大菩薩嶺・長峰《日本百名山》
- GPS
- 11:04
- 距離
- 32.1km
- 登り
- 2,404m
- 下り
- 2,325m
コースタイム
- 山行
- 5:38
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 5:53
- 山行
- 5:16
- 休憩
- 2:32
- 合計
- 7:48
天候 | 1日目:晴れ後曇り後雪 2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路:小菅の湯から西東京バス奥多摩駅行 |
コース状況/ 危険箇所等 |
長峰は踏み跡有ったり無かったり 小菅大菩薩道は赤沢方面災害通行止め、日向沢に迂回 |
その他周辺情報 | 小菅の湯(\750) |
写真
感想
1日目(2/22)
大月から小菅の湯行のバスに乗り48分で深城ダムに着いた。ダムサイトから国道139号線を歩くと急峻な何間に周りの山が青空にくっきりして美しい。長さ289mの深城トンネルを越えるとすぐに土室川橋がありゲートを越えて渡ると長峰の先端に踏み跡があり尾根に取り付いた。踏み跡も微かに有ったり無かったりで急登尾根は厳しく、今日はどうも調子が出ず体が重い。300mの標高差を這い上がるとトチ平(939m)で樹林帯の山頂には3等三角点「八丁坂」が置かれていた。
なだらかになった稜線を進むと葉を落とした樹林越しに葛野川ダムが望めた。南側には雁ヶ腹摺山から西に派生する尾根が大きく見えていた。再び急登となりP1143に乗り上がるとお腹が空き、歩き始めてまだ1時間半だが昼食休憩にした。
昼食後、長峰をなだらかに進むと二重稜線の北側の一番高い処にカネツケノ頭(1268m)の古びた山頂標識があった。しかし此の標識には「カケツネノ頭」となっており単なる誤記か、認知された別名か気になるところだった。次のピークは白草ノ頭(1326m)だがやはり展望は得られなかった。小さなアップダウンを繰返し一寸顕著な小ピーク(約1370m)の麓まで来ると明瞭な踏み跡がピークの南側を巻いていたが斜面を這い上がり忠実に稜線辿った。もしや山名があるかと期待したが何もなかった。
西の鞍部に下った後は、天狗棚山まで標高差600mの一貫した登りとなった。急登続きで結構きつい。あれだけ晴れていた空に雲が現れ、徐々に厚みを増して来た。小ピークから1時間半を要し牛ノ寝通りとの出会いに達した。牛の寝通りは榧ノ尾山や狩場山を通り松姫峠へと続く長い尾根で明瞭な登山道があった。この頃から雨が混じりだしたが雨具を着る程ではなかった。牛ノ寝通りに入ると登山道に雪が残っていたが腐れていてアイゼンは必要ないようだった。
天狗棚山の麓に達すると登山道は巻道で石丸峠へ行ってしまうが山頂に立ち寄るべく稜線の岩場に取り付いた。急斜面に雪が付きアイゼンが欲しいところだが何とか凌いで天狗棚山(1957m)山頂に達した。展望の良い山頂だが、ガスに覆われ何も見ることができなかった。パラパラ降っていた雨は雪になり風も冷たくなってきた。石丸峠に下ると先程の巻き道が合流した。この先も登山道は稜線を外しているが忠実に稜線の踏み跡を辿った。熊沢山(1990m)も南側を巻いているのでピークを通ったが山頂標識もない山頂で一寸もの足りなかった。
斜面を下ると大菩薩峠で今日は此処まで、介山荘で一夜の宿を取った。この日は4組13人の宿泊でグループごとに一部屋宛がわれ一人個室で泊まった。1泊2食付7,800円で食事内容が良く、ご主人の桝田さんは小学生に娘のいるまだ若い人でホスピタリティに溢れていた。夕食には山梨の地酒か甲州ワインか好きな方が振舞われ、缶ビールも400円と良心価格でついつい過ごしてしまった。
2日目
寒冷前線の通過の後、強い冬型の気圧配置になり深夜猛烈な風がヒューヒュー唸りを上げていた。夜明け前少し風が収まり、5:56ご来光を拝むべく親不知ノ頭へと足を伸ばした。小屋でマイナス6℃だったそうだが体感温度はマイナス10℃以下だろう。東の空にオレンジ色が加わり地平線の下で太陽が出動準備に勤しんでいる様だ。明るさが増し6:17真っ赤な太陽が頭を出した。全姿を現す何ともユニークな楕円形で目がおかしいのかと思ったが地平線に近い所との空気密度の違いで起こる現象だった。太陽はみるみるうちに高くなり富士山が焼けだした。南アルプスは大荒れの天気が続いているのだろう山頂部を雲が覆って姿を現さなかった。
体が冷えてもう限界、一旦介山荘に戻り朝食の時間となった。宿泊者全員がご来光を見て昨夜山談義をした千葉の男女が一番に小菅へと下りていった。僕は荷物をデポし2番目に出発し大菩薩嶺を目指した。雪は有ったり無かったりでアイゼンがない方が歩き易すかったようだ。雷岩では平成26年の年末にテントを張った場所を確かめ懐かしかった。眼下に大菩薩湖があり富士山とコラボして美しい眺めだった。
大菩薩嶺(2,057m)は展望のない山頂で2等三角点「大菩薩」が置かれ日本百名山と山梨百名山の標識が立てられていた。帰り道で宿泊者していた8人グループが大菩薩を目指して行った。妙見ノ頭(1,980m)に立ち寄ると北側の展望が得られ飛竜山(2,077m)や雲取山(2,017m)を望むことができた。介山荘に戻るともう誰も居ずご主人益田さんが掃除中で出発を見送ってくれた。
小菅への下山路は結構雪があり今期初アイゼンが有効に機能した。妙見ノ頭西尾根の南側斜面の道で強風から逃れることができ体が温まって来た。下山路から権現山が木の間越しに見えていた。フルコンバ小屋跡に達すると展望が開け白くなった大菩薩嶺を望むことができた。嘗て小屋が建っていたであろう平地があり、稜線道の“丹波大菩薩道”、小菅川に下って行く道は“小菅大菩薩道”と呼ばれている。小菅大菩薩道を行くがもう雪はないと判断してアイゼンを外した。思った通り此の先に雪はなく快調に下ることができた。尾根の出っ張りで男性2人の登山者と出会ったが、挨拶が返って来ず不快な思いをした。
標高1,150m迄下りてくると赤沢と日向沢の分岐があり赤沢方面が昨年の台風災害で通行止になっていた。赤沢方面の道を歩く予定だったが仕方がない日向沢に迂回することになり小菅川のかなり上流で県道508号線“大菩薩峠線に下り立った。県道がヘアピンカーブで高度を下げると「雄滝入口10分」と標識があり行程が捗り1時間以上短縮しているので立ち寄ることにした。
雄滝は、二筋の滝で真ん中に太い岩が男根を連想させたらしく「雄滝」と名付けられたそうだ。此の滝より上流には魚はいないとされているそうだが。引き返して県道に戻ると僅か17分の道草で済んでしまった。県道を進み通行止めになっている赤沢の登山口に達するが特に通行止めの表示はなかった。更に進むと白糸の滝入口に達した。豚熱の猪が見つかったからと入口に消毒用の石灰が巻かれ警戒しているようだ。今倉沢の険しい谷に縦に橋が掛り150m程遊歩道を登ると細い一条の滝は滝壺付近に虹が掛り優雅さを醸していた。昔は「今倉滝」と呼ばれていたが明治10年(1877)山梨県の県令が此の地を訪れた際優雅に流れる様が白糸のようだと言ったことから白糸の滝となったそうだ。滝の手前に展望台があり昼食を取った。
県道に戻り4.1劼亮崙司發で橋立の集落に到ると大菩薩峠東口バス停に達した。国道139号線で小菅川を右岸に渡り小菅の湯迄歩くつもりだったが小菅橋が架け替え工事の為迂回した。1時間余り早く着いたのでゆっくり入浴することができた。(入浴料金750円)奥多摩からの帰りは“やまどり青梅奥多摩号”のゆったりしたシートに立川に戻った。
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