鳥倉-荒川三山-赤石岳-椹島 南アルプス南部縦走 避難小屋泊
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- GPS
- 1274:29
- 距離
- 33.9km
- 登り
- 3,727m
- 下り
- 4,371m
コースタイム
8:50 鳥倉林道 --- 11:10 三伏峠 11:30 --- 14:30 小河内岳避難小屋 15:20---- 17:00 板倉岳 ----17:50 高山裏避難小屋
day2
5:10 避難小屋発 ---- 8:15 前岳 --- 中岳 ---- 9:30 悪沢岳 --- 10:10 中岳 10:50--- 11:50 荒川小屋 12:15--- 12:47 大聖寺平--- 14:05 赤石岳肩 ---15:00 赤石岳山頂---15:30 赤石岳避難小屋
day3 6:00 避難小屋発 ---- 7:40 富士見平 ---10:00 赤石小屋 --- 11:30 椹島
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
12:10 京王八王子 - AM3:45 JR伊那大島駅 まいにちアルペン号 6:45 伊那大島 - 鳥倉登山口8:35着 伊那バス 2490円 <復路> 13:10 椹島ロッジ -14:00 畑薙第一ダム 東海フォレスト 14:25 畑薙第一ダム - 17:50 静岡駅 しずてつジャストライン 3100円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<伊那大島駅> 初日 アルペン号伊那大島駅着から登山口行きバス乗り換えの待ち時間が約3時間。タクシーに相乗りして行っている方たちもいました。4人以上で相乗りできればバスと同じぐらいの値段でバス停の3k手前のゲートまで行かれるようです。 私たちは駅の待合室、ホーム等で仮眠しました。駅出て左のゆるい坂の上徒歩5分ほどのところにセブンイレブンあり。 登山口行きのバスは臨時バス含めて2台出ました。 <登山道> 特に危なすぎるところはありませんでした。登山地図”危”マークも普通に歩いていればまず問題ありません。雪は少しのこっていましたがアイゼン等なくても大丈夫です。 一番歩きにくく感じたのは最終日赤石岳-富士見平-赤石小屋あたりです。滑りやすい石、木の根っこ等たくさんあるので注意してください。 <小屋> 小河内岳避難小屋 休憩 200円 お茶をいただきました。 高山裏避難小屋 カップラーメン、カレー、ビール、ジュース類の販売あり 携帯電話(docomo)、小屋から少し離れた高いところで通じることもある 赤石岳避難小屋 カップラーメン、ビール、ジュース類の販売あり 携帯電話(docomo)、小屋のすぐ前あたりで通じるがやや不安定 避難小屋は素泊まり5500円、寝具500円。 宿泊者はストーブのお湯をいただけました。自炊にはとても便利でした。ありがとうございます。 小屋同士で無線で連絡を取り合っているようなので、急に泊まる場合や遅くつきそうな場合は手前の小屋で無線連絡を入れてもらうと話がスムーズだと思います。 <椹島ロッジ> 500円でシャワーに入れます。シャワーというのでコインシャワーのようなものかと思ったら、お湯のはってない大浴場のカランをつかえました。広々していて汗を流す分には十分でした。 |
写真
感想
いつものトレラン仲間と南アルプス縦走に行ってきました。
仲間の高山病で当初の予定より短い工程になってしまいましたが、楽しい出会いがたくさんあり、これで良かった(^^)と言える素晴らしい山行になりました。
当初の予定では初日は中岳避難小屋泊予定。
これは高原地図のコースタイム7割の速さで進んでそれでも夕方17時以降着予定、という強行軍。
ふだんのトレランならそれはさほど無理ではありません。
でもいつもは5kgもないトレランバックで高くても2000m以下の山、しかもほとんどは日帰り。
今回はほとんどが2500m以上の高地でしかも食料やシュラフ等を担いで荷物はいつもの二倍以上。
ちょっと無理じゃないですか?と訴えたものの、リーダーは、行けるところまで行きましょう、無理はしません、と言うし別の仲間に同じ訴えをしてもええ?大丈夫でしょ、の答え。
結局、出発して早々の三伏峠を過ぎたあたりで仲間の一人が高山病の症状を訴えはじめ大幅にペースダウン。
ほらやっぱり〜〜
ここまで行く、ダメそうだったら手前でやめる、という考え方で計画しましたが、次回からは目的地を決め、そこまでいって大幅に時間や体力があまったら先に行く、というやり方で計画をするようにします。反省。
それとやりたい=できる になりやすい人が男性は多い気がするので無茶だと思ったら強く訴えることにします(^-^;。
ペースは落ちましたが風がそんなにないためそこまで寒くありません。
ガスっていてい展望はほとんどないので、お花の写真をとったりしながら先にすすみます。
仲間の高山病もそこまで深刻な症状ではないのですが小河内山避難小屋で1時間ほど休憩し話し合い。
時間はもう午後3時、天気も悪いしここに泊まることにするか迷ったのですが、少し休んだら大丈夫、と本人もいうし、小屋のおじさんも高山裏まで行っても大丈夫だ、と言ってくださったので先に進むことにしました。
無線で宿泊希望の7人がこれからそっちに向かう、と連絡してもらい出発、
高山裏避難小屋についたのは日暮すこし手前の午後6時でした。
事前にブログやら人から伝え聞いた話で、避難小屋に遅く到着して怒られた、みたいな話をきいていたのでちょっとビクビク。
遅くなってすいません、お世話になります、と入っていくと おお!来たか!大変だったろう(^^)!という大きな声のお出迎え。
中に入ってこれで濡れたもの拭け、といってタオルまで貸してくださいました。私たち以外に先客の方は一人でした。
避難小屋=無人小屋というイメージだったのが南アルプスの避難小屋は自炊を前提とした山小屋という感じで住み込みの管理人さんもいます。
ジュースやビール類の販売、カップラーメン等もあり、寝具もお金を払えば借りられるので私は持参せず、二晩とも借りました。
それだけでは寒いこともあるかもしれないのでシュラフカバーやマットを持っていっても便利かもしれません。
突然大人数で押しかけられて困るのではないかと思ったら、予想外の大入りに管理人さんは上機嫌。
ストーブのお湯も自由に使わせていただき、水も汲んであるものをいくらでも使っていいよ、との親切な申し出。
小屋も新しいとは言えませんが、管理人さんの人柄で楽しく過ごすことができました。
あとで知ったのですがこの管理人さん、ちょっとした名物オヤジみたいですね。
知らずにお近づきになりましたが、声はおおきいけどとっても良い方でしたよ。
もう一回会いたいな(^^)
翌朝起きてみるといい天気。
小屋の前で管理人さんと記念撮影し、二日目のスタートです。
小屋での朝ごはんは軽くすませ、しばらく歩いて急登に差し掛かる前に雪渓脇で本格的なはらごしらえ。
雪渓もだいぶ小さくなっており、アイゼン等は必要ありませんでした。
振り返ると、ガスで全く展望のなかった昨日歩いていたはずの稜線や小さく高山裏避難小屋も見えました。
ハイマツ帯、ガレ場の急登を前岳を目指して登っていきます。
昨日の反省を生かし、今日はゆっくりペースでスタートです。
あまり展望のない斜面を上まで登りきると南側に雄大な赤石岳。
その大迫力の展望に今までの苦労を忘れます。
前岳-中岳、そして悪沢岳の荒川三山は朝早いこともあり、すっきりと晴れて素晴らしい稜線歩きを楽しむことができました。
中岳避難小屋の外に要らない荷物をおいて悪沢岳ピストンです。
空身なので安全を確認しつつ走ってみました。
気持ちいい。ほんとうに気持ちいい。
この雄大な景色の中を走れる開放感。
今まで頑張ってきたのはここを走るためだったんだ、そう思うぐらい素晴らしい体験でした。
悪沢岳からもどってきて中岳避難小屋でしばし休憩。
避難小屋のご主人もトレイルランナーだそうで、しばしランニング談義。
二年に一度ある北-中央-南アルプスをつないで日本海から太平洋までを駆け抜けるTJAR(トランスジャパンアルプスレース)が来月開かれることもあり、最近誰が試走にきたとか、前回大会の裏話とか興味深いお話をたくさん聞かせていただきました。
とても楽しかったし、まだ時間もたくさんあったのですがさっきまで晴れていた空にみるみる雲が沸き上がり、ポツポツと冷たいものが。
支度をして慌てて次の荒川小屋に向かいました。
また来ま〜す(^^)/
荒川小屋で小休止ののち赤岳を目指して大聖寺平方向へ。
少し雲が出てきましたが、このトラバース道からの赤石岳への風景は本当にすばらしかったです。
高山植物が咲き乱れる大きなカール地形、左手には赤石岳、振り返ると今おりてきた荒川三山。
どの登山口からも遠いこの深い深い場所は私の大のお気に入りになりました。
大聖寺平をすぎ、登りに差し掛かるあたりから雲がさらに濃くなり少し雨もふりはじめましたが、雨具を着ることもなく赤石岳山頂着、今晩宿泊予定の赤石岳避難小屋についたのは午後3時過ぎでした。
ついてみると赤石岳避難小屋はとても立派な小屋で、避難小屋という言葉のイメージとはかけ離れています。
出迎えてくださった管理人の榎田さん、いかにも山男然とした風貌の方なのですが、この方も親切で優しい、とても素敵な管理人さんでした。
自炊場で隣り合わせたのは普段は岩登りをしているというクライマーのご一行さん。
私たちとは段違いの豪華な夕飯を手早く用意し、あとからあとからお酒が出てきます。
途中からお呼ばれしてずうずうしくご相伴にあずからせていただきました。
こちらランナーチームは山道を走ることはできますが登ることはできません。
向こうの方たちも走るのは絶対無理、とおっしゃっています。
山の経験でいえばあちらの方たちのほうが断然上で私たちなんて足元にも及ばないのですが、お互いいろいろなことを質問したりされたりしてとても楽しかったです。
そこに途中から管理人の榎田さん、来月のTJARの試走に来たというIさんも参加。
前回のTJARフィニッシャーでもあるIさんのお話は、普段めったに聞くことができない特異な体験の宝庫です。
初めて会ったとは思えないほどみな話がつきず、消灯の8時までは本当にあっという間の楽しいひと時でした。
夕焼けもご来光も残念ながらあまり見えませんでしたが、これぞ山小屋、という素晴らしい出会いがありました。
最終日は下るだけなのでのんびり起きて6時に出発。
山頂から赤石小屋までは2時間ほどで到着しました。
このままいけば一本早いバスに乗れそうだと思っていたのですがここでちょっとした出来事が。
途中一人で歩いている若い女性がいたのですがどうも様子がおかしい。
よく見ると背中に荷物がありません。
話を聞いたら赤石小屋を出てすぐのところで捻挫してしまい、仲間はどうしても今日中に帰らなければいけないのでその女性の荷物だけをもって先に椹島に降りた、といいます。
確かに全く歩けないというほどの捻挫ではないようだし、時間も朝9時。
一人でも大丈夫、あなたは先に降りてと仲間に言ったのは容易に想像がつきますがちょっとびっくり。
見た目でものを言ってはいけませんが、登山道具はどれもピカピカで新しく、そんなことができるほどベテランのようにも見えません。
しかも手に持っているのは中身が半分ほどのペットボトル一本、地図も携帯電話も補給食も持っていません。おやおや。
私たちの仲間に医療従事者がいたので捻挫箇所をテーピングし、以降はその女性と降りました。
もうすぐロッジにつく、というあたりで先に帰るという話だった連れの方がお迎えに上がってきました。
どういう事情だったのかよくわかりませんが、あとはその方に託してお別れです。
私たちも他人の面倒を見られるほどのベテランではないのですが、少しお役にたててよかったです。
ほんと、山にはいろんな人がいますねえ。
畑薙第一ダムのバス停で、早朝に赤石岳を出て茶臼をまわっておりてきたIさんと再会。
徒歩19時間の行程をたったの8時間でまわってきたそうです。はやーい!
その後うんざりするほど長いバスに揺られ、静岡駅近くで打ち上げをして新幹線で帰途に。
これにて私たちの南ア縦走2泊3日も無事終了です。
アクセスが悪く、どちらかというと地味で渋い印象があった南アルプス南部。
その分、最近山デビューしたばかり、というピカピカ最新装備の若者たち、ツアーの団体さん、はたまた海外からの登山客などがほとんどおらず、山と同様、年季の入った渋い感じの登山客の方がおおく、とても良い雰囲気でした。
今回行かれなかった塩見や聖、光岳にもいつかいってみたいと思います。
もっと経験をつんだら北沢峠?広河原?から全縦してみたい!
夢は膨らみます。
それにしても寝られなかった。
どんな状況でも熟睡できれば、山旅はもっと楽なのになー
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