初めての北ア 常念山脈テン泊縦走(中房温泉~燕岳~常念岳~蝶ヶ岳~徳本峠~上高地)
- GPS
- 101:03
- 距離
- 43.8km
- 登り
- 3,609m
- 下り
- 3,547m
コースタイム
8:54 中房温泉登山口
9:22 第一ベンチ
9:42 第二ベンチ
10:06 第三ベンチ
10:31 富士見ベンチ
10:56 合戦小屋(25分):ランチ
12:03 燕山荘(50分):テント設営
13:20 燕岳
14:10 北燕岳
15:34 燕山荘:テント泊
2日目(18日)
5:52 燕山荘
6:18 蛙岩
6:33 大下りの頭
7:36 喜作新道レリーフ
8:06 大天荘(60分):ランチ
11:26 常念小屋:テント泊
3日目(19日)
6:17 常念小屋
7:21 常念岳
10:14 蝶槍
10:31 横尾分岐
10:56 蝶ヶ岳ヒュッテ:テント泊
4日目(20日)
4:23 御来光
7:51 蝶ヶ岳ヒュッテ
9:42 大滝山荘(45分):ランチ
12:11 大滝槍見台
13:02 明神見晴らし
13:53 徳本峠:テント泊
5日目(21日)
9:32 徳本峠
10:22 白沢出合・徳本峠入口
10:53 小梨平キャンプ場
11:06 河童橋(60分):ランチ
12:10 上高地アルペンホテル(110分):温泉
14:10 上高地バスターミナル
天候 | 17:曇後雨, 18,19:雨後曇, 20:晴一時雨, 21:晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
JR大糸線(信濃大町行) 松本BT/松本7:15,穂高7:46(320円) 中房温泉行き定期バス(南安タクシ-) 穂高8:00,中房温泉8:55(1700円 ) 復路 さわやか信州号 上高地14:20,梅田20:46(10000円 ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況: 全域、よく整備された登山道です。 ただし、常念岳登り、及び、下りのガレ場は雨天等は要注意。 |
その他周辺情報 | 登山ポスト: 中房温泉に有り 温泉: 上高地アルペンホテル 600円 ・上高地バスターミナルから徒歩約10分 ・営業 7:00〜10:30,12:00〜2:30(受付終了は各30分前) テン場: 1泊700円 (水:1L 200円) GPSログ: 初日、最終日はロガー不調で一部手書き |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
ずっと楽しみにしていた北アルプスデビューの日がついにやってきました。
梅雨の明けやらぬ湿ったお天気の中、常念山脈を歩きました。
稜線では、横殴りの雨と猛烈な風に出会いました。
初めての北アルプスは、ほろ苦デビューとなりました。
以下、道中記録です。
◆1日目 中房温泉〜燕岳〜北燕岳〜燕山荘
いよいよ待ちに待ったこの日がやって来た。
敬愛する加藤文太郎にならって初めての北アルプスは燕岳に決めた。
バスを降りるとそこは中房温泉登山口。
まずはこの地に立つことができたことに感謝しつつ、山に入る。
合戦尾根はよく整備された登山道。ベンチもあってとても歩き易いです。
合戦小屋でランチ。ここを越えるとお槍が顔を出してくれました。
初めて見る槍に気分も盛り上がります。
気持よく歩き、燕山荘に到着。テン場に一番乗りすることができ、
雪のない場所にテントを設営。ホッと一息つきます。
(雪の上しかなければ、大天荘まで行くつもりであった)
まずは燕岳を散策。北アルプスの女王は美しい。
時間もあるので北燕岳方面に足を伸ばす。かわいい雷鳥さん夫婦にも出会うことができた。
餓鬼岳や裏銀座の山々を眺めて過ごした。
そうしている内に雨になり、傘をさしてテン場に戻った。
夕食を食べて、早めに就寝。
◆2日目 燕山荘〜大天荘〜常念小屋
あいにくのお天気で御来光は望めず。テント撤収後カッパを着て大天井岳に向けて出発。
晴れていれば槍が見えるはずだったが残念。途中で雨が降り始め、稜線上の横風は
次第に強くなりときどき飛ばされそうになる。頬を打つ雨が痛かった。
ようやく大天荘に辿り着き、雨宿りさせて頂く。湯を沸かしてコーヒーを入れ
早めのランチを頂く。少し元気が出てくる。
雨の中、ポツポツと登山者が大天荘にたどり着く。常念小屋から来られた方もいた。
「今日は燕山荘まで行くつもりであったが、天気が悪いので大天荘に泊まる」そうだ。
さすがの表銀座コースも、雨が降ると楽しくない。
大休止後、雨の中出発。晴れていれば行くつもりであった大天井岳、横通岳はスルーして
一路、常念小屋を目指した。(できれば槍を見たかった)
ようやく常念小屋に到着。常念岳はガスの中であった。
テント設営後、お腹が空いて雑炊を作って食べた。
お昼寝して、夕食を食べて早めに寝た。
◆3日目 常念小屋〜常念岳〜蝶ケ岳〜蝶ケ岳ヒュッテ
朝起きると、雨が上がっていた。朝食を取りつつ、テントを撤収。
今日もカッパを着て出発。常念岳には朝早くから結構な人が登っていた。
常念岳はガレガレの登り。強風に吹かれ体が流されつつも進む。
山頂でテン場のお隣さんに追いついて写真を撮って頂く。
関西に比べて関東方面からは北アルプスは近く車で来ることが多いとのこと。
相方とお二人でよく山に行くそうで、仲間がいるのは素晴らしい。
またどこかのお山でお会いしましょう!と言って別れた。
小休止後、下り始める。眼下に見える稜線が北アルプスらしくとってもカッコ良い。
登山道脇にかかる虹を見ながら楽しく下った。今回のコースで一番印象に残る道であった。
しばらく進むといったん樹林帯に入り、蝶槍が見えてきた。距離は結構あった。
蝶槍からなだらかな稜線を進み蝶ヶ岳ヒュッテに到着。
蝶ヶ岳ヒュッテで受付後、雨の降り続く中、テント設営。
そこで事件発生!テントのポールを折ってしまった。ショック!
雨で焦ったか、石でテントを押さえながらテントを立ち上げようとして、
ポールに無理な力を加えてしまった。テン泊縦走を大目標に掲げていたのに!
ポールを修理する部材は持ち合わせていない。一時は山小屋に逃げこむことも考えた。
しかし、なんとかならないか?落ちている木の破片を添え木として修復できないか?
結局、予備のピンペグを添え木にすることを思いつき、ダクトテープでしっかりと
固定したらテントが立ち上がった。やった!窮地に陥れば知恵が出るものだ、と思った。
雨が降ったり止んだりだが、次第に対岸の稜線が見えてきた。
穂高連峰はチョーかっこいい。頑張ってきたかいがあったと思った。
そうしているうちに槍も丸見えに!すごーい絶景に固唾を飲んだ。
稜線上は風が吹くと結構寒い。山道を歩いていると寒くはないが、
テン場で過ごすときは、服を着込んだ。
初夏だというのにR2ジャケットの上にジャンパーを羽織って調度良い。
北アルプスの山は予想以上に寒かった。
◆4日目 蝶ケ岳ヒュッテ〜大滝山荘〜徳本峠小屋
朝、御来光を見た。稜線はくっきり見えており絶景に見とれた。
ここから見る穂高連峰の山並みは本当にカッコ良い。
この眺めを見れただけでも今回来たかいがあったと思う。
モルゲンロートを期待したが、少し色が変わっただけだった。
でも朝の薄い角度の光に照らされた山は陰影がくっきり見えてカッコ良かった。
コーヒーを入れて、朝の贅沢な時間を過ごした。
単独行の女性の方に写真を頼まれる。見ればテン泊装備を背負っており私のザックより
一回りも大きいものを背負って勇ましく常念岳に向かって歩いて行かれた。
私も負けていられないなと思った。
ここから先の中村新道は樹林帯に入る。これ以上の景色はこの先望めないだろうと
思いつつ、名残惜しくも出発した。
いきなり道を間違えた。あまりにいきなりだったので、えらい道が荒れているなぁ、
こっちに来る人は少ないのだな等と勘違いし、間違いに気付くのが遅れた。
さすがにおかしいと気付いてGPSで確認すると、なんと三股方面に進んでいるではないか?
急坂を登り返し、ヤブを漕いで登山道に復帰。のっけから無駄に体力を浪費した。
営業開始直後の大滝山荘で休憩。コーヒを入れているとプラティパスの水が
空なのに気付く。
(テント撤収時にザックの置き方が悪く、水漏れしていたに気が付かなかったらしい)
大滝山荘で気がついてよかった。ここで気が付かなければ、蝶ヶ岳ヒュッテに戻る羽目に
なっていた。神様に感謝!水2Lを購入し、早めのランチを食べた。
クマについて山荘のご主人に尋ねると、
「今の時期はまだ低いところにいる。木の実が成る頃に上にあがってくるよ。」
と聞きちょっと安心した。
食べて元気になって出発。樹林帯は普段の低山歩きと変わらない。
中村新道はアップダウンもなくよく整備された登山道。
ひたすらまっすぐ伸びる道を歩き続けた。
槍見台、明神見晴らし共にガスっておりスルーした。
徳本峠小屋に到着し、テントを設営。テン場は大学生のワンゲル部等がいて
予想以上に賑やかなテン場であった。
◆5日目 徳本峠小屋〜上高地
最終日は、上高地に下るだけ。時間はたっぷりとある。
翌日から仕事なので、ここでやれることはやっておく。
雨で濡れた、ザック・テント・シュラフ・雨具・手袋等、あらゆるものを天日干しした。
気持ちよかった。近くの見晴台に行ってみると、予想を裏切る穂高の絶景が待っていた。
”てんぼう台”でコーヒーを入れてゆっくりと過ごし、山を下りた。
上高地まであるいて、久々のまともなランチを食べた。
その後、お風呂に入って5日間の汗を流しさっぱりしてバスに乗り込んだ。
今まで最長となる4泊5日の縦走が終わった。
なんとか食料は無補給で歩き通すことができた。ザック容量いっぱいまで
荷物を詰め込んだだめ、初めはフタを締めるのに苦労した。装備・体力面でも
今の私の限界に近い。天気が崩れたのが残念だが、無事上高地まで
たどり着けて良かった。今はやりとげた充実感で一杯!
北アルプス入門編の常念山脈縦走は想い出に残る山歩きとなりました。
実際に歩いて学ぶことも多かったです。そして、歩き通して
ますます北アルプスが好きになりました。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水0.5L(行動中のみ、食事除く)、燃料60ml(夜30ml+朝30ml)
荷重14.5kg、アルファ米 12食/12食、行動食 500ml✕1本)
まずは無事踏破おめでとうございます。
燕〜蝶まではよくある縦走路ですがそこから徳本峠へ行っちゃうのがkickeyさんっぽい!笑
僕もいつか歩いてみたいなと思ってるルートなのでとても参考になりました。
nishimonさん、こんにちは。
当初計画では燕〜蝶までで上高地へ下りる予定だったのですが、
高速バスの予約が取れなかったため日程変更し徳本峠まで歩くことにしました。
徳本峠から見る前穂、奥穂、ロバの耳、ジャンダルム、西穂へと続く稜線は
本当に絵画のようでずっと眺めていたい光景でした。とっても良い場所でしたよ。
ここから槍ヶ岳まで縦走する人も多く出会いました。若きワンゲル部員達も槍まで行くと言ってましたね。
kickeyさん、念願の北アルプステント泊縦走! やりましたね。
天気は、途中雨もあって大変そうでしたが、随所で雄大な景観も眺め、テント泊ならではの気持ちの良い朝も迎えての充実の5日間だったのではないですか
私も、来週末に白馬三山を予定しています。天気が良いと良いなあと今から楽しみです
にしても、随分花の名前を覚えられましたね
chamchanさん、こんばんは。
蝶ヶ岳ヒュッテから見た穂高連峰から槍ヶ岳へつづく絶景には感動しました。
谷にはまだ雪が残っており、最高にカッコよかったです。
あいにくのお天気でしたが、計画通り歩き通せて満足です。
難易度の高い岩場等をはずせば、北アルプステン泊縦走もなんとかなりそうですね。
白馬三山、いいですね。いつか私も白馬のお花畑を歩いてみたい。
燕岳や大滝山周辺は初めて出会うお花がいっぱいで楽しかったです。
可愛いお花を見つけるたびに写真を撮りました。
かがんで写真をとり立ち上がる度に立ちくらみするのは空気が薄いため、それとも歳のせい!?
(お花の名前は、帰ってから一生懸命皆さんのレコを参考に調べました)
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