常念岳、蝶ヶ岳周回
- GPS
- 12:03
- 距離
- 21.4km
- 登り
- 2,258m
- 下り
- 2,275m
コースタイム
- 山行
- 10:03
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 12:03
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(連休中日なので第一駐車場は満車を予想してくるまでは乗り入れず。実際、登り始めに通り過ぎた感じでは満車だった。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
第一駐車場からは車止めのゲートをすり抜けてダートの林道歩き(800m)で三股登山口。登山届書提出可能。 三股登山口:上り始めすぐに蝶ヶ岳と常念岳の分岐の標識あり。常念岳は右へ。登山口から2100mはつづら折りの急坂、樹林帯 2100m〜2355m 尾根筋の樹林帯。周囲が明るく斜度も緩やか。 2355m〜石室、前常念岳:樹林帯の終わりにハシゴあり。ハシゴ以降は岩場の急坂。ざれた箇所も多く落石注意。大きな岩が多く、ピンクリボン、マークはあるが白っぽい岩に白ペンキなので注意。踏み跡を外すと岩の迷路に迷い込んだ気分に。途中から穂高連峰尾根越しに見え始める。赤い屋根の石室を過ぎるとまもなく前常念岳。頂上は平坦、三角点と割れた石碑あり。 前常念岳〜常念乗越分岐〜常念岳:常念乗越の分岐すぎまでは緩やかな尾根筋の岩綾帯、特に前常念岳からしばらくは大きな岩が連なる岩場歩き。やがてハイマツの生い茂る尾根筋歩きとなる。常念岳手前から槍ヶ岳が見え始める。 常念岳〜2592mピーク:一旦コルまでガレ場を下ったあと登り始めからは樹林帯の中へ。2592mピークはお花畑が広がる。 2592mピーク〜蝶槍:樹林帯を下りきりと登山道脇に池塘あり。この後小さなピークを超えて登ると樹林帯が終わりガレ場の登りとなる。急坂を登りきると蝶槍。 蝶槍〜蝶ヶ岳ヒュッテ、蝶ヶ岳 なだらかな尾根歩き。蝶ヶ岳ヒュッテ手前にある展望指示盤と避雷針が「瞑想の丘」 蝶ヶ岳ヒュッテ〜2000m付近: 樹林帯の急坂。急な段差の箇所に木製の階段が多数設置されており歩き良い。下り始めは登山道脇に高山植物多数。 2000m付近〜まめうち平:時々木道もある斜度の緩い針葉樹林帯。 まめうち平〜1500m付近、ゴジラみたいな木:樹林帯の急坂。やや古いが段差には木製階段設置あり。 ゴジラみたいな木〜三股登山口:しばらく樹林帯を下って力水の清水を過ぎ本沢を吊り橋で渡った後は沢沿い歩きに。 |
その他周辺情報 | 下山の時間帯には三股登山口で飲み物のスタンドをやってた。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
食料
地図
コンパス
保険証
飲料水(2L)
スポーツドリンク(2L)
ティッシュ
三角巾
バンドエイド
医薬品
タオル
携帯電話
雨具
時計
非常食
熊鈴
ヘッドランプ
ロールペーパー
ザック
タイツ
Tシャツ替え
長袖ジャケット
車
ズボン
グローブ
ハット
靴
カメラ
ナイフ
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感想
最近ハマった漫画「山食」で蝶ヶ岳からの穂高や槍ヶ岳の展望がすごいという場面を見て登ろうと思ったのが始まり。
蝶ヶ岳と100名山の常念岳も含めた三股からの周回が多くレコにあったので、多少しんどい思いをすることも含めて日帰りでの山行を目論んだ。早朝4時から13時間程度で周回。遅くても18時までの下山として11時までに常念岳に登頂できなければそのままピストンする計画とした。
登り始めの樹林帯は急登だが、背の高い針葉樹林の林の中は歩きよく、たまに吹きあげる風が涼しくて気持ちよく登れた。樹林帯の中で夜が明けたが、この時点ではどの程度雲が出ているのかわからなかった。
尾根筋に出ると周囲は明るくなり徐々に好天かつ森林限界が近そうな気配が出てくる。唯一のハシゴを登り切って樹林帯から抜けると、頭上は雲ひとつない晴天だった。そして振り返ると安曇野は雲の下、綺麗な雲海が広がってた。
前常念岳までは大きな岩もある岩歩きで昨年ソールを張り替えたアルパインブーツが本領発揮。岩場歩きは久しぶりだったが、やっぱり楽しい。ただ、リボンやペンキを見落とすと視界が岩に阻まれて気がつくとルートを外れていることが。途中追い越した方も、後ろでにルートを外れていたらしくロープの内側に戻ろうとしたところ派手に落石を起こしてた。はるか下まで音を立てて石が落ちて行くのを見て絶対ルート外したらダメだと肝に命じて登る。(追い越した後で本当に良かった。ついでに言うとラクの声くらい上げてくれ。)
石室まで登ると稜線から穂高連峰が顔を見せる。振り返ると雲海の奥に富士山も見えてこんな日に上れているのが幸せだった。この辺りの岩歩きが楽しく前常念山頂は割れた石碑だけ撮影して通り過ぎた。(子供の頃に河原のテトラポットを渡り歩いたのを思い出してた。)
やがて大きな岩がなりを潜め、平和な尾根筋歩きになると周囲にチングルマが咲いていたり、大きな段差を乗り越えたところで目の前に雷鳥がいたり(撮影する間も無くハイマツの中に隠れてしまった)山頂手前で槍ヶ岳が姿を見せたりとすごく幸せな山登りをしてる実感があった。
背後から雲が上がってきて山頂でガスに巻かれる悪い予想もしていたのだが、常念岳山頂についた時点では綺麗に晴れており、予想以上の眺望に大満足で、背負ってきた一眼と重たい望遠レンズが大活躍した。
小一時間腹ごしらえと休憩後、蝶ヶ岳に向かって出発。一旦下って登り返しを始めて樹林帯に入った頃に頭上はガスに覆われ日が差さなくなった。2592ピークあたりではコバイケイソウの群落や綺麗な花畑が広がる景色もあったが樹林帯の上り下りは足の運びだけ考えて、たまに出る平場や池塘、花以外は頭空っぽ状態で歩き通した。
蝶槍の手前で再度樹林帯から抜けるとガレ場の急登も出てくる。ガスのせいで眺望は大きくは開けず頭上も薄曇りだった。常念岳山頂でたっぷり景観は楽しめたし、山登りの実感のわくガレ場とそのあとの高山特有の遮るもののないなだらかな稜線歩きには涼しくて良かったことにしよう。
蝶ヶ岳ヒュッテについた頃には下山でどの程度時間がかかるか心配で展望が望めそうにない蝶ヶ岳山頂には寄らなかった。テント場の端っこでおにぎりやらゼリー飲料を補給しながら三股までの下りの長さに戦々恐々としてたが、急坂の段差には木製階段が設置してあり調子よく足を運ぶことができた。下りに嫌気がさす頃に平坦なまめうち平に出たり、ゴジラみたいな木や力水、吊り橋があるなど長いなりに飽きずに歩き通せた。早く足を運びすぎての膝痛も心配したが結局最後まで足はもった。ただ、下る前に締め直した靴紐がきつすぎたのと階段で靴の前ベロに足首が当たることが多かったせいか足首前面にマメができてしまった。
久しぶりの12時間超の長い山行で景色もルートも盛りだくさん。車移動も含めると起床から20時間の大人の冒険だった。終わってみると中年の大量の汗を吸ったザックと衣類は自分でもわかるくらいのバッドスメルを放っていたけどね。
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