記録ID: 44203
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜
爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳・五竜岳・唐松岳(扇沢−八方尾根/2泊3日・縦走)
2009年08月06日(木) ~
2009年08月08日(土)
- GPS
- 54:01
- 距離
- 29.3km
- 登り
- 3,406m
- 下り
- 2,967m
コースタイム
1日目
扇沢7:03−7:17扇沢登山口7:23−8:49ケルン9:01−11:19石ベンチ11:26−12:26種池山荘12:46−13:47爺ヶ岳南峰14:00−14:23爺ヶ岳中峰14:35−15:20冷乗越15:20−15:37冷池山荘15:49−15:58冷池テント場
2日目
冷池テント場6:18−7:22布引山7:32−8:22鹿島槍ヶ岳南峰8:31−10:37キレット小屋11:19−12:29口ノ沢のコル12:41−13:08北尾根ノ頭13:08−15:11五竜岳直下のコル15:20−16:05五竜岳山頂16:09−17:09五竜山荘
3日目
五竜山荘6:26−9:13唐松岳頂上山荘9:21−9:40唐松岳山頂9:45−10:02唐松岳頂上山荘10:09−10:36標高2490地点11:03−11:14丸山ケルン11:14−12:16八方池12:27−13:04八方池山荘
扇沢7:03−7:17扇沢登山口7:23−8:49ケルン9:01−11:19石ベンチ11:26−12:26種池山荘12:46−13:47爺ヶ岳南峰14:00−14:23爺ヶ岳中峰14:35−15:20冷乗越15:20−15:37冷池山荘15:49−15:58冷池テント場
2日目
冷池テント場6:18−7:22布引山7:32−8:22鹿島槍ヶ岳南峰8:31−10:37キレット小屋11:19−12:29口ノ沢のコル12:41−13:08北尾根ノ頭13:08−15:11五竜岳直下のコル15:20−16:05五竜岳山頂16:09−17:09五竜山荘
3日目
五竜山荘6:26−9:13唐松岳頂上山荘9:21−9:40唐松岳山頂9:45−10:02唐松岳頂上山荘10:09−10:36標高2490地点11:03−11:14丸山ケルン11:14−12:16八方池12:27−13:04八方池山荘
天候 | 1日目:曇り 2日目:雨 3日目:雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
【扇沢〜爺ヶ岳〜冷池山荘】 朝4時頃、トロリーバス扇沢駅の駐車場に車を停めます。 柏原新道の登山口付近にも駐車スペースはありますが、帰りは八方尾根下山後、電車・バスを乗り継いで扇沢に戻るつもりなので、あえてバスの終点である扇沢駅の駐車場に駐車しました。 平日の朝ですが、すでに車は多く、無料の部分は間もなく満車といった感じでした。 天気は下り坂のような感じだったので、早々に出発のつもりが、仮眠をしたら結局いつものように出発が7時になってしまいました。 扇沢駅から15分ほど戻るようになりますが、柏原新道の登山口に到着。 登山口の指導所で登山カードを提出し、いざ樹林帯の登りへ。 ぐいぐいと標高をかせぎ、じきに扇沢を眼下に見下ろすようになります。 登山口から標高差400mほどで、最初の休憩ポイントであるケルンに到着です。 ここから稜線上の種池山荘が望めるのですが、ガスの具合で途切れ途切れでした。 さらに登り道をつめると、やがて水平道と標識があらわれ、平らな道になります。 石ベンチと標識がかかり、平らな石が並べられたところは、最後の休憩ポイントに最適です。 ここから種池山荘までは標高差230mほどです。 樹林が開け、森林限界を超えると種池山荘はまもなくです。 山荘脇には種池という小さな池があり、山荘前のベンチで小休止です。 ここからハイマツ帯へ足を踏み入れ、平坦な尾根を歩き爺ヶ岳南峰へ取り付きます。 ここで北アルプスらしい岩稜帯の登りとなります。 爺ヶ岳南峰山頂からは中峰・北峰への稜線と、その先冷乗越まで延々続く緩やかな下りが望まれます。 爺ヶ岳中峰は爺ヶ岳の最高点です。 巻き道もありますが、ほんのわずかな登りなのでぜひ登頂してください。 北峰は登頂せず巻き道を歩きましたが、ここからしばらく下り道です。 道が砂礫に変わる最後の下りで冷乗越です。 赤岩尾根からの道をあわせて冷池山荘へ少々登り返しです。 冷池山荘も大きな小屋ですが、テント場(一人500円)はここから8分ほどさらに登ったところになります。 テント場にはトイレ・水場がありませんので、トイレと水の補給は先に山荘で済ませてから登ることをお勧めします。 テント場は登山道沿いに整備されていますが、やや傾斜しているのと小さな尖った石が転がっているのがビミョーな感じでもあります。 天気が良さえすれば、立山・剱岳方面が一望できるロケーションと思いますが、ずっとガスがかかって望めませんでした。 【冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜五竜山荘へ】 夜は月が出ていて、朝も雲が切れていたので天候の回復を期待しましたが、結局出発時には雨の中での出発になりました。 布引山までの道は割となだらかで、高山植物の群落が見頃でした。 さらに鹿島槍ヶ岳南峰までなだらかな登りを歩きます。 扇沢から鹿島槍ヶ岳南峰までは、危険箇所もなく、穏やかな山容です。 南峰山頂も平坦で、天気が良ければ最高の展望と思われますが、残念ながらガスの中でした。 南峰から北へ縦走路を踏み出すと、山容は一変します。 いきなり南北峰の間のコルへ垂直の下りから始まります。 岩場に自身の無い方は南峰までとされたほうがよいかもしれません。 鞍部からの谷筋には雪渓が残っていますが、雪渓を踏むところはありません。 北峰までは登山道からじきだと思われますが、天候の悪化でキレット〜五竜手前の岩場で時間がかかることが予想されたので、今回はパスしました。 北峰から痩せた稜線を歩きますが、ところどころ、高度感たっぷりの切れ落ちた馬の背状の道や、切り立った斜面につけられた薄い登山道、鎖に梯子と次から次に緊張させられるポイントの連続で、とても変化に富んでいる道です。 八峰キレット核心部で長い鎖と梯子を超えると、突然眼下にキレット小屋が現れます。 キレット小屋手前も切り立った下降路ですので、注意して小屋まで下りてください。 雨風が強く、気温も下がっていたころもあり、小屋の中の狭い土間はコーヒーで一休みしたり弁当を食べたりという方でいっぱいでした。 コーヒーで体を温め、五竜岳に向かって出発です。 キレット小屋の北側は緩やかな登りから始まるので、危険箇所は終わりかと思いきや、まだいくつかの鎖・梯子が続きます。 慎重な通行をしてください。 口ノ沢のコル・北尾根ノ頭と細かい登下降を繰り返して岩場を進みますが、このあたりの危険度はさほどでありません。 一番の核心部は北尾根の頭を過ぎてからです。 G5辺りの岩場は、八峰キレット以上の難易度かと思われます。 ちょうどこのあたりで、雷混じりの雨が強くなり、さらに気温も下がってきて、震えるほどになりました。 残念ながらこの辺りはそんなことで写真も少なくなってしまいました。 4人ほどのパーティ、他の単独行者2名ほどと雨風がしのげるところで風の合間を縫っての行動となりました。 私も革の重登山靴にもかかわらず靴の中にも浸水して、歩くたびに靴の中でグチャグチャと音をたてるほどで、ハードな山行となってしまいました。 五竜岳直下のコルから、もろいガレ場の登りとなります。 石を崩さないよう慎重に登っていきます。 ここが思いのほか長く、しんどい道程でした。 五竜岳山頂は、五竜山荘への縦走路から分岐してわずかのところです。 あまり広い山頂ではありません。 相変わらずの天気で、山頂の標識の記念写真(証拠写真)だけ撮って早々に退散しました。 分岐点まで戻り、五竜山荘への下山路をたどります。 山頂周辺はまだ岩場がありますが、じきに斜度をゆるめ、山荘が眼下に見える頃には緩やかな砂礫の下りとなります。 この辺りで、ついさっきまで横殴りだった雨もやみ、ガスの中に浮かぶ鹿島槍からの縦走路、明日の唐松岳への縦走路が望めました。 この晩は、テント泊のつもりでしたが、レインウェアの中から靴までびしょ濡れだったこともあり、乾燥室を利用するために五竜山荘素泊まり(6300円)としましたが、山荘はあふれかえっており、1畳に1.5〜2人との札がかかっておりました。 乾燥室の衣類や靴もあふれかえっており、ハンガーも全然足りず、持参の細引きでなんとかレインウェアや靴下などを乾かす・・・といった状態でした。 【五竜山荘〜唐松岳〜八方尾根で下山】 3日目もしとしと降る雨の中の出発となりました。 五竜山荘から北に稜線をたどる周辺もクルマユリを始め、高山植物が群落をなしています。 ここからしばらくは下りです。 五竜山荘から200mほど下り、300mほど登り返して唐松岳頂上山荘という標高差になりますが、大黒岳を巻いた後に岩場があらわれてきます。 五竜岳から唐松岳に向かうと一か所だけ鎖がない急下降がありますが、他の鎖場はほぼ登りになりますので、北上するルートのほうが歩きやすいと思います。 唐松岳頂上山荘から唐松岳までは、道も一変、緩やかな登りです。 整備されていて、危険な場所はありません。20分ほどで唐松岳の山頂に至ります。 八方尾根〜唐松岳ピストンであれば、初心者でも大丈夫な道だと思います。 残念ながら唐松岳山頂でもガスで視界はなく、早々に山荘に下り、八方尾根を下山しました。 次第に天候が回復するとともに、すごい数の登山者が八方尾根を登ってこられました。 8月の土曜日でもあり、山荘は大混雑となったでしょう。 丸山ケルン手前でもう雨は降らないと判断して、レインウェアを脱ぎました。 この場所(標高2490m地点)は不帰嶮が一望できるポイントになります。 まだ上部にはガスがかかって、山腹までしか望めませんでしたが、晴れていればとても良い展望かと思います。 ガスが晴れたり切れたりを繰り返しながら八方尾根を下りましたが、この道の高山植物の群落は見事といえるものでした。 八方池から先は、ぬかるんだ滑りやすい蛇紋岩の道になり、また観光客の方々の比率もぐっと高まるので、非常にのんびり歩きのペースになります。 ただ、電車とバスを乗り継いで車をピックアップしなければならないので、そういった方々をゴボウ抜きさせていただいて下山しました。 八方池山荘からは、リフト・ゴンドラを乗り継ぎ、八方山麓まで下山しました。 その後、八方バスターミナルまで徒歩10分、14:05の松本電鉄バスで白馬駅まで(大人180円)移動しました。 白馬から信濃大町まで大糸線で移動予定でしたが、14:10に白馬駅に着いたものの次の電車が15:43まで無い(特急はありましたが、たかだか大町まで特急に乗るのももったいなく)ので、結局駅前のマクドナルドで時間つぶし。 信濃大町駅着16:20。 信濃大町から扇沢までの最終バス17:05には悠々間に合い、扇沢の車をピックアップしました。 【下山後の温泉】 扇沢から大町アルペンラインを下ると、大町温泉郷がありますが、ここの日帰り温泉「薬師の湯」につかりました。 大人600円ですが、駅に置いてあったクーポン券(HPにもあります)で500円となりました。 この辺り唯一の日帰り温泉とのことでしたが、きれいで露天風呂もあり、なかなかの温泉です。 |
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この記録に関連する登山ルート
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜 [4日]
扇沢−種池−爺ヶ岳ー冷池ー布引山−鹿島槍ヶ岳−八峰キレット−五竜岳−唐松岳−不帰ノキレット−白馬岳−栂池
利用交通機関:
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜 [2日]
柏原新道~鹿島槍ヶ岳経由八峰キレット~五竜岳〜遠見尾根~テレキャビン百名山2峰ピークハント
利用交通機関:
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
4/5
体力レベル
4/5
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