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Yamareco

記録ID: 4408479
全員に公開
ハイキング
槍・穂高・乗鞍

【北ア】千町尾根から行く乗鞍岳

2022年06月18日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
12:39
距離
34.6km
登り
2,268m
下り
2,268m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
12:15
休憩
1:46
合計
14:01
5:35
5:35
7
5:42
5:42
11
5:53
5:53
15
6:08
6:10
16
6:27
6:29
19
6:48
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5
6:52
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176
9:56
10:19
76
11:35
11:37
24
12:01
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59
13:00
13:34
24
13:58
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46
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15:15
153
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18:02
4
18:06
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14
18:21
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15
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7
19:00
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5
19:05
19:05
8
19:13
19:13
11
天候 @天気
くもり時々ガス

@気温
観測計を忘れてしまい欠測。登山口である青少年交流の家の電光掲示板の表示で13℃(AM5:20頃)、奥千町避難小屋の備え付けの気温計で15℃(AM10:00頃)、乗鞍岳では体感で12〜13℃(PM1:00頃)

@風
南の風(そよ風程度)

@積雪
千町ヶ原の手前に所々積雪。中洞権現から先の沢状地形にも雪渓あり。
過去天気図(気象庁) 2022年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
岐阜県道462号岩井高山停車場線は、ほぼ全行程片側1車線の道が終点の国立乗鞍青少年交流の家まで続く。1箇所だけ、工事による信号機付きの片側交互通行となっているが、特に問題ない快走路。なお、コンビニなどの買い物は高山市街地で済ませておく必要があります。

駐車場は国立乗鞍青少年交流の家の舗装駐車場(50台程度)がある。道路を挟んだ未舗装駐車場(20台程度は駐車可能かと)もあるが、どちらに駐車して良いかわからなかったので、今回は舗装駐車場を使用した。
コース状況/
危険箇所等
!注意!
本コースのうち、丸黒山から先のP1870を超えてから千町ヶ原までの区間は、約3kmに渡って激しいやぶ漕ぎを強いられます。濃密なやぶを掻き分けるのに時間と労力が必要で、この区間をやり過ごすのに地図に記載されるコースタイムの2〜3倍はかかり、体力の消耗も激しいので、山行計画の際は、このことを想定しておく必要があります。

以下、各セクションごとの状況

@青少年交流の家から丸黒山まで@
最初は林道状の道で途中に登山届提出ポストあり。林道終点から降る形で登山道が始まる。老若男女が登ることを想定した整備状況で、特筆して危険な箇所は無い。丸黒山手前のガンバル坂と根性坂といういかにも身構えてしまうような表示のある箇所があり、実際に急勾配で頑張りどころ。

@丸黒山から千町ヶ原まで@
丸黒山から乗鞍岳方面への下り口からは、標高差150m弱の超急斜面。壁のような角度の部分もあり、特に下り方向の際はスリップによる転落注意。その先P1870を過ぎると、突然濃密な笹と灌木が絡み合った激しいやぶ漕ぎが始まり、その延長は約3kmとウンザリするほど長い。目印のピンクテープもヤブ漕ぎ区間ではほとんど無く、しっかりとルートファインディングする必要がある。ヤブの下にある登山道は、細心の注意を払ってうっすらと判別できるが、見失うことも多く、頻繁に現れる倒木が行く手を塞ぐと高確率で見失う。単純な尾根上を進むルートなので、尾根を外さないように注意すれば本格的に迷ってしまうことは無いとは思うが、いかんせん視覚に頼ることなので、明るい時間帯に通過することが必須。暗くなってからここにいることは即遭難を意味する。

@千町ヶ原から中洞権現まで@
長いやぶ漕ぎ区間を過ぎると辺りは開けてきて、高層湿地帯の様相を呈するようになる。ここが千町ヶ原と呼ばれる場所で、まさにこの世の桃源郷。その先もう一度樹林帯を通過すると、再び高層湿地帯となり、奥千町避難小屋に到着する。普通はここで初日の行動を終えることになる。この先、みたび樹林帯を通過すると、超広大なハイマツの海に出る。ここではハイマツ漕ぎとなることを覚悟していたが、今回はしっかりと刈られており(感じからして昨年以前に刈ったかと思われる)、一般登山道らしい状態で、雄大な景色を堪能しながら極上のハイクができる。

@中洞権現から乗鞍岳剣ヶ峰山頂まで@
中洞権現から稜線上を少し進んだあと、沢状地形へと一旦下って、大日岳・屏風岳をトラバースするように緩やかに登り、剣ヶ峰へと至る。岩稜帯だが、それに対応する一般的な注意を払えば特筆して問題となるようなことは無かった。
その他周辺情報 国立乗鞍青少年交流の家周辺には、これといった施設は無く(高山市営飛騨高山スキー場はあるが、この時期は当然閉鎖中)、高山市街地に行けば、様々な施設がよりどりみどり。高山市街地までそんなに離れていない(20km程度)
こちらの立派な施設からスタート。今回は開始から終了まで、ひとりの登山者とも会わない(剣ヶ峰を除く)という、偉業?を達成した(笑)
2022年06月18日 05:20撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
6/18 5:20
こちらの立派な施設からスタート。今回は開始から終了まで、ひとりの登山者とも会わない(剣ヶ峰を除く)という、偉業?を達成した(笑)
林道をしばらく歩いた先に登山届ポストがあるので、こちらで登山届を提出できる。
2022年06月18日 05:25撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
6/18 5:25
林道をしばらく歩いた先に登山届ポストがあるので、こちらで登山届を提出できる。
丸黒山までは、老若男女誰もが登れるように、しっかりと整備がされている。途中にある休憩舎もその一環。
2022年06月18日 06:09撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 6:09
丸黒山までは、老若男女誰もが登れるように、しっかりと整備がされている。途中にある休憩舎もその一環。
このガンバル坂とその先にある根性坂、それに丸黒山から乗鞍岳に向かう直後の斜面のみが急傾斜。ほかは乗鞍岳山頂までを通して、割と緩傾斜なのがこのコースの特徴。
2022年06月18日 06:19撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
6/18 6:19
このガンバル坂とその先にある根性坂、それに丸黒山から乗鞍岳に向かう直後の斜面のみが急傾斜。ほかは乗鞍岳山頂までを通して、割と緩傾斜なのがこのコースの特徴。
丸黒山に到着。標高1956m。天気が良ければここからの眺望は抜群のはずだが今日はイマイチ。乗鞍岳方面への下りは壁のような急斜面なので要注意。
2022年06月18日 06:53撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 6:53
丸黒山に到着。標高1956m。天気が良ければここからの眺望は抜群のはずだが今日はイマイチ。乗鞍岳方面への下りは壁のような急斜面なので要注意。
丸黒山から先は状況が一変する。途中まで笹薮は刈払われていたが、それもやがて終了し、灌木や倒木の混じった激しいヤブ漕ぎになる。ピッケルを使って灌木や笹を掻き分け、滑り止めにチェーンスパイクを装着。
2022年06月18日 07:27撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 7:27
丸黒山から先は状況が一変する。途中まで笹薮は刈払われていたが、それもやがて終了し、灌木や倒木の混じった激しいヤブ漕ぎになる。ピッケルを使って灌木や笹を掻き分け、滑り止めにチェーンスパイクを装着。
正面が登山道のある方向。これは本当に登山道なのかと疑いたくなる光景。
2022年06月18日 07:39撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 7:39
正面が登山道のある方向。これは本当に登山道なのかと疑いたくなる光景。
濃密なヤブ道だが、たまに標識が現れ、ここが登山道であることを確認できる。
2022年06月18日 07:49撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 7:49
濃密なヤブ道だが、たまに標識が現れ、ここが登山道であることを確認できる。
たまにこのような素晴らしい登山道が現れるが、それは極一瞬のことで、すぐに濃厚なやぶ漕ぎが復活してくる(泣)
2022年06月18日 07:52撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 7:52
たまにこのような素晴らしい登山道が現れるが、それは極一瞬のことで、すぐに濃厚なやぶ漕ぎが復活してくる(泣)
ウンザリするほどのやぶ漕ぎをなんとか無事終え、千町ヶ原と呼ばれる高層湿原に到着。
2022年06月18日 09:21撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 9:21
ウンザリするほどのやぶ漕ぎをなんとか無事終え、千町ヶ原と呼ばれる高層湿原に到着。
池塘が点在する。まさしく桃源郷。天気が良ければ360°の大絶景が味わえそうだ。
2022年06月18日 09:23撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 9:23
池塘が点在する。まさしく桃源郷。天気が良ければ360°の大絶景が味わえそうだ。
乗鞍岳はしっかり見せてもらえた。
2022年06月18日 09:38撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 9:38
乗鞍岳はしっかり見せてもらえた。
千町ヶ原からしばらくで、奥千町避難小屋に到着する。人里離れた高層湿原に佇む様子はまさにオアシス。
2022年06月18日 09:57撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 9:57
千町ヶ原からしばらくで、奥千町避難小屋に到着する。人里離れた高層湿原に佇む様子はまさにオアシス。
中身を確認。驚くほど美しく維持されている。小屋内にトイレまで完備し、これまた美しく維持されている。
2022年06月18日 09:57撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 9:57
中身を確認。驚くほど美しく維持されている。小屋内にトイレまで完備し、これまた美しく維持されている。
乗鞍岳を眺めながら、この小屋に泊まるのもいいだろう。
2022年06月18日 10:20撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 10:20
乗鞍岳を眺めながら、この小屋に泊まるのもいいだろう。
奥千町避難小屋を出発してしばらくすると、辺りは一面ハイマツの海。
2022年06月18日 10:57撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 10:57
奥千町避難小屋を出発してしばらくすると、辺りは一面ハイマツの海。
ハイマツの海に切り開かれた一本のトレイル。ハイマツ帯の登山道はしっかり刈払われており、やぶ漕ぎの必要は全く無かった。
2022年06月18日 11:00撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 11:00
ハイマツの海に切り開かれた一本のトレイル。ハイマツ帯の登山道はしっかり刈払われており、やぶ漕ぎの必要は全く無かった。
裾野に広がる広大な溶岩エリア。かつて火山が活動していた名残り。
2022年06月18日 11:10撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 11:10
裾野に広がる広大な溶岩エリア。かつて火山が活動していた名残り。
中洞権現。かつて山岳信仰も盛んだった乗鞍岳。道中いくつもの石仏や地蔵が祀られていた。
2022年06月18日 11:35撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 11:35
中洞権現。かつて山岳信仰も盛んだった乗鞍岳。道中いくつもの石仏や地蔵が祀られていた。
中洞権現から乗鞍岳本体との鞍部に降りると、至るところからライチョウの『グェッグェッ』という鳴き声が聞こえる。
2022年06月18日 11:48撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 11:48
中洞権現から乗鞍岳本体との鞍部に降りると、至るところからライチョウの『グェッグェッ』という鳴き声が聞こえる。
出ました。オスのライチョウ。
2022年06月18日 11:53撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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出ました。オスのライチョウ。
近くには丸々としたメスのライチョウも。可愛いすぎる。
2022年06月18日 11:56撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 11:56
近くには丸々としたメスのライチョウも。可愛いすぎる。
高天ヶ原の美しいドーム形状。植生保護の為、立入りは禁止されている。
2022年06月18日 12:27撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 12:27
高天ヶ原の美しいドーム形状。植生保護の為、立入りは禁止されている。
登山道が雪渓によって分断されている。この雪渓を登りたくなるが、大日岳(立入禁止)に行ってしまうため注意。
2022年06月18日 12:31撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
6/18 12:31
登山道が雪渓によって分断されている。この雪渓を登りたくなるが、大日岳(立入禁止)に行ってしまうため注意。
剣ヶ峰まであと少し。すぐそこに見えるが、やぶ漕ぎで疲れた体には結構辛い。
2022年06月18日 12:46撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 12:46
剣ヶ峰まであと少し。すぐそこに見えるが、やぶ漕ぎで疲れた体には結構辛い。
ヘトヘトで牛歩の歩み。かなかな到達できない剣ヶ峰。
2022年06月18日 12:54撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 12:54
ヘトヘトで牛歩の歩み。かなかな到達できない剣ヶ峰。
乗鞍岳最高峰剣ヶ峰に到着。標高3026m。色とりどりのウェアを纏った登山者で賑わっている。自分はピッケル片手にチェーンスパイクを履いてウェアはやぶ漕ぎで汚れまくり。場違い感で恥ずかしくなり神社の陰に避難(笑)
2022年06月18日 13:07撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 13:07
乗鞍岳最高峰剣ヶ峰に到着。標高3026m。色とりどりのウェアを纏った登山者で賑わっている。自分はピッケル片手にチェーンスパイクを履いてウェアはやぶ漕ぎで汚れまくり。場違い感で恥ずかしくなり神社の陰に避難(笑)
冬眠から目覚め始めた権現池。
2022年06月18日 13:10撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 13:10
冬眠から目覚め始めた権現池。
蚕玉岳から朝日岳の稜線。
2022年06月18日 13:10撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 13:10
蚕玉岳から朝日岳の稜線。
帰りも長いのでそろそろ戻る。さらば!乗鞍の峰々!今度は子供たちと来るよ。畳平から!
2022年06月18日 13:10撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 13:10
帰りも長いのでそろそろ戻る。さらば!乗鞍の峰々!今度は子供たちと来るよ。畳平から!
往路では気づかなかったキバナシャクナゲの天然花壇。
2022年06月18日 14:07撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 14:07
往路では気づかなかったキバナシャクナゲの天然花壇。
ここで体長1m位のツキノワグマに遭遇。距離30m程度。一目散にハイマツの海へと消えていった。邪魔して悪かったね。
2022年06月18日 14:20撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 14:20
ここで体長1m位のツキノワグマに遭遇。距離30m程度。一目散にハイマツの海へと消えていった。邪魔して悪かったね。
千町尾根の美しい稜線美。麓からのヤブ漕ぎを避けて、剣ヶ峰から来るのもいいですよ。
2022年06月18日 14:25撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 14:25
千町尾根の美しい稜線美。麓からのヤブ漕ぎを避けて、剣ヶ峰から来るのもいいですよ。
千町ヶ原まで戻ってきた。ここから再びウンザリするほどのヤブ漕ぎが始まる。
2022年06月18日 15:34撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 15:34
千町ヶ原まで戻ってきた。ここから再びウンザリするほどのヤブ漕ぎが始まる。
巨大な倒木が行く手を塞ぐ。それも10本や20本どころの数ではない。
2022年06月18日 15:58撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 15:58
巨大な倒木が行く手を塞ぐ。それも10本や20本どころの数ではない。
もはや登山道とは言い難い。
2022年06月18日 16:10撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 16:10
もはや登山道とは言い難い。
長かったもヤブ漕ぎもこれで終了。ホッとする。
2022年06月18日 17:15撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 17:15
長かったもヤブ漕ぎもこれで終了。ホッとする。
普通の登山道最高!
2022年06月18日 17:25撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 17:25
普通の登山道最高!
丸黒山へと戻る超急斜面。ヤブ漕ぎで売り切れ間近の脚にはハード過ぎた。
2022年06月18日 17:30撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 17:30
丸黒山へと戻る超急斜面。ヤブ漕ぎで売り切れ間近の脚にはハード過ぎた。
丸黒山に戻ってきた。ここまで来ればもうあとは暗くなろうが朝になろうが大丈夫! ・・・とは言え暗闇下山はあまり褒められたものではないので、明るいうちに下山するべく、もうひと頑張り!
2022年06月18日 17:47撮影 by  DSC-RX100M7, SONY
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6/18 17:47
丸黒山に戻ってきた。ここまで来ればもうあとは暗くなろうが朝になろうが大丈夫! ・・・とは言え暗闇下山はあまり褒められたものではないので、明るいうちに下山するべく、もうひと頑張り!

感想

自分は今まで、山に登るのに必要なことは何でも挑戦して身に付けたいと考えながら登山をしてきたのだが、そんな中、唯一今まで避けてきたメソッドが『やぶ漕ぎ』である。とりわけ『笹やぶ漕ぎ』については、かゆい、虫、毒蛇、ダニ、などなど、やりたくない理由を挙げ出したら枚挙にいとまがないわけなのだが、過日の水晶岳ツアーで進退窮まった際、ヤブに逃げることによってリスクを回避できたように、プラスの要素としてこれはしっかりと身に着けなければと思った次第だ。ということで、やぶ漕ぎを含むルートの選定だが、やぶ漕ぎ初心者がいきなり得体のしれないバリエーションコースというのもいかがなものかと思い、色々物色した結果、千町尾根を通って乗鞍岳に至るルートに決めた。ここなら一般登山道の範疇だし、雄大な大自然を満喫でき楽しみながらやぶ漕ぎの修業ができると考えた。

ということで、この千町尾根ルートのやぶ漕ぎ。率直に言って、やぶ漕ぎ初心者が挑戦するにはハード過ぎた。笹だけでなく倒木や灌木が折り重なったような濃密なやぶは正しくジャングル。それが3kmにも渡って続くものだから、体力の消耗著しく力技も必要で全身ヘロヘロ。そして予想通り、飛び交う虫、舞うホコリカス、ケムシの洗礼にも見舞われ、精神の消耗も激しかった。しかし毛嫌いしてきた笹やぶ漕ぎだが、出来ないことはないということがわかったのが大きな収穫だった。でももう当分は遠慮しておきたい(笑)

肝心の千町尾根からの乗鞍エリアだが、今回は生憎天候がイマイチだったが、それでも乗鞍が持つ圧倒的スケール、奥深さ、動物たちの楽園、豊かな植生を十分感じることができた。また、途中の千町ヶ原の桃源郷の雰囲気は畳平から剣ヶ峰の間だけでは味わうことのできない違う側面であり、乗鞍の雄大さと多様性をたっぷりと味わえる素晴らしいコースだと思った。また、コース距離は長いが、傾斜は全体的に穏やかで、途中避難小屋もあるし、あのヤブさえ無かったら乗鞍のすべてを味わえる素晴らしいルートになるのにな、なんて思ったりもした。今度は天気のいい日に再訪したいが、あのやぶ漕ぎがちょっとなぁ。

以下、備忘録

着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ、半袖Tシャツ、アームカバー、靴下(中厚手)、ハードシェルパンツゲイター内蔵、薄手グローブ、帽子、3シーズンミドルカットブーツ

@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
チェーンスパイク(使用)、ピッケル(使用)、ハードシェルジャケット(使用)、予備化繊ベースレイヤー、予備ソフトシェルパンツ、予備薄手グローブ、防寒テムレス、サングラス(使用)、夏季用シュラフ、ヘッドランプ2個、予備のGPS機

@飲・食料@
ポカリ4.5リットル(3.5リットル消費)、おにぎり梅干し&辛子明太子3個(全消費)、巨大アンパン(消費せず)、プロテインバー2個(1個消費)、塩分チャージ飴5個(2個消費)

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コメント

eight-woodさん はじめまして!
いつもパワフルなレコ覗かせてもらっています。
あの尾根行かれたのですね。
それもワンデイで…(゜o゜)
北アのメジャーな乗鞍でもあんなルートがあるんですね。
行ったものしかわからないあの酷い薮、心折れることなく歩かれたことに心から拍手させていただきます。
お疲れ様でした
2022/6/20 8:29
sumi8848さん
コメントありがとうございます! 苦手のヤブ漕ぎ頑張りました!これによって少しでも登山技術が向上して安全の度合いを高めたいのと、行きたい山の選択肢が広げられると思い、自らを奮い立たせた次第です!

ところで、私もsumiさんのレコいつも覗かせてもらってます。sumiさんのような経験豊富な方が、今もなお足腰の維持向上の努力をされ、登山を続けておられる様子を拝見し、自分もそうなりたい!と勝手に目標とさせてもらってます!
2022/6/20 21:12
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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