北ア・薬師岳〜黒部五郎岳スキー三昧
- GPS
- 80:00
- 距離
- 56.8km
- 登り
- 5,313m
- 下り
- 5,314m
コースタイム
/7 1:10 道の駅『上宝』 6:30-7:30 除雪終了点 9:00-11:03 1795m 11:26-13:50 北ノ俣避難小屋(泊)
/8 7:00-10:50 太郎平(BC設営) 11:50-13:45 薬師岳2800m 14:00-14:10 薬師沢右俣2235m 14:40-15:10 薬師平 15:26-15:33 薬師沢本流2020m 15:50-16:50 薬師沢左俣左岸尾根2435m 16:58-17:00 薬師沢本流 17:20-18:09 BC(泊)
/9 6:22-7:37 北ノ俣岳 7:56-8:03 中俣乗越下2405m 8:26-9:57 黒部五郎岳 10:40-10:49 五郎カール2555m 11:04-11:44 カール滑降開始点 12:02-12:18 ウマ沢2280m 12:57-13:45 中俣乗越南側P 14:04-14:08 赤木沢源頭2270m 14:20-14:58 赤木平 15:33-15:50 薬師沢右岸尾根下 2040m 16:10-17:40 BC(泊)
/10 6:50-8:04 神岡新道下り口 8:25-9:35 1918P 9:54-11:04 飛越TN 11:15-11:40 除雪終了点
天候 | 5/7 曇り+強風 /8 快晴+強風 /9 快晴 /10 曇り下山後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
山之村小学校前の道が通行止めのため、若干の迂回を迫られた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
飛越新道入口からでは遠回りなので、雪付きがよければトンネル右の小沢を渡ってすぐ尾根に取付くといい。 北ノ俣岳が強風時、避難小屋を越えて左足元に大雪庇があり、その上部2400mあたりをトラーバースして樹林に入り太郎山付近に出ること可能 今年は残雪が多く、沢もほぼ埋まっていました。 |
写真
感想
毎春の集大成がGWの山スキー。絶対成功させると意気込んで出発。
平湯に向かう道のりで大風が吹き荒れている。明日いい天気じゃなかったっけ??
道の駅上宝で睡眠。朝、起きても風が弱くなる気配なし。飛越新道から薬師を狙うこと4回目、いつも悪天に阻まれ今回もかと…
林道はTN近くまで車が入ることができるのは確認済み、ところが思ったよりも下で雪が道を覆っているではないか!?楽するためにはとタイヤ軌道と下回りに当たると思われる雪を除雪して、前進することに成功した。
しかし再びすぐに先ほどより多い雪に阻まれる。今日は太郎平まで入る予定だったが、風が強すぎるため北ノ俣避難小屋泊に気持ちを切り替える。
TN手前右から雪の付いた小尾根を登り、飛越新道に上がる。寺地山を越えてさらに北風は強くなる。視界は良好、小屋を探しだし10年ぶりくらいに泊まることに。
夜中にネズミが出没し、食料を一部食べられてしまう。(1日あとに気が付いた)
/8 風向きが昨日とはまるっきり逆に変わったが、風の強さが昨日と変わらない。天気はド快晴、どうする?とりあえず出発、夏道と思われる尾根はまっすぐ歩けないほど吹いており、2350mあたりの大雪庇を過ぎてから左へトラバースして、風の影響のない沢を登り、途中からクワガタで進む。
稜線からはカリカリの尾根滑降で太郎平に到着。小屋は半分くらい埋まっていたが、裏のトイレ側は掘り出されていた。幕営作業中に後続の夫婦が空身で到着、しばらく会話を楽しむ。彼らは源流へ消えた行った。
12時近くとなってからの空身行動、日没までは6時間。本来今日の予定は薬師岳カール群や西面を滑る予定だったが、計画どおりは無理と判断し、強風の中、とりあえず行けるところまでと決め出発する。
結局、旧避難小屋直下が限界、雪庇が切れたところから右俣へドロップイン。思ったよりクラスとしていたが、快適斜度の1本目となった。一旦薬師平へ登り返し、西面はあきらめ薬師平から中俣への尾根を滑る。雪は緩いが気分最高。ここまで来てもうテント場へ帰るか!?やるなら今!再び右俣左岸尾根を登り返し、夕暮れの斜面を表面が凍り始めたシャバ雪を蹴散らして最後の滑り。明日が好天が保障されていると、気分は楽だが登り返しはきつかった…
この日の富山平野の夜景は素晴らしく、この景色が独り占めというのは贅沢な話だ。
/9 当たり前のように寝坊、無風快晴の中、1時間半遅れで出発。北ノ俣への登り返しがある意味核心と思っていたが、思ったより早くピークに到着。本日一本目、豪快な滑りではないが、真っ白な斜面の斜滑降は気分最高。中俣乗越下まであっという間だった。
本日メインの五郎の登り、やや風が出てきて固くなった部分もあったが、五郎の肩をからめてピーク着。この頂上、一体いつ振りだろう??360度の展望、しばしくつろぐ。
今日の2本目は山スキーを始めてから20年、いつか滑ってみたいと思い続けてきた五郎カールだ。あこがれの米倉涼子がそこにいる!!まさにそんな気持ちに近い心境、肩の雪庇の切れ目からドロップイン!
…まるっきり風の影響がなく雪は重い湿雪、スノーボールが自分を抜かしてゆき挙句転倒…現実は厳しかった…人間思い込みが激しいとがっかりする度合いも激しい。そこには米倉涼子はいなかった。
カールの大岩まで滑り登り返す。ウマ沢の源頭は一度滑ったことがあったが、こんなに最高斜面だったんだなぁとつくづく思った。2300m位まで滑り、赤木沢を隔てる尾根を中俣乗越南側のPまで登り返す。いい加減、シールがビショビショでスキーから外れてしまうのが心配である。
Pでシールをしばらく干してから赤木沢源頭へドロップイン。調子に乗りすぎてスピード制御ができず転倒するが、大した標高差ではないものの気持ちが良かった。 本日最後の滑りに向けて赤木平へ登り返す。赤木平に到着して思い出したが、以前、妻と一緒に来た際、赤木平から北ノ俣への登りを彼女は『立ちはだかる壁』と言っていたが、今日は分かる気がした。でも今日は薬師沢左俣右岸尾根を滑る。夏に来てもいい所だったが、この時期もまたよし。
右岸尾根はシャバ雪の極み、しかも赤木平から右寄りを滑ってしまったために、下部でつまらない樹林トラバースに終始して三俣付近へ滑り込む。最後に失敗してしまった。昨日、対岸から入念に確認していたのに…
本流で水を補給し、昨日最後に登った尾根を進む。足が重い…一歩一歩声を出しつつ、三浦雄一郎も今頑張ってるんだ!!と言い聞かせ、やっとの思いで太郎山P。今日も18時近くに行動終了。最高に燃え尽きた一日となった。
/10 体力に余裕もあれば薬師岳西面を一本でもと思っていたが、昼過ぎから天気が崩れる予報、正直疲れた、風呂に入りたい等の諸条件により、早々に下山することにする。北ノ俣の下りは大腿四頭筋が思うように機能せず、ヘロヘロになって滑り降りる。
寺地の登りもシールなしで何とかこなし、先に下ったと思われる夫婦のトレースを追いかけて滑る。神岡新道分岐付近で3人組とすれ違う。ヘルメットやスノーバー等を持って行くスキーってどんなん?往路よりブッシュが多くなった送電線付近をポールバーンを滑るがごとく進み、TNに到着。駐車位置までが長く感じた。ひらゆの森で入浴中に雨が落ちてきた。
元々の計画通りにはいかなかったけれど、かなり充実した集大成山行になりました。来週は休もう…でも再来週はどこかの雪渓すべりかな??
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