涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳 〜大展望のあとの吊尾根恐ろしい(>_<)〜
- GPS
- 57:00
- 距離
- 26.1km
- 登り
- 2,262m
- 下り
- 2,259m
コースタイム
9:40 上高地バスターミナル
↓
10:35 明神館
↓
11:25 徳澤園(昼食)
11:55 出発
↓
13:00 横尾山荘
↓
14:10 本谷橋
↓
16:00 涸沢
【9月14日(土)】
5:00 涸沢
↓
7:25 穂高岳山荘
↓
7:50 涸沢岳 [3110m]
↓
8:10 穂高岳山荘
↓
9:05 奥穂高岳 [3190m]
↓
11:00 紀美子平(昼食)
11:20 出発
↓
11:45 北穂高岳 [3090m]
↓
12:35 紀美子平
↓
14:15 岳沢小屋(休憩)
14:40 出発
↓
16:30 上高地バスターミナル
天候 | 9/13 晴れ→夜一時雷雨 9/14 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
料金:\500/日 足湯あり トイレあり 【沢渡〜上高地】 タクシーは\4,000固定 2名の登山者と相乗りしたので半額で済んだ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【危険個所】 ・ザイテングラートは思ったほど危険なし。ただし落石には常に注意。 ・穂高岳山荘〜奥穂高岳間のハシゴも問題なし。 ・吊尾根は急斜面の鎖場に注意。むしろ、ずーーっと滑落注意。 ・重太郎新道は浮石多数。ハシゴでの転落事故も多い模様。 【登山ポスト】 上高地バスターミナルの登山相談所 【温泉】 沢渡に複数あり。 第2駐車場の足湯は無料。足すべすべ♪ |
写真
感想
これまで混雑が嫌で避けてきた上高地と涸沢。連休前の金曜日に入れば混雑を避けられると思い、金曜日に休暇を取得して上高地へ。
【9月13日(金)】上高地→徳澤→横尾→涸沢
沢渡第2駐車場で、登山者2名とタクシー乗合で上高地へ。お互いの計画を話して気分が上がります。その方々は涸沢に2泊して生ビールを楽しむとのこと。それもいいな。
上高地から見上げる穂高は雲の中。険峻な明神岳が目立ちます。梓川の水が澄んでいて、逆さに映るのを期待しましたが、流れがあると映りませんね。明神館付近の沢はエメラルドグリーンに輝いています。その近くには猿の群れがいますが、人に慣れているのか逃げません。
スタート時間が遅かったので、ランチは徳澤園で。
カレーライス+ソフトクリームの組み合わせという贅沢をしたのですが、食欲が先行して写真撮影を忘れる失態。
食後に横尾へ。平坦な道を長く歩くと足が疲れます。
横尾に着いたのが13時。ここでテント泊しようかと検討しましたが、台風の影響を考えて涸沢に向かいます。14時以降は向かわないようにとの注意書きがありますので、もう少し遅かったらここまででした。
横尾までは散策路、横尾からが登山道です。クライミングで有名な屏風岩を左側に見ながらゆるやかな傾斜の登山道を登っていきます。本谷橋を渡ってからは傾斜が少し上がり、同時に息も上がります。岩の積み重なる登山道になったら涸沢テント場はもうすぐ。重いザックは生ビールを美味しく飲むためのもの。涸沢からの穂高連峰は険峻で神々しく見えました。
涸沢の野営管理所で受け付けを済ませてテント設営。そして涸沢ヒュッテで生ビールとおでんを注文。テント場の至福の時間です。
テント場ではタクシーの相乗りした方々とも再会。ここまではお互い予定通りですね。
食事はマルタイラーメンとんこつ味。食後はすぐに眠くなったので、19時前に就寝。眠りに落ちる前に雨が降ってきたところまでは覚えているのですが、その後の雷雨には全く気付かず。tanyaさんからは「どこでも寝られるんですねぇ。」と皮肉られてしまいます。栃木県民は雷雨に慣れているのですよ。
【9月14日(土)】涸沢→涸沢岳→奥穂高岳→前穂高岳→岳沢→上高地
3時起床。この日の睡眠時間は8時間と充分。行けるなら上高地まで歩くつもりなので、しっかり眠ることが出来て良かった。
5時、登山開始。
ご来光は5時40分、蝶ヶ岳付近から。日の出直前の紫色に染まる空が好きです。
涸沢から穂高岳山荘までは急登で、テント装備には苦しいです。ザイテングラートでは落石に備えてヘルメットを装備。ヘルメットは今回が初装備です。登る途中からの北穂高岳は今回登りません。日曜日に台風の恐れがなければ涸沢から北穂、涸沢岳を経て穂高岳山荘テント泊というのも検討していました。もっとも、重装備で北穂〜涸沢岳を歩けるかは自信がありませんけどね。
ザイテンでは危険な状況にならずに穂高岳山荘に到着。荷物を置いて涸沢岳に登ります。ヘルメットはかぶったままで。穂高岳山荘のテント場はフラットで居心地が良さそう。いつかは泊まってみたいテント場です。15分登って登頂。展望は360度の見事な山頂です。この日は快晴で、穂高、槍、双六、笠、黒部五郎、薬師、立山、鷲羽、水晶、針ノ木、鹿島槍、白馬、常念など北アルプスを代表する山々が見渡せます。初めての穂高連峰で天候に恵まれてラッキーでした。
涸沢岳から山荘に戻り、バッチとパンとトロピカーナ(アップルとオレンジ)を購入して奥穂高岳に登ります。ハシゴと鎖を登り、少し傾斜のある岩場を登るとジャンダルムが目の前に。西穂からジャンダルムを越えて奥穂の頂上に立つのは一つの目標ですね。途中の錆びついたピッケルと、その背後にそびえる名峰笠ヶ岳の組み合わせが素晴らしく感じました。ここから山頂まではすぐの距離。
9時6分、ついに憧れの奥穂高岳に登頂。
快晴で風も弱い絶好の環境。まさに至福の時。頂上の祠は狭いので、順番に写真撮影をします。大集団の後だと待ち時間が長そうですが、今回は混んでいないのでスムーズ。展望も素晴らしく、涸沢岳からは見えなかった南側の山や、遠く南アルプス、わずかに富士山のシルエットも。さすが北アルプスの盟主ですね。
山頂直下の穂高岳神社の祠で無事を願い、吊尾根へ向かいます。
岳沢側に向かって切れ落ちた岩斜面、そこに鎖はあるものの、足元の滑りやすさが恐ろしい。恐怖に飲み込まれないように気持ちを強く持ち、慎重に歩を進めます。右側は常に切れ落ちた急斜面。左手で岩をつかむことが多いので、左肩に負担が掛かります。ザックが肩に食い込んで疲れ倍増。集中力を切らさず、何とか紀美子平に到着出来ました。
紀美子平で軽食を済ませ、空身で前穂高岳へ。
登るころは雲が沸き立ち、一瞬でガスに囲まれました。急斜面の岩場ですが、軽装なので楽に登れます。
11時45分、ガスの中の前穂高岳に登頂。展望はほとんどなし。奥穂と常念がシルエットだけ見えましたが、すぐ近くにある明神岳すら見えません。唯一の荷物として持ってきたトロピカーナを飲んで、そそくさと紀美子平に戻ります。
紀美子平からは滑落・転倒事故が多く発生している重太郎新道です。いきなりのツルツル斜面は下りが怖いです。鎖はついていますが、なるべく頼らずに下ります。ちょっと怖いけど…。続くハシゴでは登りの金髪外人おねーさんが苦戦中で少し渋滞。下りの我々は登りが終わるのを待ちます。雷鳥広場では、ライチョウではなく5名ほどの登山者が寝ていました。どうやらライチョウは登山者になったようです。北アルプス山行におけるライチョウ遭遇率100%は、前回の鹿島槍ヶ岳で終了となってしまいました。残念。。。カモシカの立場でもカモシカは現れず。岳沢小屋のHPで注意情報が出ていたハシゴも難なくクリア。樹林帯に入ってしばらく歩くと岳沢小屋のテント場に到着。
岳沢小屋でアイスクリームと前穂のバッチを購入し、岳沢の雪解け水を補給。雨も降らず、時間にも余裕があるので上高地まで下りることにしました。1時間半ほど樹林帯を下ると上高地の散策路に出ます。そこから20分ぐらいで河童橋に到着。観光客と登山者のギャップ(服装・発汗量・会話など)を感じながらバスターミナルへ。カルガモに「お疲れ様でした。」とねぎらってもらえました。
今回は涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳と3000m峰3座に登頂し、これで3000m峰21座のち14座の頂上に立ちました。今年の目標だった21座登頂は難しいですが、穂高に登れて満足です。
【反省】
1日の行動時間、距離が長かったと思います。台風が近づいていなければ、14日は岳沢小屋テント泊で生ビールを飲んでいたでしょう。
ヘルメットをかぶっていない時の収納が定まっていませんでした。ザックにぶら下げるのはNGですね。動かないように固定させないといけません。
【次回の山行予定】
剱岳の早月尾根を1泊で計画していますが、自宅からの移動距離が長いので迷っています。他の候補として、唐松〜五竜岳、権現岳〜赤岳〜阿弥陀岳など。
いつか未定ですが、奥穂→吊尾根→上高地の下りをやりたいので、とても参考になりました。
ありがとうございました。
はじめまして コメントありがとうございます。
参考になれば幸いです。
こんにちは。
近いうちに、このコースを時計回り(重太郎新道→前穂→奥穂→涸沢)で
周回しようと思っていて、色々検討中なので大変参考になりました。
ちなみに時計回り・逆回りでどのような違いがありそうでしょうか。
もしお気づきの点等あれば教えていただけると幸いです。
おはようございます
時計回りの場合、重太郎新道と吊尾根のハシゴや鎖場のほとんどが登りになるので、反時計回りより危険が少なくなると思います。
ザイテンは下りになりますが、落石への注意は変わりません。
あと、日程ですかね。
初日で穂高岳山荘までなら1泊、岳沢小屋までなら2泊ではないでしょうか。
参考になると嬉しいです
deport021さん
早速ありがとうございました。
やはり重太郎新道や吊尾根は登りに使うのがよい
ということですね。
初日で穂高岳山荘まで行ければと思います。
参考にさせていただきます!
お二人のデポしたザックの写真を許可なく、私のレコに掲載したことをお詫び申し上げます(笑)。 重太郎新道をおりて行くお二人の後ろ姿を、安全祈念しつつ見送らせていただきました。
お気になさらず
雨予報ではありませんでしたが、心配性なのでザックカバーをかぶせていました。
shibataroさんの安全祈念のおかげで、上高地まで無事に下れましたよ〜
ロング山行を1泊2日で!大変お疲れ様です。
我々は14日に岳沢から途中まで登りましたが、途中で引き返して岳沢でテント泊しました。
62番の写真、撤退中の我々の姿が♪
去年は同じ時期に岳沢コースを登って、穂高岳山荘にテン泊しましたが、
今回は体調も悪く、岳沢に戻って生ビールで宴会してました・・・^^;
はじめまして。コメントありがとうございます
同時刻に重太郎新道ということは、前穂のガスガスが撤退の一因ですね。午前11時からガスが上がってきてしまい、我々も前穂では展望なし そんなこともありますよね!
岳沢小屋は綺麗でテント泊予定でしたが、次の日の天気が期待できなかったので早々と下山を決めました。台風が来なければ、我々も でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する