白山一里野スキー場の広い駐車場に車を止め,スキー場の中を通る林道を歩いて行く。予報通りあまり天気は良くなく,小雨が降ったり止んだりしているが,増水を心配するほどの崩れではない。
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白山一里野スキー場の広い駐車場に車を止め,スキー場の中を通る林道を歩いて行く。予報通りあまり天気は良くなく,小雨が降ったり止んだりしているが,増水を心配するほどの崩れではない。
目附谷の右岸沿いの林道を,眼下に深く目附谷を見下ろしながら辿っていく。長いアプローチだが,白山の奥地に入り込んでいくようで,心は楽しい。
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目附谷の右岸沿いの林道を,眼下に深く目附谷を見下ろしながら辿っていく。長いアプローチだが,白山の奥地に入り込んでいくようで,心は楽しい。
2時間ほどの歩行で林道最奥の橋にたどり着き,手前側(東側)のたもとから伸びる踏み跡を辿って,12時ごろ入渓。
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2時間ほどの歩行で林道最奥の橋にたどり着き,手前側(東側)のたもとから伸びる踏み跡を辿って,12時ごろ入渓。
さすがに白山で最も長い谷,最初は平流が続くといえど,水量は豊富で,水勢も強く,しかもかなり冷たい。腰くらいの渡渉を繰り返すが,渡渉時には流されないよう注意が必要。
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さすがに白山で最も長い谷,最初は平流が続くといえど,水量は豊富で,水勢も強く,しかもかなり冷たい。腰くらいの渡渉を繰り返すが,渡渉時には流されないよう注意が必要。
しばらくで巨大なスリット堰堤が出現。流木が堰堤の全高に達するほどみっしり詰まっており,正面からの通過はとても無理。両岸も壁が立っており,高巻きも難しそう。まさかいきなり敗退か,と一瞬絶望する眺め。
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しばらくで巨大なスリット堰堤が出現。流木が堰堤の全高に達するほどみっしり詰まっており,正面からの通過はとても無理。両岸も壁が立っており,高巻きも難しそう。まさかいきなり敗退か,と一瞬絶望する眺め。
と,右手のコンクリート部分を見ると,最上部に残置ロープが垂れているのが見え,この部分を登っていく。一段一段が高く,腕立てジャンプを10回くらい繰り返さなければならず,泊まり装備の重荷もありかなりつらい。最上段はひときわ段差が高く,残置ロープにフリクションノットでスリングをかませてアブミにし,苦労して這い上がった。堰堤の向こう側は斜面を少し巻くようにして河原に降りた。
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と,右手のコンクリート部分を見ると,最上部に残置ロープが垂れているのが見え,この部分を登っていく。一段一段が高く,腕立てジャンプを10回くらい繰り返さなければならず,泊まり装備の重荷もありかなりつらい。最上段はひときわ段差が高く,残置ロープにフリクションノットでスリングをかませてアブミにし,苦労して這い上がった。堰堤の向こう側は斜面を少し巻くようにして河原に降りた。
水量豊富な谷が続くが,概ね河原とゴーロが続き,通過は問題ない。
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水量豊富な谷が続くが,概ね河原とゴーロが続き,通過は問題ない。
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1箇所だけ,巨岩が谷中に詰まって岩間滝を形成しており,通過が難しい箇所がある。手前の巨岩を登って向かいの岩に飛びつき通過することもできそうだったが,失敗すると滝から落ちることになるため自重し,右岸から高巻いた。急斜面で藪が濃く,ちょっと大変。
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1箇所だけ,巨岩が谷中に詰まって岩間滝を形成しており,通過が難しい箇所がある。手前の巨岩を登って向かいの岩に飛びつき通過することもできそうだったが,失敗すると滝から落ちることになるため自重し,右岸から高巻いた。急斜面で藪が濃く,ちょっと大変。
頃合いとなったため,三方谷出合い付近の河原で幕とする。今回は入渓時間が遅かったのもあるが,まだここまでしか進んでいないのかと,地図を眺めて目附谷の長大さに改めて驚くとともに,思わずにやりとしてしまう。今日は一日小雨が降り続いており,雨の一夜になるかと思ったが,夕方には雨がやんでくれた。ありがたい。
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頃合いとなったため,三方谷出合い付近の河原で幕とする。今回は入渓時間が遅かったのもあるが,まだここまでしか進んでいないのかと,地図を眺めて目附谷の長大さに改めて驚くとともに,思わずにやりとしてしまう。今日は一日小雨が降り続いており,雨の一夜になるかと思ったが,夕方には雨がやんでくれた。ありがたい。
薪は濡れていたが量は豊富で,割とすぐに大きな焚火となった。白山の冷たい水で冷え切った体にぬくもりが戻って来る。時折雨が降り出してタープ下に焚火を避難させる場面もあったが,しばらくすると夜空は晴れ渡り,一面の星空となった。
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薪は濡れていたが量は豊富で,割とすぐに大きな焚火となった。白山の冷たい水で冷え切った体にぬくもりが戻って来る。時折雨が降り出してタープ下に焚火を避難させる場面もあったが,しばらくすると夜空は晴れ渡り,一面の星空となった。
谷の朝。熾火となった焚火を起こしなおして湯を沸かし,お茶漬け。コーヒーを飲んだりしてゆっくりしてから6時ごろ出発。天気予報では天気が悪かったはずなのだが,予想外の晴天に心が弾む。
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谷の朝。熾火となった焚火を起こしなおして湯を沸かし,お茶漬け。コーヒーを飲んだりしてゆっくりしてから6時ごろ出発。天気予報では天気が悪かったはずなのだが,予想外の晴天に心が弾む。
時々谷に巨岩が詰まるが,順調に歩を進めていく。
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時々谷に巨岩が詰まるが,順調に歩を進めていく。
谷に差し込む朝日の中,取水堰堤を通過。最後の人工的な痕跡を後にし,ついに白山の最奥部に入り込んでいく。
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谷に差し込む朝日の中,取水堰堤を通過。最後の人工的な痕跡を後にし,ついに白山の最奥部に入り込んでいく。
鳴谷(右)と本流(左)の出合いを通過。この周辺は河原が広く,幕営適地がいくつかある。
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鳴谷(右)と本流(左)の出合いを通過。この周辺は河原が広く,幕営適地がいくつかある。
イワナさん。せっかくの長い谷,急ぎ足で通り過ぎてはもったいない。ぶらぶらと谷を楽しみながら,ゆったり遡っていく。
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イワナさん。せっかくの長い谷,急ぎ足で通り過ぎてはもったいない。ぶらぶらと谷を楽しみながら,ゆったり遡っていく。
一枚岩の淵。
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一枚岩の淵。
と,前方に唐突に巨大な滝が。紅滝(虹滝とも)40mだ。
※なお,地図上では2つの滝記号のうち,上流側のほうに「紅滝」と記載されているが,実際は下流側のほうがこの滝である(上流側は後で出てくる「二重滝」)。また,滝の名前についても議論があるが,詳しくは「感想」欄で。
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と,前方に唐突に巨大な滝が。紅滝(虹滝とも)40mだ。
※なお,地図上では2つの滝記号のうち,上流側のほうに「紅滝」と記載されているが,実際は下流側のほうがこの滝である(上流側は後で出てくる「二重滝」)。また,滝の名前についても議論があるが,詳しくは「感想」欄で。
周囲は壁が圧倒的に屹立し,手前にも屏風のような岩が立ちふさがり,なかなかの奇景。
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周囲は壁が圧倒的に屹立し,手前にも屏風のような岩が立ちふさがり,なかなかの奇景。
手前の岩を乗り越え,滝壺へ。滝壺は滝の巻き起こす飛沫が暴風雨のようになっており,一瞬にしてびしょぬれになる。美しい滝で,しばし眺め入る。
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手前の岩を乗り越え,滝壺へ。滝壺は滝の巻き起こす飛沫が暴風雨のようになっており,一瞬にしてびしょぬれになる。美しい滝で,しばし眺め入る。
見事な直瀑。白山の秘境に君臨するにふさわしい豪宕な滝だ。
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見事な直瀑。白山の秘境に君臨するにふさわしい豪宕な滝だ。
この滝は滝つぼの右岸にあるこの草付きから高巻く。かなり急斜面だが,意外に小さく巻くことができ,すぐに谷に歩いて戻れる。
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この滝は滝つぼの右岸にあるこの草付きから高巻く。かなり急斜面だが,意外に小さく巻くことができ,すぐに谷に歩いて戻れる。
少し進むとこの5mほどの滝。
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少し進むとこの5mほどの滝。
左岸から簡単に高巻く。
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左岸から簡単に高巻く。
カブト谷との出合いは,写真の大きな釜を持った小滝になっている。釜を泳いで左手に取りついて乗り越す。
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カブト谷との出合いは,写真の大きな釜を持った小滝になっている。釜を泳いで左手に取りついて乗り越す。
その向こうは両岸が高くそそり立つ圧倒的な廊下帯となる。これは奥に何かあるぞ…
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その向こうは両岸が高くそそり立つ圧倒的な廊下帯となる。これは奥に何かあるぞ…
廊下がぐぐっと左に曲がった奥には,紅滝(虹滝)と並ぶもう一つの名瀑である二重滝(2段20mくらい)。周囲の堅牢な岩壁と2つの滝の均整も相まって,こちらも美しい滝である。
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廊下がぐぐっと左に曲がった奥には,紅滝(虹滝)と並ぶもう一つの名瀑である二重滝(2段20mくらい)。周囲の堅牢な岩壁と2つの滝の均整も相まって,こちらも美しい滝である。
さて,この滝はどう巻くか…。周囲の岩壁があまりに圧倒的なので,カブト谷まで戻らないといけないかと思っていたのだが,少し戻ったところの右岸に写真の草付きがあり,上部は壁が途切れているように見える。
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さて,この滝はどう巻くか…。周囲の岩壁があまりに圧倒的なので,カブト谷まで戻らないといけないかと思っていたのだが,少し戻ったところの右岸に写真の草付きがあり,上部は壁が途切れているように見える。
取りついて登ってみると,果たして壁が途切れており,意外に小さく巻くことができた。
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取りついて登ってみると,果たして壁が途切れており,意外に小さく巻くことができた。
谷に戻った後,二重滝の落ち口から下を見下ろす。
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谷に戻った後,二重滝の落ち口から下を見下ろす。
少し進むと有名な「ゴリラ岩」。彫りの深い目の部分とか,なかなかの再現度。「子泣き岩」とも呼ぶそうですが,「ゴリラ岩」から先に入ったため,もうゴリラにしか見えない…
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少し進むと有名な「ゴリラ岩」。彫りの深い目の部分とか,なかなかの再現度。「子泣き岩」とも呼ぶそうですが,「ゴリラ岩」から先に入ったため,もうゴリラにしか見えない…
相変わらず両岸が立つ中,しばらくは何事もなく進んでいくが…
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相変わらず両岸が立つ中,しばらくは何事もなく進んでいくが…
先ほどの二重滝のミニチュアのような滝が出現。下段は簡単に登り,上段は右岸から簡単に巻く。
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先ほどの二重滝のミニチュアのような滝が出現。下段は簡単に登り,上段は右岸から簡単に巻く。
ナメ滝の連続。
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ナメ滝の連続。
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右岸から険しい枝谷が流入するが,大きな岩が挟まって石門のようになっていた。
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右岸から険しい枝谷が流入するが,大きな岩が挟まって石門のようになっていた。
と,長い淵を持ったナメ滝の連瀑が出現。滝自体は小さいが,両岸はつるつるの壁で,淵には水流もある。少し苦労しそうだ。
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と,長い淵を持ったナメ滝の連瀑が出現。滝自体は小さいが,両岸はつるつるの壁で,淵には水流もある。少し苦労しそうだ。
淵の左手を回るように泳ぎ,左壁に取りつく。つるつるのように思えた左壁には水面下にわずかな足場が続いており,そろそろと滝に近づいていく。
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淵の左手を回るように泳ぎ,左壁に取りつく。つるつるのように思えた左壁には水面下にわずかな足場が続いており,そろそろと滝に近づいていく。
最後は思い切って滝の流れの中のスタンスに飛び乗ってクリア。あとは比較的簡単にへつり抜けられる。
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最後は思い切って滝の流れの中のスタンスに飛び乗ってクリア。あとは比較的簡単にへつり抜けられる。
両岸の壁はますます峻立し,谷底が狭まってくる。白山の秘められた内奥に入り込んでいくようだ。このまま奥に進んで無事に帰れるのだろうか,と不安になるような眺めだ。
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両岸の壁はますます峻立し,谷底が狭まってくる。白山の秘められた内奥に入り込んでいくようだ。このまま奥に進んで無事に帰れるのだろうか,と不安になるような眺めだ。
圧倒的な壁。100m以上はありそう。崩壊が激しい箇所もあり,落石に注意が必要だ。
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圧倒的な壁。100m以上はありそう。崩壊が激しい箇所もあり,落石に注意が必要だ。
その中に断続的に滝が掛かる。深い釜を持った美しい直瀑が多い。
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その中に断続的に滝が掛かる。深い釜を持った美しい直瀑が多い。
この滝は左のコーナー(写真)を登った。
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この滝は左のコーナー(写真)を登った。
右岸から小又が出合った後の二俣で一旦谷が開け,行く手に稜線の一部が見えた。入渓以来,初めて見る稜線。だいぶ奥まで遡って来たのだ。
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右岸から小又が出合った後の二俣で一旦谷が開け,行く手に稜線の一部が見えた。入渓以来,初めて見る稜線。だいぶ奥まで遡って来たのだ。
赤壁と表記のある二俣を左俣(本流)に入り,少しだけ進んだところにある河原に一人分のスペースを見つけ,タープを張る。ここまで来るとなかなか幕営適地がなく,少しでも平らなところをがんばって整地するしかない。
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赤壁と表記のある二俣を左俣(本流)に入り,少しだけ進んだところにある河原に一人分のスペースを見つけ,タープを張る。ここまで来るとなかなか幕営適地がなく,少しでも平らなところをがんばって整地するしかない。
標高が上がってきて谷が開けたせいか,日が傾くとかなり冷え込む。焚火を盛んに起こし,ウイスキーをちびちび飲んで暖を取る。今日も一面の星空で,天の川らしき白い帯が横たわるのが見え,時折,流れ星が頭上を通過した。
夜半に目を覚ますと,タープをたたく雨音がする。タープを高く張りすぎたらしく風にあおられた雨粒が降りこんできたが,シュラフの中が心地よすぎて,シュラフカバーを頭から引っかぶってそのまま寝てしまった。
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標高が上がってきて谷が開けたせいか,日が傾くとかなり冷え込む。焚火を盛んに起こし,ウイスキーをちびちび飲んで暖を取る。今日も一面の星空で,天の川らしき白い帯が横たわるのが見え,時折,流れ星が頭上を通過した。
夜半に目を覚ますと,タープをたたく雨音がする。タープを高く張りすぎたらしく風にあおられた雨粒が降りこんできたが,シュラフの中が心地よすぎて,シュラフカバーを頭から引っかぶってそのまま寝てしまった。
3日目の朝。夜半の雨は寝ている間に止んだらしく,雲一つない空が広がっている。コーヒーを飲みながら眺めると,周囲の峰々は目附谷の谷底から直に屹立しており,改めてすごいところにいるな,と気づかされる。
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3日目の朝。夜半の雨は寝ている間に止んだらしく,雲一つない空が広がっている。コーヒーを飲みながら眺めると,周囲の峰々は目附谷の谷底から直に屹立しており,改めてすごいところにいるな,と気づかされる。
今日は本流をそのまま遡る予定なのだが,ちょっと寄り道して少し戻り,地図に表記のある「赤壁」を見に行くことにした。二俣を右に入ると,いきなりすごいゴルジュで険悪な眺め。
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今日は本流をそのまま遡る予定なのだが,ちょっと寄り道して少し戻り,地図に表記のある「赤壁」を見に行くことにした。二俣を右に入ると,いきなりすごいゴルジュで険悪な眺め。
ところどころで,写真のような赤褐色の湧出物が両側の壁を染めていた。湧出物を指でぬぐって臭いをかいでみると,錆びた鉄のようなにおい。どうやらこのあたりの岩盤には酸化鉄が豊富に含まれているようで,それで壁が赤く見えるのではないだろうか。
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ところどころで,写真のような赤褐色の湧出物が両側の壁を染めていた。湧出物を指でぬぐって臭いをかいでみると,錆びた鉄のようなにおい。どうやらこのあたりの岩盤には酸化鉄が豊富に含まれているようで,それで壁が赤く見えるのではないだろうか。
荒涼とした赤茶けた壁が迫る中を,奥へと進んでいく。これは確かに,「赤壁」と言っていいかもしれない。
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荒涼とした赤茶けた壁が迫る中を,奥へと進んでいく。これは確かに,「赤壁」と言っていいかもしれない。
赤い湧出物のしたたる赤い壁が何となく肉のようにも見え,まるで,白山という巨人の体内へと侵入していくかのようだ。
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赤い湧出物のしたたる赤い壁が何となく肉のようにも見え,まるで,白山という巨人の体内へと侵入していくかのようだ。
おどろおどろしい,地獄のような風景。
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おどろおどろしい,地獄のような風景。
その中に滝が掛かるが,見た目の険悪さに比して通過自体は容易。
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その中に滝が掛かるが,見た目の険悪さに比して通過自体は容易。
この滝を越えると…
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この滝を越えると…
谷は急に開けてしまった。この先は,白山釈迦岳方面へとつながっている。
やはり先ほどのゴルジュ帯が「赤壁」だったようだ。見るべきものは見たので,引き返す。
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谷は急に開けてしまった。この先は,白山釈迦岳方面へとつながっている。
やはり先ほどのゴルジュ帯が「赤壁」だったようだ。見るべきものは見たので,引き返す。
赤壁のゴルジュを引き返していく。ロープはザックと一緒に幕営地にデポしてしまっているので,慎重に…。
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赤壁のゴルジュを引き返していく。ロープはザックと一緒に幕営地にデポしてしまっているので,慎重に…。
赤い岩壁が広がっている。
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赤い岩壁が広がっている。
テラテラと石油のように光る怪しげな湧出物もいくつかの箇所で見られた。
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テラテラと石油のように光る怪しげな湧出物もいくつかの箇所で見られた。
幕営地まで戻り,本流を遡っていく。
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幕営地まで戻り,本流を遡っていく。
標高点1816mの二俣に着。左俣は四塚山の広大な斜面に消えており,ハイマツ漕ぎが厳しそうなので,稜線直下まで沢形が続いている右俣に入る。
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標高点1816mの二俣に着。左俣は四塚山の広大な斜面に消えており,ハイマツ漕ぎが厳しそうなので,稜線直下まで沢形が続いている右俣に入る。
ほどなく10mほどの滝。写真右手のガレ交じりの壁が登れる。草付き部分が滑りやすいので注意。
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ほどなく10mほどの滝。写真右手のガレ交じりの壁が登れる。草付き部分が滑りやすいので注意。
両岸に圧倒的な岩壁が屹立する物凄い風景の中を,連続して岩間滝を掛ける荒れた谷が続いている。
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両岸に圧倒的な岩壁が屹立する物凄い風景の中を,連続して岩間滝を掛ける荒れた谷が続いている。
2段15mほどの滝。
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2段15mほどの滝。
左岸から草付きを巻いていく。高度感はあるがそれほど難しくない。
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左岸から草付きを巻いていく。高度感はあるがそれほど難しくない。
狭い谷間にようやく朝日が差し込む。相変わらずすごい壁だ。
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狭い谷間にようやく朝日が差し込む。相変わらずすごい壁だ。
連続して掛かる小滝をどんどん直登していくと…
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連続して掛かる小滝をどんどん直登していくと…
うわっ,まぶしい…。正面から朝日が。これまでの2日間,暗い谷底を歩いてきた者にとって,高原の光にさらされた最初の瞬間であった。
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うわっ,まぶしい…。正面から朝日が。これまでの2日間,暗い谷底を歩いてきた者にとって,高原の光にさらされた最初の瞬間であった。
これまでのうっそうとした森に囲まれた谷底と打って変わって,周囲は岩と草付きのアルペンチックな世界に変わっている。その鮮やかな変貌ぶりに心を奪われた。
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これまでのうっそうとした森に囲まれた谷底と打って変わって,周囲は岩と草付きのアルペンチックな世界に変わっている。その鮮やかな変貌ぶりに心を奪われた。
ついに目附谷の源頭部に入ったのだ。
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ついに目附谷の源頭部に入ったのだ。
後ろを振り返ると,何と日本海が見える! いつの間にか,こんなに高く登ってきていたのだ…。
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後ろを振り返ると,何と日本海が見える! いつの間にか,こんなに高く登ってきていたのだ…。
このまま何事もなく詰めに入るかと思いきや,この頃から滝が連続し始める。この2段の滝は左岸から巻いた。
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このまま何事もなく詰めに入るかと思いきや,この頃から滝が連続し始める。この2段の滝は左岸から巻いた。
岩間滝の連続。
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岩間滝の連続。
左手に広がる四塚山の斜面が美しい。
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左手に広がる四塚山の斜面が美しい。
こんな穏やかな区間もあるので,もしかしてこれで終わりか,と油断していると…
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こんな穏やかな区間もあるので,もしかしてこれで終わりか,と油断していると…
再び周囲が険しくなって…
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再び周囲が険しくなって…
再び連瀑帯に突入。
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再び連瀑帯に突入。
下段の滝は快適に直登できる。
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下段の滝は快適に直登できる。
最上段の美しい滝。これも頑張れば登れそうだが,自重して右岸側の急な草付きを這い上がった。
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最上段の美しい滝。これも頑張れば登れそうだが,自重して右岸側の急な草付きを這い上がった。
高巻き中に見下ろしたところ。なかなかの高度感。
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高巻き中に見下ろしたところ。なかなかの高度感。
高巻きを終えて谷に降り立つと,美しいナメの彼方に緑の稜線が展開し,天国のような眺め。
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高巻きを終えて谷に降り立つと,美しいナメの彼方に緑の稜線が展開し,天国のような眺め。
しかし,まだまだ目附谷は終わらない。またもや連瀑を繰り出してきた。
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しかし,まだまだ目附谷は終わらない。またもや連瀑を繰り出してきた。
この滝もほどよく弱点がありどんどん直登していくことができる。
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この滝もほどよく弱点がありどんどん直登していくことができる。
直登中に撮影。
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直登中に撮影。
朝日を浴びて光り輝く滝。この滝は直登が難しいので,右岸側の草付きを登る。
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朝日を浴びて光り輝く滝。この滝は直登が難しいので,右岸側の草付きを登る。
登り切って眼下を眺める。これまでの地を這うような2日間はなんだったんだというくらい,どんどん高度が上がっていく。
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登り切って眼下を眺める。これまでの地を這うような2日間はなんだったんだというくらい,どんどん高度が上がっていく。
連瀑の最上段は,水が空中に飛び出すような8mほどの滝になっていた。左右どちらの壁も登ろうと思えば登れそうだが,大事を取って左岸側のハイマツの生えるリッジを登って高巻いていく。
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連瀑の最上段は,水が空中に飛び出すような8mほどの滝になっていた。左右どちらの壁も登ろうと思えば登れそうだが,大事を取って左岸側のハイマツの生えるリッジを登って高巻いていく。
ハイマツにぶら下がるような急斜面のトラバース中に眼下を撮影。源頭部にもこんなに美しい連瀑の秘境を蔵しているとは,目附谷,すごいな。
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ハイマツにぶら下がるような急斜面のトラバース中に眼下を撮影。源頭部にもこんなに美しい連瀑の秘境を蔵しているとは,目附谷,すごいな。
高巻きを終えて谷に戻ってからも,光り輝くようなナメ滝が続く。
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高巻きを終えて谷に戻ってからも,光り輝くようなナメ滝が続く。
おっと,また奥に滝が!
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おっと,また奥に滝が!
美しい簾のような滝であった。
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美しい簾のような滝であった。
この滝も一見つるりとしているが,弱点があって直登できる。
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この滝も一見つるりとしているが,弱点があって直登できる。
小さなナメ滝の連続を越えると…
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小さなナメ滝の連続を越えると…
谷が開け,正面に七倉山のたおやかな山体が。目附谷は,その長大な遡行の果て,最後は極楽浄土に導いてくれた。
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谷が開け,正面に七倉山のたおやかな山体が。目附谷は,その長大な遡行の果て,最後は極楽浄土に導いてくれた。
高山植物はもう盛りを過ぎているが,それでもところどころで目を楽しませてくれる。
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高山植物はもう盛りを過ぎているが,それでもところどころで目を楽しませてくれる。
穏やかなナメ滝を越えて,稜線へ。
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穏やかなナメ滝を越えて,稜線へ。
いやあ,美しい。まさか目附谷がこんなに美しい源頭部を持っていたなんて。
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いやあ,美しい。まさか目附谷がこんなに美しい源頭部を持っていたなんて。
あれ?なんかまた谷が険しく…
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あれ?なんかまた谷が険しく…
また滝! 目附谷は最後までなかなか手を緩めてくれない。よく言えば,最後まで楽しませてくれる。この滝も通過自体は容易。
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また滝! 目附谷は最後までなかなか手を緩めてくれない。よく言えば,最後まで楽しませてくれる。この滝も通過自体は容易。
空が大分近くなってきた。
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空が大分近くなってきた。
ついにラストランの様相。見渡す限り誰もいない,広大な牧草地に伸びる散歩道のような源頭を歩いて行く。
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ついにラストランの様相。見渡す限り誰もいない,広大な牧草地に伸びる散歩道のような源頭を歩いて行く。
最後の二俣。左に入る。
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最後の二俣。左に入る。
もうすぐ稜線だ。稜線をかすめるように飛ぶ雲が近い。
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もうすぐ稜線だ。稜線をかすめるように飛ぶ雲が近い。
そしてついに,あれほど水量豊かだった目附谷の,最後の一滴。
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そしてついに,あれほど水量豊かだった目附谷の,最後の一滴。
目附谷は,最後は急斜面のガレとなって稜線に消えていた。
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目附谷は,最後は急斜面のガレとなって稜線に消えていた。
稜線に抜ける直前,目附谷を振り返る。目附谷よ,3日間ありがとう。
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稜線に抜ける直前,目附谷を振り返る。目附谷よ,3日間ありがとう。
わずかにハイマツを漕ぐと,登山道に飛び出した。四塚山と七倉山の鞍部,ちょうどこの道標のある箇所だった。
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わずかにハイマツを漕ぐと,登山道に飛び出した。四塚山と七倉山の鞍部,ちょうどこの道標のある箇所だった。
稜線の向こう側の眺め。楽々新道の稜線が見える。
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稜線の向こう側の眺め。楽々新道の稜線が見える。
四塚山の塚。どう見ても四塚どころか六塚くらいある。
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四塚山の塚。どう見ても四塚どころか六塚くらいある。
下山は加賀禅定道を車の待つ一里野へ。そういえば,雪のある時期以外に加賀禅定道を辿るのは,初めてだ。新鮮な眺め。
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下山は加賀禅定道を車の待つ一里野へ。そういえば,雪のある時期以外に加賀禅定道を辿るのは,初めてだ。新鮮な眺め。
清浄ヶ原。池塘が見える。いつか藪漕ぎしてあそこにも行ってみたい。
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清浄ヶ原。池塘が見える。いつか藪漕ぎしてあそこにも行ってみたい。
四塚山よ,さらば。
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四塚山よ,さらば。
天池。この夏は少雨が続いたのに,満々と水を湛えているのが不思議だ。
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天池。この夏は少雨が続いたのに,満々と水を湛えているのが不思議だ。
百四丈滝。昨年12月に見た時と比べて,背が高くなったように見える。滝壺の氷がなくなったからだろう。
長い長い加賀禅定道を,沢装備と泊まり装備という二重の重荷に喘ぎながら下山し,駐車地にたどり着いた頃には,既にあたりは暗くなっていた。
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百四丈滝。昨年12月に見た時と比べて,背が高くなったように見える。滝壺の氷がなくなったからだろう。
長い長い加賀禅定道を,沢装備と泊まり装備という二重の重荷に喘ぎながら下山し,駐車地にたどり着いた頃には,既にあたりは暗くなっていた。
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