【檜洞丸右回り】新調したザック背負って、山ラーメン初挑戦
- GPS
- 07:43
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,303m
- 下り
- 1,294m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 7:44
天候 | 新しい山道具を試したいと思っていたので、今回の土曜日雨降らないといいなと、数日間天気予報と睨めっこ。その間天気予報はゆっくりといい方向へと変わって行ったが、流石に快晴とまではいかなかった。直近の丹沢地区の天気予報では、午前中陽が射すタイミングがあるみたいだが、全体的には曇り。風は弱く、気温も20度以上に上がるとのことだった。西丹沢ビジターセンターに到着した時は、まだ青空がのぞいていた。梅雨時期の山行は、最初は雨さえ降らなければいいと控えめだが、予想に反して晴間があると、あと数時間続いてくれたらと欲が出る。今回の山行に当てはめるなら、数時間晴れ間が続けば熊笹ノ峰周辺からの眺望が期待できるという欲が湧いたということです。人間の欲望には際限がないことを実感した。しかし、世の中思い通りにいかないのが常。用木沢の出合から犬越路に登っている最中に、雲が空を覆い始めたと見え、犬越路に到着した時は、完全なる曇天となっていた。そういえば、電車から見えた空は、天候が下り坂のサインであるウロコ雲で覆われていたなとぼんやり思い出す。それでも近くの山は見えるくらいの眺望はあるだろうと思っていたが、檜洞丸に向かって進むにつれて、かなり濃いガスが発生し始める。雨が降るのではないかと心配になるくらい、薄暗く感じた瞬間もあった。無尽蔵に下から湧いてくるガスを、これで近くの山の眺望すら全く期待できなくなったなと恨めし気に見ていたが、雨が降らないだけでも良しとするかと、気持ちが原点に戻った瞬間があった。風は予報通りほとんどなかったと記憶しているが、気温はそんなに高くなかったと思う。木陰にはいると涼しいし、稜線上を歩いている時は、心地の良い涼しさを感じた。時折り蒸し暑いなと感じる瞬間もあったが、暑さに体力を削られたなと言う印象ではなかった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
電車:最寄駅 ⇒ 新松田駅 バス:新松田駅BS ⇒ 西丹沢ビジターセンターBS 【復路】 バス:西丹沢ビジターセンターBS ⇒ 新松田駅 電車:新松田駅 ⇒ 最寄駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【西丹沢VC〜ツツジ新道入口〜用木沢出合】 ・舗装路歩き、特筆事項なし。 【用木沢出合〜犬越路】→ 山行当日現在、公式には通行止め、通過は自己責任で ・複数回の渡渉あり。木橋が掛かっている箇所もあるが、飛び石を頼りに渡渉する箇所もあり。水に浸かった花崗岩は藻が付着しており滑りやすい。私は2度足を取られて転倒した。 ・渡渉後、どちらに進めば良いのか分かり難い箇所あり。(写真【17〜19】)分かり難いが、よく探せばピンクリボン等の目印が見つかる筈なので、落ち着いて探すこと。この渡渉は、進行方向左側から用木沢に合流してくる支沢の渡渉です。基本的には用木沢本流に沿って行けばよいと覚えていれば、方向は掴みやすいかもしれない。 ・途中用木沢本流から離れて小さな沢沿いを登って行くことになるが、途端に傾斜が急になる。急傾斜であることに加え、石がゴロゴロして歩きにくい箇所写真【26】や、ロープを頼りに登った箇所もあった。写真【27】 ・下りが苦手な私は、今回のコースを時計回りにした結果、この傾斜を下りに使わずに済み良かったと心から感じている。 ・蛭の心配をしたけど、今回は被害に遭わなかった。 【犬越路〜檜洞丸】 ・丹沢らしい風景が広がり、目を楽しませてくれる尾根道であることが、ガスで視界不良ながらも窺うことが出来た。 ・犬越路から小笄までは、アップダウンがあるせいか中々高度が1300mを越えない区間という印象。尾根が痩せている箇所もあったと記憶しているが、高度感や恐怖感を感じる様な箇所ではなかったと思う。通常の注意で対処可能。 ・小笄の手前に短い鎖場(右回りだと登り・写真【39】)あり。難易度は高くないと思われる。 ・小笄から大笄までがこのコースの核心部。核心部の明細は、トラバース気味に段差を越える鎖場一箇所(右回りだと下り・写真【42】)、垂直方向に登る鎖場が2箇所(右回りだと登り・写真【44〜45】【46〜48】)、梯子が2箇所(右回りだと登り・写真【49】【50】)となっている。 ・鎖場は登りで使用する分には、ステップや手掛かり豊富で高度感や恐怖感は感じず、難易度は高くないと思った。仮にビビりで下りの鎖場が大嫌いな私が下りで使用したとしても、時間はかかるかもしれませんが対応は可能だったのではないかという印象を持った。 ・ロゼッタ状にトゲトゲのある葉を広げた植物(多分アザミと思われる)が、かなり幅を利かせて生えていたが、それが足に刺さって痛い。 【檜洞丸〜ゴーラ沢出合】 ・路面に岩が露出し、段差も大きな箇所もある傾斜がそこそこ急な尾根道。上部は木道や階段が設置されスムーズに高度を下げられたが、木道が終わってからは、奥多摩・鴨沢ルートの様にスイスイと進んで行ける様なコースではなく、転倒しないように一定の注意が必要。梯子が設置されている箇所あり。 ・ゴーラ沢出合直前に急傾斜地点あり。注意されたし。 ・ゴーラ沢出合での渡渉も、渡渉後の進路が分かり難いが、ピンクリボンがあるので、渡渉前に注意して見つけてほしい。写真【77〜78】 ・蛇足で当然のことではあるのだが、2021年6月26日現在、ツツジ類はすべて咲き終わっていたことを付け加えておく。 ・犬越路〜檜洞丸同様、アザミが足に刺さって痛い。 ・蛭の心配をしたが、被害なし。 【ゴーラ沢出合〜ツツジ新道入口】 ・ここは平坦で路面に岩の露出もない土の道。歩きやすい。 ・途中西丹沢VCへの近道と思われる分岐があるが、下調べしていなかったので今回は選択しなかった。 |
その他周辺情報 | ▼西丹沢VCでは、清涼飲料水は入手可能だが、酒類の販売は行っていない模様。同施設の周辺にあるキャンプ場で、缶ビールの販売が行われている様なので、下山後の一杯が楽しみたい場合は、活用したらいいと思う。 ▼新松田駅周辺は、下山後に一杯ひっかける場所を見つけるには、あまり困らない印象を受けた。 |
写真
感想
▼山を始めて6年目にも関わらず、西丹沢地域には足を踏み入れたことがなかった。引越しした丹沢姉妹に会いに昨年大野山に登ったけど、あれは必ずしも西丹沢とは言い切れないしね。今回は色々な経緯があって、6年目にして西丹沢に初めて進出することになった。赤線繋ぎの観点からは、かなりインパクトがある仕上がりになるので、赤線が登録されることを大変楽しみにしている。
▼後はいつもの通り感想欄は後日に加筆予定。いつもの通り頭出し。
・自己流山ラーメンレシピ(済)
・今回色々散財しましたよ(済)
・やはり軽さは正義なのか?荷物が重いと・・・(済)
・檜洞丸右回りについて(済)
・実は通行止めだった?(済)
・水切れ(済)
【後日記】
■テント泊を始めたくて、色々装備を買った。寝袋、スリーピングマット、60L以上のザック、バーナーとクッカーと相当散財した。予算が尽きた結果、テントは来年に持ち越しとせざるを得なかったが、テントがなくても避難小屋泊には憂いはない装備が一式揃ったかな。コロナが治まったら、長沢背陵を避難小屋泊で凌ぎながら雲取山まで赤線を繋げるという密かな野望を抱いている。
■せっかく買った山道具だから早速試してみたくなるのが人情。バーナーとクッカーは、随分前から欲しかったのですが、女房がガスボンベを室内に持ち込むことに対して拒否反応が強かったので、なかなか実現しなかった。今回格別に説得を試みた訳ではないのですが、シレっと買って何食わぬ顔していたら何も言われなかった。なんだ、もっと早く買っておけばよかったな。
・私は食べるのは好きだが、料理はほとんどやったことがない。家では台所が汚れるからと言う理由で、料理をすることを半ば禁じられている。で、50を過ぎて料理に目覚めた訳ではないのだが、折角バーナーとクッカーを入手したからには何か簡単な料理位は調理できるようにはなって見たい。Youtubeやネットを多数巡り、まずはマルタイの棒ラーメンがいいのではないかという結論にたどり着いた。以下、今回のレシピを記す。本当は調理前に材料を一式並べて撮影しておけば良かったのですが、疲労困憊で料理前の写真撮影を忘れてしまったんですよね。
<材料>
◎マルタイの棒ラーメン(ノーマル)1人前
◎ウズラ煮卵(真空パック入り)1個
◎フリーズドライの野菜(キャベツ・玉ねぎ・人参)適量
◎フリーズドライの分葱適量
◎ソーセージ3本
<調理法>
◎200〜250mlの水が沸騰したら、棒ラーメン1人前を鍋に入れる。
◎同時にソーセージとフリーズドライの野菜も入れる。
◎ウズラの煮卵は火を止めるちょっと前に投入。
◎麺は食べている間に水気を吸ってすぐに柔らかくなるので少し硬いくらいで火を止める。
◎棒ラーメン付属のスープの素とごま油とフリーズドライの分葱を入れかき混ぜる。
◎水が少なめなので、付属のスープ粉末は全部は入れないこと。そうすればしょっぱ過ぎずに仕上がり、ラーメンスープを飲み干すのに全く苦労することはない。
<前回の雲取山テント泊で学んだことの実践>
◎ゴミ入としてジップロックを持参
◎鍋や色々な物を拭くためのウエットティッシュも持参
◎ソーセージ腐敗防止の為、百均で保冷バックを購入、保冷材には水を入れて凍らせたペットボトルを使った。
<総評>
まあ初めて作った興奮があることは、割り引いて考えないといけないですが、かなり美味しく仕上がったと思いますよ。お試しあれ。何となくラーメンは基本フォーマットが確定したな。次はパスタのフォーマット作成に挑戦したい。
■人間、何かを周回する場合は、本能的に左回りを選択するではないかな。野球も陸上トラックも左回りだ。ヤマレコ見ても、檜洞丸ルートも圧倒的に左回りで回る人が多いと感じている。今回私はあえて右回りを選択した理由は明白で、初見の鎖場を下りで使いたくなかったから、それに尽きる。副産物として、犬越路直下の、ガレた急坂も下りで使わないで済んだ。山行終えて、レコを書いている今、むしろ後者の方がメリットが大きかったと感じている。鎖場の方は、下りでも行けるかなと言う感触を掴んでいるが、ガレ場の急坂は今でも下りでは使いたくないなと思っている。
・左回りのメリットとしては、檜洞丸まで登ったはいいが、体調不良や疲労困憊であった場合、西丹沢VCへのピストンに切り替え易いといったことが挙げられるかもしれません。
■今回、水を2.5リットル持っていきました。そのうち0.5リットルは昼食までに飲み干し、ラーメンに0.5リットル使った。1.0リットルは保冷剤代わりに持って行った凍らせた水と魔法瓶に入れた氷水で、道中中々溶けず喉が渇いた時にすぐに役に立たなかった。残りの0.5リットルは訳有って温存しなければならなかったので、料理用に使った0.5リットルを差し引くと、1.5リットルが飲料用に使えた水だった訳だが、終盤まで凍っていた部分もあったので1.5リットルより実質有効水量は少ない。ゴーラ沢の出合あたりで水切れを起こした。まあゴールまで残りわずかだったからよかったものの、夏の登山はやはり水は最低でも飲料用に2.0リットルは確保したいね。水切れは飯能アルプス以来だ。まあ、飯能アルプスも最後の山、天覧山を過ぎてからの水切れだったけど。あと、凍らせた水は考え物だ。無作為だと凍っていることにより、飲みたい時に飲めない分量分実質有効水量が減ってしまうので、保冷材の役割を終えたら直ぐに保冷バックから取り出して融解させないといけないな。
■ザックは60リットルのものを新調した。テント泊を視野に入れた大きめのザック。背負い心地を体感するために、少し重めに荷物を詰め込んでの山行だった。といっても、いつもより確実に重かったのは、バーナー、ボンベ、クッカーの重量分くらいかな。あと、食材がいつもより多めに持って行ったかな。大きくなった分、ザックの自重も少し増量しているだろうが、それら込々でも多めに見積もってもいつもより+2kgの重量増だと思う。水はいつも2.5Lは持っていくしね。でもそのせいぜい2堊量が結構大きく負の方向に私に作用したみたいだ。今回の山行は、上りの累計標高は1200m程度とそこそこあるが、距離はせいぜい12km強、丁度いいハイキングコースの筈だったが、山行終えての疲労感は20km近いコースを歩いた時のそれに近い感覚だった。前回の雲取キャンプ泊で、重い荷物を背負ってくれたK副隊長は、重量がいかに体力を削いでいくかを嫌と言うほど知っている。軽くした方がいいよと常にアドバイスしてくれる。その通りなんだと思う。軽さは正義だと。途中、疲労感がピークだった小笄〜大笄を進行中、水を捨てようかと迷ったくらいだ。結果、水は捨てなかったけど、水を捨てるかどうか迷う事態に陥らない様、出来るだけ事前に携帯物の是非を吟味して、軽量化を図るべきなんでしょうね。今後、出発前に荷物の軽量を行って、携帯物の重量と疲労度の相関程度を把握するためのデータを蓄積していくのがいいかもしれない。
■実はこのレコを書いていて初めて気が付いたのだが、用木沢の出合から犬越路の区間は、山行当日現在で公式には通行止めとなっているみたい。その旨記載されいる掲示が、道標に張り付けられていたのだろうと思う。(写真7・8参照)
・通行止めの理由は、用木沢出合までの林道崩落となっておりその崩落とは写真6のことの様だ。まあ、歩行者は崩落部を通過できてしまうので、同区間の通行止めの理由が成立しないと抗弁できるのかもしれないが、公式には通行止めとなっている区間で万が一なにかあった時には、通常よりは不利な状況になることは認識しておかないといけませんね。今回は幸い我々は無事に通り抜けられましたけど、山は自己責任、その言葉が重くのしかかってきます。
・直近のレコで、同区間を通過している人がそこそこいることを知ってしまったことが、通行止めになっているはずがないという先入観となり、通行止めに気づけなかった最大の要因と考えている。即ち、この先入観が事前の調査不足と、用木沢出合で掲示の確認不足を引き起こし、公式には通行止めであったことに気が付けなかったことに繋がってしまったということです。大いに反省すべきだろう。
・もし、通行止めを事前に知っていたらどうなっていたかな?きっとツツジ新道ピストンを選択していたと思う。用木沢の出合で知ったとしても、引き返してツツジ新道ピストンに切り替えていたとは思う。用木沢コースの様子を確認でき、かつ小笄・大笄の鎖・梯子を体験できたのは大きな収穫でしたが、それは幸運な結果があるから言えることであり、本来は褒められることではない。反省しなければならない。
■以上で頭出しをした項目については、全部書き尽くしたかな。最後に一言として、シロヤシオが咲き誇る時期は大渋滞みたいですが、一回は見に行ってもいいかなと思っていることを付け加えておきます。
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