白馬三山 嬉し恥ずかし初めて尽くしの単独行
- GPS
- 30:44
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 2,472m
- 下り
- 2,468m
コースタイム
2日目 5:50白馬山荘出発→6:58杓子岳山頂→7:57鑓ヶ岳山頂→8:18天狗方面、鑓温泉の分岐→9:53鑓温泉→11:27小日向コル→12:58猿倉山荘到着
天候 | 晴れときどき曇り&ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険とは感じなかったが歩き方に気をつけないと落石を作り出してしまいそう。実際前の人が落とした小岩が転がって来た。 鑓温泉手前の鎖場は思っていたより危険とは感じなかったが岩が滑るので気をつけた方がよろしいかと思います。 |
写真
感想
今年の夏は富士山だ!なんて息巻いていた時期もありましたが時間が経つにつれなんだかやる気がなくなってきました。じゃあどこにいこうか?いろいろ考えました。
でも結果選んだのは「白馬」。
なんでかって?理由はありません。北アルプスに行く!っていう響きがカッコいいからです(笑)
予定ルート
1日目 猿倉→大雪渓→白馬山頂→杓子岳→鑓ヶ岳山頂→天狗山荘(宿泊)
2日目 天狗山荘→鑓温泉→猿倉
という計画。
19日(日)
仕事が終わり、準備をして家を出たのが22:30。山形の鶴岡からです。
下道をひたすら走る。
20日(月)
猿倉駐車場に迷いながらも着いたのが5:00。
全く睡眠を取っていないので少し仮眠を取ろうと思っても気持ちが高ぶり寝れない。
準備をして猿倉荘へ。
登山届を提出。6:14初めての北アルプスの旅の始まり。。。
少し山道を登ったら砂利道になり、えっ?って感じ。
そのまま歩くと少し岩場が続き白馬尻へ。
雪渓が見える。 結構長いぞ…。ドキドキ。
またしばらく登る。
ここがアイゼン装着場か。みんな準備している。
自分も準備に取りかかる。
この日の為に購入した6本アイゼン。輝いてるぜっ。初アイゼン。
雪渓は思っていたより硬く、時折氷みたいな所がありアイゼンが噛まない所もあるけど階段みたいになっているのでなくても歩けると思う。※自分は雪国の人なのでこの位なら全然大丈夫。
雪渓の上から冷たい風が吹く。そしてガスの中へ。
下の方から片手をポケットにいれ、一本ポールでさくさく登ってくる山の達人みたいな方が来る。
みんなに声をかけながら来る。な、なんてすごい人なんだ^^;
長靴のおばあちゃんもいた。アイゼンはしていなかった。
家族連れ、小学生くらいの子供もいた。
12本アイゼンの人もいた。重装備だなぁ。
8:43雪渓終了。みんながアイゼンを外している所で外します。
まだまだ上がある。ガスがかかっていて全容は分からない。
そこからは岩場、ガレ。このガレがなかなかのくせ者。
歩き方に気をつけないと後方に石を落としてしまう。いわゆる落石である。
そんな道をひたすら進む。
このルートには小雪渓もあるということだったがもうなかった。
溶けたのか、自分の意識がもうろうとしてて覚えていないのか…。
そう。寝不足で登ったので足の張りがハンパじゃなかった。
それとすぐに息が上がる感じがした。おそらく2500mは越えている。
この標高に登ったのも初。未体験ゾーンである。
11:02村営白馬岳山頂宿舎に着く。
この時点で結構限界に近かった。いやいやこんなんじゃ天狗山荘までたどり着けない。
12:00には白馬山頂に着かなかったら諦めるしかなくなる。と思いながら歩き始める。
白馬山荘が見えるがなかなかたどり着けない。つらい。足が動かない。
山荘で休憩している人たちが見える。山頂はガスがかかっていて見えない。
12:18ようやく白馬山頂。休憩含めここまで6時間。
山頂から見る景色は…ガス。
ここで考えた。この状態で天狗山荘まで歩けるのか?うーん。不安。どうしよう。
そうこうしていたらさっき雪渓ですれ違った山の達人から話しかけられた。
達人「今日はどこまで?」
自分「いやぁ天狗まで行こうかと思ってるんですが…」
達人「今からなら行けない事はないだろうけど、この天気だし途中で雷でも鳴ったら危ないしね^^」
この達人の言葉で踏ん切りがつきました。
自分「そうですよね^^;今日は白馬山荘に泊まります」
達人「そっか!一緒だね」
自分「あ、そうですか!よろしくお願いします!」
いやぁよかった。
俺が不安な感じで考えていたから達人がそれに気付いて話しかけてくれたのかわからないけど助かりました。
下りて白馬山荘で受付。一泊2食で\9000です。
飲料水もふんだんにあります。自分は単独なので20人部屋みたいな所でした。
実は山小屋宿泊も初!どきどき。
荷物を置いてぶらぶらしてるとさっきの山の達人と遭遇。
達人「おっ受付済ませた?」
自分「はい!まだですか?」
達人「やっぱり山頂宿舎の方に泊まる事にして、明日は天狗→唐松に行こうと思ってねー」
自分「えー!!不帰のキレット通ってですか?」
達人「そうそう」
自分「すげー。やっぱり達人ですねー」って言ったらすごい笑われた(笑)
達人「そんなことないよ。わっはっは」
自分「お気をつけて下さい!」
達人「あなたはどうするの?」
自分「自分は明日杓子→鑓ヶ岳→鑓温泉です」
達人「そっか。明日も合うかもしれないね^^気をつけてね!」
ありがたい。人に心配してもらうなんて単独の寂しい心にはぬくもり以上の暖かさを感じました。
17:00夕食。セルフスタイル。
トレーを持っておかずをのせていく。のせおわったところで人数を告げるとテーブルに案内される。
1テーブル7人。
腹は減っていた。でもテーブルみんなのご飯が足りなくなるようではいけないので少なめに盛った。
でもいるんだよね、こういう人。「おーし、今日は食うどー」みたいなこといって山盛りにする人。
40代くらいのおじさん。しかも食べ方が汚い。しゃべりながら口からポロポロなんか出てるし、くちゃくちゃ。時折ゲップもしていた。最悪。
夕食が済むとする事はない。寝る。
20人部屋だが、いびきが異状にでかい方が3人くらいいてすごかった(笑)
横になったら後頭部にズキズキする痛みが…。おそらく高山病。一睡もしなかったからだと思う。
ipodを出し音楽聞きながら寝た。
21日(火)
朝、ガサガサする音で目が覚めた。
外はもう明るい。時間を見ると4:30。やばい!ご来光!!
日の出は5:09。まだ間に合う!一眼を片手に山頂より下の小高い所に登る。
風はあるが寒くない。だんだんと明るくなっていく。
ご来光です。
またまた初。ご来光って初めて見ました。感動。
やっぱり太陽はまぶしい。暖かい。
下には雲海が一面に広がる。遠方には富士山が。後ろには剣岳。
うっとりする光景でした。
そしてこの辺一帯にガスはかかっていないし雲もない!今日はいいぞ!
昨日無理して天狗まで行かなくて正解だった。達人ありがとう♪
朝飯をしっかり食べ荷物をまとめ、5:50白馬山荘を出発。
睡眠をとってしっかりご飯食べたせいか足取りが軽い。
7:00杓子岳山頂。
白馬岳までの稜線もしっかり見える。山荘も見える。あんな高い所に一泊したのかぁと感動した(笑)
8:00鑓ヶ岳山頂。
天狗山荘も見える。下界には雲がありました。
正直昨日のあの状態ではこの二つの山頂を踏めることはなかったと思う。
途中分岐から鑓温泉へと下る。
温泉前に鎖場があって危険!というのは事前に知っていたので誰かの後ろについていきたかったが
皆さんペースが遅い。
結局たどり着いたとき前後に人はいませんでした。ダブルストックを左手に持ち鎖を右手でつかんで下りました。本当に岩は滑ります。黒っぽくなっている岩は必ずといっていいほど滑ります。
温泉にたどり着くと人が2、3人。
水も無料で頂けました。おじさんといろいろ話していたら単独の山ガールが下っていきました。
55か60Lのザック。すげえ。体力あるなぁ。
おじさんから「行こうか」と誘って頂いたのですがまだ準備が不足していたので先に行ってもらいました。
10:00自分も準備を済ませ下ります。
ちょっとした雪渓やアップダウンもあるようなコースを進むとおじさんがいました。
山ガールも一緒でした。
そこからは自分のペースで歩きます。
そこからまたアップダウンがある道、細い道になったりするんですが、自分はこういう道は得意な方なのでどんどんノッて来ておじさんを置いて進みます。
しばらくして待っているとおじさんが来ました。
そこからはゆっくり話しながら下ります。
おじさんは川崎の方でした。ブランクがあるけど最近また山登りを始めたらしいです。
背がたかくてすらっとした感じの方でした。
ブーツやダブルストックやザックの話など詳しく知っている方でいろいろ参考になりました。
しばらく同じような道がうんざりするくらい続きます。
二人で休憩していたら山ガールに追いつかれました。
そこから不思議な3人体制(笑)
先頭自分、おじさん、山ガール。
11:27小日向コルあたりからずっと下まで。単独行の3人が一緒に歩く。これも初(笑)
コルからの下りはしつこく、長い。
やっと砂利道に出たときに少し開放感がありました。
そこから猿倉への近道みたいな山道に入って猿倉が見えたときの感動は言うまでもありません。
12:58猿倉荘到着。
すかさず自分はかき氷(カルピス)を注文。
山ガールもおじさんもかき氷を食べながら談笑。
なんと山ガールは某山荘のスタッフさんでした。そりゃー体力あるよね〜ってなりました。
おじさんは山ガールを白馬駅まで送るみたいで駐車場でお別れしました。
一期一会。ステキな出会いをありがとうございます。
なんか話しながら下りて来たので思ったよりも早く来れた気がするし、いろんな話が聞けて楽しかったです。山ガールもはっきりものをいう感じの方で可愛らしいけどかっこいい方でした。
まとめます。
今回の初。
1、北アルプスにきたこと
2、アイゼン使用した事
3、標高2300mを越えたこと
4、雷鳥との遭遇
5、山小屋に泊まった事
6、ご来光をみたこと
7、山ガールと一緒に歩いた事
計画変更などはありましたが天候も崩れるとこもなく、大変満足出来る山行になりました。
初北アルプスがこんないい思い出で嬉しいです。
やはり東北の山とは人の数が違う。施設の充実さが違う。
ちなみにこのあと長野市に向かい、善光寺に行きました。
それも初!
いろんなことがありましたが無事家に帰れました。よかったよかった♪
走行距離730kmの旅でした。
日記で富士登山か迷われていましたが、結果的にOKだったみたいですね^^
レコ拝見して楽しんでみえる様子がみずみずしくて素敵だなと思いました。
ひとりであるからこそ関わってくれる人もいて、
単独は単独でさみしいようでいてそうでないですよね。
また次のレコも楽しみにしていますね。
こんにちは♪
はい!結果的に大満足な山行になりました♪
初めて尽くしで不安と期待でいっぱいでしたが、景色やご来光などに感動し、同じ単独の方ともいろんな話ができて嬉しかったです。
また行きたいっす 北アルプス
kuma1sanと申します。
同じ日に、白馬山荘に宿泊しました。
そして、私達も、同じ場所でアイゼンデビューして、翌朝のご来光も一緒だったかもしれませんね♪
遠距離運転と、初山小屋泊、お疲れ様でした。
北アルプス、正解でしたね
富士山は見て楽しむ山。北アルプスは見ても登っても楽しい山。と聞いた事があります。一理あるかな?
でも、話のタネに、富士登山も一回だけ、以前、登りました。(私の小屋泊デビュー)
行列でした ネタにはなりますよ
来年、また、悩んでみてくださいね。
こんばんは♪
同じ場所でデビューとは驚きです(笑)
でもお会いしたかもしれません。御来光のとき近くで「雲があるから綺麗に見えない」ってしつこくでかい独り言しゃべっているおじさんがいましたよね?
富士山はしばらく候補に入らないかもしれません。
いくならまたアルプスに旅立つでしょう。そのくらい感動的でした。北アルプス大正解でした
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