横尾本谷右俣・大キレット
- GPS
- 20:08
- 距離
- 38.0km
- 登り
- 2,263m
- 下り
- 2,243m
コースタイム
- 山行
- 2:08
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:09
- 山行
- 6:49
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 7:45
- 山行
- 8:54
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 10:08
天候 | 1日目: 晴のち曇 2日目: 曇のち晴のち曇 3日目: 曇のち晴のち曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
帰りは上高地から待ち時間ゼロでタクシー乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【上高地—本谷橋】 一般登山道 【本谷橋—涸沢出合】 靴を濡らさずに歩くにはルートファインディングと飛び石の技術が求められる 踝あたりまで浸かる覚悟があれば難易度はかなり下がる 【涸沢出合—黄金平】 基本的に河原歩きで、渡渉は何十回もあるが水量が減るので下部よりは難しくない ただし浮き石には注意 滝は2か所あり、最初の滝は直登が難しく右手の草付から踏跡を辿って巻く 最後の大岩はギャップがありショルダーした方がいいかも(残置ロープもあり) 2番目の滝はほぼ濡れずに直登可 【黄金平—横尾尾根】 黄金平は幕営適地だがクマが頻出するらしい(今回は見かけなかった) その先は水が枯れて沢を見失うのでルートファインディング力が問われる まず薄い踏跡を辿って数十mの藪を抜けて草原地帯に出る ここで上部のハイマツ帯をよく見ておく ガレ沢が何筋も出ているので、適当なのを選んで登っていく 浮き石が崩れやすい所は草付に逃げる 稜線付近はハイマツ帯が広がっていて無計画に突っ込むと激しい藪こぎになる 今回は踏跡があるハイマツ帯を10mくらい横切っただけ 稜線直下は岩場だが弱点を見つければ登るのは容易 【横尾尾根—南岳小屋】 一般登山道 【南岳小屋—北穂高小屋】 いわゆる大キレット 詳細は他の方の記録を参考にしてください 【北穂高小屋—上高地】 一般登山道 ※横尾本谷のジャンルは「沢登り」が適切かとは思いますが、沢装備を持たずに遡行したので「無雪期ピークハント・縦走」を選択しています。 |
写真
装備
共同装備 |
120cmスリング
環付カラビナ
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感想
9月の4連休、メジャーな山域はどこも激コミだろう。こういう時は誰も行かない所へ行くに限る。という訳で横尾本谷俣へ。
初日は横尾まで移動するだけなので大名出勤。松本市内の蕎麦屋で昼食を取ってから沢渡へ行き、タクシーで上高地へ移動するともう14時。ナイトハイクでもないのにこんな時間に出発するのは初めてだ。
河童橋は思った程混雑してなかったが徳沢のテント場は一杯、横尾も既に数十のテントが張られていた。私達の到着後も続々とテントが張られていった。
翌朝は4時半にスタート。晴れ予報だったが上空は曇っていた。
本谷橋までは登山道を歩き、橋のたもとから入渓する。と言っても今回は沢装備は用意していない。飛び石で渡渉を繰り返しつつ登っていく。沢経験のないyanzmと沢経験がないに等しいka_oriiiはおっかなびっくり。飛び石の渡渉もためらいがちなのでお助け紐替わりに120cmスリングを出して引っ張り上げる。120cmで足りない所は2本目のスリングを環付カラビナで連結して伸ばして使う。途中で日帰り装備の単独男性に抜かれる。やはり右俣へ行くそうだ。
涸沢出合で沢は大きく右に曲がる。涸沢は名前のとおり枯れているので間違えようはない。その先は水量が減って歩きやすくなった。振り返ると屏風の頭や前穂北尾根が見える。最初はおっかなびっくりだった2名も慣れてきて、渡渉を繰り返しても普通に歩けるようになってきた。3本目のスリングは必要なさそうだ。登っているうちに晴れ間が出てきた。
二俣で右俣に入る。左俣はやはり枯れていた。右俣を少し登ると最初の滝がある。右手の草付に踏跡があり追っていくと大きめの岩と残置ロープがある。私が残置ロープを使って岩に登り、他の3人をスリング2本で引っ張り上げる。日帰り装備でザックが軽ければ全員自力で突破できただろうと思う。
この先は水量が少しずつ減っていく。やがて飛び石をする必要もなくなってくる。2番目の滝は小ぶりで簡単に登れた。2番目の滝の上部に黄金平が広がっている。完全に晴れて素晴らしい景色だった。上手い表現が見つからない。近くに残置のテントが1張りあった。周回しているのだろうか。
この先は水はもう出ない。うっかりして水を補給せずに進んでしまい、一度引き返して給水するハメになった。
黄金平の先は少しだけ藪があり、その先に草付とガレの大カールが広がっている。
例年なら紅葉MAXの時期だろうが今年は上部が少し黄色くなっている程度。水はもう出ていないので沢の区別が付かず、ガレ筋を適当に登っていく。浮き石が激しいところは草付に逃げる。途中で振り返ると絶景が広がっていた。単独男性は既に稜線に上がってしまっていて、広大なカール内にいるのは私達4人だけだった。
カール上部はハイマツ帯が広がっているが上手く避けて藪こぎは必要最小限に留めた。
稜線直下は急峻な岩場だがよく見ると弱点はあり、慎重に登れば難しくはなかった。少し登ると登山道に飛び出る。数人の登山者が休憩していたがルート外から突然4人も現れたので驚いたようだった。休憩しつつ経緯を説明する。ここから南岳小屋までは一般登山道だから歩きやすくなる。さくさく登って南岳山頂を通り、昼すぎに小屋に着いた。このあたりは夜明け前に通過したことがあるだけだったので、昼間の景色は新鮮だった。残念ながらまたガスが出てきてしまっていた。
翌日は下山するだけだが、折角なので大キレットを通ることにする。出発したときはガスの中だったが、歩いているうちに予報ど島り晴れてきた。マーキングが全くない横尾本谷と比較すると大キレットは目印だらけで道迷いはしそうにない。梯子や鎖などの人工物も充実している。さすがに高度感は大キレットの勝ちだ。まあ慎重に行けば問題はない。ka_oriiiが一度転倒してしまったが幸い大したことはなかったようだ。
眺望抜群の北穂高小屋で休憩してから涸沢に降りる。昨日は850張あったらしいが、今はもう数十張程度しかない。標高が下がって暑くなってきたので涸沢小屋でソフトクリームを投入。その先は単調な下り。横尾に近づいたときに警察のヘリが低空で飛んできた。遭難者を捜索しているのだろうか。このあたりでヘリは珍しいようで、横尾大橋には横尾山荘のスタッフも様子を見に来ていた。
さらに長い林道歩きで上高地へ。連休最終日で観光客はそれなりにいたが、待ち時間0分でタクシーに乗れて拍子抜け。運転手さんの話だと昨日の上高地は大行列で大変だったらしい。想定どおりに人が多いときに人が多い場所を避けられた。
ただし帰りの中央道は事故が連発して渋滞50kmという表示まで出てきた。勝沼で降りて大菩薩ライン経由で帰宅した。今回も満足度の高い山行だった。
体力が落ちていてテント泊装備でバリエーションルートを歩ききれるか不安はあったものの、本谷右俣行ってみたさで参加することに。
2日目の沢では、1回石飛びに失敗してドボンしたあとはトレランシューズだったのもあり、少々濡れるのは気にせず遡行する形となりました。(気温がそこまで高くはなかったので、脚まで浸かることは避けました)
源流を過ぎて黄金平に着いた頃には雲1つない青空が広がり、広々としたカールに風の音以外はなにも聞こえない、ほんとに天国のような場所でした。
横尾尾根への最後の取り付きルートがなんパターンかあるようなので、次回は別のルートで乗り上がってみたいと思います。
3日目は昨年も訪れた南岳→大キレット→北穂高岳のルートを懐かしみながら通過。
前回と違い荷物は重かったものの、2回目のためか怖さは前より感じませんでした。
しかしA沢コル手前の何でもないところで着地に失敗し、「グキッ」という音とともに左足首を捻りその場で座り込み。
ここで動けなるのは進むのも戻るのも面倒くさすぎる…などと考えていたら、痛みが引いてある程度動けるようになり、多少庇いつつも飛騨泣きを登り切ることができました。
しかし体重を強めに乗せるとやはり痛い…
南稜を下ることも考えて北穂高小屋から上高地までは痛み止めを飲み、最後まで問題なく歩くことができましたが、荷物が重めな分いつもより慎重に歩くべきだったなと反省しました。
装備面では、バリエーションルートでの歩き方が下手くそで(特に藪漕ぎ)圧着タイツが破れまくったため、バリエーションルート用にもう少し破れに強いタイツかズボンを購入しようと決心しました。
今回は肌が露出しないよう、仕方なく穴の上からガムテープを巻いて対応しました。
食事では軽くてタンパク質も取れる高野豆腐を初投入。
棒ラーメンとは相性よく美味しくいただけましたが、コーンポタージュとの相性はイマイチでした。
味噌汁や中華スープあたりはいけそうなので、また今度試してみようと思います。
今回訪れて横尾本谷はとても気に入ったため、また来年、今度は紅葉に合わせて訪れたいなと思います。
二俣の沢登りは最後の尾根に出るところが急斜面で大変でした。
あんまり暑くなくてよかったです。
大キレットは太い鎖のところが怖かったですが頑張りました。
北穂高小屋のコーヒーと涸沢小屋のソフトクリームが美味しかったです。
ガレには緊張させられましたが、
最高の天気で、全日文句なしの絶景を楽しめました!
涸沢小屋のおはぎも美味しかったです。強いて言うならおしるこも欲しかった笑
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