【農鳥岳北東稜〜農鳥岳〜荒川本谷】海の日はハイマツの海へ♪
- GPS
- 16:03
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,626m
- 下り
- 2,641m
コースタイム
- 山行
- 1:54
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 3:14
天候 | ・1日目→雨のち薄曇り ・2日目→曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
・奈良田〜野呂川発電所(1020円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎農鳥岳北東稜 熊ノ平から荒川本谷を地形図上の農鳥沢まで遡行した地点が北東稜の先端になります。 末端から容易に取り付く事が可能で2450m辺りまでは獣道が良い仕事をしているので、森林限界までそれほど藪漕ぎする事はありませんでした。 南アルプスのハイマツ帯にしては珍しく、背丈ほどの深さがずっと続きました。 極端に深い、膝丈ほどという変化に富んだハイマツ帯ではありませんでした。 2900m付近から尾根北側のザレた急斜面のルンゼを進みました。 柔らかく不安定なザレですがハイマツ帯を進むよりは効率的に高度を稼げます。 ルンゼを詰め稜線手前の岩場は北側をトラバースしながら稜線へ上がりましたが浮石など不安定な岩稜になるので注意が必要です。 ◎荒川本谷 昔は道がついていた沢なので、さしたる悪場も無く下りでも使えます。農鳥小屋の水場から本谷に向かってダケカンバ帯と草付きを下ると河原に出ます。 あとは渡渉を交えながら三ツ瀑までひたすら下ります。 取水堰堤の辺りで尾無尾根末端を高巻き熊ノ平へ戻る事になりここが少し厄介。分かりにくいですがロープが垂れている地点が比較的用意かと思います。(ロープは苔が生え完全には信用できません。 ※一部の方を除いて登りでも三ツ瀑は通過出来ないので注意。 |
写真
感想
今年も来ました!
年に1度の藪屋のお祭りである海の日♪
今年はハイマツ帯を走るという伝説を持つsunatomoさん、YAMAPで驚愕の記録で異彩を放つやまとさん、私の地元の友人で国内最大規模の100mileレース○TMFの入賞者SBMXさん、そしてヤマレコで以前から親交はあったものの、やっている事がレベチで恐ろしく今まで誘えなかったalsoさんにもご一緒していただきました。
仕事の都合もあり、私、SBMXさん、やまとさんは熊ノ平でタープ泊の1泊2日。
sunatomoさん、alsoさんは海の日の日帰り山行
◎1日目
奈良田でやまとさんと合流して広河原行き始発で野呂川発電所へ向かう予定でしたが天気は生憎の雨。。。
今日は釣りをして、焚火をして釣った魚と豊富な食材を食べながらお酒を飲むだけなので急ぐ必要は無し。
雨の中を歩くのは億劫なので満車のバスを見送り1本後の8:40発のバスに乗る事にした。
時間を遅らせたバスは我々とクライミング装備の2組のみでした。
バスを降りると荒川沿いの林道を進み堰堤へ。
静岡県は昨日大雨だったので荒川の増水を心配しましたが普通の水量で一安心。
熊ノ平へは巡視路では無く荒川本谷を歩いた方が早いとやまとさんに教えてもらったので三ツ瀑まで遡行して直登不可能な三ツ瀑を避け小沢の小ルンゼを登って熊ノ平へ。
到着と同時に小雨が降ってきたので直ぐにタープを張って休憩。
SBMXさんのお汁粉が染み渡りました!
雨が止んだのでお楽しみの釣りへ。
本谷は釣れないと聞いていたので細沢に行くと良い型のイワナが結構釣れました。あまり期待していなかったし晩御飯で刺身が食べれるのが嬉しかった!
釣りから戻って刺身を食べながら乾杯!
ここから焚火が始まり次から次へと美味しい料理・お酒が出てきてお腹いっぱい。。。
登山の話しが盛り上がって結局寝たのは22時。
翌日何時に来るのか分からないお二人の朝食はたっぷりストック出来ました(笑)
◎2日目
3時30分に起きて火を起こしてイワナの炊き込みご飯ができる頃に巡視路からヘッドライトの光が、、、
やはりバスに乗らず2時スタートで開運トンネルから走って来たようです。
お2人に昨日作った唐揚げ・焼き芋、作りたてのイワナの炊き込みご飯を食べてもらいながら話をすると、皆さんの事は既に鬼山行の数々で十分過ぎるほど知っているのに牽制&三味線祭り。笑笑
苦笑いしか出来ませんでした。
そして、今回メインの農鳥岳北東陵へ。 alsoさんは今回も良いカメラを持ってきてくれたとの事で高まります!
天気は曇り。
稜線にはガスがかかり風も強そうなのでコンディションが良いとは言えませんが、直ぐに雨が降る感じでもありません。
荒川本谷への下降でアザミに苦しめられたが無事に着地して荒川を農鳥沢出合へと遡行開始。
特に苦労する事なく遡行して出合から取り付く。
取り付きから見た感じではこの尾根は藪っぽいのか?なんて思いましたが獣道が発達して思いの外歩き易い樹林帯。
私は最後尾で皆さんが踏み慣らした後を歩く予定でしたが先頭のsunatomoさんがメッチャ速くて完全に置いてかれました(泣)
これでは森林限界のハイマツ泳ぎの前に潰されてしまうので私が先頭でペースを落として歩かせてもらいました。当然ながら後ろの4人に煽られ凄いプレッシャーでした。
ハイマツ帯は2515mから始まりました。低い標高からのハイマツ漕ぎとなりましたが海の日のルートチョイスとしては最高!
やまとさんの的確なRFが冴え渡り安心して泳ぐ事が出来ました。YAMAPで凄い方と分かっていましたが本当に実力のある方で頼りっぱなし。本当に助かりました!
この尾根は多少のオアシスはあるものの背丈〜腰程度のハイマツが続き体力を徐々に奪っていかれましたが、1人だけテンションとスピードが爆上がりするのはsunatomoさん。
やはり藪区間最強という噂に間違いはありません!
2920m辺りからハイマツ帯を避けザレたルンゼへ逃げ最後の岩場をトラバースすると農鳥岳北側の一般登山道に合流。
沢→藪→岩とバリエーションに富んだ価値ある1本を楽しく踏破する事が出来ましたが、一般ルートに出ると楽しみが終わってしまう寂しさも込み上げてきました。
こんな藪尾根でも重いカメラを持って涼しい顔で撮影しているalsoさん。やはりバケモノです。
農鳥岳でしばらく休憩して荒川本谷下降点である農鳥小屋に向かいますが、稜線は風が強いので軽く走ります。
小屋番のお姉さんとお話しして荒川本谷へと降り始めたらミッキーマウス並みの人気者に引き留められた。。。
最終はキレ気味で三ツ瀑の巻き方知ってるのか?でしたが知ってる事を説明すると延々とお話が始まりました(笑)
私達の事を心配してくれたようですね。
good luck!でお別れして、水場でやまとさんからサプライズの源流うどん!
絶景を見ながらのうどんは最高に美味かったです。
ここから荒川本谷を熊ノ平まで気持ち良く下り、タープを撤収して帰路につきました。
楽し過ぎる2日間でアッと言う間に終わってしまいましたが、経験豊富な方々から学ぶ事も多く貴重な体験になりました。
皆さんは再びソロメインの山行になると思いますが数ヶ月後には、再びご一緒して藪尾根を歩きたいですね。
次こそ三味線は勘弁してください!笑笑
南アルプスを中心にルートのない藪の中を活動されている強すぎる方々。
ちょっと遠いところから観察させてもらっていましたが、
まさか自分も参加させていただくとは…
〜少し前〜
ある日ヤマレコで
「海の日はヤブの海に行く」というイベント(?)を毎年行っているので、今年ご一緒しませんか?
という謎のメッセージを受信。
毎回知らないようなルートを歩いていて尊敬しているsunatomoさんでした。
自分が通用するかわかりませんでしたがぜひご一緒に!と参加させてもらうことに。
全員で5人となるメンツは強力すぎる方々で会うまではとにかく緊張しました。
ハイマツマスターのsunatomo氏
UTMFにも参加され実績を持つSBMX氏
YAMAPで活動中のオールラウンダーで走れて記録だらけのやまと氏(size939)
そして、僕が今の山行スタイルになるきっかけとなった方で尊敬してやまないkaikairei氏
自分とsunatomo氏は当日inで2時に奈良田ゲートスタート。
他の三名は前日に幕営されていて相当盛り上がっていたみたいで羨ましい。
雑談しながら林道を歩いたり走ったり。
話しているうちにあっという間に合流地点の熊ノ平へ。
前日釣れたイワナの炊き込みご飯が最強に美味しくて思わず山に登る気力がなくなるところでしたが何とか踏みとどまりました。
取水施設を越え尾根を降りたら渡渉なのか沢登りなのかとにかく沢を進む。
あの、全員めっちゃ早いんですけど…
マイペースで歩く自分からすると強度が高めですが頑張って食らいつく。
休憩をそこそこ取ってくれるから何とか助かった。
RFに関しては完全にkaiさんにお任せ。GPSすら見なかった。
そんな余裕ないですし。
写真一枚撮って仕舞った時点で一気に差が開く。マジですかw
しかしそのハイペースもあってか一気に標高か稼げたようだ。
森林限界を突破したらいよいよお待ちかねのハイマツの海がお出迎え。
割と背も高めだったけど、ここまで普通だったsunatomo氏に火が付き
誰も追いつけない速度で藪を進んでいく…
マジか…いちばんやべーのはこの人だったか…
後半はオーバーヘッドハイマツもあって最高の体験ができました。
最後は上手にRFしてもらいザレたルンゼを詰めてほぼほぼ山頂に近い場所へTO
ついて行っただけですが中々の歯ごたえあるルートでとても楽しかったです。
その後は農鳥小屋へ向かい、貸し切りの水場でうどんパーリー。
食材担いでいただきありがとうございます。
そしてめちゃめちゃ美味しかった。
そのまま下って荒川本谷へ。ザレて動く岩しかない沢を走りながら下るkaiさんとやまとさんとSBMXさん。
もう全然追いつけないのでsunatomoさんと二人でまったりと下りました。
再び熊ノ平で幕営を撤収し下山開始。
幕営装備なら日帰りで来ている自分に速度的にも丁度いいだろ( ´△`)
って思っていましたがテント装備の人たち何故か走り出すし日帰り装備できているのに全然追いつけませんでしたw何なの一体w
その後野呂川発電所へ下山。バスに乗って終了。
全員でお風呂に入ってご飯食べて、アフターも最高でした。
今回は未体験の藪(海)の日を堪能させてもらい本当にありがとうございました。
大きな刺激にもなりましたし鍛えなければ!と改めて痛感しました
(思うだけ)
本当お疲れさまでした!
狂おしいほど山を愛する山屋は斯くも力強く、頼もしく、男前であるか感嘆しきりの最幸な二日間。
また来年の海の日も、このメンバーとハイマツの海に溺れたい...
とても素敵なメンバーとご一緒させていただきました。
・いつも人間をやめたとんでもない山行と美しい写真で我々を魅了してやまないalsoさん
・自称「裁縫好きのオジサン」、その実とんでもない実績をお持ちの(マジでヤバイ)SBMXさん
・沢も雪も藪も釣りもロングもとにかく何でもできちゃう、総合力高すぎて頼れるみんなの兄貴、size939さん
・そして彼ら超強力メンバーをまとめ上げる南アルプス藪界のスーパースターkaikaireiさん
皆さんとても強いのに謙虚で気さくで本当に強い人は人間もできているんだなーとしみじみ感じました。
ただ・・・すぐに牽制&よいしょ&三味線を弾くんですよね〜ww
でもそれもまたすごい楽しかったので、ぜひまた皆で遊びに行きましょう!!
今回は海の日にハイマツの海を泳ぐ楽しい企画に誘っていただきありがとうございました。
とにかく参加メンバーが豪華すぎて驚きました!
まずは、南アルプス藪山愛好家のなかで有名なお二人、
藪、岩、沢、トレランなど何でもできる超人的な身体能力の kaikaireiさん。
マニアックなルートを好み、でたらめな強さで藪尾根を駆け抜ける sunatomoさん。
そして、異次元な山行に加えSNSでの美しい写真や映像に魅了させられる alsoさん。
さらには、国内最高峰のウルトラトレイルレースで実績がある超絶アスリートのSBMXさん。
凡庸なおっさんハイカーにとっては4名とも憧れの存在です。
自分が足を引っ張らないか終始不安でしたが、皆さんが三味線弾いてくれたので助かりました。
細沢でのイワナ釣り、焚火を囲んでの山談議と美味しい料理、熊ノ平でのタープ泊は最高でした。
荒川本谷からの農鳥岳北東稜も沢歩き、藪漕ぎ、ザレ岩と変化があり面白いルートでした。
経験豊富で超人的な方々と過ごした2日間は刺激的で学ぶことも多く貴重な経験となりました。
皆さん初対面でしたが気さくで素敵な人ばかりで本当に楽しい山行でした。
またこんな機会が得られるのであれば是非ご一緒させていただきたいです。
お疲れ様でした!
コメント
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皆さま、はじめまして。
皆さん凄すぎてコメントするのも恐れ多いのですがあまりのかっこよさにコメントしちゃいます。自分にはとても真似できないですが大好きな服部文洋のようで拝見していて楽しかったです。
本当に激アツなメンバーで、僕なんかが混じっていいの!?って感じでした。
案の定置いていかれること多数でしたが、皆さんの優しさで何とかご一緒できましたw
ログが上がった時から口角が上がって下がりません!
尊敬してる強いメンバーが集結してる山行、私得過ぎました!お疲れ山です。
あれ?予定があって断ったの水曜日じゃなかったっけ??w
「こんな若手がいるよー」って話したよ!!
いつか一緒に登ろう、みんな超優しくて超強いよ!!
あ!めっちゃ勘違いしてましたwww!
sunaさんにも置いてかれる私が果たしてどこまで行けるか気になりますwww
登りで置き去りにしたくせに、よく言うよw
農鳥オヤジこと、深沢さん、昨年、今年でやめると仰っていましたので、健在で何よりです。
昨年、テン泊、1日。
小屋泊1日、小屋泊の際、桃を担ぎ上げたら、宿泊料を受け取って貰えませんでした。
深沢さん、近年は引退という噂が毎年流れていましたがいよいよ下山ですか?
今回お話しした小屋番のお姉さんも以前に比べて、、、と言っていたので心配はしていました。
色々と癖の強い人ですが私は農鳥小屋に行くのが楽しみでした。寂しいですね。
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