【花レコ8月1日】白山(南竜ー翠が池ー御前峰ー観光新道蛇塚ー南竜(撤収)ー砂防新道ー別当)
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.8km
- 登り
- 781m
- 下り
- 1,607m
コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 3:00
- 合計
- 10:00
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
戻ってテント撤収後、別当出合まで下ってここからシャトルバスにて一ノ瀬へ 一ノ瀬より金沢行の登山バス13:30発に乗れて、金沢へ出られました。直行便は土日月のみ運行。平日は松任駅行きになります。(時刻も変わる) その日の夜発21:15発夜行高速バスにてバスタ新宿へ |
その他周辺情報 | 金沢駅西口前の駅前大浴場アパスパ金沢駅前を利用。 じゃらんの事前予約で300円offの700円で3hまで施設を利用自由。 この日金沢は35度を超す猛暑で、ここでバス出発までゆっくりできなかったら かなりしんどかったと思います。 |
写真
感想
【下山日のプラン】
4日目最終下山日はどのようなプランにするか?前日迷いに迷っていた。下りきらないといけないので、あまり体力を消耗して、下りつけなかったら?とかけっこう余計な心配をしていました。当初の予定は5時前に南竜を撤収して、エコーラインから弥陀ヶ原へ荷物背負い上げ、一旦室堂まで水補給に空身で向かって2Lを背負って観光新道を下るプラン。しかしこれは荷物背負ってる時間が長く、水を背負わねばならないデメリットがある。ただしこのルートは未踏の観光新道を全部歩けるメリットがあり、ちょっと捨てがたい。
で次に考えたのがなんとか荷物をふやさず歩けないものか?と。そうするにはこの日もテンバから、観光新道の殿が池避難小屋までの空身ピストンを組み入れ、その後荷物を背負って砂防新道を下れば、水も背負わすに下まで行ける。砂防新道は水場が適所にあるから安心だ。観光新道の花畑は今回どうしても行ってみたかったので、ここは外せないが、全部を踏破しなくてもっまいいか?という気分になってきた。
そうこうするうち、どうせ空身でピストンするなら、室堂近くまで行くので、室堂散策してから観光新道へ向かうか?と欲が出てきた。するとさらに思いをはせて、御前峰は厳しくても、トラバース道から翠が池まで行ってここで日の出を見るなら、標高差もあまりなくて、行けるのではなかろうかと。朝早起きして3時ぐらいに出れば、翠が池には日の出のころには辿り着けそうだ。それから室堂へ6時までに戻って、観光新道に向かうと7時半ぐらいには殿が池まで行けそう。ゆっくり花撮りながら登り返して9時過ぎには弥陀ヶ原に戻れそう。エコーラインを下って南竜に10時前に戻れば、別当まで3時間(コースタイム2時間)で下ればよい。バスは13時半一ノ瀬なので、13時までに別当にくだるのにぴったりの時間。プランとしては成り立ちそうだ。
またテント撤収は朝やってしまうのも余裕を持てるメリットはあるが、朝露たっぷり吸ったテントを背負わねばならなくなる。空身でピストンし、戻ってから撤収すれば、間違えなく朝露は乾いて、軽いテントを背負える。そう考えると、きっちりパッキングまではやっておき、戻って撤収を短時間で済ませるように準備して、ピストンするのが一番良さそうだ。というわけで欲も出て、翠が池日の出を目標に、観光新道花畑をピストンで歩き戻ってテント撤収後、砂防新道で下山するプランに決定。
【南竜〜翠が池〜御前峰〜室堂】
一時半起床して外見ると快晴。満点の星で今日のお天気は大丈夫そうだ。撤収しなければならないので、少し早めの始動。昼食用ビーフンを調理し、朝ごはんはアルファ米お赤飯とお味噌汁。これらを作って食べながらパッキングを行っていく。てきぱきできたので、トイレ済まして、登山靴はいて時計見ると2時半過ぎ、だいぶんスタートを早めることができた。
コースは歩き慣れたエコーライン。満点の星の中、夜道を登っていく。今日も全然寒さがなく、下界の猛暑がそのまま標高にも表れてるかもしれない。オリオン座がくっきり見えてきたので、1枚星撮影。弥陀ヶ原に出ると御前峰に向かってご来光登山してる人の光が見えた。一昨日登ったタイムよりだいぶん時間をかけたが、出発速かったので、予定の室堂4時に到着。時間に余裕があるとあくせくせず良いですね。
室堂からは池巡りコース道を翠が池に向かって歩いていく。東の空も赤く染まりだして、気持ち的には少し焦ってくる。水屋尻雪渓を最後少しだけ横断して、登り返すとトラバース道との分岐点。ここから大汝峰へ向かうと、すぐ池巡りコースに入る。血の池は無風で鏡のように静か、御前峰とモルゲンの雲を倒影して、いい感じになっていた。急いで数枚撮影して、すぐに翠が池へ向かう。少しの登りで翠が池が見えた。しかしいい感じに染まりだした雲は、一瞬にして色褪せてしまった。たぶん太陽が雲に隠れてしまったのだろう。これだから朝日、夕日は水物で何が起こるかわからない。また翠が池は風も強くて、さざ波たって、倒影するような気象条件ではなかった。すこしいろいろ場所を探しながら、ご来光を待つ。ご来光直前に再び雲が茜色に燃えだして、ちょっと日の出っぽい写真になった。ご来光後はしばらく雪渓のモルゲンをモチーフに撮影し、ここまで来たら御前峰まで登りたいという欲求を抑えきれず、自然に足は御前峰へと向かわせるものがあった。
翠が池から御前峰までは、約30分足らずで、6時前に今回3度目の御前峰登頂を果たす。今日のこの登頂が最もお天気よくて、素晴らしい景色であった。時間がないので早々に山頂をあとにして、室堂へと駆け下る。6時出発で30分で室堂まで下る。ここでおなかすいたので、ビーフンと食べてエネルギーと水分補給し、水筒にも水を満タンにして、観光新道へ向かう。
【室堂〜黒ボコ岩〜観光新道花畑〜黒ボコ岩〜弥陀ヶ原】
室堂からはいったん急降下して弥陀ヶ原まで下り、未だ陽の当っていないコバイケイソウの群落見ながら、復路にゆっくり撮影しようとここはスルーして、木道をすすむとまもなく黒ボコ岩。ここから観光新道に入る。なだらかな草原の道はすでにお花畑。ちょうど朝日が当たりだして、尾根の撮影条件はとても良い。ミヤマキンポウゲが思いのほか多く、道の両脇が黄色く染まってる。シナノキンバイの大ぶりのおはなの群生もあるが、遠くて写真にならない。そのうち岩陰に入って、蛇塚に到着。この先からニッコウキスゲの群生、さらに進むとイブキトラノオの大群生に変わり、そしていよいよハクサンシャジンの青色が目に入ってくる。
このあたりから観光新道のお花畑の真骨頂だ。急に背丈も低くなって、若干乾性っぽい花畑に変わる。すると急にハクサンシャジンの大群生が広がっていた。ガレバの道をジグザグに急降下していくが、周り一面ハクサンシャジンなのだ。これはすごいとしか言いようがない。その中に、タカネマツムシソウ、カライトソウ、シモツケソウ、ハクサンフウロ、タカネアオヤギソウ、タカネナデシコ、タチコゴメグサ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンボウフウ、イブキトラノオ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマホツツジ、イワオウギ、ニッコウキスゲ、ヤマハハコ、トリアシショウマ、エゾシオガマ、タムラソウ、イワオトギリなどなど、数も、種類も、とても多く、広大な圧巻のお花畑を形成していた。それにしてもこのハクサンシャジンの数は何なんだろう?この個体数の多さには目を見張る。
「観光新道恐るべし」である。ただ撮影になるとこの雰囲気を伝えるには、あまりに腕がなさ過ぎて、表現しきれない。このような群生写真はその雰囲気が伝わるように表現するのは、とてもむつかしいと感ずる。かなり粘って撮り続けたが、なかなか満足いく写真には程遠く、時間切れでうまく撮ることができなかった。しかしこんな場所があることはしっかり目に焼き付け、またの機会に再訪してじっくり写真を撮りに来ようと思う。今日は撮影に時間を費やし、リミットの8時半が近づいて、下りのことを考えて切り上げることにした。当然殿が池避難小屋までは行きつかず、途中でUターンしてしまった。未踏部分は今後の宿題だ。
エコーラインヘ戻ると、こちらも日が当たり始めて撮影条件はバッチリ。思う存分コバイケイソウ群生の撮影ができた。コバイケイソウは単一群生で、非常に撮りやすい。今年は本当に当たり年で、一面のコバイケイソウは圧巻であった。木道近くに、フレッシュな株の群生してる場所があって、目をつけていたので、主にこの場所で撮影する。弥陀ヶ原の木道脇にはオトギリソウの群生があり、ちょうど咲き始めたタイミングであった。全部が一斉に咲いたら、これはこれで圧巻だったろうなあ!
【弥陀ヶ原〜南竜】
木道を過ぎてエコーラインを下っていくと、大きな雪渓であったであろう湿生のお花畑に出る。チングルマの群生地で、そのほかアオノツガザクラ、ハクサンコザクラ、クロユリ、コイワカガミなどが雪渓の雪解けした先から順繰りに咲き始めていた。特にチングルマはすばらしく、別山背景にお花畑が広がり、絶好の撮影ポイントだ。ハクサンコザクラも広大な花畑を形成していたが、遠すぎて撮影は無理だった。ここよりは南竜テンバのほうがハクサンコザクラは撮りやすい。そろそろ時間も押してきて、石畳の道をどんどん下って、予定の10時前にテンバにたどり着く。
【南竜〜別当】
10時にはテント撤収してパッキング完了。ほぼ予定通り。かなり暑くて下りが思いやられる気象条件だったので、テンバでお昼ご飯にして、しっかりトイレも済ませてから出発することにした。結局10時20分ごろの出発にずれ込む。黒ボコ岩の分岐までは唯一の登りで、30分かかって10時50分通過。ここまでで、すでに汗だく!ここから10分余りで甚之助小屋に11時到着。水をがぶ飲み。チーズとブランデーケーキでエネルギー補給。甚之助小屋から中飯場までが長かった!コースタイム50分のところ、ほぼコースタイム通りで踏ん張り、中飯版でまたまた水をがぶ飲み。最後はもう惰性で別当まで頑張った。目標の12:40分着を少しだけ回ったが、ほぼ予定通りに到着。怪我もせずに降りてこられたことに感謝。またこの4日間お天気に恵まれたことに本当に感謝。振り返ってとても良い山行となりました。
たった今【8/5夜記】白山地域には洪水に見舞われて、たいへんなことになってるニュースを見るたびに、お天気は紙一重だったんだなあと自分の幸運を改めて感じます。被災地の方々にはお見舞いと一日でも早い復興を祈念申し上げます。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する