槍ヶ岳・奥穂高岳(8つの3000m峰を巡る2泊3日テン泊縦走!)
- GPS
- 30:05
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 3,253m
- 下り
- 3,254m
コースタイム
全体的にほぼ標準タイムです。20キロのザックを背負うと、登りよりも下りに苦戦しています。
<第1日 12日(土)>
5:25上高地バスターミナル(1505m)-6:10明神館-7:05徳澤園(1562m)-7:55横尾山荘(1620m)8:10-9:25槍沢ロッヂ(水)-10:50槍沢大曲-11:50天狗原分岐-(水)-13:50殺生ヒュッテ
<第2日 13日(日)>
6:40殺生ヒュッテ-7:25槍ヶ岳山荘-7:55槍ヶ岳-8:35槍ヶ岳山荘-9:00大喰岳-9:40中岳-10:40南岳-10:50南岳小屋11:00-(大キレット)-14:10北穂高小屋-14:20北穂高岳-16:15涸沢岳-16:35穂高山荘
<第3日 14日(月・祝)>
5:00穂高山荘-5:50奥穂高岳(3190m)-(吊尾根)-7:40紀美子平-8:20前穂高岳-8:55紀美子平-(重太郎新道)-11:10岳沢小屋(水)(2100m)11:30-13:25上高地バスターミナル
■昭文社の標準コースタイム(ご参考まで)
ちなみに、昭文社の標準コースタイムを記載しておきますので、ご利用ください。各日昼食20分含む計算になっています。
<第1日シュミレーション>
6:00上高地バスターミナル(1505m)-7:00明神館-8:00徳澤園(1562m)-9:10横尾山荘(1620m)9:30-11:10槍沢ロッヂ(水)-12:50大曲-13:50天狗原分岐-(水)-15:00殺生ヒュッテ
<第2日シュミレーション>
5:30殺生ヒュッテ-6:10槍ヶ岳山荘-6:40槍ヶ岳-7:10槍ヶ岳山荘-(中岳)-9:40南岳-10:00南岳小屋10:20-(大キレット)-13:50北穂高小屋-16:05穂高山荘
<第3日シュミレーション>
5:30穂高山荘-6:20奥穂高岳(3190m)-(吊尾根)-7:50紀美子平-8:20前穂高岳-8:40紀美子平-(重太郎新道)-10:40岳沢小屋(水)(2100m)11:00-13:00上高地バスターミナル
天候 | ■12日(土) 午前 晴れ 無風 午後 くもり時々雨 やや強風 夕方〜未明 雪 暴風 ■13日(日) 終日 晴れ 弱風 ■14日(月) 終日 晴れ 弱風 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
沢渡の市営第二駐車場を利用しました。駐車料金は一日500円 http://www.kamikochi.or.jp/access/transfer/#map1 沢渡からはバスかタクシーを利用します(タクシーはバスターミナルまでで一人定額1000円)。停留場に停まらない分早く到着し、荷物運搬も楽のように思ったのでタクシーを利用することにしました。タクシーで正解だったと思います。 タクシーは、沢渡の各駐車場にも待機すると配車センターの方がおっしゃっていましたが、少し不安だったので、第二にあるタクシー乗り場で確実に4:20の始発に乗ることにしました。予約がなくても、どんどんタクシーがやってきます。4:20から係りの人がグルーピングしてくれます。 釜トンネル前のゲートは5時に開きます。ですが、この日のように観光客&登山者が多いと見込まれる日は、10分〜15分前倒しでゲートが開くそうです。この日は4:45にゲートオープンしました。おかげで、上高地バスセンターから5時半に登山開始できました。 ■上高地からのタクシー利用について タクシーの最終便は18時だそうです。13日(日)は、ここ数年でも最高の人出でバスもタクシーも2時間待ち、釜トンネルのゲートの閉まる時刻(通常は19時)も一時間延長されたそうです。 こんな日は、前もってタクシーを予約しておくことが必須ですが、通常でしたら(少なくとも14日(月・祝))は、タクシー待ちはありませんでした。予約なしで、どんどんきます。係りの人が4人〜5人のグループにしてくれます。一人定額1000円です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■上高地バスターミナル〜横尾山荘 <危険度ゼロ> 完全にハイキングコース。危険個所なし。 ■横尾山荘〜槍ヶ岳山荘 <危険度ゼロ> 危険個所なし。○の表示もしっかりしています。 ■槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳 <危険度★★> この日は雪がありましたが、降りたてだったので、問題なく登れました。登りルートと下りルートがあります。山頂下の合流している箇所は渋滞が発生しやすいです。全般的に、ハシゴやクサリがしっかりしているので安心感はあります。 ■槍ヶ岳山荘〜南岳小屋<危険度ゼロ> 天の道です。危険個所なし。 ■南岳小屋〜(大キレット)〜北穂高岳 <危険度★★★★> キレットの真ん中にあるピーク(長谷川ピーク)までは、クサリやクイがあって楽しいですが、長谷川ピーク以降のナイフエッジの個所はかなり怖いです。そこが終わって、北穂高の北壁からは危険個所のオンパレードです。通称「飛騨泣き」と呼ばれる個所です。クサリやクイがあっていい所に何もありません。しかもこの日は、雪も残っていて(凍ってはいませんでしたが)怖さが増しました。3点確保しないと身の危険を感じます。20キロのザックを背負っていましたが、重さよりも生きて帰ることに集中しました。心では「まじっすか!」を20数回唱えました。アイゼンをもっと早くはけばよかったと後悔しています。 ■北穂高岳〜涸沢岳 <危険度★★> ここも危険個所表示がありますが、大キレットに比べれば子どもです。クサリがすべて設置してあるので、小学校高学年だったらいけると思います。 ■涸沢岳〜奥穂高山荘 <危険度ゼロ> ■奥穂高山荘〜奥穂高〜紀美子平 <危険度★> 穂高山荘から奥穂高岳の最初に岩登りがあります。登山道は、時々落差のある岩登りがありますが、問題ありません。 ■紀美子平〜前穂高岳 <危険度★> 紀美子平にザックをデポしていけば身軽です。ほとんど直登の岩登りです。下りに○が見にくい箇所があり、ルートを間違えている登山がいました。お気を付けください。 ■紀美子平〜岳沢小屋 <危険度★★> クサリやハシゴがあり安心して登れます。重太郎新道はほとんど、登りも下りもストックが使えない状態です。とくにライチョウの広場から下では、落石の危険を感じました。浮石がたくさんありますので、注意して通行してください。この日もけが人が出たそうです。 ■岳沢小屋〜上高地バスターミナル <危険度ゼロ> いい登山道です。ここだけは、走って降りれます(笑)。 |
写真
装備
個人装備 |
テント 1 mont-bellステラリッジテント 1型
テントマット 1 mont-bellドーム1用
テントオプション 1 mont-bellオプショナルロフト ドーム用
シュラフ 1 mont-bellU.L.スーパー スパイラルダウンハガー #2
シュラフカバー 1 mont-bellブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
シュラフマット 1 THERMAREST 40th Anniversary Edition R
防寒着 各1 ダウンジャケット・ダウンパンツ
救急セット 1
ヘッドライト 2 PETZL ZIPKA PLUS2
非常用防寒シート 2 予備
手袋・フェイスマスク 1
カッパ上 1 mont-bellレインダンサー ジャケット Men's
カッパ下 1 mont-bellレインダンサー パンツ Men's
ガスカートリッジ 1 PRIMUS IP-250T
バーナー 1
イグニッションスチール 1 PRIMUS P-153
カートリッジホルダー 1 PRIMUS P-CH
コッヘルセット 1 snow peak
手拭・ハンカチ・ティッシュ 1
地図・コンパス 1
高度計・時計 1 Suunto Core Glacier Gray
GPS 1 GARMIN etrex20
カメラ 1 OLINPUS TOUGH TG-1
無線機 1 STANDARD VX3
常食 6 アルファ米・インスタントラーメン・カレー等
非常食 1 カロリーメイト
携帯食 1 飴など
水 1 2.0L(各所で補給)
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感想
■ついに決行! 憧れの槍・穂高のテン泊縦走
今年何回かチャンスがありながら、天候不順やその他の理由でできなかったテン泊縦走。今年の山登り40数回はすべて、日帰り登山でした。
この連休を逃せば、今年はほぼ絶望的。そんな中、北アルプスエリアの週間天気予報は3連休ともすべて晴れ。これはラストチャンス、行くしかありません。
行くのはそう、憧れの槍ヶ岳、穂高岳。仕事の関係でそう何度も来れそうにないので、欲張って、両方目指すことにしました。
■日本にある21座の3000m峰
事前に調べてみると、日本には21座の3000m峰があって、その内8つがこのエリアに集中していることが判明。今回は、槍・穂高をメルクマールとしつつこの8つの高峰を結ぶルートを選択することにしました。
■3つの試練
一つ目は、初日のひょうと雪。設営もそうですが、風雪に耐えながらのテントもなかなか寝にくいものでした。もし雪が多ければ、槍も諦めての撤退になったと思います。結果としては、雪景色が見られ、あまり雪の影響がなかったのでよかったです。
二つ目は、大キレット。とくに飛騨泣き。手が滑れば、足が滑れば、本当に命に係わる箇所。しかもクサリがない。泣けてきました。「3点確保! 3点確保!」と言い聞かせながら慎重に登りました。20キロのザックを背負っての大キレットは、二度とやることはないでしょう。
三つ目は、吹きっさらしの穂高山荘のテン場と夕日攻撃。夕日を撮影しようと集まった登山者に、強風の中で意を決して張ったテントのロープを蹴られること、十数回。最後は、外に出て、見張っていました。夕日を早く沈めとこれほど人生で願ったことはありませんでした。
とまあいろいろありましたが、こうした試練があるからこそ、喜びが増し、一生消えることのない記憶となっていくのでしょう。いい経験をさせてもらいました。
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