中まで間ノ岳を登ってみますがデカすぎて心が折れました。
帰って来るときに農鳥小屋への下降点のところで雷鳥の親子に会いました。
西農鳥岳は指標がありませんが3050mと農鳥岳よりも少しだけ標高は上です。
ピークでおにぎりを食べて、農鳥岳に戻ります。
農鳥岳に戻る間に東側から結構な勢いでガスが上がってきました。
南嶺方面は真っ白・・・。
時間も体力も欲張って西農鳥や間ノ岳方面に歩いてしまった為結構ロスしてます。
ガスが出てくると南嶺方面の破線ルートは分かりずらいところもあるので今回は却下。それでも空身で広河内岳までは行きましたが、カメラ忘れました・・・。
後は登って来た恐ろしく長い急な登山道を下るだけ。
まぁ、キツイです。
ガスってた空も再び晴れ、暑さも堪えます。
とにかく急です。
さっき登ってきただけにキツさはよ〜く分かってます。
しかも登りは好きだけど下りは苦手です。
長くて急な下りはホント堪えます。
それでも休まず大門沢小屋に到着。
途中沢で補給しながら持ってきた4L近い水が終わりそうです。
休憩しながら小屋の方とお話し。
予約の方が来ないようで心配されてました。
朝、立ち寄ったのを覚えててくれて、今度は暗いうちに出て南嶺にチャレンジだね。
なんて言ってくれました。
そのうちまた来ます。
ここからはそれ程キツイところは無いですが、何せこの急登の最後でもありますし歩行時間も距離も結構なものになってるのでペースアップは難しい。
19時までの奈良田の湯に入りたいけど・・・。
ひたすら下り、沢を渡り、吊り橋を渡り、林道を歩きようやく下山。
疲れました。
残念ながら温泉はタイムアップであきらめました。
最後の温泉に間に合わなかったのと、三山縦走や南嶺には行けませんでしたが、絶好の天気に恵まれ、急登の厳しさも味わえ、満足いく山歩きができました。
すれ違う方すれ違う方お話をすると今日はどこから?これからどちらにお泊り?っていう話になって、日帰りですっていうと??という表情をされました。
変わり者もいるんですよ〜(笑)
7月16日小生も北岳から農鳥岳経由で大門沢を下り奈良田Pまで歩きましたので良く覚えています。
強風のガスの中単身心細い所、中白根あたりで上越の若者2人に合流一緒に歩きました、農鳥岳で晴れ上がり白根山や富士山、塩見岳?良く見え感激しましたがその後大門沢を下り、急坂の上道程長く全員ココは絶対に登りたく無いと口を揃えましたよ又連休最終日なのに登って来る人に合いませんでしたよ、
大門沢小屋で前夜山小屋が一緒だった弾丸登山派の神奈川のKさん23歳が追付き合流お話を聞きましたがmamepyonさんみたいな体力の持ち主で世の中には凄い人がいる物だなと思いました。
mamepyonさん日帰りと言う事はココ往復ですよね、 ファイトに敬服します。
小生も月曜日あたり一泊で残りの山百「仙丈ケ岳・アサヨ峰・甲斐駒ケ岳」にチャレンジしたいと思います。
いや〜このルートはかなり手強いルートであのモンスター笊ヶ岳以来の厳しいルートでした。
白根三山の最後の下りに使う方が殆どで登りに使うのは避ける方が多いようです。
日帰りで往復するのはちょっと変わり者ですね(笑)
週末天気あまり良くなさそうですが、月曜以降は良さそうな予報ですね。いよいよ残り三座。
仙丈もアサヨ峰も甲斐駒も素晴らしい山だと思います。完全制覇ボクも楽しみにしています。
お気を付けて良い山を!
今回も、見事な健脚ですね〜
どう鍛えたら、こんなに歩けるのでしょうかと
いつも憧れています。
南アルプス、緑がとても深くてきれいですね。
農鳥岳、稜線がとても美しいです。
僕の場合ですと、間違いなく小屋泊になりますが
ぜひ歩いてみたくなりました
流石に今回は結構バテました
南アルプスの大きな山を歩いていると脚力は自然と付いていくのかもしれませんねぇ。
南アルプスは勝手にホームとしていますが(笑)雄大な山容と緑豊かな深い森が魅力です。そして苦労して登った後に待っている眺望が素晴らしい!
komakiさんの今回登られた仙丈ヶ岳を始め、白峰三山や甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山などは比較的登りやすいと思います。宿泊してゆっくり登れれば更に楽しめると思いますよ。
時間と体力に余裕さえあれば更に深い南部の山がよりお勧めです。
コメントありがとうございました。しかし、すごいですね。読ませていただき改めて驚いた次第です。
山は観天望気だとか読図だとか技術だとかいいますけれど、何といっても体力と思っています。
その意味で大したものですね。健脚ぶりを支えているのはトレーニングですか。
爪の垢でも煎じて飲ませてもらいたいくらいですが秘訣を教えてください。(汗)
ボクも山は体力と根性だと思っています(笑)技術や知識を使う場で肝心な体力が無ければ結局何も出来ないですしね。
元々キツイのが好きな性分なので急な所をついつい選んでしまうんですが、南アルプスの急で長〜い尾根を歩き続けて体力は付いたのかなぁと思います。
でも、たまに南嶺なんかで会うご年配の方なんかには驚くほど強い方がいて自分もまだまだだなぁと思うことがしばしば(汗)
山伏〜青薙あたりの猛烈な藪漕ぎも面白いですよぉ。機会があったら是非。
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