オオルリやキビタキのにぎやかな歌声を聞きながらヒツクラ谷に沿った林道を歩く。ヒツクラ谷の穏やかな流れが美しい。
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オオルリやキビタキのにぎやかな歌声を聞きながらヒツクラ谷に沿った林道を歩く。ヒツクラ谷の穏やかな流れが美しい。
タニウツギの花盛り。
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タニウツギの花盛り。
カミギリ谷の出合い。苔むした石を踏んで細い流れを辿っていく。
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カミギリ谷の出合い。苔むした石を踏んで細い流れを辿っていく。
水量は少ないが,時折ナメが現れて目を楽しませてくれる。
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水量は少ないが,時折ナメが現れて目を楽しませてくれる。
周囲の自然林の美しさも申し分ない。
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周囲の自然林の美しさも申し分ない。
7mほどの滝が現れた。登れそうにも見えたが,ホールドが丸く滑りそうなため,大事を取って左手から巻いていく。
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7mほどの滝が現れた。登れそうにも見えたが,ホールドが丸く滑りそうなため,大事を取って左手から巻いていく。
滑り台のようなナメ滝の連続。小ぶりな滝ばかりだが,せっかくなので楽しく直登していく。
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滑り台のようなナメ滝の連続。小ぶりな滝ばかりだが,せっかくなので楽しく直登していく。
すると,ナメ滝の奥に小広い樹林の広場がある美しい空間に行き当たった。
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すると,ナメ滝の奥に小広い樹林の広場がある美しい空間に行き当たった。
緑が滴るような豊かな森からじかに清冽な水が迸り出てきたような,美しい眺めだ。
流れに足を浸したまま,しばし周囲を眺めて休憩。
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緑が滴るような豊かな森からじかに清冽な水が迸り出てきたような,美しい眺めだ。
流れに足を浸したまま,しばし周囲を眺めて休憩。
見上げるようなカツラやサワグルミの高木。
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見上げるようなカツラやサワグルミの高木。
立派なトチノキの古木もところどころに散見され,目を驚かせる。
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立派なトチノキの古木もところどころに散見され,目を驚かせる。
このトチノキも立派。
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このトチノキも立派。
谷は早くも水切れの様相となってしまったが,周囲の樹林が美しいので,全く寂しい気はしない。
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谷は早くも水切れの様相となってしまったが,周囲の樹林が美しいので,全く寂しい気はしない。
最奥の二俣に到着すると,その中央にひときわ巨大なトチノキが聳えていてびっくり。
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最奥の二俣に到着すると,その中央にひときわ巨大なトチノキが聳えていてびっくり。
これはかなりの大きさだ。腕を広げて取り囲もうと思ったら,大人4〜5人くらいは必要ではないだろうか。京都北山の谷ではトチノキの巨木を時々見かけるが,今まで見たことのあるトチノキの中では,最大級だ。
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これはかなりの大きさだ。腕を広げて取り囲もうと思ったら,大人4〜5人くらいは必要ではないだろうか。京都北山の谷ではトチノキの巨木を時々見かけるが,今まで見たことのあるトチノキの中では,最大級だ。
なにしろ,枝一本だけでもこの迫力。普通のトチノキ一本分くらいはある。
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なにしろ,枝一本だけでもこの迫力。普通のトチノキ一本分くらいはある。
この二俣の周囲には,他にも何本かトチノキの巨樹が点在している。この腕を大きく広げたようなトチノキも素晴らしい。
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この二俣の周囲には,他にも何本かトチノキの巨樹が点在している。この腕を大きく広げたようなトチノキも素晴らしい。
このトチノキもなかなかのもの。
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このトチノキもなかなかのもの。
これは大きめの芦生スギ。
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これは大きめの芦生スギ。
二俣の巨木群をひとしきり堪能したのち,急斜面を上り詰めてオクノタンの山頂に到着。
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二俣の巨木群をひとしきり堪能したのち,急斜面を上り詰めてオクノタンの山頂に到着。
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山頂付近からの眺め。北西方面がちらりと見える。あれに見えるは,多分先週登った八ヶ峰。
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山頂付近からの眺め。北西方面がちらりと見える。あれに見えるは,多分先週登った八ヶ峰。
静かなオクノタン山頂で小憩ののち,山頂から直接北側の急斜面を滑り落ちるように降り,ツベタ水谷の源頭部へと下降する。周囲は植林であまり感じはよくないが,谷筋はタニウツギの花のトンネルとなっておりなかなかきれい。
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静かなオクノタン山頂で小憩ののち,山頂から直接北側の急斜面を滑り落ちるように降り,ツベタ水谷の源頭部へと下降する。周囲は植林であまり感じはよくないが,谷筋はタニウツギの花のトンネルとなっておりなかなかきれい。
次第に滑りやすそうなナメ滝が連続し始め,左右の灌木にぶらさがったりしながら慎重に巻き下りていく。
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次第に滑りやすそうなナメ滝が連続し始め,左右の灌木にぶらさがったりしながら慎重に巻き下りていく。
植林の中,たくさんの幹が束になったような異形のカツラの巨木が一本だけ生えていた。
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植林の中,たくさんの幹が束になったような異形のカツラの巨木が一本だけ生えていた。
しばらく下ると,滝が連続し始める。
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しばらく下ると,滝が連続し始める。
クライムダウン又は巻き下りで慎重に通過していく。
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クライムダウン又は巻き下りで慎重に通過していく。
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まだまだ滝が続き,途切れない。
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まだまだ滝が続き,途切れない。
と,目の前が突然すっぱり切れ落ちた。左右は岩が立って,ちょっとしたミニゴルジュのようになっており,水はそのほの暗いゴルジュの中に吸い込まれていく。
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と,目の前が突然すっぱり切れ落ちた。左右は岩が立って,ちょっとしたミニゴルジュのようになっており,水はそのほの暗いゴルジュの中に吸い込まれていく。
左手から少し大きめに巻き下り,ミニゴルジュの中をのぞき込むと,5mほどの滝が落ちていた。
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左手から少し大きめに巻き下り,ミニゴルジュの中をのぞき込むと,5mほどの滝が落ちていた。
ミニゴルジュの中間の滝。最上段の滝が奥にちらりと見えている。
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ミニゴルジュの中間の滝。最上段の滝が奥にちらりと見えている。
ミニゴルジュの最下段の滝。
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ミニゴルジュの最下段の滝。
この後も休む間もなく滝が連続する。
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この後も休む間もなく滝が連続する。
この滝は立派。10mくらいか。
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この滝は立派。10mくらいか。
ツベタ水谷は,ほとんど記録のない谷なので,あまり期待していなかったのだが,こんなに滝が多い谷とは,嬉しい誤算だ。
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ツベタ水谷は,ほとんど記録のない谷なので,あまり期待していなかったのだが,こんなに滝が多い谷とは,嬉しい誤算だ。
しかもほとんどが直登できそう。これは下降路ではなく,普通に遡行の対象としたほうが楽しかっただろうな…。
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しかもほとんどが直登できそう。これは下降路ではなく,普通に遡行の対象としたほうが楽しかっただろうな…。
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光り輝くような美しいナメ滝帯。
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光り輝くような美しいナメ滝帯。
振り返ると谷の奥に途切れることなく滝が連なっているのが見える。
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振り返ると谷の奥に途切れることなく滝が連なっているのが見える。
長いナメ滝をひたひた歩いて下っていく。
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長いナメ滝をひたひた歩いて下っていく。
結局,地図の林道の手前まで,小滝やナメ滝が途切れることなく続いていた。予想以上に楽しい谷だった。
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結局,地図の林道の手前まで,小滝やナメ滝が途切れることなく続いていた。予想以上に楽しい谷だった。
荒れた林道をたどって五波谷川沿いの舗装林道(ビレッジライン)に降り立ち,少し歩いて中山谷の出合へ。
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荒れた林道をたどって五波谷川沿いの舗装林道(ビレッジライン)に降り立ち,少し歩いて中山谷の出合へ。
中山谷の出合に着くと…まさかの大皆伐。しばらく唖然としてしまったが,まさか谷が全部皆伐されてしまっているわけではあるまいと気を取り直し,中山谷の奥へ歩いて行く。
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中山谷の出合に着くと…まさかの大皆伐。しばらく唖然としてしまったが,まさか谷が全部皆伐されてしまっているわけではあるまいと気を取り直し,中山谷の奥へ歩いて行く。
しばらく行くと予想通り伐採は途切れ,次第に深い森に包まれ始めて一安心。それとともに,沢床にも美しいナメが現れ始めた。
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しばらく行くと予想通り伐採は途切れ,次第に深い森に包まれ始めて一安心。それとともに,沢床にも美しいナメが現れ始めた。
周囲が自然林に包まれると同時に,滝場が始まった。
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周囲が自然林に包まれると同時に,滝場が始まった。
清冽な水を楽しみながら,美しいナメ滝を越えていく。
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清冽な水を楽しみながら,美しいナメ滝を越えていく。
端正な連瀑帯が現れた。全段合わせたら,30mくらいはありそうだ。斜滝でホールドも適度にあり,全部直登していくことができる。
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端正な連瀑帯が現れた。全段合わせたら,30mくらいはありそうだ。斜滝でホールドも適度にあり,全部直登していくことができる。
深い緑の中,黒い岩の間を迸る光のような滝が美しい。
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深い緑の中,黒い岩の間を迸る光のような滝が美しい。
と,奥にひときわ大きな滝が見えてきた。
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と,奥にひときわ大きな滝が見えてきた。
この谷一番の大きさの滝。10mくらいだろうか。
一見して登れる滝だな,と思ったのだが,高さがあるのと滑りやすそうなのとでここは自重。右手の急斜面から高巻いていく。
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この谷一番の大きさの滝。10mくらいだろうか。
一見して登れる滝だな,と思ったのだが,高さがあるのと滑りやすそうなのとでここは自重。右手の急斜面から高巻いていく。
高巻きながら眺めた10m滝。上にも斜滝が続いているのが見える。
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高巻きながら眺めた10m滝。上にも斜滝が続いているのが見える。
高巻きを終えて10m滝の落ち口に降り立つと,上にはまだ美しいナメ滝が涼しい瀬音を立てて続いている。ここは楽しく直登させてもらう。
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高巻きを終えて10m滝の落ち口に降り立つと,上にはまだ美しいナメ滝が涼しい瀬音を立てて続いている。ここは楽しく直登させてもらう。
小滝をいくつか越えたあと,ふたたび連瀑。小さい斜滝の連なりなので,周囲を眺めながら,散歩するように直登していける。
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小滝をいくつか越えたあと,ふたたび連瀑。小さい斜滝の連なりなので,周囲を眺めながら,散歩するように直登していける。
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穏やかな平流区間を挟んで,再び連瀑。
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穏やかな平流区間を挟んで,再び連瀑。
なるべく水線に沿って,水と戯れながら登っていく。
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なるべく水線に沿って,水と戯れながら登っていく。
最後の連瀑を登り切ると,穏やかな源頭の雰囲気に。
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最後の連瀑を登り切ると,穏やかな源頭の雰囲気に。
地図上の三俣に着いた。小広い広場のようになっており,タープでも張って焚火をして一夜を過ごしたら楽しそうなところだ。
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地図上の三俣に着いた。小広い広場のようになっており,タープでも張って焚火をして一夜を過ごしたら楽しそうなところだ。
中山谷山の山頂へは,三俣の左俣に入る。左俣は入り口からちょっとしたナメ滝になっている。
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中山谷山の山頂へは,三俣の左俣に入る。左俣は入り口からちょっとしたナメ滝になっている。
ナメ滝を登り切ると,再び穏やかな源頭の雰囲気に。散歩道を歩いているようで気持ちがいい。この辺りはミソサザイがたくさんいて,尾羽をぴんぴん振りながら沢沿いに先導してくれる。
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ナメ滝を登り切ると,再び穏やかな源頭の雰囲気に。散歩道を歩いているようで気持ちがいい。この辺りはミソサザイがたくさんいて,尾羽をぴんぴん振りながら沢沿いに先導してくれる。
周囲は美しいブナとミズナラ,サワグルミなどの自然林に包まれている。ここは本当にいいところだ。
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周囲は美しいブナとミズナラ,サワグルミなどの自然林に包まれている。ここは本当にいいところだ。
トンボが交尾していた。細い水色の体に,先端に赤い斑点のある透明な羽…。シオカラトンボのような,違うような…。
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トンボが交尾していた。細い水色の体に,先端に赤い斑点のある透明な羽…。シオカラトンボのような,違うような…。
いよいよ沢形が斜面に吸収されていく。詰めの斜面の中央には,何かの象徴のような真っ白なサワグルミの巨木が立っていた。
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いよいよ沢形が斜面に吸収されていく。詰めの斜面の中央には,何かの象徴のような真っ白なサワグルミの巨木が立っていた。
この辺りは大きなブナの木が多い。
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この辺りは大きなブナの木が多い。
急斜面を登り切り,中山谷山に到着。明るい自然林に囲まれた,気持ちの良い山頂だ。
静寂の中,ツツドリやジュウイチの声がどこかから響いてくる。
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急斜面を登り切り,中山谷山に到着。明るい自然林に囲まれた,気持ちの良い山頂だ。
静寂の中,ツツドリやジュウイチの声がどこかから響いてくる。
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北東方面がちらりと見える。
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北東方面がちらりと見える。
沢で汲んでおいた冷たい水とパンで食事をしたのち,オクノタンへと自然林に囲まれた快適な稜線を辿っていく。道はない代わりに藪もないので,全く問題なく歩ける。木々を吹き渡る風が気持ちいい。
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沢で汲んでおいた冷たい水とパンで食事をしたのち,オクノタンへと自然林に囲まれた快適な稜線を辿っていく。道はない代わりに藪もないので,全く問題なく歩ける。木々を吹き渡る風が気持ちいい。
途中,木の幹に開いた穴からピーピーとかわいい鳥のヒナの声がしたためそばに寄ってみると,一羽のヤマガラがニーニー鳴きながら周囲を飛び回り始めた。どうやら親鳥らしい。小さな体をバタバタ言わせながら飛び回る姿に申し訳なくなり,慌てて退散した。
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途中,木の幹に開いた穴からピーピーとかわいい鳥のヒナの声がしたためそばに寄ってみると,一羽のヤマガラがニーニー鳴きながら周囲を飛び回り始めた。どうやら親鳥らしい。小さな体をバタバタ言わせながら飛び回る姿に申し訳なくなり,慌てて退散した。
P743通過。ここにもあった。さすがだ…。
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P743通過。ここにもあった。さすがだ…。
そして本日2回目のオクノタンに戻ってまいりました。
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そして本日2回目のオクノタンに戻ってまいりました。
本日2回目の奥ノ谷山プレート。
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本日2回目の奥ノ谷山プレート。
さて,帰路はオクノタンから東の尾根を少し進み,小ピークひとつ越えたところから南に降りている谷を下降することにする。この谷はまとまった連瀑帯のある奥ノ谷に隣接しているので,もしかしたら何か出てくるかも…とちょっとだけ期待していた。
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さて,帰路はオクノタンから東の尾根を少し進み,小ピークひとつ越えたところから南に降りている谷を下降することにする。この谷はまとまった連瀑帯のある奥ノ谷に隣接しているので,もしかしたら何か出てくるかも…とちょっとだけ期待していた。
綺麗な紫の花。何という花だろう?
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綺麗な紫の花。何という花だろう?
谷をしばらく降りていくと,目の前がすっぱり切れ落ちた。滝だ。
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谷をしばらく降りていくと,目の前がすっぱり切れ落ちた。滝だ。
左岸を巻き下って下に降り立つと,果たして10mほどの2段の滝であった。
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左岸を巻き下って下に降り立つと,果たして10mほどの2段の滝であった。
この後は急ではあるもののいたって穏やかな谷が続き,結局大した変化はなかった。
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この後は急ではあるもののいたって穏やかな谷が続き,結局大した変化はなかった。
しかし,この谷は小さいながらなかなか自然度が高くて,歩いていて気持ちがいい。立派なカツラの樹もある。
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しかし,この谷は小さいながらなかなか自然度が高くて,歩いていて気持ちがいい。立派なカツラの樹もある。
これはなかなか立派なトチノキ。
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これはなかなか立派なトチノキ。
大トチノキの傍らには炭焼き窯の跡が。こんな小さな谷にも人が入って山仕事をしていたのだ。
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大トチノキの傍らには炭焼き窯の跡が。こんな小さな谷にも人が入って山仕事をしていたのだ。
ちょっとだけ小滝も出てくるが,大したことはない。
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ちょっとだけ小滝も出てくるが,大したことはない。
滝かなと思って巻き下ると,堰堤であった。里が近い。
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滝かなと思って巻き下ると,堰堤であった。里が近い。
精霊のような異形のカツラ。
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精霊のような異形のカツラ。
夫婦杉。
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夫婦杉。
最後の堰堤を越えると,芦生の集落にたどり着いた。無事山行終了。
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最後の堰堤を越えると,芦生の集落にたどり着いた。無事山行終了。
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