白山〜別山
- GPS
- 32:45
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,967m
- 下り
- 2,396m
コースタイム
6:00 別当出合より登山開始(砂防新道)
6:40 中飯場
7:50 甚之助避難小屋
8:30 南竜道分岐
9:20 黒ボコ岩
10:10 室堂(40分休憩)
11:50 御前ヶ峰(40分も山頂でノンビリ)
13:00 室堂
----以降の予定調整のため、室堂で四苦八苦----
13:40 南竜へ向け下山開始(パノラマコース経由)
14:10 南アルプス展望台
14:50 南竜山荘
2日目
5:10 南竜山荘発
5:50 油坂
8:40 別山山頂
9:10 御舎利山山頂
10:20 チブリ尾根避難小屋(50分休憩)
13:00 最後の水場
14:15 猿壁登山口
14:45 市ノ瀬駐車場
天候 | 1日目 もうしぶんない快晴 2日目 基本的には晴れ ときどきガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは市ノ瀬にも別当出合にもあります。 別山からチブリ尾根への分岐に少しわかりにくい箇所がありました。 写真を参照してください。 |
写真
感想
わたしはおおよそ登山に適していない。
・体力ない
・無類の方向音痴
・車の運転(特に高速)がニガテ
・虫がキライ
・汗をかきすぎる
・全体的にうっかりしている
それでも山がすき。
そして今、もろもろの事情から、時間がたっぷりあるということで、
暴挙ともいえるソロ山行を決行した。
高速の運転の練習から始めたのだから、道のりは遠かった。
今までのわたしを知っている人たちからの反対・心配ものらくら交して、
今回の山旅を決行したわけである。
しかし、そのおかげなのか、本当に神がかり的な山旅になった。
地元の山には一人で行くものの、そこそこ距離があるソロ山行ははじめて。
「途中でテンション下がったらどうしよ〜」などと不安である。
しかも出鼻をくじかれた。
今回は別山縦走ということもあったので、市ノ瀬からのスタートを予定していた。
前夜前のりして、朝。まてど暮らせどバスが来ない。
もともと思っていたより駐車車両が少ないな、とはうすうす感じていた。
そこが私のうっかりで、「平日だからかな〜」などと深く考えなかった。
その間にも別当へ向かう車がたくさんいたのに、
「みんなここで寝てから移動するのか〜」とこれまたノンビリ構えていた。
基本状況を疑えない。これも悪いクセ。
バスがですね。
なかったんです、8:30まで。
気がついたのは準備してバスのりばに行ってから。
時刻表を見てガクゼンとした。だからみんな、上にあがったのか!
慌てて車に戻り、別当までむかう。
てことは別山どうしよう。白山往復に変更するか?
室堂に行ってから考えることに決め、とりあえず登りはじめた。
登りはじめると心配していたテンションはあがるばかり。
楽しい。なんだか楽しい。ワクワクで登っていると、ひとりのおじさまが
「朝は山の体になるまで時間がかかるね」と声をかけてくださった。
恐竜の足あとのこと、崩れそうな岩のこと、その他にも白山のいろいろを教えていただきながら、
結局ほぼ室堂までをご一緒していただくことに。
甚之助小屋では、前回このおじさまとたまたま小屋で知り合ったというイケメン君と再会して、
その後は3人で抜きつ抜かれつの行程となった。おじさまもイケメン君も石川県の人。
2人とも白山が大好きで、しょっちゅう来られるのだそう。
「石川の人は、本当に白山が好きなんですよ」と嬉しそうに教えていただいた。
わたしが大山を好きなのと似てるな。鳥取の山だけど。
おじさまは一足先に御前ヶ峰へ。
そのあと秘密の隠れ場所でお昼とお昼寝にするんだそう。
私は室堂でランチしたあと神社に寄り、少し遅れて出発した。
そのころちょうどおじさまが降りてこられて「上は少しガスが出てきたよ」
と教えてもらった。あらら。ガスかあ。山頂で晴れんかな。
ノンビリ構えて登り始めると、しばらくしてイケメン君が降りてきた。
やっぱりガスが出ているとのこと。こりゃ眺望は期待できないかなー。
ところが。
山頂に着いたら案外晴れているのだ。お池もしっかり見ることができる。
ワオー☆ありがとうございます!!!
そんなわけではしゃぎすぎて山頂で40分もノンビリしてしまった。
いちおうお池めぐりをして別山をあきらめるか、明日別山まで往復するか、
迷っていたというのもあるのだが。
けっきょく思い切って南竜まで降りることに決めた。お池めぐりはまたにしよう。
別山往復だと時間ギリギリになるから、今日のうちに南竜まで行っておきたい。
室堂でいろんな手続きをすませ、パノラマコースで下山することに。
しかし、まずパノラマコースへの分岐を見失う。さまよう私。
地図を広げてボーゼンとしていると「地図を広げてどうしたの」と、
これまた別のおじさまが声をかけてくださった。
丁寧に道を教えていただき、無事パノラマコースへ。
まず平瀬道を下って、分岐を右へ。と教えていただいていたので、
肝心の分岐で「ここで正しいのか〜」とにらめっこしていると、
山頂でお話したおじさまがやってきて「そっちで正しいよ!」と。
そんなこんなでたまたま通りかかる人に導かれて、無事軌道に乗ることができた。
ほんとにありがたいことだなと思った。
と同時に人がもっと少ない山だったらどうなっていただろうと思うと、ゾっとした。
パノラマコースは先輩から「南アが見れていいよ〜」と聞いていたので楽しみ。
最初はいい感じ。少しガスがあったけど、眺望もよく楽しく歩けた。
が、次第に道はせまくなり、メジャーなコースではないな、という様相を呈してきた。
私以外、誰も歩いていない。人の声もしない。
深い山の中、ひとり。クマ鈴もない。ナイないづくし。
仕方ないのでストックをだし、むやみに岩を叩いたり草をガサガサいわせながら、
たまには「こないでね〜」などと声も出したりなんかしつつ、やっと南竜へ。
南竜で8/17にパノラマコースで親子クマが出た旨を知る。
ギョエー。やっぱ岩叩きながら来てよかった!涙
相部屋になると言われたのでたくさんいらっしゃるかと思いきや、
広い部屋には女性が一人いらっしゃった。聞けばこの方も別山へ行くんだとか。
運よく別当にあがる車に乗せてもらえたので、車は市ノ瀬にあるとのこと。
そういうのもタイミングだな〜、なるほどな〜と思っていたら、
「一緒に歩くのがイヤじゃなかったら、別当まで送ってあげるよ」と!!!
もちろんひとつ返事でこちらからお願いして、一緒に歩いていただくことに。
神さまって、本当にいらっしゃる。
すごいお助けが、たくさんたくさん。なんてありがたいんだろう。
おまけに夕食にカップラーメンを頼んだら、
「ナイショよ」と言って小屋のお母さんがおにぎりをつけてくれた。
しかもとろろこぶ、たくさんのっけたやつ。激ウマでした!
翌朝はおねえさんと2人で出発。私が遅いので先に歩かせていただいた。
「そっちじゃないよ笑」「こっちこっち」私、ルート全く読めず。
なんでそんなにすぐ道の判断ができるの?と聞いたら、
昨日小屋についてすぐ辺りの確認をしておいた、と。なるほど、勉強になる。
その他にもこの方は植物に詳しい方で、どんなお花の名前を聞いてもほぼ100%
答えが返ってくる。すごい。すごすぎ!楽しい。楽しすぎ!
次の不思議は別山の分岐で起こった。
前日のこと。小屋で夕食をとっていると、少し離れたところで「大山は・・」と話す声が聞こえてきた。
「岡山の方かな?」と気にはなったが、席も離れているし、そのままにしておいた。
(鳥取の方かな、と思わなかったのはナゼかというのはさておき)
そのおじさまが「昨日小屋にいたでしょ」と声をかけてくださったのだ。
聞けば案の定岡山の方だった。
しばらく立ち話をして、また岡山のどこかの山でお会いできるといいですね〜とお別れした。
私たちが別山へ向かって歩きはじめたとき、
ずっと先に行ったはずのおじさまが戻ってこられた。
何かあったのかと思いきや、「この先の分岐でわかりにくく危ない箇所があるから。間違わないように」
とわざわざ教えるために戻ってこられたのだ。
(写真の箇所がそのときのアドバイスです)
ありがたい・・。
何度も何度もお礼を言って、お別れした。
ほんとにまたお会いできるといいな。
その後は順調に縦走路を楽しくおしゃべりしながら歩き、気がつけば市ノ瀬へ到着。
このあたりも私一人なら心細かったと思われる、わかりにくい分岐がいくつもあり、
ほんとにおねえさんと一緒で良かったと思った。何より、本当に楽しかった。
ありがたい、ありがたい。感謝でいっぱい。
人に頼ってばかりじゃダメなんですけどね。
はじめてなんで大目に見てください笑
そんなこんなで多くの方に助けられて、はじめてのソロ山旅は感謝でいっぱいの旅になりました。
最後に、まじめな話をひとつ。
初日でご一緒させていただいたおじさまとは室堂でお別れをした。
別れ際に「幸せになってください」と言われた。
予期しなかった言葉だったので、「え?」と聞き返してしまった。
するともう1度、あったかーいステキな笑顔で「幸せになってください」と。
なんて人だろう。
この言葉はおじさまだから言える言葉だ。誰にでも言えるものではない。
そう感じずにはいられないような、厚みのある思いやりにあふれた言葉だった。
なんて温かくて、やさしい言葉。涙がでそうになった。
他の人に言われたなら、こんなにも胸に刺さることはなかったろう。
生きざまを考えさせられる一言をいただいた。
実はちょっとしんどいことが続いている。このタイミングでこの言葉。
おじさまには個人的なことは一切話してないので、
神さまがくださったことばだったのかもしれないとも思えた。
いずれにしても、たぶんこの先、この瞬間を忘れることはないと思う。
長くなりました。
こんな駄文を最後まで読んでくださった方。
あなたにも感謝感謝です(*^_^*)
munikoさん こんにちは。
加賀白山のやり直し山行、お天気や色んな出逢いに
恵まれて良かったですね
油坂〜別山のお花畑はホントに見事です。
以前にチブリ尾根から南竜を目差してバテちゃった時も
あのお花畑にどれだけ癒されたことか
気軽に行ける地元の方々が羨ましいです
何だか色々ご事情がありそうですが、
エイッやと思い切って飛び出しちゃうってのも
気分転換や気持ちの整理できていいモノです
頑張って乗り切って下さいな
お疲れさまでした
チブリ尾根、登りは避けたいですねー笑
次に行くときは観光新道使って、お池めぐりをたっぷり楽しもうと決めています!
人生いろいろあってのもんですから、
そのいろいろもひっくるめて楽しんでやろうと思ってます。
ありがとです☆
ソロ山行はやめられないよね♪
準備から運転から体調管理までいろいろやることあるし
心細いこともあるけど
その分、人のやさしさが身にしみます
私もいつか、ソロの人に声をかける余裕のある登山者になれたらなぁと思います
わたしは練習も含めてソロはまだあんまり経験ないからなあ汗
誰かしらおしゃべりしてくれたりっていうのはあるけど、
今回みたいなことが続くとも思えないし。
正直なところまだまだ心細さのほうが強いかな。
もっと勉強しないとダメだね~笑
よーこさんに続けるよう、がんばるわン♪
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