生き返ったトッタの泉❗️幌尻岳、1967峰、ピパイロ岳
- GPS
- 27:16
- 距離
- 37.0km
- 登り
- 3,387m
- 下り
- 3,413m
コースタイム
- 山行
- 5:08
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 5:18
- 山行
- 9:17
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 10:34
- 山行
- 9:19
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 10:45
天候 | 3日間 晴一時ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は思いつかない 北戸蔦別~ピパイロ間は濃薄あれどハイ松藪 |
写真
感想
恒例となった北海道山行も5年連続となる。梅雨や野暮用で一ヶ月近く山から遠ざかり、ハードな山行に不安が漂う。今回は何としても北海道最後の百名山をやっつけなければ…。と第一の目標に掲げて計画を立てた。
入山時間などの制約からチロロ登山口からとした。健脚者なら日帰りのコースだが、午後イチからしか入れないので北戸蔦別辺りでテン泊しピストンにした。
だがこれでは如何にも平凡で面白味がない。そこでもう一泊し、ピパイロまでのピストンを加えることにした。これなら難易度も上がり闘志も湧いて来た。
○アプローチ
いつもの⛴で北海道に夜上陸した。翌朝レンタで苫小牧から出発。登山口に着いたのは昼、駐車場は満車😅少し手前に駐車した。チロロ林道は前半は舗装、後半は砂利道だが走り易かった。
○登山口〜テン場
走行途中で給水しようと目論んでいたが、結局出来ず500mlでの出発となってしまった。おまけに浄水器も忘れてきた。仕方ない、水を節約しながら兎に角トッタの泉まで行こう。だが午後発で気温が高くなる時間帯での登り、所詮無理な計画であった。
取水口までは車も走れる林道だった。登山道に入るといきなりのへつりで驚いた。道は河原に降りたりするが、左岸を辿っていた。二ノ沢出合からは沢の遡行で10回くらい渡渉した。増水すると下流は渡渉が大変そうであった。
滝からは山道で急登になった。この辺りで節約してきた水が切れた(T_T)全身汗びっしょりで喉はカラカラ、頭がボーっとしてきた。だが水場まで行かねばどうしようもない。フラフラと牛歩で登ること約1時間、トッタの泉に到着\(^o^)/
さっそく水をがぶ飲み、冷たくてうまい‼自ら招いた危機とは言え、ホント生き返った。結局今山行で一番苦しかったのはこの時であった。ここで2日分の水6.5ℓを給水した。
ずっしり重くなったザックを担ぎ出発。体温も気温も下がったのか、先程よりも随分と楽になった。だからと言って早くなった訳ではない。下山客からの情報によると、北戸蔦別のテン場はいっぱいらしい。ならば手前で張るしかないが、いい場所があるか心配だ。だが額平岳と北戸蔦の中間地点辺りで良さそうな所を発見したので、欲張らず一夜のテン場とした。
〇テン場~幌尻岳
朝は少しガスっていた。天気予報は晴れなので、近いうちに晴れてくるだろうと楽観的であった。重いザックを北戸蔦別にデポし、幌尻岳へ向かった。人気ルートであり、全く問題なし。ガスは戸蔦別で晴れ上がり、雄大な幌尻岳が姿を現した。アイヌ語で大きい山とのことであるが、本当に大きい。ハイ松藪も殆どない。山頂手前にはお花畑があった。山頂には幌尻山荘からの先客が数人いた。
山頂は360°の展望で、昨年登ったカムエクも確認できたが、1839峰は判らなかった。
〇七ツ沼
このままピストンでは勿体ない多少時間的に余裕があるので、七ツ沼に立ち寄ろうと考えた。しかし七ツ沼の雪渓に熊が居たとの情報で迷った。稜線から熊を探したが見当たらず、テン場辺りなら良さそうと思い行くことにした。七ツ沼のテン場は砂地で快適そうであった。水場も近く豊富だしお花畑もありで、来ることはないだろうがテン泊したいと思った。
〇北戸蔦別~1967峰テン場
再び重いザックを担いで出発。通行止めのテープを跨いで1967峰に向かった。すぐにハイ松が道を覆い、これまでとは様相が違った。基本的に稜線西側はハイ松で東側はお花畑だ。ハイ松藪は濃い薄いはあるが、ピパイロまで悩まされた。
ハイ松帯を下り、東側の笹帯に入った。トラバース道のようで滑りやすく、踏み外した跡や滑落した跡が見られた。西風が遮られ日当たりがいいので暑くてたまらなかった。
我慢して登り返すと再び西側ハイ松帯に突っ込んだ。風があり涼しいが藪漕ぎだ。すぐにP1856テン場だ。ここは西の風がもろに当たるので、眺めはいいがいいテン場とは言えない。藪は続く。P1904 辺りに岩稜帯があり、行きも帰りも迷った。ガスっていると道探しが大変そうだ。
崖縁を歩くところもある。1967峰へはグッと登って到着した。振り返れば遠くに北戸蔦別が見え、東にはハイ松の稜線の向こうにピパイロが見えた。
当初は1793mコルにテントを張る予定であったが、暑さと這松漕ぎで前進する気力がなえていた。また明日コルからザックを担いで登り返すのかと思うと、全く前進する気になれなかった。そこで少し戻ったところの結構いい立地条件のテン場にテン泊することとした。
〇1967峰~ピパイロ岳
下りはお花畑であったが、コルが近づくにつれハイ松藪となった。コルから最初のピークまでがこれまでで一番濃いハイ松藪だった。技術も経験も関係なし、ひたすら漕ぐのみ。下道ははっきりしているので迷うことはない。途中良さそうなテン場が2ヶ所ほどあった。ピパイロ山頂は岩場であった。幌尻岳は遥かに遠くなった。次は伏美から来たい。
〇ピパイロ岳~登山口
早々に出発した。途中1組の男女とすれ違った。P1856にテントを張ったそうで、今日中に下山とのこと。結構ハードだ。思った通り1967峰への登り返しは朝日が当たって辛かった。
急いでテントを撤収し出発。転んだり、脛をぶつけたりしながら藪を漕ぎひたすら北戸蔦別へ向かった。やっぱりP1856先のお花畑が暑く、トラバース道が歩きにくくて苦労した。
北戸蔦別からは一般登山道で歩き易い。下りでもトッタの泉に立ち寄ったが、往き程感動するうまさではなっかった。現金なものだ。
登山口に近くなるとアブが纏わりついてくるようになった。追い払いながら車に着くとさらに増えた。そこで最強の虫よけを降り掛けて追い払おうとしたが、食欲旺盛なアブには効き目がない。これは逃げるが勝ちと靴を脱いで出発、国道手前でゆっくり着替えた。
〇感想&反省
水は早めに準備して山に入ること。さすればこれほど苦しまなかったし熱中症のリスクも下げられた。
藪漕ぎは暑くても軍手をすること。往きは軍手なしだったので、手が松脂でべとべと。幸い怪我はしなかった。帰りは軍手をしたおかげで転倒しても大きな怪我には至らなかった。ハイ松藪は足元が見えず、根や枝に躓いてよく転ぶ。漕ぐときは強烈なハイ松も、転ぶときには頼りにならない。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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ハイマツとの格闘、水不足をものともせず、雄大な山を満喫され、素晴らしいです!
私は2012年、幌尻山荘泊のピストンでした(トホホ)
でも、渡渉が最大のネックだったので、それでもいいかな。仕方ない。
重いテントを背負っての大縦走、凄い!の一言です。
1967峰とピパイロ岳は、遠くからでもよくわかるので、2014年には伏美岳に登り、そこから眺めました!
北海道の山、もう登ることもないでしょうが、どこの山も忘れ難く、いつまでも覚えているので、レコを読ませていただき、本当に感謝でした。
ありがとうございました!
いくつになっても失敗だらけで、山には教えもらうことだらけです。過ぎればまたそれが楽しい思い出なんですが…。
失敗談や苦労話を参考に難易度の高い山に挑戦していただければと思ってレコしています。今回も石狩岳に挑戦したのに研究不足で登頂せずに下山したり、暑さにやられてハイキングコースのニセコアンヌプリで大苦戦したりとメチャメチャです(T_T)。でも楽しかった。
歳相応のポンコツです(^^)/~~~。
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