扇沢から各駅停車の旅 爺ヶ岳〜針ノ木岳
- GPS
- 20:04
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 2,831m
- 下り
- 2,822m
コースタイム
- 山行
- 3:37
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 3:53
- 山行
- 3:46
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 5:29
- 山行
- 8:14
- 休憩
- 2:27
- 合計
- 10:41
天候 | 1日目(8/10火)雨 2日目(8/11水)晴れ 3日目(8/12木)曇のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
長野市方面からは国道19号犬戻トンネル付近が土砂崩れの影響で夜間通行止め。迂回の必要あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況 柏原新道はよく整備され歩きやすいが、片側の切れ落ちた道も多く、上部の沢跨ぎも水量があるとスリルを感じる。足を滑らせないよう注意。 赤沢岳〜スバリ岳〜針ノ木岳のコースは晴れていれば展望が素晴らしいが、足場が悪い箇所や岩稜帯でルートがわかりにくい箇所もある。周囲や目印をよく見て進むべし。 針ノ木雪渓はもう雪渓に乗る箇所はかなり短い。ただし結構な傾斜なのでアイゼンを使うべき。巻き道も足場が悪く滑りやすいので下りでは注意。 ■電波 種池山荘:docomo△au△ 新越山荘:docomo△au△ 山荘内では不安定だが山荘外では良好。 登山道も大町が見える箇所は良好。新越山荘から針ノ木小屋までの稜線は基本良好。 針ノ木小屋:docomo○au△ 小屋内にdocomoのブースターがあるとのこと。小屋外だと逆に不安定。 針ノ木雪渓から扇沢駅までは谷間や鞍部になり不安定なところも多かった。 ■(・(ェ)・) 新越山荘付近で小熊が1頭、針ノ木岳と小屋間で大きめの熊が1頭目撃されていました。 どちらも自分はニアミスしていましたが、熊鈴をガランガラン鳴らしていたので鉢合わせせずに済んだ気がします。 なお、新越山荘の上部には猿の群れが住み着いているようです。登山道を歩いて松の実を齧っていますが道は譲ってくれます。 種池山荘から爺ヶ岳南峰へのガレ場では雷鳥を見ました。 ■登山届 登山ポストは扇沢の登山口にあります。遭対協のテントがあり提出を受け付けています。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は大町温泉郷の薬師の湯がメジャー。温泉好きなら葛温泉の高瀬館もおすすめ。施設は年季が入っているが露天風呂が広くて気持ちいい。 今回は長野市に帰る途中、ぽかぽかランド美麻を利用。ちょっとアブが気になった。 |
写真
感想
■感想
長く休みが取れたため、裏銀座〜後立山の未踏域からコースを選考。扇沢起点の周回コースを縦走しました。
午前中で行動を終えることを基本とし、爺ヶ岳、岩小屋沢岳、鳴沢岳、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳、蓮華岳を4日かけてゆっくり周回する予定で小屋とテン場を予約。
天気も微妙だし、このコースなら混雑しないだろうと考えていましたが、予想以上に人が少なかったです。
10日〜11日は雨量規制で扇沢駅への道が通行止めになったそうで、小屋もかなりキャンセルが出たようです。13日も秋雨前線の影響で荒天となり、自分も蓮華岳は諦めて3日目の12日に下山しました。
そんな状況ではあったのですが、11日は朝から快晴で、槍穂や立山、富士山まで見通せる素晴らしい天気でした。雨の中でも登ってよかったと思える結果でした。
赤沢岳〜針ノ木岳の稜線はやや危険箇所もあるものの景色は素晴らしく、登れなかった蓮華岳への登頂もしたく、是非また行きたいなと思っています。
■■以下長文備忘録
■8/10 扇沢〜種池山荘
ざあざあ雨のなか柏原新道を登る。基本的に林中なので風雨はそこまで激しく当たらない。柏原新道は歩きやすく、予想より早く種池山荘に到着。
荷物置き場でしばし休憩させてもらってから予約していたテン泊の受け付けをしてもらう。無人のテン場で雨に打たれながら寂しくテントを張る。
テント内でうたた寝したり、常駐パトロールの方とお話させてもらったり、山荘でコーヒーを頂いたりして過ごしていたが、雨が止む気配がなく気温も予想以上に低かったため、日が沈む前にテントを撤収し、山荘素泊まりに変更させてもらった。
ずぶ濡れのテントだと多分寒くて寝られなかったと思う。山荘のなんと快適で安心なことか。
客が自分独りしかいないので変に遠慮してピザを頼むか迷う。意を決して頼もうとしたら提供時間を過ぎてしまっていた。また今度!
※装備メモ
上)キャプリーンクールL.W、フェザーレインフルジップJKT、エバーブレストレイルグローブ
下)ジオライン、カミノパンツ、フェザーレインパンツ、ツオロミーブーツ
テント、山荘内では+サンスクリーンライトフーディ+ULサーマラップJKT。
ティートンブロスのレインウェアは軽量だがしっかり機能していた。キャプリーンが半袖だったこともあり、汗のバッファが足りず腕から汗が伝ってレイングローブ内に。これは使用者が悪い。
ザックTHREEはシルナイロンのスタッフサックを中に入れ、加えてレインカバーも装着。ザックも雨を吸うと重くなるので、結構な雨とわかっていればザックカバーを付けたい。
テントHi-revoのボトムが地味に浸水していたのが気になる。雨中設営を予想してグラウンドシートと本体を連結しておいたが、立ち上げるまでにどうしても本体との間に水が入り込んでしまっており、荷物を置いたところはその水がじんわり染みてくる。スリーピングマットUL Pad+は疎水性のため寝るには困らないが、狭いマット外が浸水エリアというのも地味に堪える。
ボトムは耐水圧2000mmのPUコート。触った感じまだ加水分解はしていないと思うので染みてくるのは腑に落ちないが、こういうものだと割り切って次回はエマージェンシーブランケットをインナーシートにしようと思う。
■8/11 種池山荘〜爺ヶ岳〜新越山荘
昨日の雨が嘘のように晴れ渡る。長野市側は雲海でよく見えなかったが、立山剱、日本アルプス、八ヶ岳、富士山も見えた。
爺ヶ岳は後立山っぽいガレて緩めの登りやすい道。種池山荘から新越山荘までの道は鬱蒼とした道と開けた道を繰り返す。まだ危険箇所はなく歩きやすい。岩小屋沢岳は立山や後立山がよく見え気持ちがいい。
新越山荘は割とこじんまりした山荘。部屋もトイレも比較的きれいで匂いも少ない。天気がよく山荘前のスペースなどで夕食までまったり。たまに通過していく人は殆どがトレランスタイル。利用者は男4人。空いていて快適に過ごせた。
※装着メモ
上)キャプリーン、サンスクリーンライトフーディ
下)ジオライン、カミノパンツ、ツオロミーブーツ
朝の爺ヶ岳へは+ULサーマラップJKT。新越山荘ではパンツをトレールショーツに履き替え。
テントHi-revoは前日の種池山荘で荷物置き場に一晩置かせてもらったがほとんど乾いておらず、岩小屋沢岳で拡げてそこそこ乾かせた。
■8/12 新越山荘〜鳴沢岳〜赤沢岳〜スバリ岳〜針ノ木岳〜針ノ木雪渓〜扇沢駅
12日は夕方から雨、13日は朝から雨の予報。もう一泊するかどうかは最終的に針ノ木小屋で判断することにして新越山荘を出発。
赤沢岳までは比較的歩きやすい道だが、スバリ岳周辺は結構足場が悪かったりルートがわかりにくかったりする。岩場を直進しようとして、よく見ると崩落跡ような箇所を下るのが正規ルートだった、というようなことが数回あった。稜線では赤沢岳とその付近で数名とすれ違ったのみ。針ノ木岳へは日帰りピストンで数名が登ってきていた。
針ノ木岳から間違えて南側に下りてしまった。ここは周囲が見えていれば普通間違えない場面なのだが、ガスで周りが何も見えなかったことに加え、間違えるようなルートがあると思っていなかったため、よく確認しないまま進んでしまった。40mほど下って違和感を覚え、ヤマレコアプリもルート外れの警告を出したため針ノ木岳へ登り返した。
登り返したところでガスが晴れ、針ノ木岳山頂から周囲を見渡せた。怪我の功名というか、災い転じて福となすというか…。
針ノ木小屋で昼休憩をしながらもう一泊するか考える。今日は蓮華岳に登って一泊し、明日雨が激しくならないうちに下山する、というほうに気持ちは傾いていたが、他の登山者などから雷雨や強風の予報があることなどを聞き、そのまま下山することに決めた。
針ノ木雪渓の下りは、長い山行の最後ということに加え、思っていた以上に巻き道や沢筋の足場が悪かったり、雪渓が急勾配で軽アイゼンをしていても滑ったりしたため、心身ともに、どちらかというと精神面で強めに疲労させられた。
翌朝の天気はどうだったかわからないが、少なくとも雨の中で下ったらもっと披露して致命的なミスを犯していたかもしれないので、下って正解だったと思う。
※装備メモ
上)モルフォジップロング、サンスクリーンライトフーディorフェザーレインフルジップJKT
下)ジオライン、カミノパンツ、ツオロミーブーツ
針ノ木小屋まではサンスクリーンライトフーディを着用(うろ覚え)。針ノ木小屋で休憩時以降は雨が降ることも懸念してフェザーレインに着替える。
針ノ木雪渓から下では暑いので脱ぐ、雨がぱらついてきて着る、を繰り返した。
針ノ木雪渓では六本爪の軽アイゼンを着用。急勾配で結構ヒヤヒヤしたので下りは爪が12本あってもいいと思った。
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