ソロで憧れの裏銀座縦走へ(七倉ダム→雲ノ平寄り道→新穂高温泉)
- GPS
- 34:47
- 距離
- 58.2km
- 登り
- 4,124m
- 下り
- 4,339m
コースタイム
- 山行
- 5:23
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 6:31
- 山行
- 8:28
- 休憩
- 2:05
- 合計
- 10:33
- 山行
- 6:07
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 7:56
- 山行
- 6:16
- 休憩
- 3:12
- 合計
- 9:28
天候 | 1日目:雨・霧 2日目:晴天 3日目:晴れのち曇り・霧 4日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:新穂高ロープウェイ→平湯温泉、平湯温泉→新宿バスタ |
その他周辺情報 | 中崎山荘 奥飛騨の湯 900円 https://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=3311 ※ホテル穂高はコロナのため日帰り中止中 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
一昨年からずーっとずーっと行きたかった表銀座・雲ノ平コース。全行程が未踏のこのコース。8月のお盆に予定していたのですが、コロナと天気の都合で涙を飲んでキャンセルすることに…。
けど今年の夏は全然山に登れてないし(沢登り始めてしまったからね…)、青空の下、風に吹かれて稜線を歩きたい!歩かないと死んじゃう!という一心で決行しました。
一週間前から台風の行方が気になって仕事が手につかなかったですが、1日目の雨を乗り切れば天気は上り坂になりそうだったので、いろんなケースを想定してせっせと準備しました。
<1日目>
七倉でバスから降りた時点で予定通り雨。
朝ごはんを口に詰め込んでモンベルのおニューの傘を指して出発です。
初っ端の1km近くある真っ暗なトンネルをひとりヘッドライトで歩くのはかなり怖かった…あれは罰ゲームだよ…けど途中で急に明かりがついて少し元気になりました。
高瀬ダムの時点でかなりの小雨になっており、尾根に入ったら雨はほとんど気にならないほどに。
ブナ立ては本当に丁寧に整備されており、水はけが良い土質なのかぬかるみもなく抜群の歩きやすさでした。
烏帽子小屋に着くと雨がまた強くなってきたので慌ててテントを設営。
前もってグランドシート・本体・フライを重ねておいたおかげで、速やかに中も荷物もほとんど濡らさず設営することができました。
テント場は盛り土してあるので水捌け抜群、平らでとても寝心地が良かったです。
このあと烏帽子岳に登る予定でしたが、雨が強くガスガスだったのでとりあえずトイレ行って昼寝。
結局テントは私含めて4張。ブナ立てでテント持った人にいっぱい抜かれて不安だったのですが、先に進んで初日だけ小屋泊する人が多いと教えてもらいました。
結局寝る瞬間までザーザーの雨で、明日は晴れますようにと祈ってこの日は就寝しました。
<2日目>
この日は夜明けからテント場までずーーーーっと快晴という奇跡!!
日の出の瞬間から全方位の景色が素敵すぎて、全然前に進めないねとみんな口々に言いながら抜きつ抜かれつゆっくり進みました。
山と山がしっかり離れていて、その間に素晴らしいカールや谷が広がっているのですが、そこに紅葉が広がっており、右を見ても左を見ても天国のような景色で、何度も何度も周りを見渡してはご機嫌な道のりでした。
かしかし、このあと事件は起こったのです…。
野口五郎や水晶からの絶景を満喫し、いざ雲ノ平!と下り始めて10分後…急に胸痛に襲われました。痛みはどんどん強くなり、吐き気もしてきてこれ以上歩くのは無理な状況に。
なんとかワリモ北分岐までたどり着き、僅かな日陰にザックを敷いて横になりました。かなり怪しかったですが、痛みが強くてひと目を気にしている場合ではありません。
虚血性心疾患系だったら最悪だな…などと考えながら30分ほど横になっていると、だんだん痛みが引いてきました。この時になってやっと痛いのは胃だと気が付き、水晶小屋で一気飲みしたグレープフルーツジュースが原因だと理解しました。
胃酸分泌を促す可能性のあるものは今後極力避けるようにしようと大反省です。
だいぶタイムロスしてしまいましたが、歩けるくらい元気になったので今度こそいざ雲ノ平。この雲ノ平、祖父岳からもよく見えてもう少しじゃん♪と思うのですが、ここからが、長かった。
地味にアップダウンのある木道が大回りでひかれており、また雲ノ平山荘とキャンプ場は真逆のためさらに歩く羽目になります。おそらく空身なら大したことないのですが、重いザックを背負い、なおかつここまで既にそれなりの長距離歩いてきたであろう人々がもれなく死んだ魚の眼をしてヨロヨロと前進しているのを見て、「これが雲ノ平は見えてからが遠いと言われる所以か…!」と理解したのでした。
やっと憧れの雲ノ平についてテントを設営。テン場はあちこちに水が流れており、水場からもドバドバと勢いよく水が出ています。雨だとヤバそうだなと思いつつ、2日間着た服を存分に洗濯することができて嬉しかったです。
このあと17時過ぎ、全方位から響いてくる地鳴りとともに地面が数回揺れてビビリましたが、電波がないので情報ゼロ、地形的にはまぁ安全でしょうと言い聞かせて就寝しました。
<3日目>
この日はスイス庭園の散歩からスタート。高天ヶ原温泉へ続く沢が下に見えて、絶対いつか行くぞと決心。
昨日より元気に来た道をもどり、鷲羽岳へ。残念ながら山頂でガスってしまいました。そして疲労が溜まっている脚で難儀しながら急斜面を下ります。
昨日の地震で鷲羽岳の落石の音がすごかったと聞きましたが、納得の斜度っぷりでした。
下っていると見えてくる三俣蓮華岳の紅葉、そして右手に見える黒部源流の谷の紅葉たちがとても美しく、休憩するたびに癒やされました。
三俣山荘ではジビエ丼を実食。次来たときはジビエシチューもいただきたいです。
三俣蓮華への登りでつなぎに長靴、ツルハシを持った伊藤圭さんとすれ違いご挨拶しました。本物だ…!
三俣蓮華岳に登頂後はどんどんガスが出てきてしまったため、双六岳は明日の朝登ることにして中道へ。なんとなくふと振り返ると、後方の茂みにライチョウが!そろりそろりと引き返し、ハイマツの中を跳ねながら移動するかわいい姿を眺めることができました。今年初ライチョウでした。
双六のテン場では道中仲良くなった女性とギアやトレーニング話で大いに盛り上がり、楽しい時間を過ごさせてもらいました。こういうのもソロ山行の醍醐味ですね。
<4日目>
3時過ぎに起きて空を覗くと星が見えます。というわけでご来光チャレンジ決行です。
ゆっくりゆっくり夜が明けていく瞬間の空はやっぱり好きだなぁと思いつつ、日の出前に無事登頂。このあと下山だと思うと名残惜しくてなかなか動くことができず、予定よりかなり長居してしまいました。
テン場に戻り、なるべく荷物が軽くなるようテントを念入りに拭いて乾かして撤収。
下山道は穂高連峰が目の前に広がる圧巻の景色で、最後まで紅葉とともに楽しむことができました。
15kgのザックは重く、脚は限界を通り越した気がしますが、途中で出会った方々にも本当に良くしてもらい、行って悔いなし、これまでで1番思い出深い山行になりました。
今回見た景色の中で行きたい山が増えたので、また精進しようと思います。
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