奥剱堪能〜北股、三ノ窓雪渓さんぽ
- GPS
- 23:56
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,459m
- 下り
- 2,465m
コースタイム
- 山行
- 3:15
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 3:22
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 7:04
- 山行
- 9:54
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:54
天候 | 22日夕立 23日快晴 24日晴れのち雨 25日晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【雷鳥坂】 危険箇所なし 【剣御前〜剣沢テント場】 危険箇所なし。お花畑が綺麗 【剣沢雪渓】 長次郎谷より下部の一部だけ左岸夏道を利用。雪は豊富。 【真砂沢〜二股】 へつりトラバース(地図でクサリと書かれている)は、木が腐りかけているため足場に要注意。 また、鎖が少し長めに付けられているため、鎖に頼らないように。 【仙人新道】 急登。ザレているため注意。水場がなく(厳密にいうとあるがチョロチョロ程度)、木陰が少ない。快晴時は、熱中症に注意。 【仙人峠〜池ノ平】 最初の木道に騙されないこと。木道が終わると足場が悪くなる。 【池ノ平〜北股】 藪漕ぎ。ルートファインディングが必要。落石注意。 【北股】 雪渓を左岸よりに下るが、北股下部で一度右岸へ渡渉する。へつりをトラバース後、左岸へ渡渉し戻る。 【三ノ窓〜二股】 雪渓歩き。左岸に二股へ復帰するルートあり。見失わないように注意。 |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
携帯トイレ
ピッケル
アイゼン
|
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感想
当初の計画
1日目 室堂から剣沢
2日目 剣沢から池ノ平
3日目 池ノ平から剱岳北方稜線を通り剣沢
4日目 剣沢から室堂
だった。
が!2日目の暑さが厳しく、仙人新道で体力を奪われた。
3日目の暑さも2日目と同程度と予想された。
その暑さの中、稜線を歩くことでの体力消耗。
加えて、集中力の持続が困難なことが予想され、北方稜線を断念。
来た道を戻ろうとしていたところ、今も二股は抜ける廃道が通れることを知る。
池ノ平池〜北股〜三ノ窓雪渓〜二股。
これは、かなりの近道!
来たルートを戻るのはつまらない。
ということで、多少の藪漕ぎは、あるものの3人一致で廃道を使って二股に抜けることに決めた。
1日目
わにこ夫婦は、寝坊。
一方、がっきーさんは、前日20時に家を出発して、立山に深夜2時に着いたという。
6時に切符を買い、ケーブルカー乗車は9:30だったらしい。
わにこ夫婦は、6時過ぎに家を出発。
扇沢線のゲートまで来ると、車を止められた。
「えー?!!!こんな下で止められるの?!扇沢まで入れないの?!」と困惑する。
が、案内人の話を聞くと「日帰りでない場合は扇沢まで入れる」という。
日帰りの一般客は大町のゲートで止めて、そこからバスに乗り換えるという。
どうも、有料駐車場も全て満車になったらしい。
わにこたちは、扇沢臨時駐車場に案内され、無事に駐車できた。
扇沢には、10:30到着。
荷物をまとめて、扇沢駅まで徒歩10分。
朝イチではないため、駅は比較的空いていた。
切符を購入して、11:30のバスにった。
ケーブルカー、ロープウェイ、再びバスに乗り室堂に到着。
身をかがめるようにして、ザックを抱えて「すみません、すみません、ごめんなさい」と言わずに済んだ移動で快適だった。
とはいえ、扇沢から室堂に入るのは乗り換えが多く、大変だと感じる。
いっそのこと、針ノ木を超えて、室堂に入った方が楽なのか??
室堂に着くと立山三山は、雲の中。
少しがっかりなわにこ。
だが、前回来た時は小雨降る中だったため、今回の天気には文句なし。
二人でのんびり雷鳥沢を目指す。
そして、二人で雷鳥沢方面を歩くのは初めて。
初めて、二人で本籍地近くを歩けるとあって、嬉しい。
だが、ガッキーさんが剣沢のテント場で待っていることを考えるとのんびりはしていられない。
足早に雷鳥荘を過ぎ、雷鳥沢へ。そして、浄土橋を渡り、雷鳥坂に取り付く。
雷鳥坂は、楽しいか?
普通。
黙々歩く系のルートで、歩く楽しみはあるがそれ以外の楽しみはない。
ひたすら登り、剣御前小屋へ。
ここでは、しょーちゃんの思い出「kp」話が炸裂。今では、笑い話。(その時のやまれこは、こちら。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2071154.html )
息を整えて、いっきに剣沢テント場へ。
途中、お花畑に目を奪われつつも、下りは早く、15:50ころにガッキーさんと合流。
わにこたちもテントを張り、宴の準備に取り掛かる。
テント場の管理棟でテン場代の支払いを済ませ、ビールを買いに剣澤小屋へ。
そう、ビールは管理棟で売っておらず、小屋まで下らないといけないのだ。
ビールの購入は、しょーちゃんとガッキーさんに任せ、わにこだけテントに戻った。
テントに戻ると、空は暗くなりポツリポツリと雨が。。。予報通りの夕立だ。
わにこは、内心「一人デントに戻ってきてよかった」と思った。
そして、しょーちゃんとがっきーさん、ずぶ濡れになりませんようにと祈った。
雨足が強くなると同時に二人は帰ってきた。
せっかく外で呑めると楽しみにしていたのに。。。
各々のテントの中で食事を摂っていると雨は止んだ。
ガッキーさんとしょーちゃんは、テントの外に出てお酒を飲み、調理をする。
わにこは相変わらずテントの中。
だって外は寒いんだもん。
「剱岳が綺麗だよ」と言われても、「雲の感じが嫌いだよ」と言われても、、、テントから少し顔を出して「本当だ」と言い、すぐにテントに引っ込む。
そう、わにこはテントが張られると引きこもりに変身する。
だって、外は寒いんだもん。
陽が暮れると外の寒さ、いや涼しさと言うべきなのか?は、一段と増した。
今回は、北方稜線を歩くと言うこともあり、寝袋は持ってこなかった。
その代わりヴィヴィーを持ってきた。敷くものは、クライミットのスカスカ寝袋マットに加えて銀シートを敷いた。
ウェアは、ダウンパンツはなく、メリノウールのタイツに日中履いている短パン。
上は、化繊ダウン一枚。
夏だからこれで大丈夫だろうと軽装備にした。
が、、、劔沢は違った!雪渓のお陰で夜は寒い!!
眠りにつくと寒さを覚え、しょーちゃんに寒いと訴える。
一方、しょーちゃんは。。。しょーちゃんも寒いらしい!
そして、二人で背中を寄せ合い暖を取りつつ眠る。そんなこんなを繰り返し、朝4:30起床。
ガッキーさんも同様の軽装備だったため、夜中は寒くなかったか聞いた。
するとガッキーさんも寒かったと言う。
そういえば深夜1:30にはテント場がガサガサ賑やかだった。
きっと、剱岳山頂でご来光を楽しむ人たちが行動し始めているんだろうな。
真っ暗ななか、ヘッドライトの灯りだけであのルートを歩くのは怖くないのかな?
月が明るい日だからできることなのかな?
2日目
テントを撤収して、6時に剣沢テント場を出発。
2日目は、真砂沢を経由して仙人新道から池ノ平を目指す。
剣沢の雪渓は雪がたっぷりあった。
今まで全く興味のなかった平蔵、源次郎、長次郎を通過。
今でも、源次郎、長次郎には興味はないけれど、唯一登りたいと思ったのは平蔵谷。
しょーちゃんに「平蔵谷なら、一緒に歩いてもいいよ」と告げるも、しょーちゃん「平蔵は、バリエーションと言えど、バリエーションじゃない」と拒否。
わにこ、悲しみ。。。
わにこは、生きた心地のしないところは行きたくないタイプなのに。
長次郎谷を過ぎて、左岸の夏道を25メートルほど使う。
そして、雪渓に復帰。
真砂沢ロッジに到着した。
真砂沢ロッジには、もう佐伯さんはいない。
でも、もしかしたら、いるかもしれないと言う淡い期待を胸に小屋は行く。
すると、今の小屋番さん「佐伯さんは、いないよ、全然こないよ、なかなか連絡取れなくらい♪」と言う。
え?!連絡すら取れないの?とわにこ驚き。
小屋番さんからは、仙人新道の状況と小窓雪渓の情報を得られた。
加えて、熊の毛皮とテンの毛皮が真砂沢に売られていると言う発見もあった。
どれも小屋番さんが仕留めたものらしい。
なめしは、業者に出すと言う。
テンの毛皮は可愛かったから欲しいと思えた。
越冬コーラを300円で購入して、真砂沢を出発した。
越冬コーラと普通のコーラの違いは。。。炭酸が強さだ。越冬コーラは、炭酸が弱くなるようだ。
微炭酸が好きな人にはいいかも。
とは言え、山の中で300円で500mlのコーラを買えることに驚き。
真砂沢からは、登山者の数が圧倒的に減る。
登山道の草は、刈られているものの刈り込み具合から登山者の少なさが伺えるのだ。
二股手前のへつりトラバースは、足元の渡木がポヨポヨ動き、鎖は長くなんとも按配が悪かった。
先行者モンベル3人組は、鎖の1番弛むところを握りしめ、今にも鎖に振られて落ちそうな具合。。。
見てて怖かった。
へつり通過はの一番手は、ガッキーさん。
わにこはガッキーさんの安定した通過を見つつ、それを体現すればいいだけ。
ありがたやーガッキーさん。
しょーちゃんも楽々とへつりを通過した。
二股の橋は鉄製の立派な橋。
一人ずつ渡る。
橋の中央地点から左を見ると三の窓雪渓が広がり美しかった。
初めて見る三の窓雪渓に惚れる♡
二股から上流に100メートルほど上がり、仙人新道へ。
いよいよ急登である。
ここはから標高500メートル上げなくてはいけない。
剣沢テント場から900メートル下り、500メートル上げる。なかなかの高低差だ。
加えて、仙人新道は、木陰が少なく水場もない。
厳密に言うと水場が1箇所あるのだが、一滴二滴と僅かしか出ていない。
熱い日差しの中およそ2時間半かけて仙人峠に到着。途中一緒になったご年配パーティー3人組と峠まで登ってこれたことを喜んだ。
仙人峠から右に行けば仙人ヒュッテ。
左に行けば、池の平小屋。
どちらも木道が続いていた。
特に仙人ヒュッテまでは、綺麗な木道の全容が見え、気持ちよさそうな登山道であった。
一方、池ノ平方面は、峠から最終ベンチまでしか木道がなかった。。。
仙人ヒュッテ同様に小屋まで木道が敷かれたいると思ったのにー!
木道が終わると、そこからは左側が切れた、ちょっとした悪路。
足を滑らして落ちたら、コロコロ落ちていっていたいと思うようなルート。
1箇所斜面に雪渓が残っており、トラバースしなければいけなかった。
しょーちゃんとガッキーさんはアイゼンを付けずにいったが、わにこは、斜面の下を見たら恐怖心を覚えてしまった。
わにこは疲れている時に恐怖心を覚えやすい。
一度怖いと思うと、腰が引けて余計に怖くなる。
と言うことで、ほんの数メートルだけだったが、アイゼンを付けてトラバースした。
仙人峠までの暑さで少し体力を奪われたものの、13時20分ころに池ノ平小屋に到着。
池ノ平小屋のトイレは洋式でとても綺麗だった。
小屋の伊豆田さん夫婦とも再会して、少しお話ができたから満足。
そして、干したホタルイカ10匹入りの摘みは、絶品。奥剣も美しく、のんびりと景色を楽しめた。
が、3日目の行程をどうする問題が立ちはだかっていた。
わにこは、正直バリエーションルートなんか行かなくても良い笑。
みんなで、のんびり、ゆっくりと山を堪能できれば良し!
北方稜線に行けるなら怖いもの見たさで歩きたい気もするけれど。。。
取り敢えず、2日目の夜はしっかり睡眠を取り、体を休ませて翌朝に北方稜線へ行くかどうするか判断することになった。
3日目
2:30起床。
北方稜線に行くなら4:00に出発する。
朝食をとり、ガッキーさんに北方稜線に行くかどうか尋ねる。
5分経っても10分経っても返事はない。。。
どうするだ?
きっと、行きたい気持ちと、天候への心配や体力の心配とが拮抗しているんだろうと思った。
行くなら即返事がある。
即返事が無いところで、北方稜線はないだろうと、わにこは、胸を撫で下ろしていた。
すると、ガッキーさん、「やめようか、片道を戻ろうか」とひとこと。
わにこは、うひゃー♪と心の中で叫んだ。
が、来た道を戻るのは芸がなくつまらない。。。
どうしたものか。
伊豆田さんと話していると、どうも廃道は今でも通れるらしい。
しかも仙人峠を回らないので二股にすぐに出られると言う。
だが、多少の藪こぎがあるそうだ。
しょーちゃんが「旧道行ってみる?」と言い出した。
わにこもガッキーさんも即OKの返事をする。
平ノ池から旧道に入ると早速藪漕ぎ。
足元が見えず、どこを踏んで良いのか分かりにくい。加えて、左が切れ落ちている。
左に落ちたくないから、足下を確認しながらゆっくりと進む。
我慢できる程度の薮ではあるが、薮は薮。
ため息が出てくる。
藪こぎが終わったかと思うと、次は急なザレ場。
足元がかなり弱く踏んだところから崩れる。
落とせる石は先頭があらかじめ落として、下る。
そんな少しハードな道を1時間下り、北脵にでた。
北股からは、雪渓歩き。
暑さを和らげてくれる雪渓歩きは快適だったが、30分ほどでその快適さはなくなった。
左岸よりに雪渓を下るはずが、左岸の雪渓は崩れていた。
右岸に渡渉しなければならない。
わにこは渡渉が大の苦手。
泳げるけれど、、、水の流れが怖い!
しょーちゃんとガッキーさんの手を取りながら右岸へ渡れた。
右岸のへつりをトラバースして、今度は左岸へ戻らなければならない。
しょーちゃんもガッキーさんも楽々と左岸へ。
わにこは。。。もたもた。
すると、しょーちゃん、またもやザックを置き手を差し伸べてくれる。
わにこ、しょーちゃんの手もあって大きな足に飛び乗れるも、怖さのあまり蹴り脚が弱く、しょーちゃんを引っ張ってしまった。
まさにわにことしょーちゃんは、シーソー状態。相手方、こちら方押したり引いたり。。。ゆらゆら。
だが、二人、体幹を引き締めて、シーソー状態を回避。
難を逃れたのだ。ほっ。
2人で川に落ちなくてよかったと笑うしかなかった。
2回の渡渉を終えると、右手には三の窓雪渓。間近で見る三ノ窓雪渓に皆大はしゃぎ。全く脚が前に進まない。
心ゆくまで写真を撮り、二股についた。
二股からは、来た道を戻るのみ。
元気な日差しに加えて、標高1600メートルは、暑かった。
真砂沢について、小休憩を取り、長い長い剣沢を登った。
続く。。
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