白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)
- GPS
- 19:46
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 2,591m
- 下り
- 3,217m
コースタイム
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 2:27
- 合計
- 7:21
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道はしっかりしていますが、とにかく勾配がキツイです(北アルプスより険しい印象を受けました) また、下りは大門沢を使いましたが、稜線直下は崖に岩が突き刺さっている感じで、そこを足場に降りることとなるため、(雨も降ってきたこともあり)だいぶ気を使いました |
その他周辺情報 | 旧甲州街道_台ケ原宿;とても親切な宿で、下山が遅れ、20時過ぎの到着にもかかわらず、しっかり料理を作ってくれました 宿周辺には旧街道らしく造り酒屋や老舗の信玄餅の店が連なっており、どちらもとてもおいしかったです |
写真
装備
個人装備 |
ザック(Exped;Lightning45L)
靴(スポルティバ;エクイリビウム)
キャップ
長袖シャツ(夏用)
長パンツ
コンプレッションタイツ
靴下
雨具
ゲイター
ストック
タオル×2
飲料(オレンジジュース500mm/麦茶600mm/アクエリアス900mm/折り畳み水筒1.5L)
行動食(薄皮パン/トレイルミックス/SOYJOY)
昼食(カップラ(リフィル)/カレーメシ)
朝食(カロリーメイトゼリー/カロリーメイト)
酒とつまみ(ワンカップ焼酎/にごり酒/鮭とば)
チタンカップ(600mm/350mm)
バ-ナー
OD缶
スタンドコジー
箸・スプーン
着替え(長タイツ/肌着(冬用)/パンツ×2/靴下/メリノウール長袖/カーディガン/ダウンジャケット/ネックウォーマー)
テント
オープンシェラフ
スリーピングマット
枕
サンダル
AppleWatch
iPhone
GoPro_HERO9
モバイルバッテリー×3
ヘッドランプ
予備眼鏡
サングラス
マスク
|
---|---|
共同装備 |
夕食(牛肉/ねぎ/えのき/雪菜/しらたき/豆腐/にんじん/卵/うどん/すき焼きのたれ)
|
感想
GWに屋久島に行った際、飛行機から見えた,富士山を見据えて大きく広がっていた南アルプスの山々。屋久島から戻った後も,その山容は強く印象に残っていて、今回、山の日を前に登りに行くことができました
そもそも宮城から離れたことのない身,東北以外は土地勘もなく、実際に甲府盆地に降りた時、八ヶ岳と甲斐駒ケ岳がこんなにも近いのかと驚いたような具合でしたが、北岳を目前にした時はその存在感に圧倒されるくらい迫力がありました。
さすが日本第2位を誇る山です。
朝1時半に自宅を出発。もはや朝なのかと言う時間ですが、なにせ甲府ですから、東北からは遠いのです
圏央道から中央道を経由して,朝7時過ぎに芦安温泉駐車場に到着。空は快晴,幸先いいぞと思いながら,乗合タクシーに乗り換え,40分ほどかけて,広河原登山口へ。
V字谷の向こうに北岳がきれいに見えています。ここはすでに標高1,500mとのこと。あと1,700m登るのかぁと思いながら,テントとすき焼きの具材の入ったリュックを背負って,8時40分登山開始。
大樺沢は先週通行止めになったとのことで,少し大回りになりますが,白根御池小屋経由で登っていきます。
いきなりの急登。このくらい斜度がなければ,日本第2位の標高には届かないか,と半ば諦めながら,粛々と。東北の山とは違い,笹などの植生がないため,藪っぽい鬱蒼とした感じはなく,きれいな樹林帯です。ただ勾配はきつい。結局,山頂に着くまで,勾配が落ち着くことはほとんどなかったです。
午前11時前,登りはじめて2時間ほどで白根御池小屋到着。きれいな小屋でカレーが名物とのことですが,あいにく11時半からの提供。仕方がないので,持ってきたカレーメシをかっ込んで,次なる登りへ。
ここからさらにギアが上がり,高度も2,500mを越えていることから,息も上がりがち。と思いきや,以外とペースは変わらず粛々と登り,稜線へ。
おー,雲の間から仙丈ヶ岳が見える。大きいなぁ。左を見れば,時折ガスの合間から北岳の肩が。まだ登りは続きそうだ。
午後1時半過ぎに肩の小屋に到着。それなりの人。標高は3,000m。あと200mだ。
午後2時半過ぎに山頂到着。んー,雲に覆われ見晴らしはそれなり。と,足下を見ると,白い花が。キタダケソウと言うこの辺にしか咲かない貴重な花だそうです。展望はなかったけど,貴重な花が見れたので,納得。今宵の寝床,北岳山荘に向かいます。
なかなかの急降下。時折,手を使いながら,八本歯のコルとの分岐へ。ここからは比較的なだらかな稜線。見晴らしはないものの,風もなく雨も降っていないので,スムーズに進み,午後4時に北岳山荘到着。
テント場の受付を済ませると,水が汲めるのと自販機でビールを扱っている旨,説明を受けました。ありがたい。ただ,改修工事の音がすごい。テント場は,10張りほどしか設営されておらず,余裕があるので,トイレに近くハイマツに囲まれ,風当たりのない場所に設営。
夕食はすき焼き。うまい。今どきは常温保存できる豆腐もあるので,便利になったものだ。すき焼きには,にごり酒だろうと調子に乗って,飲んだのが効いたのか,21時頃にふと目が覚めると,頭痛と吐き気。どうも高山病にかかった様子。そして何故か,便意が止まらず,結局,朝まで3回ほど駆け込む始末。つくづくトイレ近くに設営してよかった。
翌朝,二日目。1日目の進みが思ったよりもかかったので,予定より1時間早く午前4時過ぎに起きて,テントを撤収し,5時に出発。すでに明るくなっていて,富士山が雲海に浮かんでいました。相変わらず,不自然にでかい。
高山病としゃりバテのせいか,中白根山という小ピークの時点ですでに結構バテバテ。息も絶え絶えに間ノ岳到着。たまらず,朝食。
なーんか,すっきり晴れないなぁと農鳥小屋方面に進むと,こちらはすっかり雲が取れ,農鳥小屋越しに,西農鳥の山容をきれいに見ることができました。岩場の結構な急勾配。穂高を思い起こします。あ,それよりも農鳥小屋が見えるということは,例の親父もこちらを見てるかもしれない。まぁ,別にいいんだけれど。
親父を意識した訳ではないけど,間ノ岳からの急な下りも,すいすい進み,40分ほどで農鳥小屋到着。いたいた,やっぱりドラム缶に座ってるよ。でも何か,イメージと違う。年取ったせいか小さく見える。こちらを見てるようでそっぽを向いている異様な緊張感。
ちょうど休憩していた若い女の子が,親父に一緒に写真を撮ってもいいですか?と話しかけていて,せっかくなので私がツーショットで撮ってあげたのをきっかけに,私も撮ってもらいました。あの枯具合は,来年は厳しいかも。貴重な写真となりました。
さて,ここから奈良田までせっかちな人(農鳥小屋の案内版より)で6時間,普通なら8時間,農鳥岳を超えて,激下りです。
まずは,西農鳥岳への200mの登り。まぁそれなりに急。でもつづら折りに道はしっかりしているので,粛々と登り,40分ほどで山頂到着。実は農鳥岳より西農鳥の方が標高は高い。続いて200名山,農鳥岳へ。高低差はほとんどないはずだけど,岩場のトラバースで,時折手を使わないと超えられないところがあったりして,結構スリリング。40分ほどで無事到着。ここから少し稜線を進み,いよいよ大門沢下降点から2,000mを激下りします。
ちょうど雨もぱらついてきて,ヤな感じ。下降点から200m下ったあたりがかなり勾配もきつく,崖に岩が刺さっている感じで,それを足場にするので,気を使いました。12時に大門沢小屋到着。雨がかなり強くなってきたので,タイミングよかった。先行の方がラーメンを食べてる。おいしそうだなぁと思いつつも,カップラを持ってきていたので,それが昼食。
30分ほど休憩して,先へ。3時半のバスに間に合うか。まぁ間に合うさ,と思いつつも,歩いたことのない道だけに,何となくせわしない。小屋から先は,沢沿いに岩を超えながら,時折木の橋を使って渡渉していきます。雨が降っていただけに,お年を召した数名の方々などは木の橋でザイルを出して,慎重に渡っていました。最後の最後で身体も疲れていますから,何事も謙虚に慎重に。
1時間ほどで沢沿いの道を過ぎると,整備された勾配のない森の中を進むこととなります。ここまでくれば,だいぶ道も落ち着いてきます。
午後2時半,無事に広河原へのバス停到着。
通行監視の警備の方が,とても親切で,シャワーを出してくれたり,飴をくれたり,バスまで1時間ほどありましたが,ゆっくりと過ごすことができました
にしても,同行者が来ない。バス間に合うのか!?いや,間に合わないな。こりゃあ,芦安に戻ったら,奈良田まで車で迎えに行かなきゃなぁと思いながら,バスに乗り,午後5時過ぎに芦安温泉に到着。
ログを見れば,2,700m下ったとあります。さすが,3,000級の山。高低差も半端ない。
南アルプスの主稜線,白峰三山を無事縦走することができましたが,とにかく勾配がきつく,北アルプスより険しく感じました。
一方,甲州街道を挟んで向かい側にある八ヶ岳は,裾野も広く歩き始めは苔むした森が広がるなどいかにも火山と言う感じ。
白峰三山は,フォッサマグナのキワで隆起してできた山,八ヶ岳は火山でできた山と言うことで,距離が近くても,成り立ちが全然違うので,比べながら登るのも楽しかったです。
いいねした人