大峯奥駈道(順峯)
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- GPS
- 30:15
- 距離
- 102km
- 登り
- 8,171m
- 下り
- 8,018m
コースタイム
02:00 川湯温泉大村屋旅館
02:20 備崎橋
07:00 玉置神社
11:30 行仙宿
13:40 持経の宿
17:00 深仙の宿
11/17(日) 15時間 50km +3,000m CT0.60
02:40 深仙の宿
07:40 弥山
09:30 行者還小屋
12:40 山上ヶ岳
15:40 四寸岩山
17:40 近鉄奈良駅
天候 | 11/16 快晴 11/17 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
08:10 名鉄バスセンター1番乗り場 南紀高速線 4,200円 ICカード可 12:10 新宮駅着 ↑ダイヤ上は12:17新宮駅着なので道路状況が悪いと12:15発のバスには乗れない 12:15 熊野交通[51]川丈線 本宮大社前行 1,540円 現金のみ 13:15 熊野本宮着, 川湯温泉まで徒歩1時間 |
コース状況/ 危険箇所等 |
モンベル800FP#3とエスケープビビィの組み合わせで快眠。 11/16 150g羊羹2個, 夕食はチキンラーメンとコンビニおにぎり1個 11/17 150g羊羹2個 |
写真
感想
今年もやろう、大峯奥駈。去年は吉野-熊野の"逆峯"をやったので今年は熊野-吉野の"順峯"で行く。金曜有給で丸一日かけて伊賀から熊野へ。朝6時前に自宅を出てスムーズに乗り継いで熊野本宮大社に着いたのは13時半。三重県民でも熊野は遠い。本宮大社を見学したら小一時間歩いて川湯温泉の大村屋へ。川の露天風呂が素晴らしく良かった。おいしい食事とふかふかのベッドでぐっすり眠って明日からの戦いに備えた。大村屋は一人でも泊めてくれるのが良い。大峯奥駈道の前泊や終わった後の宿泊に。別に大峯奥駈をやらなくても普通に湯治観光で泊まりにいきたい素晴らしい宿。
去年の記録 大峯奥駈道(逆峯)
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11/16(土)
1時半起床の2時出発。流石に真夜中の熊野川は渡渉しない。備崎橋を渡ったらいざ大峯奥駈道へ。暗闇の山道をひたすらゆく。もう11月半ばなのでいつまで経っても朝が来ない。大森山を過ぎて玉置山へ向かうところで朝が来た。こんな早朝なのに玉置神社には温かいほうじ茶があった。非常にありがたい。羊羹との相性は抜群だ。ティータイムで元気になったらここから先は修行の道。登りと下りしかない。香精山、地蔵、笠捨、行仙、倶利伽羅…。雲一つないスカッとした青空。日差しは強いが気温が低いので快適だ。なーんにも考えずにただただ前へ前へと歩くだけ。今日はそこそこ装備を軽くしてきた割にはCT0.54と普通だった。大峯奥駈道の南半分の登山道はワイルドだ。ありえねー斜度の壁みたいな登山道がいくつもあって脚にくる。宿泊予定の深仙小屋に到着したのは17時過ぎ。ギリギリ二度目のヘッドライトの出番は無かった。山で行動中に日没を迎えたのは久しぶりだ。深仙小屋は貸切だった。チキンラーメンを食べてたっぷり水を飲んだら18時にバタンと就寝。ここは鞍部なので西からの風が凄まじかったが小屋は頑丈でびくともしない。一瞬で眠りに落ちた。
11/17(日)
2時起床の2時半出発。たっぷり眠ってリフレッシュ。外は物凄い濃霧だ。去年も深仙小屋から持経の宿まで霧雨だった。どんな快晴予報でも必ず霧が発生する地形なのだろうかここは。3m先も見えないひでえ霧だ。踏み跡を少し外せばどっちを向いているのか分からなくなる。標高が上がって寒いし、笹汁びしょ濡れで足は冷たいし、時折雨も降ってきてもうダメぽ。帰りてぇー。今日は本当に晴れるのか?全然ペースを上げられず楊子ヶ宿まで3時間かかった。CT1.0を超えてヤバい。日没までに吉野に着くのか怪しい。八経ヶ岳の手前でようやく闇と霧から解放された。素晴らしい朝焼けに力が滾る。明るくなればこっちのもんだ。霧のおかげで中々前に進まなかったが脚は満タンだ。羊羹をバクバク食べて水を飲んだら気合を入れて再出発。やってやるぜ。昨日は5人くらいしか登山者に会わなかったが弥山から北は多くの登山者で賑わっていた。登山道もハッキリしていて迷うところはない。行者還を超えて大普賢を超えて、山上ヶ岳を過ぎれば後は下り基調。吉野まで転がり落ちていくだけだと思いきや大天井ヶ岳、四寸岩山の登り返しが脚を削りにくる。ロードに出ると観光客がちらほら出てきてここはもう下界。吉野駅はすぐそこだ。民家をぬって激坂を下って吉野駅ゴール。自販機で買った温かいコーンスープがうますぎて涙が出そうだった。16時発の青の交響曲に乗ってみたかったが間に合わなくて残念。修行が足りなかったな。
100km, +8,000m, 行動時間30時間の激闘だった。熊野-吉野はキツい。吉野-熊野の方が絶対に楽だ。初日の暗い時間帯は吉野山のロードと大峰までの非常に整備された道なので頭を使わなくてよい、登り基調の前半に水場が豊富、最後に熊野川を渡れる、クタクタになって辿り着いた大村屋での食事と温泉…などなど。来年以降もやるなら絶対に吉野-熊野。初日に持経の宿まで頑張ると標高が低くて暖かく遅くまで寝てられるし霧にやられなくて済む。日没ギリギリになってでも持経の宿まで頑張れ。来年の自分への伝言。
2日目の夜明け前が一番しんどくて来年は絶対にやらねえと思っていたが写真を整理して記録を書いていたらまたやりたくなってきた。大峯奥駈は良い。マジでキツイが終わった後は頭も身体もスッキリする。男子に生まれたからには死ぬまでに一度は大峯奥駈をやるしかないだろう。快適なのは10月末から11月上旬。1泊2日でやるのはオススメしないが余裕を持った予定が組めるならぜひ。
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