裏銀座から読売新道 〜烏帽子、奥黒部テント泊〜


- GPS
- 28:33
- 距離
- 41.4km
- 登り
- 3,891m
- 下り
- 3,712m
コースタイム
- 山行
- 5:03
- 休憩
- 2:31
- 合計
- 7:34
- 山行
- 13:15
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 14:32
天候 | 23日 晴れ時々雲 24日 晴れのち曇り 25日 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
JR信濃大町駅前にあるアルプス第一交通さんの駐車場利用 JR信濃大町→ 高瀬ダム タクシー移動 8800円 (タクシー利用すればマイカーの留め置きは何日でもタダ) https://www.gonagano.net/topics_detail6/id=2894 ※通常はpaypay等の電子マネーも使えるようだが高瀬ダムは電波無いので使用不可 【帰り】 立山黒部アルペンルート https://www.alpen-route.com/index.php 黒部ダム → 扇沢 電気バス 1570円 扇沢 → 信濃大町 路線バス 1390円 ※いづれも現金のみ |
コース状況/ 危険箇所等 |
■高瀬ダム〜烏帽子小屋〜烏帽子岳(ブナ立尾根) ・トンネル潜ってと吊橋を渡って砂地の道をしばらく歩く、大雨時にいつも流される丸太橋は強化されてた ・水場は12番の所にある登山口のみ ・急登だが整備されまくり、歩きやすいし休める場所も多い ・烏帽子岳直下は鎖場ある岩稜、山頂付近も狭い ■烏帽子小屋〜野口五郎岳〜水晶小屋(裏銀座) ・三ッ岳までは登ればあとは緩やかな稜線歩き ・水晶小屋へは最後登りとなるが見た目より楽で距離も短い ■水晶小屋〜水晶岳〜赤牛岳 ・水晶岳付近は岩稜でハシゴも1箇所ある、山頂もさほど広くはない ・水晶岳から赤牛岳は近そうに見えるがそれなりのアップダウンあり、むしろCTはキツめと思った方が良い ■赤牛岳〜奥黒部ヒュッテ ・稜線区間は道不明瞭な場所多いがマーキングは多数あり ・樹林帯は苔むした石や倒木が多数あり、相当注意しても数回はコケると思う ・湿った場所多く、晴れ続きでもぐちゃぐちゃな場所多い ・水たまりはあるが基本奥黒部ヒュッテ出るまで水場なし ■奥黒部ヒュッテ〜平の渡し〜黒部ダム ・平の渡しまでの右岸は丸太橋のハシゴ多数、滑りやすいし場所によっては大怪我になりやすい ・左岸はほぼ水平道、歩きやすいがとにかく長い ・水場は左岸・右岸とも取れる場所がいくらでもある(右岸に多い) ・CTは全般的に甘め ◆山小屋情報 烏帽子小屋 ・テント泊 1人2000円 予約不要 ・缶ビール 350ミリ 700円 奥黒部ヒュッテ ・テント泊 1張1000円(2人でも1000円) 予約不要 ・入浴はテント泊でも可能。基本1人ずつだが夫婦なら2人一緒でもよいとのこと 1人 700円 ・缶ビール アサヒ 500ミリで700円と安い! |
その他周辺情報 | ★後泊 新平湯温泉 おやど甚九郎(じんくろう) https://jinkuro.com/ 今まで泊った奥飛騨温泉の中ではナンバー1! 温泉良いし、食事も美味しい。 建物自体は古いがある程度リフォームされているし 庭木の手入れが行き届いていて綺麗 |
写真
感想
妻を水晶岳へ連れて行きたい。
槍、穂高、剱などを一緒に登り次は何処へ?と思ったとき真っ先に思い付くのは水晶だ。妻も行きたい!と常々言っていたが、そう簡単な山ではない。
1泊ではまず無理で最低2泊、ゆっくり楽しむなら3泊欲しい。そんな事情でずーっと先送りして来たが、今回のSWに4日休み合わせてあり予報も良さげ。迷い無しの一択!
スタートは裏銀座の入口である高瀬ダムからとし、当初は新穂高へ抜ける縦走計画であった。新穂高→信濃大町まで戻るのが大変だったので後泊入れ山行自体は2泊3日、出費がかさむけど新穂高からピストンではつまらない。まあ結果的に新穂高へは下りなかったのだけど。
当日は車を信濃大町のタクシー会社に預けてそのまま移動。7時頃高瀬ダムから登山開始してブナ立尾根を登る。福井からだと北アルプスで一番遠い登山口だと思うが私はココが大好き。三大急登らしいがキツいと思った事は一度も無い。
山ばかり行って遊び呆けている私と違い、妻は7月の穂高以降山歩いてない。予定ではお昼過ぎに烏帽子小屋着、疲れがあれば烏帽子岳ピストンは辞めるつもりでいた。
しかしそんな私の思いは杞憂に終わる。11時前に余裕で小屋到着、テント設営しビールで乾杯してもお釣りが来るほど時間あった。
予定通り烏帽子岳もピストン、岩陵好きな妻は山頂付近の鎖場がえらく気に入ったようだった。
話は戻るがテント設営中に隣の方と少しお喋り。互いのコースを聞く中で、三俣山荘や双六山荘がテントでも予約必要と聞いてビックリ!。今居る烏帽子小屋は場所限られるのでちゃんとチェックして来たが(予約必要無しの早い者勝ち)、三俣や双六は広いしノーマークだった。
電波繋がる場所あったので早速確認、聞いた通り予約必要で慌ててTELするも三俣山荘は既に一杯、でも双六はネット予約でなんとか取れた。
妻に伝えると「仕方ない」とは言ってくれたが明らかにテンション下がっていた。それは私も同じで三俣山荘のテント場は自分の中でベスト3に入るくらいのお気に入り、やってしまった・・orz。
そんなことがあったあと夕食中に別のお隣さんから少し会話が聞こえた。明日以降のコースは水晶から赤牛、読売新道で下り電気バスで扇沢へ戻るようだ。
ピンと来た!パクれないか??
妻に冗談半分で言ってみたらかなり乗り気。理由は渡し船に乗りたい!、ソッチかい(笑)。百名山一筆書きで田中陽希さんが唯一使った動力、それ観てから乗りたかったそうだ。元は自分のミスだが三俣山荘予約取れなかったのも何かの運命、じゃあ行ってみるかとなった。
翌日は1時半頃起床し食事して2時半には出発、近年妻の段取りの良さは凄まじく、テント内でモタモタしてるとフライシート剥がされ私の出待ち⁉︎にされてしまう(汗)
裏銀座の稜線歩き半分はナイトハイクとなってしまったが、月明りのなか静かな山歩きが出来た。
野口五郎の小屋でトイレ借りて山頂へ向かう、ちょうど御来光の時間となったが何故か貸切!小屋には沢山の宿泊者いたと思うがなんでだろう?
よって記念撮影を楽しみながら御来光を満喫。水晶小屋に向け歩き出すと段々と稜線が照らされ、とても綺麗だった。
山レコ始める前に野口五郎は登頂したことあるが、野口五郎〜水晶小屋間は全くの未踏み区間。硫黄岳や槍ヶ岳の見晴らしも良かったし反対側の東沢谷が真っすぐ伸びていて遠くに白馬まで見えて印象に残った。
途中妻が調子悪くなり、やっぱ新穂高側へ向かおうとおもったが薬飲んで復活。
水晶小屋に8時半頃到着し最終の意志確認。ここからCTで8〜9H、読売新道の荒れ具合、小屋等一切なしなど私が知っている限りの情報伝えたが行くと言う。
定年後元気であったとしても赤牛〜読売新道を妻と歩くのは無理だろう、むしろこの区間は体力ある今しかチャンスはない。迷ったけど赤牛に向かうと決めた、一度歩いている経験が大きかった。
そうはいっても先の事は分からない。野営も頭に入れ水はたっぷり購入、時間的に無理と思っていた力汁も頂き先ずは水晶岳へ向かう。天気も良く山頂は沢山の人がおられた。当初は主役の山だったけど先ほどの決断で準主役になってしまった、水晶ゴメン!(笑)
写真を撮って頂きしばし大展望を満期して赤牛に向かう、この区間は裏銀座側から見ると凄く近く感じるが実際は遠い。
西側からガスも上がってきて赤牛が白牛になるかと焦ったが、なんとか青空あるうちに登頂!。水晶からも数名とスライドしたが山頂は貸切、時刻はお昼過ぎだけどこの山にこの時間にいるには遅すぎだから当然か…。
妻と赤牛岳に登れるなんて大感激、気分は最高だった!…、と書きたいが実際は二人ともそうでは無かった。当然先に待ち構える読売新道下山の不安で頭が一杯。
でも焦ってもしょうがない、時間を気にすることなくゆっくり下りようと言い聞かせた。無事下山が最優先。
読売新道はここまで歩いて来た道とは異なり一気に荒れた感じとなる。上部の稜線区間まだ歩きやすかった方で樹林帯に入ると苔むした石ばかりで滑りまくり。倒木なども多く妻は「この道はSASUKEか!」とボヤいていた。(もちろん大袈裟です!)
紅葉なども少しあり、それ見て気を紛らわせながら17時頃なんとか奥黒部ヒュッテに到着。私でもキツかったので妻は相当辛かったはず、大したもんだと思う。
テント受付を妻に頼んで自分はテント設営、戻った妻がお風呂が空いていると聞きつけ一緒に入ろうと言う。クッタクタで正直面倒だったけど風呂上りのビールは最高で疲れも吹っ飛び入って良かった♪
最終日も後泊で取った宿の時間あるので2時には起床し3時頃出発。渡し船の初便逃すと次は4時間後なので遅刻は許されない。丸太橋も多く結構危険なのは覚えていたので早めに出たがゆっくり慎重にあるいても船着き場には1時間以上前に着いた。船着き場でマッタリ朝食、それでも時間余ったけど。
渡し船で妻大喜び、分かる分かる!自分も最初はそうだったけど2回目は普通、ライフジャケット着用が変わったくらい。
対岸に渡ってからは長い長い消化試合、こちら側からは初めて歩いたがダムやロッジくろよん見えてからが長い。入り江に橋掛けて欲しいが絶対無理だろう。
黒部ダムに出て無事下山完了、なんか下ノ廊下歩いて来た気分。妻もなにげに欅平から赤牛、水晶まで赤線繋がったことになる。本人はどうでも良いみたいだが。
今回は予定変更で思ってもみなかった山行となった。
特に2日目はチャレンジ的なコースとなりハラハラドキドキ!。予定変更してハードなコースに向かうのは良くないことだろうけど、そんな時の方が絶対楽しいから辞められない!
今回ほどは望まないが今後も毎年1〜2回、夫婦でこんな山のぼりを楽しめたらどんなに幸せな人生だろう、また仕事頑張ろう!(^.^)
赤牛岳への登り方を悩む中で、きついと聞くけど読売新道は外せないなと最近考えて概ねまとまって来た計画が今回ご夫妻が歩かれたまさにこれです!
同じルートだ、と思って拝見したら、なんともご夫妻仲睦まじい楽しそうな山行に、ついつい読み耽ってしまいました😊
最後のふたり傘さして温泉、やられました笑
赤牛岳には赤いウェアで鼻輪ポーズをしようと心に誓いました(*^o^*)
予定外のルートになったみたいですが、歩きごたえも達成感も段違いの素晴らしい山行になりましたね(*^^*)
お疲れ様でした😊
コメント頂きありがとうございます♪
仰ることよーく分かります、私は今回2度目でしたが初めて赤牛登ったとき水晶側からピストンか、読売新道通るかで散々迷いましたから。
で、少しレコ拝見しましたがスーパー健脚夫婦じゃないですか(汗)
たぶん登りで読売新道使っても楽勝だと思いますが小屋なし、水場なしでCT10H越えなので慎重にはなりますよね。
赤いウェア&鼻輪ポーズを真似てくれたら超嬉しいです!
少々「女」を捨てる必要があると思うのであしからず(笑)
予定外ルートでしたが結果良ければ全てよし!、ここ数年でも一番の山行になりました(^.^)!
傘さし温泉写真は40台後半夫婦が掲載して良いのか?と最後まで迷いましたが
今回は超楽しかったので大目に見て下さい(^_^;)
赤牛レコ楽しみにしています♪
めちゃくちゃたのしそうです。
そして、ほぼ同じ日程で同じような場所に自分達夫婦も行っていたので、またまた同じような趣向だなあ・・・ってつくづく思いました。月明りのナイトハイクもまさに同じことをしていました。
しかも、今回のコース、自分が昨年8月にいったコースとほぼ同じ。
記憶が蘇ってきて、楽しく拝見させていただきました。
奥様の渡し船の時の気持ち、よーくわかります。
野口五郎から水晶、赤牛の区間も自分もとても好きな区間です。野口から赤牛、赤牛から野口を見る景色が本当に好きです。すらっと伸びた稜線とピーク、あれは美しいですね。読売新道もメジャー感とは裏腹に道が悪いのにも同じように驚きました。
kiyaさんのソロ登山だけでなく、夫婦登山も同じようなことをしているので、ニマニマして読ませていただきました。
楽しいレコ、ありがとうございましたm(__)m。
スライドこそしてないようすが2日目なんかはかなり近くにいたみたいですね〜。
3日間ともお天気に恵まれましたし真夏のような暑さもなく、稜線では涼しい風にも助けられなんとか二人で歩き通すことが出来ました!(^.^)
昨年同じコース歩かれてましたか。仰る通り野口〜水晶〜赤牛あたりの稜線美は最高だと思いますし、裏銀座側は人も少ないので尚更よく感じます。
読売新道は小屋なし、水なし、道荒れてるのが逆に良い気もします。greenriverさん前回行かれた鋸岳なんかもそうですが、もう少し整備はしてほしいけど整備されまくるとなんだかな〜みたいな。まあ要するに我がままなのですが。
渡し船は初めての時テンション上がりますよね!黒部ダムの歴史の1ページでもあるし登山者としては1度は乗りたいと私も思いました。でも2回目からは普通でした。
夫婦で同じ趣味を持ち、同じ感動を味わえるのは本当に幸せだなと思います。あと私が妻に対して唯一偉そうに出来る場所でもあります!(笑)
北ア縦走と事前情報で聞いていてどこに行くのかな・・と思っていたら裏銀座から読売新道ですか。ほぼ私の未踏のルートなんで裏山です。いろいろ下調べ不足のハプニングはあったようですが、いい山行ができて何よりでしたね。
それにしても二日目はよく歩きましたね〜。kiyaさんはともかく奥様のスタミナに脱帽です。お疲れちゃんでした〜
コメント頂いて思い出しましたが以前このコース小屋2泊で一緒に歩こうとか言っていましたよね?
メジャーな山は少ないですが白馬辺りと比べても引けをとらないくらい稜線綺麗ですよ、裏山でしょ〜!(笑)
さすがhoyanさん、お気づきありがとうございます。
そうなんですよ、前回の穂高から全く山歩いてない妻が2日目の距離歩くのは私やhoyanさんが40kほど歩くのに等しいくらい大変なはず。
nakkiさんにも真っ先に同じこと言われましたが、身内ながらホントに凄い人だと思いました。
下調べ不足でやらかしてしまい、更に難コースに入ってやらかしの上塗りをしてしまうところでしたが、妻が全てを救ってくれ、思い出深い山行となりました(^.^)
妻は通勤が徒歩なので毎日歩いてはいますが、往復でも3k程度です。
その他は全く運動してないですね〜、休日はもっぱらソファでゴロゴ・・・、妻はユーザー登録はして無いのですがチェックは入るので、これ以上怖くて書けません(笑)。
小屋まで行けると確信してからは、妻を褒めまくりました!。素材はいたって普通なのでコソ練してたとしか思えません(^。^)
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