試練の荒川三山、赤石岳 かつてのメインルート伝付峠越え
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- GPS
- 54:35
- 距離
- 52.3km
- 登り
- 5,795m
- 下り
- 5,776m
コースタイム
5:05駐車場−5:35発電所−7:35保利木発電所(5分休憩)−8:10出合(5分休憩)−9:25伝付峠(展望台往復10分、休憩10分)−10:40二軒小屋(昼食休憩30分)−11:10二軒小屋−14:15マンノー沢頭(万斧沢ノ頭・15分休憩)−
16:00千枚小屋(千枚小屋宿泊・1泊2食付8,000円、トイレ代金100円、缶ビールロング缶800円)
田代〜伝付峠 4時間10分 CT:7時間10分<短縮率58.1%>
伝付峠〜二軒小屋 55分 CT:1時間10分<短縮率78.5%>
二軒小屋〜千枚小屋 4時間35分 CT:5時間55分<短縮率77.5%>
7月13日(土)
4:55千枚小屋−5:25千枚岳−6:25悪沢岳(荒川東岳)−7:10荒川中岳−8:05荒川小屋−8:45大聖寺平−
9:45小赤石岳−10:15赤石岳−11:50富士見平−12:00(風が弱くなったところで10分休憩)
−12:25赤石小屋(食事休憩20分)−14:00樺段−15:30椹島(登山小屋素泊4,500円(入浴付)、缶ビールロング缶500円)
千枚小屋〜悪沢岳 1時間30分 CT:2時間15分<短縮率66.7%>
悪沢岳〜荒川小屋 1時間40分 CT:2時間20分<短縮率71.4%>
荒川小屋〜赤石岳 2時間10分 CT:2時間35分<短縮率83.9%>
赤石岳〜赤石小屋 2時間00分 CT:2時間35分<短縮率77.4%>
赤石小屋〜椹島 2時間35分 CT:3時間35分<短縮率72.1%>
7月14日(日)
3:40椹島−6:00二軒小屋(朝食休憩40分)−6:40二軒小屋−8:00伝付峠(展望台往復10分、休憩10分)−
9:00出合−9:40保利木発電所(10分休憩)−11:15発電所−11:40駐車場
椹島〜二軒小屋 2時間20分 CT:3時間15分<短縮率71.8%>
二軒小屋〜伝付峠 1時間20分 CT:1時間50分<短縮率72.7%>
伝付峠〜田代 3時間10分 CT:4時間50分<短縮率65.5%>
天候 | 7月12日 晴れ 7月13日 曇りのち雨(稜線は暴風) 7月14日 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
到着時は自分の車を入れて2台、帰りには4台ありました。 7月12日(金) 2:30に自宅を出発 4:50伝付峠入口から入ったヘリポート脇の駐車場着 <所要時間2時間20分> 7月14日(日)12:00駐車場出発 15:40自宅到着 途中、早川町営草塩温泉で入浴、食事休憩1時間 <所要時間2時間40分> |
コース状況/ 危険箇所等 |
<駐車場〜発電所> 危険箇所はありません。コンクリート舗装の林道歩きです。下りは膝にきます。 <発電所〜保利木発電所> 渡渉1回あります。増水時には注意が必要です。増水時ではなくとも岩が滑りやすいので注意が必要です。また崩壊地が多く、崩壊斜面のトラバースが多くあり、慎重に通過する必要があります。さらに、以前の沢沿いの登山道ではなく、前のルートとは違う谷から尾根に一度上がって降ります。尾根道に上がるための登山道を無理やり作った感があるので、踏み跡も安定しておらず、滑りやすい状況です。青ペンキ、ピンクテープ、黄色のロープを目印に慎重に行けば迷わないと思いますが、数箇所わかりづらいところがありますので、注意して通行する必要があります。 早川町のホームページは下記の通りです。役場に問い合わせてみたところ、大丈夫ですのとの回答でしたが、なかなか厳しいルートで、かなり神経を使います。 http://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/tour/mountains-info/ <保利木発電所〜出合> 2度の渡渉があります。崩壊地のトラバースが多く、通過には注意が必要です。崩壊地の上からの落石にも注意が必要です。 <出合〜伝付峠〜二軒小屋> 危険箇所は特にありません。 <二軒小屋〜千枚小屋> 草付き付近の雪渓が残っており、かなり急な雪渓でロープが張ってありますが、ここを下る方はとても注意が必要です。そのほかは特に危険箇所はありません。マンノー沢ノ頭までは急坂でかなり厳しい登りです。 <千枚小屋〜千枚岳〜悪沢岳〜中岳> 千枚岳からの下りは痩せた岩場、悪沢岳からの下りは急坂でザレており、通行にはそれぞれ注意が必要です。 <中岳〜赤石岳> 荒川小屋の前後に雪渓が残っており、注意が必要です。特に荒川小屋から赤石方面に向かう雪渓は踏み跡はしっかりありますが、距離も長く、注意して通行する必要があります。 <赤石岳〜椹島> 特に危険箇所はありません。 <椹島〜二軒小屋> 林道歩きです。危険箇所はありません。 |
写真
感想
去年から秘かに考えていた、伝付峠越えでの南アルプスへ入りました。
去年からどのルートで入ろうか悩んでいましたが、きっかけは4月に岩殿山でお会いした白籏史朗先生。
南アルプスに魅せられ、何度もこの伝付峠越えで南アルプスの写真を撮られていたと後で知り、このルートで南アルプスに入ってみたいと強く思うようになりました。
東海フォレストにはあまりお世話になりたくないし、送迎バスも解せないという思いも強く、さらに後押しとなりました。
伝付峠へのルートは、昨年の台風でずたずたにされたとの情報は見ていましたが、早川町のホームページを見ると、登山道は通行が○になっていました。
でもそれだけでは信用できず、役場にも電話して聞いてみましたが、通れますとのこと。その電話口で答えてくれた方は、現場には行っていない様子でしたので、いっそのこと下見に行っちゃえと6月15日に行ってきました。
http://www.yamareco.com/modules/diary/32257-detail-53337
下見の結果、かなり厳しいけれど行けると判断し、この連休に備えていました。
行程的には初日、2日目も厳しいものになりましたが、初日は天候にも恵まれ、伝付峠からの南アルプスの山々はサイコーでした!そして北アルプスとは違う山の大きさ、寛容さを目の当たりにしました。
2日目は残念ながら、天候には恵まれず、暴風の中のピークハントでしたが、とりあえず登頂できて満足満足。
千枚小屋で朝方の風の強さからは厳しいと感じていましたが、台風のような強烈な西風に息をすることもままならず、歩いていてもバランスを崩すほどの強風でした。その中でもの救いは、雨が降らなかったこと。そして高山植物がたくさん見れたことです。この二つで負担は軽減できたと感じています。
最終日の3日目は、昨日とうって変わって穏やかな朝。伝付峠に登る途中から南アルプスが顔を出しましたが、空は曇っているもののしっかりと山頂が見えます。せめて昨日だったらなぁとも感じますが、これだけはしょうがない。
でも伝付峠では、また来るね、ありがとう!と南アルプスの山々に声をかけて下りました。
3日間の山行を終え、無事戻って来れたことにて感謝しています。天候的にもいい経験ができ、とても充実した山行となりました。
コメント
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はじめまして、mi88nさん。
伝付峠※越え、いいですね〜。苦しい前山越え、辿り着いた峠から遥か見上げる望む巨大な峰々!南ア登山の原点ですね。今流行りの黒戸尾根を越える、標高差約3,000mを克服しなければ悪沢岳に届かない!
※昔、転付峠と書いていた様な気もしますが・・・・
ルートもいいですが、岩殿山で山岳写真家の白旗史郎氏と会われたとは
千枚から赤石までは、高山植物や展望で、南アの中でも白根と並び白眉といえる稜線ですが、ここの天気が今一つだったのは残念でしたね。
小生の初赤石は30年以上前、前々年の台風で富士川鉄橋が流され南アで多くの登山者が孤立したのが頭にあり、台風接近の暴風雨から逃げ出す様に、百間洞からそれこそ這って越えました。山頂は証拠写真1枚だけで、樺島に逃げ下りました。
でも、2回目のチャレンジで快晴
なお、写真28は塩見岳、写真29で白根の左手前に写っている稜線が蝙蝠岳かと思います。
はじめまして。コメントありがとうございます!
写真のご指摘ありがとうございます。早速修正させていただきました
白籏先生は、正直な話、お恥ずかしいのですがお会いするまで知らなかったんです。
山を本格的に始めてからまだ1年程度なので、山登りは好きで行ってはいましたが、
山渓ではなくBE-PAL派だったんです。
小生もまさか1年後に悪沢や赤石に登るとも思ってもいませんでした。
今回は天候にも恵まれず、稜線からの景色は全然ダメでしたが、往路復路とも
伝付峠からの南アルプスは最高の思い出になりました。
odaxさんのおっしゃるように、是非再訪してみたいです
伝付峠越えは、白籏先生の写真を見てから必ず行きたいという思いが強くなりました。
伝付峠は早川町や東海フォレストの案内だと「転付峠」と書いてありますね。
どちらが正しいんでしょうか
いやあ〜
行ってたんですね。
ハードなコース、無事帰ってくることができて良かったですね。
コースも計画通りで、完璧ですね。
中身の濃いレコ、参考になります。
自分も赤石と悪沢にチャレンジしたいと思います。
METAと申します。
自分は反対側の小渋川から赤石に行きました。渡渉の水量はいかがだったでしょうか。
次は伝付からと考えているので山行にさせていただきます。
山行お疲れ様でした。
相変わらず、陣馬山ピストンと富士山ですね
ほぼ計画通りでしたが、千枚小屋のお兄ちゃんに、「お客さんなら笊が岳経由で
伝付峠まで行ったらどうですか?」なんて言われその気になってしまいました。
が、天気が今ひとつ
計画通りのルートで帰還しました。足の裏も結構きてましたし。
でもとてつもなく大きい山々でした
yaimatsuさんも気をつけて行ってきてください
はじめまして。コメントありがとうございます。
伝付峠への登山道は、小渋での渡渉に比べると渡渉と言えるものではないかもしれません。
うまくジャンプすれば靴を濡らさずに行けると思います。
最後の最後に右足だけ沈してしまいましたが、最初から靴を脱いじゃったほうがよかったかもしれません
今回は水量がそれほど多くなく、問題ありませんでしたが、雨天が続いた後の
増水にはそれなりの対応が必要になると思います。
お疲れさまでした!お気を付けて!
時間優先でついつい楽な入山コースを選んでしまいがちですが、憧れのルートを念入りに研究し、日頃鍛え上げた健脚を信じて思い描いていた夢を実現させた姿に感動しました。
私もいつかは南アルプス南部のディープな山歩きをやってみたいと思いました。
今回の山行は、いつも行き当たりばったりの山行に比べ、下調べは入念だったかもしれません。
(でもkusaki916さんほどじゃないけど
小生らしくないかもしれませんが、やはり命あってナンボですから
でも南アルプスの山々はでかいの一言
北アルプスとは違った山容はなかなかの感動ものです
そのうちご一緒に
南の南はまだ足を踏み入れたことがないので憧れです
さすが超健脚だとコースもいろいろ選べますね(凄
笊にまで足を伸ばそうとしていたのですか〜
山梨百を目指す私には、ここは課題の一つです。
お花の名前もずいぶん覚えられましたね
チシマツガザクラに似ているのはシコタンソウですね。
ハクサンフウロ→タカネグンナイフウロ、ミヤマキンバイ→シナノキンバイ、コケモモ→イワウメと思います〜調べてみてくださいね
いつもいつもご指摘ありがとうございます!
さっそく確認後、修正しておきます。
ハクサンフウロは花色の違い、ミヤマキンバイは葉をよく見るとなるほどぉ〜、
コケモモは現場ではウワウメだと思ったんですが、調べていたら、あれっ、コケモモかな
なんて思いつつの結果でした。
まだまだ修行が必要です
でも1年前の小生に比べると雲泥の差があるかもしれません
当日、大聖寺平でお会いしましたね
(テント装備で先行していた登山者です)
長い山旅、お疲れ様でした
あの日に伝付を越えてこられる方が
他にもいらっしゃって嬉しく思いました
実は私も渡渉で片足ポチャンしてしまいました
靴を脱いで渡った方が良さそうですね
コメントありがとうございます!
大聖寺平でお会いしたと聞き、ピンときました。
あの時はものすごい風でしたね。とくに大聖寺平までの風に向かって歩いていた時は、
なかなか前にも進まず、息をすることも辛かったことを思い出します。
あの風で雨交じりではなかったことだけが救いです
ヘリポートでは、お隣に車を停めさせていただきました
小生が山に入った時にあった車が、下山してからもあったので、長い山行だなぁと
思っていました。5日間お疲れさまでした
小生も時間があればもっとゆっくりと歩いてみたいのですが、限られた時間だったので、
けっこうハードな山行になってしまいました
伝付峠越えをほかにもやってらっしゃる方がいらして、小生も嬉しく思います。
もう少し踏み跡がしっかりついて、メインルート復活までいってくれると
個人的にはもっと嬉しいのですが
やはり静岡側から入ったほうが断然楽チンですよね
またどこかのマイナールートでお会いできることを楽しみにしております
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