雲ノ平、高天原温泉〜百名山4座も合わせて〜
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 61:11
- 距離
- 86.8km
- 登り
- 5,993m
- 下り
- 6,400m
コースタイム
- 山行
- 6:16
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 6:57
- 山行
- 4:29
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 5:11
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 7:42
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 8:53
- 山行
- 7:39
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 9:52
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 8:19
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:16
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 8:12
天候 | 9月10日(土)晴れ 9月11日(日)晴れ 9月12日(月)晴れ 9月13日(火)晴れ一時雨 9月14日(水)晴れ 9月15日(木)晴れ(ただし山頂はガスの中) 9月16日(金)晴れ 9月17日(土)曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
新穂高温泉口〜高山バスセンター 濃尾バス |
コース状況/ 危険箇所等 |
折立の登山届けは太郎平小屋の登山相談口で提出 新穂高登山指導センターで下山届け提出 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
|
---|
感想
一日目
夜行バスと登山バスを乗り継ぎ折立に到着。本日の予定は薬師峠キャンプ場まで。太郎坂はなかなかの急坂、8日分の食料が重くのし掛かる。三角点ベンチを過ぎると緩やかな登りとなり、展望が開けたことで元気が出る。太郎平までの登山道はとても整備されていて歩き易い。太郎平小屋で登山計画書を提出。雲ノ平への登りが滑りやすいことと、15日に天候悪化が見込まれる事をアドバイスもらえた。とても有難い。薬師峠キャンプ場は水が豊富、トイレがきれい、コーラとビールが購入可能で、平な所に眠れて言うこと無し!明日に備えて早寝した。
二日目
予定は薬師岳への往復。テント等をデポし出発。いきなり岩の間を沢が流れ落ちる急登。半分寝てる体が目覚める。登りきると薬師平。突然現れる湿原。遠くに槍ヶ岳を見つけテンションが上がる。薬師岳山荘はヘリの荷揚げの真っ最中。今シーズン最後らしい。小屋閉めが近づきつつあることを実感。屋根が落ちた避難小屋を過ぎるとなだらかな稜線歩き。カールを見下ろす絶景。薬師如来が祀られた山頂は数グループが休憩中。天候に恵まれ周辺の山々が手に取るように見渡せる。北には五竜岳、鹿島槍ヶ岳の後立山連峰。真正面には赤牛岳が大きな姿を見せ、水晶岳まで稜線がクッキリ。その間に裏銀座の野口五郎岳。どれも未踏で歩いてみたい山ばかり。満足するまで山頂で休んだ後は来た道を戻るだけ。昼過ぎにキャンプ場に帰着。あとはのんびりして二日目終了。
三日目
夜に雨が降ったものの朝には止み、三日連続の晴天。ついている。今日は雲ノ平まで。2日分の食料は減ったもののザックはまだまだ重い。しばらく木道を進んだ後、薬師沢に向けて急降下。沢に近づいたり離れたり、いくつもの橋を渡り先に進む。二つの沢が合流した場所が薬師沢小屋。この後の登りに備えて行動食を補給。雲ノ平への登りはおよそ二時間の直登。大きな岩がゴロゴロしていて歩きにくい。湿った岩には苔も着き滑りやすく神経を使う。ようやく溶岩台地の上に到着しても山荘は祖母岳の向こう。いくつかの庭園が点在するも疲れて楽しめず。山荘に着くと同時にパラパラと雨。宿泊可能の案内に心が動く。後ろ髪引かれる思いでテント場へ。黒部五郎岳の展望が素晴らしい。隣のテントの金沢からのソロの女性と長話。5泊6日の縦走となかなかの強者。日が沈み寒くなりテントに退散し三日目終了。
四日目
待ちに待った高天原温泉の日。テントを張ったまま出発。まずは山荘まで戻り直ぐ横の岩を直登。雲ノ平は基本直登。前日と同じ大きな滑りやすい岩と悪戦苦闘。森の道の木道で雄大な水晶岳を眺めた後、高天原峠に向けて急降下。十分に急登だけど昨日に比べればだいぶマシ。沢にかかる橋を複数渡り、池塘越しに薬師岳がドーンと現れるとすぐに高天原山荘。温泉まではあと25分ほど。小屋から温泉まで同行した埼玉のソロ男性。夜中に折立を出発し、昼前に温泉に入って林道が閉まるまでに下山。富山でレンタカーを返して、間に合えばそのまま北陸新幹線で帰るとのこと。え?0泊2日?日帰り?しかも復路は大東新道で帰るが往路は雲ノ平に登ってきたらしい。変態(良い意味で)すぎる。高天原小屋に戻ると小屋の前のテーブルで優雅にワイングラスを傾けるベテラン男性に遭遇。聞けば高天原小屋に二泊、雲ノ平山荘に二泊とのこと。「そういえば去年も今年もどこも山頂登ってないわー。もう穂高とか槍はいいわー(笑)」とのこと。早くその境地に達したい。行動食で小腹を満たしたら、あとは雲ノ平に帰るのみ。途中雨に降られたものの短時間。温泉のために往復9時間。次回は絶対に泊まりたいと思った。
五日目
長い行動時間に備え5時半に出発。雲ノ平に別れを告げ、まずは祖父岳へ。山頂は正に展望台。周囲の山々が全て見える。下ると裏銀座縦走路に合流。先ずは北へ。稜線からの景色は裏銀座のさらにその先や、燕岳、大天井岳などの表銀座が加わり見ていて飽きない。水晶小屋にザックを預け山頂に向かう。この山行初の本格的な岩場。ポールを持ってきてしまった事を後悔する。山頂からの景色は今まで見えていた山々は言うに及ばず、立山、剱岳の立山連峰、野口五郎岳などの裏銀座縦走路の展望が素晴らしい。狭い山頂は10名ほどで混雑。早々と下山し一路、南下開始。小屋に戻り力汁で昼食。味噌仕立てに焼き餅が2つ。テラスに座って食べると、真正面にどっしりと野口五郎岳。美味い!カッコいい!下ってワリモ岳を通過し、鷲羽岳の登りに取りかかる。ザレザレのジグザグがなかなか辛い。山頂からの景色は槍ヶ岳が絶品。しばらく眺める。本来の計画では黒部五郎小舎までだったが体力的に無理。三俣山荘のテント場にお世話になることにした。
六日目
雨が見込まれていた15日、フタを開けて見れば晴れ。いい方向に外れた。軽めの朝食で出発。三俣蓮華岳を巻き道で通過し黒部五郎小舎のテント場へ。ここも良い景色。小屋の向こうに薬師岳。振り返れば笠ヶ岳。テントを設営し、しっかり朝食を食べた後は黒部五郎岳へ。カールコースはしばらくは樹林帯を進み、沢の渡渉を繰り返す。視界が開けると巨岩が散らばるカールの中。三方向からの岩の壁に圧倒される。「青天井の大伽藍」とはこの事か。その壁をジグザグに登ると黒部五郎の肩。太郎平からの縦走路と合流。山頂まではあと少し。岩がゴロゴロした道を15分ほど登ると山頂。見下ろせばカールの中を歩く人が小さく見える。周囲を見渡すもガスのため視界は真っ白。展望は諦めて下山。稜線ルートもあるようだが熟達者向け。来た道を戻る。下山後は百名山を4つ登れたご褒美に生ビールで乾杯。満足して早めの就寝。
七日目
計画では笠ヶ岳を目指すつもりだったが断念。予定を変更し目的地を双六小屋とした。黒部五郎小舎を出発するといきなりの急登。昨日通過しているから心構えはできている。登りきって少し下ると三俣蓮華岳山頂と巻き道の分岐。今回は山頂へ。比較的緩やかな登りで山頂に到着。周囲を見渡せる好立地。小休憩の後、次に目指すは双六岳。ルートは3つに別れているが稜線ルートを選択。丸山のピークを越え、緩やかな登りで始まり、ラストに傾斜が急になった坂を登りきると双六岳山頂。映像や写真で見ていた通り槍ヶ岳の展望が素晴らしい。山頂から小屋に向かい下ると、正しくこれが映像で見た景色、まるで滑走路のような広い尾根の向こうに槍ヶ岳。何枚も写真を撮ってしまう。並んで写真を撮っていたソロ女性、新穂高から黒部五郎岳を1泊2日で往復予定とのこと。早!と驚くと「小屋泊まりの軽装ですから〜」と笑顔。いやいやいや、それでも驚きの健脚。その後、昼過ぎに双六小屋に到着。テント場は混雑し始めてる。最終的にはおよそ50張程度か。さすがは連休前、そして人気のほどが伺える。
八日目
ついに最終日、今日はひたすら下山。ゆっくり朝食を食べ、テントが乾くのを待ってから撤収し出発。特にピークも無いので見どころも無いと思っていたが、ずっと左手に見えている槍穂高の稜線に目が釘付け。それぞれのピークは当然として、大キレットやジャンダルムまでクッキリ。それにしても、さすがは三連休の初日だけあってすれ違いが多い。どんどん登ってくる。弓折乗越で稜線と別れてぐーっと下ると鏡平山荘。ちょうど昼食時で大混雑。かき氷を食べてる人が多い。鏡池で逆さ槍の撮影を試みるも波があってイマイチ。秩父沢出合で沢の流れでクールダウンし、さらに一時間ほどでワサビ平小屋。コーラで一服。この山行の期間中はずっと晴れたお陰でとにかく暑くて炭酸飲料を大量消費。それにしても小池新道は歩きやすい。自然の石をあんなに上手く組み合わせてステップを作るって職人芸。後はひたすら左俣林道を歩き下山。新穂高登山指導センターで下山届けを提出し山行終了。
8日間のテント泊は普段の山行では気づかない課題と収穫がたくさん見つかった。ずっと好天に恵まれて最高の景色を楽しめた山旅だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
![](https://yamareco.org/include/imgresize.php?maxsize=90&crop=1&fname=%2Fmodules%2Fyamainfo%2Fupimg%2Fpt%2ff6e6bf52b7c1fe4d548492f49d1ebc01.jpg)
憧れの雲の平に名だたる山々。
どこを切り取っても素晴らしい景色で感動ものです。
天気もほぼ完ぺきだし、何より沢山の方とお友達になれるのはやっぱり人柄ですね。
最高の山行ホントお疲れ様でした。
コメントありがとうございます。本当に天気はついてました。まさかここまで晴れるとは思いませんでした。
もっと体力があればたくさん歩けるのにと残念に思うところはありますが、初めての山々を歩けて楽しい山行でした。
コースもいいし、天気にも恵まれ、この上ない縦走ですね。うらやましい。
しかも、テント泊ですよね。
行った人でしか味わえない、北アルプスの展望を満喫し、また温泉も楽しんでいる。
私も、ダイヤモンドトレイルといわれるコースを歩きましたが、
重いザックでへとへとでしたから、時間に余裕を持ったコース設定が大事です。
次は、また、どんなコースを歩かれるのか楽しみです。
笠ヶ岳を残したのは、笠ヶ岳〜槍ヶ岳コースのチャレンジですかね。
コメントありがとうございます。笠は残したのではなく、残っちゃいました。
本当は7日目に歩く予定でしたが、体力の限界でした。
次は三嶺〜剣山へリベンジの予定です。また機会があればご一緒させてください。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する